カードファイト!!ヴァンガード 熱血の先導者と努力の先導者 作:先導
さて、今回はオリジナルファイトでございます。ぐだぐだかもしれませんが、読んでいただけると幸いです。
それではどうぞ!
ヴァンガードチャンピオンシップ全国大会予選試合、チームQ4の1試合目は一勝もできないで惨敗という形で結果になってしまい、幸先が悪い滑り出しとなった。
「ヴァンガードチャンピオンシップ全国大会!予選ブロック突破をかけ、熱いファイトが繰り広げられています!」
「・・・お義兄さん・・・」
MCミヤの実況の声が響く中、観客席側の入り口にいるカムイは控室に戻っていったアイチとミサキを悲し気な表情で見つめていた。
(予選1試合目・・・負けた・・・それも・・・1勝もできずに・・・。俺が、チームに残ってたら、結果は変わってたのかな・・・?)
カムイはアイチたちにたいして申し訳なさそうな気持ちになっていたが、櫂とリンを見て意地を張り続ける。
(だけど・・・櫂とリンと同じチームじゃ戦えねぇ・・・!戻るわけにはいかねぇんだ・・・!)
カムイは自分なりのプライドと見栄があり、チームに戻りたくても戻れないといった複雑な気持ちが大きく表れている。
RIDE37「女騎士の誇り」
アイチたちが控室で第1試合の反省会をやっている間に、第1試合のファイトはすべて終えた。その結果がご覧のようになっている。
チームQ4 0勝1敗
チームジュラシックアーミー 1勝0敗
チームユニオン 0勝1敗
チームFFアクロバットリミテッター 1勝0敗
チームマッスルブレイン 0勝1敗
チームFFAL4 1勝0敗
(予選は合計5試合・・・上位3チームに入れば、決勝トーナメントに行ける・・・これ以上、負けるわけにはいかないんだ・・・!)
何としてでも勝ちたいアイチにとって、これ以上の敗北は避けたいが故、これまで以上に気合を入れなおす。そんな中櫂とリンはチームFFAL4のリーダー、雀ヶ森レンのことについて考えていた。
(・・・レン・・・)
(・・・私は彼を認めない・・・認めるわけにはいかない・・・)
櫂とリンがレンのことを考えていると、アイチが今後の出場について相談をしてきた。
「櫂君、リンちゃん。あの、今後の出場順番を相談できればと思って・・・」
「・・・勝手にしろ。俺はどこでもいい」
「ファイトできるのであれば、合間をとってくれて構いません」
「あ・・・うん。わかった」
櫂とリンの素っ気ない対応に戸惑いながらも、最善の組み合わせを立てるアイチ。一方ミサキは、1試合目の敗北を糧にし、次の試合に向けてデッキを組み立てる。
(ヴァンガードファイトと本気で向き合うこと決めてから迎えた、初めて向かえた大会・・・勝ちたい・・・勝って・・・そして・・・)
ミサキの目からは今までにはなかった闘志が燃えていた。
(自分たちで気づかなければいけないことも、ありますね)
シンはそんなチームQ4を見て、笑みを浮かべている。
「店長」
「うん?」
「あの、今後の出場順番なんですけど・・・」
「いいんじゃないですか?」
アイチは出場順番についてを教える前に、シンが肯定的な答えに驚く。
「え?でも僕まだ何も・・・」
「櫂君と日下部さんを先鋒に・・・でしょ?」
アイチの考えを見透かされ、アイチは驚く。
「は、はい。2人の実力に甘えすぎちゃいけないから、交互で先に1勝して、後は僕かミサキさんのどちらかが勝てばいい状況にしようって・・・。やっぱり、少し弱きすぎでしたか・・・?」
