カードファイト!!ヴァンガード 熱血の先導者と努力の先導者 作:先導
さて、今回はオリジナルの組み合わせ、アイチ君対リン姉さんとのファイトとなります。勝負の結果はいかに!
それから、今話で新キャラが出ますゆえに、設定にそのキャラを追加しました。
それではどうぞ!
カードキャピタルのショップ大会もいよいよ第3回戦へと突入し、組み合わせ抽選にて、アイチが対戦することになったのは、各ショップ大会で全て優勝を収めているリンとだった。第3回戦第1、第2試合に出場するファイターがスタンディングテーブル(仮)の前に立つ。
「カードキャピタルのショップ大会、第3回戦!2試合同時に行います!まずは・・・伊藤ケンタ君対戸倉ミサキさん!」
試合に出場するミサキと相手ファイターは黙々とファイトの準備に執り行う。
「そして、先導アイチ君対日下部リンさんです!」
「よろしくね、リンちゃん」
「・・・こちらこそ」
アイチはリンに軽くお辞儀をしてそう言うが、リンは表情を変えず、黙々とデッキをシャッフルしている。
「とにかく、ここまで来たんだからがんばって勝ち抜きなさいよね!晩御飯、ごちそう作ってあげるから!」
「ありがとう、がんばるよ!」
エミのエールにアイチは笑みを浮かべてそう答え、リンに視線を変える。
(相手はリンちゃん・・・強敵だ。でも・・・)
アイチは席に座って観戦している櫂に視線を向ける。
(この試合に勝てば、もしかしたら、櫂君と戦えるかも・・・この試合・・・絶対に勝ちたい!)
アイチがそう決意を抱いていると、ショップの自動ドアが開き、オレンジ髪の晴見中学校の制服を着たギャル風の女子中学生が入店してきた。少数の観客は今来た来客に視線を向けている。当の女子中学生はきょろきょろと周りを見回し、リンに視界が入る。
「あ、リンリンみーっけ☆」
リンを見つけると、女子中学生は笑みを浮かべる。すると、試合を観戦していた雷門が女子中学生の存在に気付く。
「日向?日向じゃないか」
「あ、先生じゃーん!チョリーッス☆」
「え?シズク来てんの?」
「わーお!三和っち先輩も櫂きゅん先輩もいる!おっひさー☆」
雷門の声に三和が反応し、女子中学生に近づく三和。どうやら知り合いのようだ。それには他の一同も視線が釘付けになる。
「うっわ、マジ久しぶりじゃん!後江小以来だな!」
「ははは!三和っち先輩マジ変わってないねー☆」
「ここに日向が来るとは思わなかったよ」
「いやー、友達とブランドバッグ買う予定だったんだけどー、途中でリンリン見かけたから急遽予定変更してここにきたんだー。もしかしたらここかもって思ってたんだけど、三和っち先輩と櫂きゅん先輩もいてビックリしちゃったよー☆」
三和と雷門が女子中学生と話している間、後江中学組の3人はひそひそと話している。
「あの子、委員長のことリンリンって・・・」
「いや、そんなんよりも三和っちって・・・」
「櫂きゅんってのも笑えるぜ」
しびれを切らしたカズヤがそろそろ女子中学生に触れる。
「で、誰なんだよその子?せっかく3回戦が始まるって時に」
「あー、中断させちまってワリィ」
三和は全員に謝罪させながら女子中学生の紹介をする。
「えっと、この子は日向シズク。小学校時のリンの同級生」
「はっじめましてー!リンリンとはー、今でも仲良しだよー☆」
「はっ⁉マジかよ⁉日下部と⁉」
『えええええ!!?』
ギャル風の少女、日向シズクがリンと友人と知り、彼女を知っている個々の観客全員が驚く。いつも1人か、三和と櫂と一緒にいるばかりだったのでなおさらだ。それは試合参加者も同様だ。
「り、リンちゃんの・・・小学生の・・・⁉」
「あんな子など知りません」
「え・・・」
「お、おい・・・」
「そんなどうでもいい話で盛り上がらないでください。時間の無駄遣いです。店長、さっさと進行を」
「は、はい・・・」
だがそれもリンがばっさり切り捨て、それも拒絶とも近い形で会場が一気に静かになり、場が気まずい雰囲気になる。
「あ、あれで仲いいっていうのかよ・・・?」
「全然そんな風には見えませんね・・・」
「ZMっす・・・」
小学生組はあの光景で、仲がいいとは全く思えないようだ。
「はぁ・・・悪いな、あいつあんな感じで」
「いいよ別に。なんとなく、覚悟はしてたからさ」
リンの態度に三和がシズクに謝罪する。シズクはそれを許しながら、リンを寂しそうに見つめている。
RIDE16「アイチ対リン」
場が一気に静まり返ってしまったが、場を盛り上げようとシンが進行を進める。
「で、では、先攻も後攻も決まったことですし、カードを5枚引き、引き直しを行ってください」
空気が沈んでいる間に先攻後攻が決まり、後は手札の準備だけだ。ちなみリンが先攻で、アイチが後攻となった。
(まさか、あの子がここに来るとは思いませんでしたが、そんなことはどうでもいい。重要なのは、今目の前のファイトのみ)
リンは準備を終え、アイチを見据える。
(先導アイチ・・・櫂先輩と初めてファイトした時、偶然勝ったにすぎませんでしたが・・・誰であろうと私の前に立つ者は完膚なきまでに叩き潰す。今までもそうでしたし、そして、これからも。ただ、それだけのこと)
(ここで勝てば、櫂君と戦えるチャンスがあるかもしれない!相手がリンちゃんでも、絶対に負けられない!)
