カードファイト!!ヴァンガード 熱血の先導者と努力の先導者 作:先導
さて、今回はアイチ君とエリカさんの執事、服部さんのファイト回です。まぁ、オリジナルですけど。
それではどうぞ!
ヴァンガードチャンピオンシップ全国大会予選試合の午後の部、第4試合の中堅戦、チームQ4から出場したのは仲間たちからこの中堅戦を託されたカズヤ。対するアクロバットリミテッターはチームリーダーである九嬢エリカだ。カズヤはこれまで通りのファイト展開を進めるが、エリカの圧倒的な知識、計算し尽くされた戦略の組み立てによって、自分の実力不足、経験不足をひどく痛感し、成す術もなく負けてしまい、1対1のイーブンとなった。いよいよ第4試合の大将戦。出てくるのはチームQ4からはアイチ。アクロバットリミテッターからは執事の恰好をした男、服部ジンベエだ。
(ここで負けたって、決勝への道のりがなくなるわけじゃない。けど・・・絶対に勝たなくちゃいけない・・・。何としてでも差を広げさせるんだ!決勝へ進むために!)
アイチが気合を入れている中、服部はアイチに向かって深くお辞儀をし、恐ろしいながらの丁寧な姿勢を見せ、挨拶をする。
「初めまして、先導アイチ様」
「さ、様⁉い、いや、えっと・・・は、初めまして!」
様付けされて戸惑うアイチだが、自分も丁寧にあいさつを返す。
「私は、九嬢家でエリカお嬢様専属の執事を任されております、服部ジンベエと申します。以後、お見知りおきを」
「は、はぁ・・・」
「これまでのアイチ様の戦いぶりは、見させていただきました。素晴らしいご活躍ですね」
「あ、ありがとうございます」
これから戦う相手とはいえ、自分を認めてくれているような気がしてうれしい気分になるアイチ。
「ですが、あなた様のご活躍もここで終わりにさせていただきます」
「えっ・・・?」
「申し訳ございませんが、お嬢様のご命令は圧倒的力を見せつけよということです。初めから・・・本気でやらせていただきます」
「ま、負けません!」
アイチと服部はコンソールに自分のデッキを設置し、ファイトの準備を進めていく。
「・・・これより見せるは幻影。あなた様は・・・あなた様自身の影の手によって敗れ去るのです」
アイチは服部の言っていることの意味を分からないでいるが、それはどうでもいいことと思い、ファイトの準備を終える。
「大将戦、始め!!」
審判の合図によって、第4試合の大将戦が始まろうとしていた。
RIDE42「打ち破れ!幻影のロイヤルパラディン!!」
「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」
「ばーくがる!」
「ばーくがる」
ばーくがる PW4000
「いよいよ始まりました第4試合大将戦!先導選手の対戦相手、服部ジンベエ選手はこの大会で相手と同じクランを使い分け、全て勝利を納めてきておりみゃす」
「その変幻自在の身のこなしはまさに千変万化。違う言い方をすればカメレオン。いうなれば、カメレオンファイターといったところでしょう」
「そOですね!このファイト、否応にも期待が高まります!」
MCミヤとドクターOの解説する中、観客は服部のファイトに期待が高まっている。
「服部、意外にSの素質あるんじゃないでしょうか。本来のデッキも使わないで・・・」
「それはあなたも同じですわよ、花柳。オラクルシンクタンクはあなたの肌に合わないでしょうに」
「お嬢様と駄犬が馬鹿正直なだけです」
「相変わらず人をイラつかせるのですわね、花柳」
アクロバットリミテッターの控室でエリカとユリカがそんな話をしている。
「(相手がどんな手を使っても、油断はしない・・・全力で挑まなきゃ!)
僕の先攻です!ドロー!うぃんがるにライド!」
うぃんがる PW6000
「ばーくがるは移動!