「ええ。ものすごく。でも、それでいいと思います」
「え?」
「自分の弱さを認め、そのうえで最善の戦い方を考える。そして、仲間に気を配る・・・これもチームとしての戦い方の1つです」
「・・・はい」
「では、交互に櫂君と日下部さんが先鋒、ミサキを中堅、アイチ君を大将としましょう。いいですね?」
アイチが考えた順番が採用され、アイチとミサキは互いに顔を合わせ、縦にうなずき、気合が入る。
「ヴァンガードチャンピオンシップ全国大会!予選も各ブロック熱戦が繰り広げられていまーす!」
「ドキドキです!」
「さて、こちら予選Aブロックの続いての試合は、チームQ4VSチームユニオン!」
「はい」
第2試合開始の時間となり、呼ばれた各チームのメンバーは中央会場に入場する。
「1敗同士のチーム対決!勝って決勝の道を切り開くのはどっちだ⁉メンバー表によるとチームQ4は、櫂トシキ選手、日下部リン選手、戸倉ミサキ選手、先導アイチ選手!チームユニオンは、ホームズ・ソランベルジュ選手、マリン・ソランベルジュ選手、猿飛コンゴウ選手、瀬田カイル選手!」
『おおおおお!』
(すごい歓声だ・・・)
チームユニオンのチームメンバーの名を上げられ、観客は多大な歓声が広がる。
「ご存知の通り、ユニオンはヴァンガードにたいして多大な支援を行っている大企業!そのユニオン・カンパニーを所有するソランベルジュ家は御三家の1つです!」
「ヴァンガードを支えてくださっている企業だからこそ、ヴァンガードファイトの知識や技術力も並々ならぬものとお見受けします。白熱したファイトに期待しましょう」
MCミヤとドクターOのユニオンの解説によって、観客はチームユニオンの活躍により一層の期待が高まっている。
「先鋒戦、櫂トシキ対猿飛コンゴウ!!」
先鋒に出る櫂と筋骨隆々の坊主頭の男、猿飛コンゴウがコンソールに移動し、互いにVFグローブをはめ込む。
「ずいぶんちびじゃねぇか。こりゃ1勝はいただきだな。ユニオン・カンパニーじゃ、社員の中で俺はナンバー1だからな。お前の身長をさらに縮めてやるぜ!」
「ふっ・・・弱い犬ほどよく吠えるな」
「何ぃ⁉」
櫂を挑発しているコンゴウだが、櫂に逆に挑発されて、怒りを示すコンゴウ。
(櫂君、お願い・・・!)
控室にいるアイチたちは櫂の勝利を信じて祈っている。
(先鋒は櫂の奴か・・・)
カムイは櫂が出てきたことに複雑な気持ちを抱いている。
(頼むぜ・・・櫂!)
カムイを探し続けているカズヤは櫂の勝利を信じている。
「せめて1勝だ!このままだと同じショップの俺が恥ずかしいからな」
「はぁ?今更何言ってんだお前?」
「森川に恥なんて概念ないでしょ?」
「素直に応援しろよ・・・」
観客席にいる森川にツッコミを入れるソウジとメグミと苦笑いを浮かべている井崎。
「はは☆でもまぁ、問題ないんじゃない?」
「そうそう。櫂なら滅多なことじゃ負けねぇからな」
シズクと三和は櫂の勝利は確実なものだと考えている。
「試合、開始!!」
「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」
試合開始とともに、コンゴウはメカ・トレーナーに、櫂はリザードソルジャーコンローにライドする。
(スパイクブラザーズか・・・あれもあれで、厄介なんだよな・・・)
カズヤがそう考えこんでいる間に、ファイトは進んでいく。
「ブレイジングコア・ドラゴンにライド!ガトリングクロー・ドラゴンをコール!