アイチとリンは互いに準備を終え、いつでもファイトできる態勢になった。
「もしかして、ショップ大会だった?タイミング悪い時に来ちゃった系?」
「ま、そう言うこったな。せっかくだし、見ていけよ」
シズクの疑問にカズヤがそう答え、シズクはその言葉に甘えることにした。
「そうしよっかなー。じゃあうち、リンリンを応援しよっかなー☆」
「あんな態度とられたのにっすか?」
「んー、あんな態度をとったからこそ、かな?」
「「??」」
シズクの言った言葉の真意がわからず、橘兄弟を首を傾げる。そう言っている間にミサキも準備を終えたようだ。
「シンさん、こっちも準備終わったよ」
「・・・店長でしょ?それでは、試合開始です!!」
シンの合図によってショップ大会3回戦第1、第2試合が開始された。
「「「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」」」
「スターダスト・トランぺッター!」
「ロゼンジ・メイガス」
ミサキと相手ファイターが
「ばーくがる!」
「リザードランナーアンドゥー!」
ばーくがる PW4000
リザードランナーアンドゥー PW6000
「先に言っておきます。手加減などなしでお願いします」
「うん。お互い全力で」
「では、腕前をみせてもらいましょうか。先攻で、ドロー。ドラゴンモンクゴジョーにライド!」
ドラゴンモンクゴジョー PW7000
「ゴジョーのスキル発動。自身をレストさせ、手札のカードを1枚ドロップし、カードを1枚ドロー。ターンエンド」
R ゴジョー(レスト) R
R R R リンの手札5枚 山札42枚
「さあ、あなたのターンです」
「僕のターンだ!ドロー!小さな賢者マロンにライド!」
小さな賢者マロン PW8000
「ばーくがるはリアガードとして移動!ふろうがると、幸運の運び手エポナをコール!」
ふろうがる(醒) PW5000
幸運の運び手エポナ(☆) PW5000
ふろうがる マロン R
エポナ ばーくがる R
「じゃあ、攻撃させてもらうよ」
「どうぞ」
「エポナがブーストしたふろうがるで、ゴジョーに攻撃!」
「ノーガード。ダメージトリガーチェック『アイアンテイル・ドラゴン』」
「ばーくがるがブーストしたマロンで、ゴジョーに攻撃!」
「ノーガード」
「ドライブトリガーチェック『小さな賢者マロン』」
「ダメージトリガーチェック『ワイバーンガードバリィ』」
「ターン終了します」
PW10000➡PW7000
PW14000➡PW7000 アイチの手札4枚 山札42枚 リンのダメージ2枚
「中々やりますね。ですがファイトは始まったばかり。スタンド&ドロー。ドラゴンナイトネハーレンにライド!アイアンテイル・ドラゴン、忍獣チガスミ、忍竜ドレッドマスターをコール!」
アイアンテイル・ドラゴン PW7000
忍獣チガスミ PW8000
忍竜ドレッドマスター PW7000
(!!ドレッドマスター!)
「委員長も忍者だったのか⁉」
「「違うから」」
的外れな発言する森川にツッコミを入れる井崎とメグミ。
(リンちゃんの手札は2枚・・・あれがブーストされたユニットの攻撃がヒットしたら、僕の手札は減らされてしまう・・・でも、そう簡単にはやらせない!)