ばーくがるのスキル!自身をレスト!山札からふろうがるをスペリオルコール!ターン終了です」
ふろうがる(醒) PW5000
R うぃんがる R
R ばーくがる ふろうがる アイチの手札5枚 山札42枚
「では、参ります。私のターン。ドロー。小さな賢者マロンにライド」
小さな賢者マロン PW8000
「ばーくがるは移動します。
ばーくがるのスキル。自身をレストし、ふろうがるをスペリオルコール。そして、うぃんがるをコール」
R マロン うぃんがる
R ばーくがる(レスト) ふろうがる
「マロンでアイチ様のうぃんがるに攻撃」
「世界樹の巫女エレインでガードします!」
「ドライブチェック『真理の騎士ゴードン』続きまして、ふろうがるの支援を受けつつ、うぃんがるでアイチ様のうぃんがるに攻撃」
「ノーガード。ダメージチェック『薔薇の騎士モルガーナ』」
「ターン終了でございます」
PW8000➡PW6000+SH10000=16000
PW11000➡PW6000 服部の手札5枚 山札41枚 アイチのダメージ1枚
「このファイトに勝てば、決勝への道が有利になる・・・」
「頼みますよ・・・アイチ君・・・!」
「「・・・・・・」」
控室にいるミサキとシンがアイチの勝利を見守っているが、櫂とリンはアイチの今の実力を見定めている。
「僕のターン。スタンド&ドロー。
(手札にはブラスター・ブレードはない・・・でも、これなら・・・)
ばーくがるのスキル発動!自身をレストして、未来の騎士リューをスペリオルコール!」
未来の騎士リュー(☆) PW4000
「リューのカウンターブラスト!リューをソウルへ!さらに、ばーくがるとふろうがるをソウルへ!グレード1のヴァンガードがいれば、山札からブラスター・ブレードにライドさせる!立ち上がれ、僕の分身!スペリオルライド!!ブラスター・ブレード!!」
ブラスター・ブレード PW9000
「真理の騎士ゴードンと沈黙の騎士ギャラティンをコール!」
真理の騎士ゴードン PW8000
沈黙の騎士ギャラティン PW10000
ギャラティン ブラスター・ブレード ゴードン
R R R
「行きます!ゴードンでマロンにアタック!」
「アラバスター・オウルでガードします」
「ブラスター・ブレードでマロンにアタック!」
「ノーガードでございます」
「ドライブチェック『沈黙の騎士ギャラティン』」
「ダメージチェック『閃光の盾イゾルデ』」
「ギャラティンでマロンにアタック!」
「ノーガードです。ダメージチェック『未来の騎士リュー(☆)』クリティカルトリガー。パワーポイント、クリティカルを共にマロンに」
「ターン終了です」
PW8000➡PW8000+SH10000=18000
PW9000➡PW8000
PW10000➡PW8000 アイチの手札4枚 山札37枚 服部のダメージ2枚
「よっしゃあ!これでダメージ2だ!」
「このまま一気に攻めろー!アイチー!」
「うーん・・・なんっか気になるんだよねぇ・・・」
「気になるって何が?」
「あの執事さんが言ってた幻影ってどういう意味なんだろうなーって」
「ああ。それに、あいつの動き、何もかもがアイチの動きそっくりなんだよ」
「おいおい、それってまさかとは思うが・・・」
リードを決めていることに森川たちは有利になったと思う。思っているが、シズクの一言、そして服部のファイト展開で何かを気づき始める一同。
「スタンド&ドロー。さて、では見せていただきましょう。あなた様が幻影にどれだけ抗えるか」
「幻影・・・?」
「ばーくがるのスキル。自身をレストし、未来の騎士リューをスペリオルコール。
リューのスキル発動。カウンターブラスト。ばーくがる、ふろうがる、リューをソウルへ移動」
「!そのスキルは・・・まさか・・・!」
「・・・偉大なる聖騎士の幻影よ。今こそ現れよ。スペリオルライド。ブラスター・ブレード」
「ぶ・・・ブラスター・・・ブレード・・・⁉ど、どうして・・・⁉」