ブレイジングコアのカウンターブラスト!リアガードのアイアンテイルとガトリングクローをソウルへ移動。そして・・・」
「ん・・・?」
「封じられし3体の破壊神・・・爆炎の力を得て甦れ!ブレイジングフレア・ドラゴンにスペリオルライド!!」
ブレイジングコアのスキルによって、櫂はブレイジングフレア・ドラゴンにライドさせる。
「何ぃ⁉後攻のターンなのに先にグレード3に⁉」
「さらにドラゴニック・オーバーロード、ネハーレンをコール!」
そしてさらにネハーレンとドラゴニック・オーバーロードをコールし、オーバーロードのスキルを発動させる。
「ネハーレンで至宝ブラックパンサーに攻撃!」
着々と攻撃を仕掛けていく櫂に対し、森川たちは櫂の実力に若干ながら引いている。
「相変わらずかわいげねぇな・・・」
「「ああ・・・」」
「というよりもう、鬼だよね・・・」
「はは、相手に同情するしかないな」
「だねー☆ご愁傷様☆」
櫂の攻撃によってコンゴウのダメージはもう4にまでになった。
「ぐっ・・・!」
「オーバーロードとパワーアップしたネハーレンで攻撃!オーバーロード!」
オーバーロードの攻撃を受けたことで、コンゴウのダメージは5になった。
「ネハーレン!」
「そっちはガードだ!」
ネハーレンの攻撃はきっちりとガードするコンゴウ。
「もう5ダメージ・・・」
「なーにやっとんじゃい!負けたりしたらお前、ただで済むと思うなよ?」
追いつめられた状況に丸々と太った体系のサングラスの老人、ホームズ・ソランベルジュはコンゴウにたいして怒りを示す。コンゴウは櫂を追いつめようとしたが、難なくガードで対処されてしまう。
「くそ!悔しいけどつえぇ・・・!」
カムイは悔し気な表情をしながら櫂の実力を素直に認める。
「ファイナルターン!!」
再び櫂のターンとなり、ファイナルターンを宣言する櫂。
「竜魔導士キンナラをコール!
カウンターブラスト。キンナラをソウルへ。相手のグレード1のユニットを退却させることができる。ワンダー・ボーイ!」
「ぐっ・・・」
キンナラのスキルでコンゴウの盤面を焼き尽くす櫂。
「さらに相手のリアガードを退却させるたびに、ブレイジングフレアはパワープラス3000!そして、ソウルブラスト(5)」
「!!!???」
「リアガード1体を退却させる。パンツァー・ゲイル!
この退却で、再びブレイジングフレアにパワープラス3000!」
退却できるユニットを退却し、櫂のアタックフェイズ。
「コンローのブースト、ブレイジングフレアで攻撃!!」
コンゴウの手札では防御できても残りのユニットは防ぎきれないためにノーガード。ユナイト・アタッカーに攻撃がヒットし、コンゴウのダメージは6となり、櫂の勝利となった。
「勝者、チームQ4、櫂トシキ!!」
『おおおおお!!』
櫂の勝利に観客は大歓声だ。
「素晴らしい!櫂選手、完璧な勝利です!これでQ4はまず1勝!」
「ドキドキ!でしたねー」
櫂がせっせと退場し、アイチとシンが労いの言葉で出迎える。
「お疲れ様です」
「すごいよ櫂君!本当にすごい!!」
「1勝は1勝・・・どんな形であろうとな」
櫂は特に気にした様子もなくそう言い放ち、控室に戻る。
(櫂君には、緊張やプレッシャーは全く関係ないんだ・・・)
「さて、続いて中堅戦です!」
「ミサキさん、がんばってください!」
続いての中堅戦、チームQ4からはミサキが出場。対するユニオンはマリン・ソランベルジュが出場する。
「おーう、大丈夫かー?」
ユニオンの控室に戻ったコンゴウは非常に落ち込んでおり、ホームズが一応心配の声を上げる。
「・・・ダメじゃ。心が折れたそうじゃな」
「ふん・・・」
ホームズの声に茶髪のおかっぱ頭の青年、瀬田カイルは鼻を鳴らす。
「猿飛さんを中に入れさせてください。私が1勝してまいります」
「頼んだぞ、我が孫娘よ」
マリンはVFグローブをはめながらコンソールの前まで移動する。
「あーあ・・・気の毒に」
「「本当・・・」」
「かわいそかわいそなのです☆」
「・・・お、次始まるぞ」
「次はミサキさんか」
同じく緑のVFグローブをはめたミサキがコンソールの前に移動する。