「アイアンテイルのカウンターブラスト発動!アイアンテイルはパワープラス1000!これでマロンの攻撃は通ります」
チガスミ ネハーレン アイアンテイル
ドレッドマスター R R
「ドレッドマスターのブーストをつけて、チガスミでマロンを攻撃!」
「世界樹の巫女エレインでガード!」
「ふむ・・・では、ネハーレンでマロンを攻撃!」
「ノーガード!」
「チェック・ザ・ドライブトリガー『リザードソルジャーガンルー(醒)』ゲット、スタンドトリガー。攻撃を終えたチガスミをスタンド、パワープラス5000」
「くっ・・・ダメージトリガーチェック『武器商人ゴヴァノン(引)』ドロートリガー!マロンにパワープラス500!1枚ドロー!手札の数が戻って、マロンのパワーは13000!もうアイアンテイルの攻撃は通らない!」
「では、アイアンテイルでふろうがるに攻撃!」
「くっ、ノーガード。ふろうがる退却させます」
「へぇ~」
「なるほどぉ」
先ほどの攻撃を見て、三和とシズクが関心している。そこにマークと雷門が解説する。
「アイアンテイルはヴァンガードを攻撃できないから、相手のユニットを少しでも減らしておくという訳ですね」
「一方で、それをされると強いユニットを逆に手札から展開するというデメリットも存在するがね」
「スタンドしたチガスミでマロンを攻撃!」
「ノーガード!ダメージトリガーチェック『閃光の盾イゾルデ』」
「ターンエンド」
PW15000➡PW8000+SH10000=18000
PW10000➡PW8000(+5000)
PW8000➡PW5000
PW13000➡PW1000 リンの手札3枚 山札38枚 アイチのダメージ2枚
「あっちのファイトの方が面白そうだ!あっち行くぞー!」
「お、おう!」
「待ってー!」
アイチたちのファイトの方が面白いと判断した中学生組はアイチ側へと向かう。
「ファイト中だよ、静かにしな」
「「「は~い」」」
ミサキに注意された中学生3人組は静かにアイチ側に向かう。森川はミサキに見えないようにあっかんべーをする。
「森川きゅんだっけ?そんなんやってると、彼女できないよ~♪」
「お、うまいこと言うな」
「し、新参者がうるせぇな!俺様の恋人はヴァンガードなんだよ!」
「あれ~?コーリンちゃんは~?」
「確かに~。森川、べた惚れだったもんね~」
「なっ!///井崎、花咲、てめーら~///」
後江中学生3人組がそうやって戯れていると、それを見ていたシンが注意をする。
「あー、あー、そこの中高生、静かにね。みんなの迷惑ですよ~」
「えっ⁉俺らもか⁉」
「ちょっ⁉うちらとばっちりじゃん!」
「「「すみませ~ん」」」
とばっちりを受けた三和とシズクに後江中学生3人組はにんまりと笑う。
「まぁいい。アイチたちのファイトを静かに見物するぞ」
「リンリン、がんばれ・・・」
「(よし・・・今度は僕の番だ!)
僕のスタンド&ドロー!沈黙の騎士ギャラティンにライド!小さな賢者マロンをコール!」
沈黙の騎士ギャラティン PW10000
マロン ギャラティン R
エポナ ばーくがる R
「エポナがブーストしたマロンでネハーレンを攻撃!」
「ノーガード。ダメージトリガーチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ドロートリガー。パワーはネハーレンに。カードを1枚ドロー」
「(くっ、ネハーレンを攻撃するには、パワーが足りない・・・!)