今までともに、そして今も共に戦ってきたブラスター・ブレードが敵として現れたことに大きく戸惑いを見せるアイチ。
「ブラスター・ブレードが⁉」
「やっぱりそういうことか!」
「同じ展開を引きおこして相手の動揺を誘う・・・これが相手の狙いだったんだ!」
ブラスター・ブレードが現れたことによって、服部のやろうとしていることに気が付く一同。
「これこそが幻影・・・あなた様はあなた様の分身と戦い、そして散りゆく運命なのです」
「うっ・・・」
「ブラスター・ブレードのスキル発動。カウンターブラスト(2)。アイチ様のゴードンを退却させます」
「ご、ゴードンが!」
「うぃんがるを後ろに下げさせます。そしてこちらも、ゴードンとギャラティンをコール」
「またアイチ君と同じ展開ですね・・・」
「ああ。しかも先導と違うのは、ゴードンの後ろには、事前に控えてるうぃんがるがいやがる・・・」
「アイチ・・・」
ギャラティン ブラスター・ブレード ゴードン
R R うぃんがる
「うぃんがるの支援のもと、ゴードンでアイチ様のギャラティンを攻撃」
「くっ・・・ノーガードです」
『ぐわああああああ!!』
味方であるはずのゴードンに切られ、ギャラティンは大きな断末魔を上げる。
「ブラスター・ブレードでアイチ様のブラスター・ブレードを攻撃」
「ノーガードです」
ブラスター・ブレード(服部)はブラスター・ブレード(アイチ)に接近し、聖剣を振るう。ブラスター・ブレード(アイチ)も聖剣で攻撃を受け止める。ブラスター・ブレード(服部)は力強く押し上げて、ひるんだブラスター・ブレード(アイチ)に斬撃を放った。
「うわあああああ!!」
「ドライブチェック『世界樹の巫女エレイン(治)』ヒールトリガー。ダメージを1回復し、パワーをギャラティンに引き上げます」
「ダメージチェック『小さな賢者マロン』」
ギャラティンでアイチ様のブラスター・ブレードに攻撃」
「ノーガード!ダメージチェック『孤高の騎士ガンスロッド』」
「ターン終了でございます」
PW14000➡PW10000
PW9000➡PW9000
PW15000➡PW9000 服部の手札4枚 山札35枚 アイチのダメージ3枚(裏1枚)
「・・・またつまらんことで動揺しやがって」
ミサキ、シンが見守る中、櫂は世話が焼けるといったような一言を呟く。
(ブラスター・ブレードが敵として現れるなんて・・・これが、服部さんの言っていた、幻影の意味・・・。こんなことは初めてだ・・・ここからの打開先は・・・)
アイチが幻影の意味を知り、次の策を練ろうとするが、余計な思考が回り込み、うまいような打開策が思い浮かばない。
(ダメだ・・・わからない・・・!でも、諦めるわけにもいかない!今まで通りのファイトをすれば・・・)
アイチは今まで通りの戦法で行き、ライドフェイズに移行する。
「降臨せよ!戦士たちの主!ライド!騎士王アルフレッド!!」
騎士王アルフレッド PW10000
「・・・アルフレッドでございますか・・・」
「(相手がどんな方法で仕掛けてこようが関係ない・・・!相手は相手・・・僕は僕のやり方を貫く!)
薔薇の騎士モルガーナ、小さな賢者マロン、ギガンテック・チャージャーをコール!」
ギガンテック・チャージャー PW9000
薔薇の騎士モルガーナ PW6000
「ギガンテック・チャージャーのスキル発動!山札の1番上のカードを公開!『孤高の騎士ガンスロッド』これがロイヤルパラディンなので、スペリオルコール!」
孤高の騎士ガンスロッド PW9000
「アルフレッドのスキル!ロイヤルパラディンのリアガードが1体いるにつき、パワープラス2000!合計でパワープラス8000!」
「くっ・・・フルパワーまで届かなかったか」
「しょうがねぇよ。今アイチの手札はあれのたった1枚だけだ。ここで崩しちまえば、後の攻撃に響く」
「しかも、インターセプトでシールドがアップするゴードンも相手のブラスター・ブレードでやられちゃったしね」
(今はこれが精いっぱい・・・けど!)