「お久しぶりですわ、戸倉ミサキさん。カードショップ魁以来ですわね」
「そっか・・・ソランベルジュってことは・・・ユニオンの・・・」
マリンは丁寧に再開のあいさつを述べる。ミサキはマリンがソランベルジュ家の令嬢と理解し、多少ながらも驚いている。
「参加してたんだ・・・」
「私自身は参加する気はなかったのですが、おじい様が勝手に・・・しかもフルネームで・・・」
どうやらマリン自身は全国大会に出るつもりはなかったのだが、ホームズが勝手にフルネーム付きで参加させてしまったらしい。
「しかし、ここに出たからには全力を尽くしますわ・・・ソランベルジュ家の娘としてではなく・・・マリン・ソランベルジュ、ただ1人のファイター・・・女騎士として!」
不本意ながらの参加とはいえ、妥協をしないマリンからは本気が伝わり、ミサキは身構える。互いに準備ができ、審判の合図とともにファイトを開始させる。
「中堅戦、始め!!」
「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」
「神鷹一拍子!」
「ばーくがる!」
神鷹一拍子 PW5000
ばーくがる PW4000
(ロイヤルパラディン⁉お義兄さんと同じデッキか・・・!)
「私の先攻ですわ。ドロー。薔薇の騎士モルガーナにライド!」
薔薇の騎士モルガーナ PW6000
「ばーくがるはスキルでリアガードサークルへ移動!さらに湖の巫女リアンをコール!」
湖の巫女リアン PW7000
「リアンのスキル発動!リアンをレストし、手札を1枚捨て、1枚ドロー。
さらに、ばーくがるのスキル!自身をレストし、山札からふろうがるをスペリオルコール!」
ふろうがる(醒) PW5000
R モルガーナ R
ばーくがる(レスト) ふろうがる リアン(レスト) マリンの手札4枚 山札41枚
「私のターン。ドロー。
神鷹一拍子のスキル発動。山札の上から5枚見て、三日月の女神ツクヨミがあれば、ライドすることができる。三日月の女神ツクヨミにスペリオルライド!」
三日月の女神ツクヨミ PW7000
「なるほど・・・それがツクヨミのスキルですか」
「残りの4枚は好きな順番で、山札の下に。オラクルガーディアンジェミニをコール」
オラクルガーディアンジェミニ PW8000
ジェミニ ツクヨミ R
R R R
「ジェミニでモルガーナにアタック!」
「ノーガードですわ!ダメージトリガーチェック『ハイドッグブリーダーアカネ』」
「三日月の女神ツクヨミでモルガーナにアタック!」
「ノーガードですわ」
「ドライブチェック『サイレント・トム』」
「ダメージトリガーチェック『ホーリーディザスター・ドラゴン』」
「ターンエンド」
PW8000➡PW6000
PW7000➡PW6000 ミサキの手札6枚 山札41枚 マリンのダメージ2枚
「私のターンですわ!スタンド&ドロー!竪琴の騎士トリスタンにライド!さらに、ミスリルの召喚術士をコール!」
竪琴の騎士トリスタン PW8000
ミスリルの召喚術士 PW7000
「ミスリルの召喚術士スキルを発動させますわ!このユニットが登場した時、山札の1番上の1枚を公開し、それがグレード1かグレード2であればそのユニットをコールできますわ。では、1枚を確認『ハイドッグブリーダーセイラン』グレード2ですのでハイドッグブリーダーセイランをスペリオルコール!」
ハイドッグブリーダーセイラン PW8000
「そして、セイランのカウンターブラスト!スキルを発動させますわ!ロイヤルパラディンのハイビーストにパワーをプラス4000させますわ。対象は、ふろうがるです!」
「もうリアガードが5体に⁉」
「さらに、登場させたセイランでハイビーストにパワーを引き上げましたね」
「ロイヤルパラディンの力を完全に活かしきっていますね。さすがは、ソランベルジュ家のご令嬢といったところですかね」
ミスリル トリスタン セイラン
ばーくがる ふろうがる リアン
「では行きますわ。ばーくがるのブースト、ミスリルの召喚術士でツクヨミにアタック!」
「ノーガード。ダメージトリガーチェック『半月の女神ツクヨミ』」