ばーくがるのブースト、ギャラティンでチガスミを攻撃!」
「ノーガード」
「ドライブトリガーチェック『うぃんがる』」
『はあああああ!!』
ギャラティンは大きな声を上げ、チガスミに接近し、剣による斬撃を繰り出した。
「ターン終了します」
PW13000➡PW10000(+5000)
PW14000➡PW8000 アイチの手札4枚 山札37枚 リンのダメージ3枚(裏1枚)
「いい判断です。ドレッドマスターの能力が適応するのは、ぬばたまのみですからね。しかし、私にとってそれは些細なこと。ライド・ザ・ヴァンガード!ボーテックス・ドラゴン!!」
ボーテックス・ドラゴン PW10000
「ボーテックスのスキルによって、ソウルチャージ『忍獣チガスミ』ボーテックスにパワープラス2000。アイアンテイルを移動。ネハーレン、忍竜ボイドマスターをコール」
忍竜ボイドマスター PW9000
「ぬばたまのグレード3を展開してきやがった・・・!」
「しかもあれって確か、ドレッドマスターと同じ能力を持ってたよね⁉」
「つーことは攻撃をヒットしたら手札2枚が削られるってことかよ⁉」
「マジかよ⁉」
「いいよーリンリン!その調子!」
「先導アイチ、どう凌ぐ?」
「さすがショップ大会経験者。アイチお義兄さんが苦戦してるな」
「アイチ負けないで!」
ボイドマスター ボーテックス ネハーレン
ドレッドマスター R アイアンテイル
「ドレッドマスターのブーストをつけ、ボイドマスターでギャラティンを攻撃!」
「未来の騎士リューでガード!」
「ボーテックスでギャラティンを攻撃!」
「・・・ノーガード」
「チェック・ザ・ドライブトリガー、ツインドライブ。1枚目『ブレイジングコア・ドラゴン』2枚目『ドラゴンモンクゴジョー』」
ボーテックスは空を飛んでギャラティンに接近し、鋭い爪でギャラティンに斬撃を繰り出した。
「ダメージトリガーチェック『幸運の運び手エポナ(☆)』クリティカルトリガー!マロンにパワープラス5000!クリティカルもプラス1!」
「ですが、問題なくネハーレンの攻撃は届きます。アイアンテイルのブーストをつけ、ネハーレンでギャラティンを攻撃!」
「うぃんがるでガード!」
「ターンエンド」
PW16000➡PW10000+SH10000=20000
PW12000➡PW10000(+5000)
PW17000➡PW15000+SH5000=20000 リンの手札4枚 山札32枚 アイチのダメージ3枚
「アイチの奴、1ダメージですませやがった」
「あの委員長と同等にやりあってるのがすごいよね・・・」
「よくふんばったぜ。アイチのくせによぉ」
「僕のスタンド&ドロー!・・・よし、こっちも全力で攻撃する時だ。お願い!みんなを率いる力を貸して!」
「・・・アルフレッド・・・」
「降臨せよ!戦士たちの主!ライド!騎士王アルフレッド!!」
騎士王アルフレッド PW10000
「そして、リアガードにブラスター・ブレードをコール!」
ブラスター・ブレード PW9000
「ブラスター・ブレードをリアガードサークルに⁉」
「いつもヴァンガードサークルに置いたことなかったのに⁉」
「いったい何が起こるの⁉」
「ブラスター・ブレードはヴァンガードサークルにロイヤルパラディンのユニットがいる時、カウンターブラスト(2)して、グレード2以上の敵リアガードを退却させることができる!その目標は・・・忍竜ボイドマスター!」
ブラスター・ブレードは光剣を突き刺し、光による稲妻を発生させる。稲妻に包まれたボイドマスターは苦しみの雄たけびを上げながら消えていった。
「ボイドマスターを潰したことで、もう手札減少を気にする必要がなくなったね」
「しかし、ブラスター・ブレードにあんなスキルがあったなんて・・・」
「おー、マケミ君?」
「!俺はカツミだっつの!」
「へへへ、だけどそんな基本的なことも知らないんじゃあなあ」
三和の指摘に森川は口を濁らせる。
「ぐっ・・・ぶ、ブラスター・ブレードはグレード2じゃねぇか!そんなユニットの能力なんか眼中にねぇんだよ」
「おー、そーかそーか!」
「ボイドマスター消されたってのに、リンリン、全然動揺してないね」
「まだまだ余裕ってことか。底が見えねぇなぁ・・・」
「ばーくがるのスキル発動!自身をレスト!仲間を呼んでくれ!来て、ふろうがる!」
「リアガード5体・・・」
マロン アルフレッド ブラスター・ブレード
エポナ ばーくがる(レスト) ふろうがる
「ふろうがるのブースト、ブラスター・ブレードでボーテックスを攻撃!」
「ゴジョーでガード」
「アルフレッドでボーテックスを攻撃!