ガンスロッド アルフレッド ギガンテック
モルガーナ R マロン
「みんな!幻影を打ち破るために力を貸して!モルガーナのブーストをつけて、ガンスロッドで相手のブラスター・ブレードをアタック!」
「真理の騎士ゴードンでインターセプトします。
エスペシャルインターセプト。これによって、ゴードンはシールドプラス5000でございます」
「くっ・・・アルフレッドでブラスター・ブレードにアタック!」
「ノーガードでございます」
「ツインドライブ!ファーストチェック『幸運の運び手エポナ(☆)』クリティカルトリガー発動!ギガンテック・チャージャーにパワープラス5000して、クリティカルをアルフレッドに!セカンドチェック『うぃんがる』」
アルフレッド(アイチ)は迷いを打ち払い、聖馬にまたがり、ブラスター・ブレード(服部)に接近していく。ブラスター・ブレードを痛めつけることに抵抗はあったが、アルフレッド(アイチ)はそれを振り払い、ブラスター・ブレード(服部)を剣で振り払う。
「ダメージチェック。1枚目『孤高の騎士ガンスロッド』2枚目『孤高の騎士ガンスロッド』」
「マロンのブーストをつけて、ギガンテック・チャージャーでブラスター・ブレードをアタック!」
「ノーガードでございます。ダメージチェック『沈黙の騎士ギャラティン』」
「ターン終了です」
PW15000➡PW9000+SH10000=19000
PW18000➡PW9000
PW22000➡PW9000 アイチの手札3枚 山札31枚 服部のダメージ5枚(裏2枚)
「うーん、決めきれなかったかー」
「けど相手はダメージ5だ!追いつめたぜ!」
「このままアイチが乗り切れれば勝ったも同然だ!」
「ブラスター・ブレードが出てきたことには、ひやひやしたけどな・・・」
「・・・嫌な予感がするぜ」
「うん。アイチきゅんと同じ動きをしてれば、なおさら、ね」
服部のダメージが5になったことに森川たちは喜んでいるが、三和とシズクはだんだんと嫌な予感がこみ上げてくる。
「アイチ様。なぜゆえに私がダメージ5の状態まで攻撃を受けたのか、おわかりですか?」
「え?」
「それは、あなた様自身が1番理解しておられることです。・・・顕現せよ。騎士王の幻影。ライド!騎士王アルフレッド!!」
「!!あ、アルフレッドまで・・・!」
幻影として登場したのが、ブラスター・ブレードだけでなく、アルフレッドまであることに驚愕するアイチ。
「アルフレッドのスキル発動。カウンターブラスト(3)。山札よりグレード2以下のロイヤルパラディンのユニットを1体、スペリオルコールします。ミスリルの召喚術士をスペリオルコール」
ミスリルの召喚術士 PW7000
「召喚術士のスキル発動。山札の上1枚を公開し、それがグレード1かグレード2であればそのユニットをスペリオルコールします。『アラバスター・オウル(☆)』アラバスター・オウルをスペリオルコール」
アラバスター・オウル(☆) PW5000
「ユニットが違うとはいえ、またアイチと同じ行動だ」
「そして、マロンをコール」
「しかもあっちはリアガード全部を埋めてきた・・・!」
「アルフレッドのスキル。ブーストを使用できない代わりに、ロイヤルパラディンのリアガード1体につき、パワープラス2000。合計でプラス10000でございます」
「くっ・・・」
ギャラティン アルフレッド ミスリル
アラバスター マロン うぃんがる
「うぃんがるの支援の下、ミスリルの召喚術士でアイチ様のアルフレッドに攻撃!」
「うぃんがるでガードします!」
「アルフレッドでアイチ様のアルフレッドに攻撃!」
「ノーガードです」
「ツインドライブ。ファーストチェック『まぁるがる(引)』ドロートリガー。パワーはギャラティンに。1枚ドロー。セカンドチェック『アラバスター・オウル(☆)』クリティカルトリガー」
「ここでダブルトリガー⁉」
「アイチー!!」
アルフレッド(服部)は聖馬を踏み台の用にして飛び上がり、アルフレッド(アイチ)の元まで接近する。頭上までたどり着くとアルフレッド(服部)は聖剣による斬撃をアルフレッド(アイチ)に放った。
「うわあああああ!!」
ダメージチェック『うぃんがる』『沈黙の騎士ギャラティン』
「ダメージ5!」
「もう後がありません!」
「アイチ様にこれを防げますかね。アラバスター・オウルの支援の下、ギャラティンでアイチ様のアルフレッドに攻撃!」
『うおおおおお!!』
「イゾルデでガード!
イゾルデのスキル発動!手札のロイヤルパラディンを1枚捨てて、ギャラティンの攻撃を無効にします!」
「おお!イゾルデを温存してたのか!」
コスト『幸運の運び手エポナ(☆)』
「ターン終了でございます」
PW13000➡PW10000+SH5000=15000
PW20000➡PW10000
PW25000➡PW10000(完全ガード) 服部の手札6枚 山札26枚 アイチのダメージ5枚(裏1枚)
(強い・・・服部さんは本当に強い・・・。僕と同じ動きなのに、こうも違いが出てくるなんて・・・これが・・・これが、フーファイターの実力・・・!)
自分とほとんど同じ動きなのに、その違いがこうも大きく現れ出ていることにアイチは非常に驚いている。
(でも・・・ここで諦めるわけにはいかない・・・!何としてでも・・・服部さんが見せる幻影を乗り越えないと・・・!でも・・・どうすれば・・・?)
アイチはそう考えながらドローフェイズに入る。引いたカードを見て、何かをひらめいた。
(・・・これだ!このカードさえあれば・・・この局面を乗り越えられるかもしれない!)