「ふろうがるのブースト、トリスタンでツクヨミにアタック!」
「ノーガード!」
「ドライブトリガーチェック『湖の巫女リアン』」
「ダメージトリガーチェック『メイデン・オブ・ライブラ』」
「リアンのブースト、セイランでヴァンガードにアタック!」
「オラクルガーディアンニケでガード!」
「ターン終了ですわ」
PW11000➡PW7000
PW17000➡PW7000
PW15000➡PW7000+SH10000=17000 マリンの手札4枚 山札36枚 ミサキのダメージ2枚
「2ダメージで抑えましたわね・・・たいていの方は3ダメージをもらうのですが・・・やりますわね」
「悪いけど、勝つつもりで行かせてもらうから。スタンド&ドロー。
三日月の女神ツクヨミのスキル発動。山札の上から5枚見て、半月の女神ツクヨミにライドできる。・・・ライドせずに、山札の下に好きな順番で置く」
(スペリオルライドはしませんでしたが・・・どんなユニットにライドするか・・・)
「・・・メイデン・オブ・ライブラにライド。ジェミニを後ろに下げて、サイキック・バード、サイレント・トムをコール」
サイレント・トム PW8000
サイキック・バード(☆) PW4000
「サイキック・バードのスキル。自身をソウルに入れて、1枚ドロー。三日月の女神ツクヨミをコール」
トム ライブラ R
ジェミニ ツクヨミ R
「ツクヨミのブースト、メイデン・オブ・ライブラでトリスタンにアタック」
「ふむ・・・ではここは、ミスリルの召喚術士とセイランでインターセプト!」
「・・・ドライブトリガーチェック『スカーレットウィッチココ』」
「あの姉ちゃん、なんでさっきのアタックをガードしたんだ?」
「別に受けてもよかったんじゃあ・・・」
「ライブラはね、ヴァンガードがオラクルシンクタンクでアタックがヒットしたらカウンターブラストを2枚払うことで1枚ドローできるんだよ。あのマリンさんって人は賭けに出てでもそれを阻止したかったんだと思うよ」
「へー、よくわかったね☆正解だよ☆多少の無茶してでもやる価値がある・・・そういう考えの持ち主だからね、マリ先輩は」
森川と井崎の疑問にメグミは即座に答えて、正解を示したことにシズクはメグミを評価している。
「にしても答えるスピード早かったな・・・」
「そういや、お前のメインクランだったな」
「「そういうことか」」
「オラクルラブと言っていいほどだよ、私は」
「威張って言うことー?」
メグミの回答の速さにソウジは驚き、三和がそのわけを回答し、森川と井崎は納得する。
「ジェミニのブーストしたサイレント・トムでトリスタンにアタック」
「ノーガード。ダメージトリガーチェック『閃光の盾イゾルデ』」
「ターンエンド」
PW16000➡PW8000+SH10000=18000
PW16000➡PW8000 ミサキの手札4枚 山札36枚 マリンのダメージ3枚(裏1枚)
「私のターンですわ。スタンド&ドロー。光放つ双剣の刃は、いかなる闇をも切り捨てる。双煌の剣士マーハウスにライド!!」
双煌の剣士マーハウス PW10000
「ギガンテック・チャージャーをコール!」
ギガンテック・チャージャー PW9000
「ギガンテック・チャージャーのスキルによって、山札の1番上を確認しますわ。『ハイドッグブリーダーアカネ』これがロイヤルパラディンなので、そのままスペリオルコール!」
ハイドッグブリーダーアカネ PW8000
「アカネのカウンターブラスト(2)!スキル発動ですわ!山札からロイヤルパラディンのハイビーストを選び、1体スペリオルコール!ぽーんがるをスペリオルコール!ばーくがるは退却!」
ばーくがる PW7000
「またリアガードを増やしただけでなく、そのコールでより高いユニットをコールしてパワーアップしやがった・・・」
ギガンテック マーハウス アカネ
ぽーんがる ふろうがる リアン
「リアンのブースト、アカネでメイデン・オブ・ライブラにアタック!」
「くっ・・・ノーガード!ダメージトリガーチェック『バトルシスターしょこら』」
「ふろうがるのブースト、マーハウスでメイデン・オブ・ライブラにアタック!