アルフレッドはロイヤルパラディンの仲間たちから力をもらい、パワー20000になっている!」
「ノーガード」
「ツインドライブ!ファーストチェック『うぃんがる』セカンドチェック『薔薇の騎士モルガーナ』」
アルフレッドはボーテックスに接近し、ボーテックスに剣で斬撃を与える。斬られたボーテックスは心なしか余裕の表情をしてる気がする。
「ダメージトリガーチェック『忍竜ドレッドマスター』」
「エポナのブースト、マロンで攻撃!」
「ノーガード。ダメージトリガーチェック『ドラゴンモンクゲンジョウ(治)』ゲット、ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはボーテックスに」
「くっ・・・1ダメージしか与えられなかった・・・。ターン終了します」
PW14000➡PW10000+SH5000=15000
PW20000➡PW10000
PW13000➡PW10000(+5000) アイチの手札3枚 山札32枚 リンのダメージ4枚
「まさに一進一退の攻防!」
「「「うわっ⁉いつのまに⁉」」」
後江中学校3年生組の後ろから急にマークが現れ、ビックリしてしまう3人。
「さながらもののふの鍔迫り合いで攻撃ござるなぁ」
「「ござる?」」
「オーウ・・・ご、ご・・・」
マークが困り果てていると、雷門が助け舟を出す。
「つ、つまりだね。最後まで立派に戦ってほしいということだね。最後は気にしないでくれ」
「おー!先生たちいいこという~♪」
「うまい!椅子どうぞ!座布団ねぇっすけど!」
先生と中高生のやり取りがあっている間、ファイトは続いている。
「私のターン。スタンド&ドロー」
(ユニットはまだ残ってる・・・でもこのターン、何としても凌ぎきる!そして、次の僕のターンで勝負を決める!)
「ボーテックスのスキルでソウルチャージ『ブレイジングコア・ドラゴン』アイアンテイルとブレイジングコア・ドラゴンをコール」
ブレイジングコア・ドラゴン PW9000
「真ん中のアイアンテイルのカウンターブラスト。パワープラス1000」
ブレイジングコア ボーテックス ネハーレン
ドレッドマスター アイアンテイル アイアンテイル
「ドレッドマスターのブースト、ブレイジングコアでアルフレッドに攻撃!」
「ノーガード!ダメージトリガーチェック『孤高の騎士ガンスロッド』ダメージトリガー・・・なし・・・」
「先ほどのパワー20000のお返しです。アイアンテイルのブースト、ボーテックスでアルフレッドに攻撃!」
「ヴァンガードのパワー20000⁉」
「やべぇ!」
「この攻撃で、クリティカルトリガーでも出やがったら・・・」
「アイチ・・・」
「ガードします!『閃光の盾イゾルデ』」
「ほう、イゾルデ・・・」
「イゾルデのスキル発動!手札を1枚ドロップして、相手のヒットを無効にする!」
コスト『薔薇の騎士モルガーナ』
ボーテックスはアルフレッドに接近し、勢いよく爪を振り下ろそうとした時、イゾルデが介入し、彼女の籠手からシールドを展開し攻撃を無効化する。
「なるほど。攻撃が無効ってことは、ドライブトリガーも無効ってこった。なぁ?」
三和は森川に話を振ろうとしている。
「お・・・おぉ、そういうこった」
森川の強がりに井崎とメグミはジト目で見つめる。
「でも、リアガードは別だよねー♪」
「チェック・ザ・ドライブトリガー、ツインドライブ。ファーストチェック『バーサーク・ドラゴン』セカンドチェック『ガトリングクロー・ドラゴン(引)』ゲット、ドロートリガー。パワーはネハーレンに、1枚ドロー」
「こ、これ、かなり冷や冷やもんだね・・・」
「だな。クリティカルが出れば終わってたもんな」
「アイアンテイルのブースト、ネハーレンでアルフレッドに攻撃!」
「ノーガード!ダメージトリガーチェック『大いなる賢者バロン』」
「ターンエンド」
PW16000➡PW10000
PW20000➡PW10000(完全ガード)
PW22000➡PW10000 リンの手札5枚 山札26枚 アイチのダメージ5枚
「(ここだ!ここで必ず決めてみせる!)