「!何かが・・・変わった・・・?」
「騎士たちの神よ!出でて神秘の力を振るえ!ライド!ソウルセイバー・ドラゴン!!」
ソウルセイバー・ドラゴン PW10000
「来たぁ!ソウルセイバー・ドラゴン!」
「アイチの最強の切り札!」
「こりゃ勝ったな」
「ソウルセイバー・ドラゴン、ですか・・・」
「ソウルセイバー・ドラゴンのスキル発動!ソウルブラスト5枚!」
ソウルブラスト『ばーくがる』『未来の騎士リュー(☆)』『ふろうがる(醒)』『うぃんがる』『ブラスター・ブレード』
「ギガンテックにパワープラス5000!モルガーナにパワープラス5000!ガンスロッドにパワープラス5000!ホーリー・チャージング・ロア!!」
ガンスロッド ホーリーセイバー ギガンテック
モルガーナ R マロン
「マロンのブーストをつけて、ギガンテック・チャージャーでアルフレッドにアタック!」
「アラバスター・オウルとまぁるがるでガードします」
「くっ・・・ホーリーセイバー・ドラゴンでアルフレッドにアタック!
ソウルセイバー・ドラゴンのスキル発動!ソウルセイバー・ドラゴンはヴァンガードをアタックする時、パワーをプラス3000!」
「エレインでガード。そして、ミスリルの召喚術士でインターセプト」
ホーリーセイバーはアルフレッド(服部)に向かって光を収束させたエネルギーをシャワーのように降り注いだ。だがそれを予期してかエレインとミスリルの召喚術士がこれを防ぐ。
「ツインドライブ!1枚目『ふろうがる(醒)』スタンドトリガー発動!ガンスロッドにパワープラス5000!そして、攻撃を終えたギガンテック・チャージャーをスタンドします。
(後1枚トリガーが出れば・・・必ず勝てる!お願い・・・!)
・・・2枚目『沈黙の騎士ギャラティン』・・・っ」
「ノートリガー、でございますね」
「!ま、まだ攻撃は終わってません!スタンドしたギガンテック・チャージャーでアルフレッドにアタック!」
「ギャラティンでインターセプトします」
「モルガーナがブーストしたガンスロッドでアルフレッドにアタック!これで・・・あなたの見せる幻影を打ち破ります!!」
「・・・まだ甘いですね。閃光の盾イゾルデガードします。
スキル発動。手札を1枚捨て、ガンスロッドの攻撃を無効化します」
コスト『騎士王アルフレッド』
「全部防がれた!」
「おい、嘘だろ⁉あれはアイチの切り札だったんだぞ⁉能力だってフル発揮したってのに・・・」
「そ・・・そんな・・・。ターン・・・終了します・・・」
PW22000➡PW10000+SH15000=25000
PW13000➡PW10000+SH15000=25000
PW14000➡PW10000+SH5000=15000
PW30000➡PW10000(完全ガード) アイチの手札2枚 山札26枚 服部のダメージ5枚(裏5枚)
「・・・結局、幻影に打ち勝つことはできませんでしたか・・・」
「!」
「失礼ながら、その腕前ではお嬢様が崇めておられる方雀ヶ森レン様はおろか、この全国大会に参加する全てのファイターに勝つことは、不可能でございます。ましてや我らフーファイターに勝つことも」
「!!そんなこと・・・」
「ない、と言い切れますか?第2試合の瀬田様のファイトを、よく思い出し下さい」
「・・・っ!」
アイチは服部の言葉に苦渋の顔を浮かべる。確かにあの時のヒールトリガーがなければ、アイチは確実に負けていた。
「あなた様の苦しみは・・・私がお見せする幻影にて・・・終わらせることといたしましょう。スタンド&ドロー。神秘の力を纏い、大いに奮い立て。聖竜の幻影。ライド。ホーリーセイバー・ドラゴン」
「!!?ホーリーセイバー・ドラゴンまで・・・!」
「ホーリーセイバー・ドラゴンのスキル発動。ソウルブラスト」
ソウルブラスト『小さな賢者マロン』『騎士王アルフレッド』『ブラスター・ブレード』『未来の騎士リュー(☆)』『ふろうがる(醒)』
「シャドウ・ホーリー・チャージング・ロア!マロンにパワープラス5000。うぃんがるにパワープラス5000。アラバスター・オウルにパワープラス5000。ギガンテック・チャージャーをコール。