マーハウス、そのスキルを発動しなさい!マーハウスはヴァンガードにアタックした時、パワーをプラス2000することができるのです」
「ノーガード!」
「ツインドライブ!ファーストチェック『竪琴の騎士トリスタン』セカンドチェック『ホーリーディザスター・ドラゴン』」
マーハウス(マリン)は双剣を構えて、ライブラ(ミサキ)に向かって接近し、そのままX字に切りつける。ライブラ(ミサキ)は攻撃を食らい、倒れる。
「ふぉーふぉふぉふぉふぉ!さすが我が孫娘!これでダメージ4じゃ!」
「ダメージトリガーチェック『サイキック・バード(☆)』クリティカルトリガー!ライブラにパワープラス5000して、クリティカルプラス1!」
「ここでトリガーですか・・・しかし、攻撃は十分に届きますわ!ぽーんがるのブースト、ギガント・チャージャーでメイデン・オブ・ライブラにアタック!」
「ノーガード。ダメージトリガーチェック『半月の女神ツクヨミ』」
「ターン終了ですわ」
PW15000➡PW9000
PW17000➡PW9000(+5000)
PW16000➡PW14000+SH5000=19000 マリンの手札5枚 山札30枚 ミサキのダメージ4枚
「あの厄介なサイレント・トムを攻撃せず、ヴァンガードだけを攻撃した・・・?」
「おそらく、覚悟の上でしょう。サイレント・トムはグレード0のユニットではガードすることは不可能のユニット。当然それを知らない相手ではありませんからね」
「それに、前のターンでトリガーが引けば当たる攻撃も最低限で守った。それは、相当な勇気ある人でなければ、絶対にやらない手段です」
先ほどマリンがサイレント・トムを攻撃しなかったことにアイチは疑問を抱いていたが、シンとリンの説明で、マリンがどれだけ勇気のある行動をとっているのかがよくわかる。
「私のターン。スタンド&ドロー。光り輝け、美しき女神。ライド!CEOアマテラス!!」
CEOアマテラス PW10000
「サイレント・トムとジェミニをコール!」
「やった!またサイレント・トムをコールしたよ!これなら・・・」
「とはいえ、相手のダメージはまだ3、しかも手札は5枚・・・ヴァンガードの攻撃が防がれれば、一気に6ダメージを追い込むには、厳しい状況だ」
「なら、前のアイチみたいにクリティカルを引けば・・・」
「引ければ、なんだけどね・・・」
いくら2体のサイレント・トムを揃えたとしても、6ダメージを与える状況に達するにはあまりにも厳しい状況だと推察する三和とシズク。
トム アマテラス トム
ジェミニ ツクヨミ ジェミニ
「(とはいえ・・・相手のダメージを考えれば、やっぱり決め手に欠ける・・・なら・・・)
左のジェミニがブーストした、サイレント・トムでマーハウスにアタック!」
「(なるほど・・・先に4ダメージを与えたうえで・・・ですか。なる場それに受けて立ちましょう)
ノーガードですわ。ダメージトリガーチェック『薔薇の騎士モルガーナ』」
「これで、ダメージ4・・・」
「決めろ・・・ミサキ・・・!」
「ツクヨミがブーストしたアマテラスでマーハウスにアタック!」
「(なるほど・・・先のノーガードは、アマテラスの能力を最大限に活かした戦法、ですか。ならば!)