僕のスタンド&ドロー!」
アイチのターンとなった頃、ミサキのファイトは終わりに近づいていった。
「アマテラスのスキル。ソウルチャージ。コール、バトルシスターここあ、サイレント・トム。
ここあのスキルで山札の1番上を確認。これは・・・山札の下に」
盤面を整えて、いよいよアタック開始。
「ここあのブースト、サイレント・トムで紅蓮の蝶ブリジッドに攻撃」
「うっ・・・モルガーナでガード!足りない分は、バロンでインターセプト!」
「ジェミニのブースト、アマテラスでブリジッドに攻撃」
「ふ・・・防ぎきれない・・・」
「ツインドライブ。ファーストチェック。セカンドチェック。クリティカルトリガー。アマテラスにパワープラス5000。クリティカルをプラス1。
アマテラスのスキルで、手札が4枚以上になったから、パワープラス4000」
「ダメージトリガー・・・なし・・・うぅ・・・」
アマテラスの攻撃によって、相手ファイターのダメージは6となり、ミサキの勝利となった。
「勝者、戸倉ミサキ!」
ファイトが終了し、ミサキは緊張が解け、ホッと安堵をするところに、カズヤとソウジが駆け寄る。
「お疲れさん。今回も楽勝だったな、戸倉」
「今回もお見事でした、戸倉さん!」
「はいはい、ありがとう。あのファイトが終わったら、次はあんたらなんだから気張んなよ?」
「言われるまでもねぇぜ!」
「お、俺は今から気が重いです・・・」
ミサキはため息をつきながらカズヤとソウジにエールを送る。カズヤはやる気満々だが、ソウジが気が滅入ってしまう。
(よし・・・このファイトを勝ち抜いて、櫂君と戦うチャンスを得る。絶対に勝つ!)
(空気が変わった・・・決めるつもりですか)
(僕の攻撃の番だ・・・。ここで1ダメージ与えられれば・・・。何としてでも通す!)
アイチは後1回のダメージを必ず与えようという気になっている。
「全力でいくよ!マロンとエポナを入れ替え、ここへガンスロッドをコール!エポナは退却!そして、うぃんがるをコール!」
うぃんがる PW6000
(戦力を入れ替え、大きく増加する。それもよい戦術ですが・・・所詮はそれだけ。問題ありません)
ガンスロッド アルフレッド ブラスター・ブレード
マロン ばーくがる うぃんがる
「マロンのブーストで、ガンスロッドをパワーアップ!ボーテックスを攻撃!」
「ノーガード。ダメージトリガーチェック『封竜ブロケード』
「アルフレッドでボーテックスを攻撃!ロイヤルパラディンの仲間たち、アルフレッドに力を!」
「・・・甘いですね。ワイバーンガードバリィでガード。
バリィの能力で、手札を1枚ドロップし、その攻撃を無効化させる」
コスト『ブレイジングコア・ドラゴン』
アルフレッドはボーテックスに接近し、再び剣を震おうとしたが、ボーテックスに駆け付けてくれたバリィがアルフレッドの剣を受け止める。
「さっきのイゾルデと同じスキルか!」
「これでアルフレッドの攻撃は通らない・・・」
「くっ・・・ツインドライブ!ファーストチェック『沈黙の騎士ギャラティン』セカンドチェック『世界樹の巫女エレイン(治)』ヒールトリガー発動!
(でも・・・バリィの能力で、この攻撃はヒットできない・・・。でも、このトリガーは無駄にはしない。このターンで攻撃できるのはもうブラスター・ブレードだけ・・・この攻撃に賭けよう!)
ブラスター・ブレードにパワープラス5000!ダメージ1回復!うぃんがるのブーストしたブラスター・ブレードでボーテックスを攻撃!
さらに、うぃんがるのスキルで、ブラスター・ブレードにブーストした時、ブラスター・ブレードはパワープラス4000!」
「通しませんよ。ネハーレンでインターセプト。さらに、手札のリザードソルジャーガンルーでガード」
「くっ・・・ターン終了します」
PW17000➡PW10000
PW20000➡PW10000(完全ガード)
PW24000➡PW10000+SH15000=25000 アイチの手札2枚 山札27枚 リンのダメージ5枚(裏1枚)
(全力で向かったのに・・・1度しか攻撃を通せなかった・・・後1枚だったのに・・・)
「・・・この程度ですか・・・。そんな力では、櫂先輩と渡り合えるはずもなし」
「うっ・・・」
「以前言いましたよね?アルフレッドを使いこなせたからといって、対等とは思わないこと、と。つまりは、そういうことです。あなたの実力は十分に理解できました。終わりにしましょう。ファイナルターン!!」