ギガンテック・チャージャーのスキル発動。山札の上1枚を見て、ロイヤルパラディンを1体スペリオルコールします。・・・これも定めなのでしょう」
「!!まさか・・・」
「ブラスター・ブレードをスペリオルコール」
「ぶ・・・ブラスター・ブレード・・・!」
ギガンテック ホーリーセイバー ブラスター・ブレード
アラバスター マロン うぃんがる
「さあ・・・もう、お疲れでございましょう。今、楽にして差し上げましょう。うぃんがるのブーストの下、ブラスター・ブレードでアイチ様のホーリーセイバー・ドラゴンに攻撃。
うぃんがるのスキルによって、ブラスター・ブレードにブーストされたのでパワープラス4000」
「・・・ノー・・・ガード・・・」
「・・・アイチ様。あなた様が何をやろうとしているかはわかりますよ。ヒールトリガーにかけるのでしょう」
姿が少し影に染まっているブラスター・ブレードは己の身体能力を活かし、飛んでいるアイチ側のホーリーセイバーに近づき、聖剣によってホーリーセイバーによる斬撃を放った。
「だ・・・ダメージ・・・チェック」
アイチはダメージチェックを行う際、山札の上の1枚のカードをコンソールに落としてしまう。そしてそのカードを拾い上げ、ダメージを確認する。
『閃光の盾イゾルデ』
結果はトリガーなし。これでアイチのダメージは6枚となった。
「勝負は時の運・・・何度も幸運を運んでは、くれないのですよ」
アイチ側のホーリーセイバーは静かに倒れ行きながら、幻影のブラスター・ブレードを見つめ、そっと手を伸ばそうとする。
「ぶ・・・ブラスター・ブレード・・・」
だがその手も幻影のブラスター・ブレードには届かず、静かに倒れてしまう。
PW24000➡PW10000
アイチのダメージ6枚 服部のダメージ5枚 勝者服部
「勝者!服部ジンベエ!2対1で、第4試合の勝者は、チームアクロバットリミテッター!」
『おおおおおお!!』
「いやはや!服部選手が仕掛けてくるミラー対決!実に面白いファイトでした!」
「しかし服部選手はまだまだ余裕があるたたずまいを感じられます。彼が本気を出すときは現れるのはいつになるか、ドキドキ!してきますね~」
「服部さーーん!!すげーですわん!!」
「当然の結果ですけど、やはり服部はやるわね」
「よくやりましたわ、服部」
会場が大歓声を上げている中、アクロバットリミテッターは服部に勝算の声を上げる。その中で服部はうなだれているアイチをじっと見ている。
「・・・アイチ様」
「・・・?」
「あなた様は食堂の間で我々に勝ちたい、とおっしゃいましたね。しかしこれが現実です」
「・・・!」
「・・・もし。もしもあなたに未だに勝ちたいという気持ちがおありなのでしたら、それを現実にしてみてください。AL4を倒してみてください」
「!!」
フーファイターに所属しているにも関わらず、AL4を倒してみろと言っている服部にアイチは目を見開く。
「服部さん・・・なぜ・・・」
「何をしているんですの、服部。さっさと行きますわよ」
アイチが服部の真相を聞こうとしたら、エリカから呼び出しが出る服部。
「・・・それではアイチ様。失礼させていただきます」
「あ・・・!待って・・・!」
アイチは服部を呼び止めようとしたが、服部はアイチに一礼してからチームの下へと向かっていく。
(服部さん・・・どういう意味であんなことを言ったんだろう・・・?AL4を倒してみろだなんて・・・)
アイチは服部の言葉の意味がよく理解できず、頭を悩ませた。
第4試合の試合が全て終わり、各チームの集計結果はこのようになった。
チームQ4 2勝2敗
チームジュラシックアーミー 2勝2敗
チームユニオン 1勝3敗
チームアクロバットリミテッター 3勝1敗
チームマッスルブレイン 0勝4敗
チームAL4 4勝0敗
これでチームQ4はイーブンとなり、その状態で全国大会予選ブロック最終試合へと挑む。しかしそのチームQ4に待ち受けるのは、この大会で未だに無敗の記録を誇るチーム、全大会の優勝チームFFAL4なのだ。
☆
「・・・私は期待していますよ、アイチ様。あなた様がお嬢様を・・・いえ、フーファイター全体を解放してくださることを・・・。あなた様を一目見た時から、ね」
to be continued…
RIDE43「最強チームAL4!」