アラバスター・オウル、トリスタンでガード!さらに、アカネでインターセプト!」
アマテラス(ミサキ)は日輪の光でマーハウス(マリン)に攻撃を仕掛けたが、トリスタンとアカネが前に立ちふさがり、さらにアラバスター・オウルが日輪を受け止めていった。
「止められた!!」
「くそぅ・・・ここまでなのか・・・」
「いや!俺は最後まで戸倉さんを信じるぞ!」
攻撃を止められ、森川たちはあきらめムードになるが、ソウジは最後までミサキを信じている。
「ミサキさん・・・」
「ふはははは!無駄なことを」
アイチもミサキが起こす奇跡を信じて祈っている。ホームズは勝ち誇って高笑いを起こす。
「ツインドライブ!ファーストチェック『お天気お姉さんみるく』セカンドチェック『オラクルガーディアンニケ(☆)』クリティカルトリガー!」
「なんじゃとぉ!!?」
「やった!クリティカルトリガーだ!」
「サイレント・トムにパワープラス5000して、クリティカルプラス1!
さらにアマテラスのスキルで、手札が4枚以上の時、パワープラス4000!」
「サイレント・トムはグレード0のユニットじゃガードできねぇ!相手の手札は1枚グレード3だってのはわかってる!」
「いける・・・いけますよミサキさん!」
この場でクリティカルトリガーを引き当て、ホームズは驚愕し、カムイは喜びの表情になる。これでカズヤもアイチもミサキの勝利を確信した。
「う~ん・・・」
「ん?どうした?」
「いや、なんっか嫌な予感がするんだよね~」
シズクは妙に顔を首をかしげながらうんうんとうなっている。
「右のジェミニがブーストしたサイレント・トムでマーハウスにアタック!」
「サイレント・トムのスキルはグレード0ではガードできなくさせるスキル・・・わかっていますわ。わかっているからこそ・・・閃光の盾イゾルデでガード!」
「なっ・・・!!」
「イゾルデのスキル発動!手札を1枚捨てて、ロイヤルパラディンのユニットにその攻撃を無効化させます!太陽はもちろん、マーハウス!」
コスト『湖の巫女リアン』
「このように事前に対処法を用意すれば、防ぐことは容易いのですわ」
「くっ・・・ターンエンド・・・」
PW16000➡PW10000
PW17000(+4000)➡PW10000+SH20000=30000
PW21000➡PW10000(完全ガード) ミサキの手札4枚 山札30枚 マリンのダメージ4枚(裏3枚)
「そんな・・・ミサキさんの攻撃が・・・」
「サイレント・トムの攻撃を・・・あんな簡単に・・・」
「くそ!これも狙ったうえでかよ!」
ミサキの勝利を確信していたアイチとカムイ、カズヤはその希望を打ち砕かれた気分になった。
「だけど・・・まだ勝負が決まったわけじゃ・・・」
「ええ。まだ本当のところはわかりません。ゆえに・・・ここで決めさせていただきます!スタンド&ドロー!ホーリーディザスター・ドラゴンをコール!」
ホーリーディザスター・ドラゴン PW10000
ギガンテック マーハウス ホーリーディザスター
ぽーんがる ふろうがる リアン
「いきますわ!ギガンテック・チャージャーで、アマテラスを攻撃!」
「くっ・・・ニケでガード!」
「ふろうがるのブースト、マーハウスでアマテラスをアタック!
スキルでパワープラス2000!」
「防ぐ!防いでみせる!バトルシスターしょこらでガード!