『!!』
リンの発した単語に観客全員が驚愕し、息をのむ。これを意味するところを知らないカズヤはミキサに問いかける。
「ファイナルターンってなんだ?」
「このターンで決着をつけるつもりなのよ、あの子」
「マジかよ⁉」
「そうはいかない!凌ぎきってみせる!」
「スタンド&ドロー。見よ、これぞ爆炎を司る、究極の破壊神!ライド・ザ・ヴァンガード!ブレイジング・フレア・ドラゴン!!」
ブレイジングフレア・ドラゴン PW10000
「ガトリングクロー・ドラゴンをコール!」
ガトリングクロー・ドラゴン(引) PW4000
「ガトリングクローのカウンターブラスト!ヴァンガードがかげろうであるならば、自信をソウルへ入れて、グレード0のユニットを退却させる。対象は、ばーくがる!」
「!ばーくがる!」
「ブレイジングフレアのスキル。このターンで、相手リアガードがドロップゾーンに置かれた時、パワープラス3000。右のアイアンテイルを移動。ワイバーンガードバリィをコール」
ワイバーンガードバリィ PW6000
「右のアイアンテイルのカウンターブラスト。パワープラス1000。これを2回繰り出し、パワープラス2000。
ブレイジングフレアのソウルブラスト発動」
「なんだって⁉」
「ソウルにあるカードを5枚選び、ドロップゾーンへ」
ソウルブラスト『リザードランナーアンドゥー』『ドラゴンモンクゴジョー』『ドラゴンナイトネハーレン』『忍獣チガスミ』『ボーテックス・ドラゴン』
「これで、相手のリアガードを1体選び、退却させる。さあ、燃え尽きなさい、ブラスター・ブレード!!」
ブレイジングフレアは装備しているガトリングガンでブラスター・ブレードに狙いを定め、炎の弾を乱射する。ブラスター・ブレードは炎に包まれて、消えていった。
『うああああああ!!』
「ブラスター・ブレードが!」
「アイチの切り札が潰されちゃった!」
「委員長、やっぱえげつねぇ!」
「アイチ・・・」
ブレイジングコア ブレイジングフレア アイアンテイル
ドレッドマスター アイアンテイル バリィ
「バリィのブースト、アイアンテイルでアルフレッドを攻撃!」
「幸運の運び手エポナでガード!」
「アイアンテイルのブースト、ブレイジングフレアでアルフレッドを攻撃!」
「(ダメだ・・・この攻撃も、リアガードの攻撃も防ぎきれない・・・。だったら、ダメージトリガーに、祈るしか!)
ノーガードです!」
「チェック・ザ・ドライブトリガー、ツインドライブ。ファーストチェック『封竜ブロケード』セカンドチェック『槍の化身ター(☆)』ゲット、クリティカルトリガー。ブレイジングコアにパワープラス5000、ブレイジングフレアにクリティカルプラス1!」
「そ、そんな・・・」
ブレイジングフレアは炎を纏った剣をアルフレッドに振るい、場が業火に包まれ、アルフレッドはその炎に苦しまれる。
「ダメージトリガーチェック『閃光の盾イゾルデ』セカンドチェック『世界樹の巫女エレイン(治)』!ヒールトリガーゲット!この効果で、アルフレッドにパワープラス5000!そして、ダメージ1回復!」
「ですが、それも無駄に終わるかもしれませんよ」
「え?」
「ブレイジングコアのパワーをよく確認してください」
「あっ!!」
アルフレッドのパワーは15000、ブレイジングコアはブーストを合わせるとパワー21000、相手の持ってる手札はシールド5000のギャラティンのみ。防ぎきれないのだ。
「ドレッドマスターのブースト、ブレイジングコアでアルフレッドを攻撃!」
「くっ・・・成す術が・・・ない・・・」
ブレイジングコアは炎の剣をアルフレッドに向け、斬撃を与える。
「ダメージトリガー・・・チェック『小さな賢者マロン』・・・負けました・・・」
斬撃を受けたアルフレッドは一定のダメージを受け、クレイのフィールドから消えていった。
(櫂君と・・・また戦えないのか・・・)
PW16000➡PW10000+SH10000=20000
PW20000➡PW10000(+5000)
PW21000➡PW15000
アイチのダメージ6枚 リンのダメージ5枚 勝者リン
「3回戦第1試合、勝者、日下部リンさん!」
ファイトが終わり、リンはデッキをせっせと片付ける。
「いいファイトだったぞ、リン」
「・・・あの程度ならば、勝って当然です」
三和の言葉にリンは率直に答えて、外に出ようとする。
「お、おい」
「気分転換として、外の空気を吸うだけです」
「り、リンリン待って!」
リンは外の空気を吸いに店から出る。シズクは慌ててリンを追いかける。ファイトに敗れてしまったアイチは顔を俯かせている。そんなアイチをエミが慰める。
「アイチ。私、よくわかんなかったけど・・・すごく、ドキドキしちゃった。えっと、ナイスファイト!」
「あ、ありがとう、エミ・・・」
「そうそう」
エミの慰めに続き、後江中学生3人組がアイチに励みの言葉を送る。
「森川君、井崎君、花咲さん・・・」
「まぁ、がんばったぜ!」
「そうそう、アイチのくせにな」
「委員長はああ言ってるけど、すごいファイトだったよ!」
その励みにさらにカムイとカズヤも参加する。
「アイチお義兄さん、ヴァンガードファイトの腕、そうとう上がってましたよ。あいつに負けたからって、落ち込むことないですよ」
「そうだぜ。むしろ、日下部相手にあそこまでやれたんだ。それだけでも上等じゃねぇか」
「ありがとう、カムイ君、カズヤさん。負けちゃったけど、リンちゃんとのファイト、楽しかったよ」
相手はそういうが、やはり悔しいのだろう。表情は未だに優れない。
(楽しかった・・・けど・・・負けるとやっぱり悔しい・・・)
「アイチ・・・」
「・・・第3回戦の次の試合を始めます。準備しちゃってください」
シンの一声で3回戦の次の試合に出るカズヤ、カムイ、ソウジ、櫂はスタンディングテーブル(仮)の前にたっていった。
☆
カードキャピタルの外のベンチ、リンはただ1人ぼんやりと空を眺めていた。リンを追いかけてきたシズクはそんなリンに近づき、声をかける。
「本当に久しぶりだね、リンリン」
「・・・リンです。なんですかそのふざけた呼び名は」
「えー、リンリンはリンリンじゃーん」
「・・・ふん」
どれだけ言ってもらちが明かないと判断したリンは鼻を鳴らして空を眺める。
「小学卒業した後、うちは地元の晴見に入学したんだけど、そっちは変わらずの後江なんだね。そっちは元気でやってる?にしてもずいぶん変わったよねー☆性格も前と全然違う!あーそれから~、果実も結構大きくなったよねー☆ま、うちの方が大きいけどー☆」
「・・・・・・」
シズクは1人でリンに語っているが、リンは聞いていないのか無視しているのかわからないが、会話に参加していない。
「・・・リンリンさ、あの時のこと、まだ気にしてる?」
「・・・」
「あたし、ずっと後悔してたんだ。あの時声をかけてやれば、今のような感じにならなかったんじゃないかって・・・。うちがもっとしっかりして・・・」
「・・・今の私に必要なのは、誰にも屈することのない圧倒的な力のみ。いつまでも仲間というくだらないものにかまってる余裕などありません。ゆえに仲間などいらない。シズク、当然あなたもいりません」
「・・・っ」
シズクの言いたいことを理解してるのかリンは先を言わせないように要件のみを言い放つ。リンの一声にシズクは少し悲しそうな顔になる。
「・・・覚悟してたけど、直に言われるとやっぱ堪えるわ」
「・・・・・・」
「リンリンの言いたいことはわかった。でもうちは、リンリンの傍にいたい。拒絶されたっていい。うちにとってリンリンがいない時間は、寂しかったんだもん。だから・・・傍にいるくらいは・・・」
シズクはリンに自分の思いを告げていく。リンは顔を見ようともせず、ただ空を眺めてばかりだった。
「・・・勝手になさい」
「!・・・へへ、わかった。じゃあ勝手にリンリンの傍にいるね」
「ふん」
リンの態度は変わらなくても、傍にいる許可が取れたシズクは笑みを浮かべ、リンの隣に座る。小学校の友人がいても、リンは感情も表情も決して変えることはなかった。
to be continued…
カズヤ「アイチの奴、負けちまったな」
ソウジ「まあ相手はこのショップ最強のNo.2の日下部だしな。無理もねぇよ」
カズヤ「けど、あの日下部相手にあそこまで追い詰めるとは大したもんだぜ本当に。尊敬するレベルだぜ」
ソウジ「だな。日下部はそうでもねぇみてぇだけど、俺たちからすればすごかったよな」
カズヤ「まぁな。さて、次は俺の番だ!相手はカムイ、小学生相手とはいえ、強敵だからな、油断はできねぇ」
ソウジ「俺は櫂とかぁ・・・やる気でねぇなぁ・・・」
RIDE17「カズヤ対カムイ」
カズヤ「ショップ大会、やるからには絶対に優勝をいただかせてもらうぜ!」