スキル発動!手札を1枚捨てて、オラクルシンクタンクであるアマテラスを選んで、その攻撃を防ぐ!」
コスト『ドリーム・イーター(引)』
マーハウス(マリン)は双剣を持ち、アマテラス(ミサキ)に向けて斬撃を放とうとした。だがそこにしょこらが現れ、マーハウス(マリン)に向けてガトリング砲を発射させる。しかし1発も当たらないどころか自分がこけてしまった。しかし、今の射撃で警戒したマーハウス(マリン)が後ろに下がる。
「ここで負けるわけにはまいりません!無念に散った猿飛さんのためにも!チームのためにも!そして、私の、誇りのためにも!ツインドライブ!ファーストチェック『ソウルセイバー・ドラゴン』セカンドチェック『小妖精の鼓笛隊(醒)』スタンドトリガー!」
「なっ・・・」
「ここで・・・スタンドトリガー・・・」
「ふはははは!いいぞぉ!ここぞとばかりに引きよるわ!」
「ギガンテック・チャージャーをスタンドして、パワープラス5000!ギガンテック・チャージャーでアマテラスをアタック!」
「・・・ノーガード・・・!」
ギガンテック・チャージャーはアマテラス(ミサキ)に向かって、こん棒のクリスタルを向けて雷撃を放った。アマテラス(ミサキ)は成す術もなく、その雷を受けてしまった。
「ダメージトリガーチェック・・・チェック『満月の女神ツクヨミ』・・・っ!」
PW16000➡PW10000+SH10000=20000
PW17000➡PW10000(完全ガード)
PW14000➡PW10000
ミサキのダメージ6枚 マリンのダメージ4枚 勝者マリン
「勝者、マリン・ソランベルジュ!」
『おおおおお!!』
「素晴らしい!見事なファイトできした!」
「最後まで緊張感のある戦いに、胸のドキドキが、止まりません!これだからヴァンガードはやめられません!」
マリンが勝ったことにより、観客は大歓声を上げる。
「負けた・・・!」
「いい判断でしたわよ」
「!」
ミサキは負けられないファイトで負け、悔しがっているところ、マリンが言葉を紡ぐ。
「ホーリーディザスターはアタック時、手札を捨てることで、パワーを5000アップする能力をもっています。その意味がわかりますか?」
「!」
記憶力と頭がいいミサキには、マリンが言っていた意味がすぐに理解できた。
「もしあそこでヒールトリガーが出れば、手札かサイレント・トムを1体残すことができるのです。被害が最小限で済むのですよ」
「・・・」
「あなたは十分にお強いです。誇っていいことですわ」
「・・・ありがとうございました・・・マリンさん」
ミキサはマリンにたいして敬意を示して、お辞儀で返し、マリンも敬意をこめてお辞儀で返した。その後は互いに控室に戻っていく。
「お疲れさまでした、ミサキさん!すごいファイトでした!」
「ごめん・・・あと少しだったのに・・・」
「大丈夫ですよ。あのマリンって人も言っていたじゃないですか。ミサキは十分に強いと」
アイチとシンの労いの言葉に、ミサキは少し気分が楽になった。
「さあ次がいよいよ大将戦!この勝負の結果が全国大会決勝トーナメントへと続く道のりとなります!!」
「大将戦!チームQ4、先導アイチ!チームユニオン、瀬田カイル!」
いよいよ迎えた第2試合の大将戦。大将であるアイチと、ユニオンの大将、瀬田カイルが入場する。
「・・・少年、この俺に勝てるとは思わんことだ」
「えっ・・・?」
「俺はユニオンの人間ではないが、腕を買われてスカウトされた・・・この意味がわかるか?少年のような初出場で軟弱な存在が、出場経験者であり、キングであるこの俺に挑むというのがおこがましいということだ!」
大将戦に出場するカイルはアイチに向かって、遠回しに勝利するのは自分だと宣言したのだった。
to be continued…
アイチ「ユニオンのマリンさん・・・本当にすごかったなぁ・・・」
ミサキ「ええ。あの人の実力もいいけど、思い切った決断と大胆さがあった。やろうと思えばやれるけど、なかなかそれを実行に回せないのよね」
アイチ「それを躊躇なく行える行動力・・・ロイヤルパラディンの使いまわし・・・僕も見習わなくちゃ・・・」
ミサキ「さて、大将戦・・・相手はキングを自称している奴だけど・・・あれは口先だけじゃない。十分に気を付けて」
RIDE38「キングは常に上を行く」
アイチ「あなたが上を行くというのなら、僕はさらにその上をいきます!」