ログ・ホライズン 〜見敵決殺の冒険者〜(改稿中)   作:業炎

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ちょっと詰まってるので息抜きがてら偽予告を一話分にして投稿します。

ヒロインXオルタ欲しい……。
制服眼鏡とか最強かよ……。



番外編 カルデア生活 その2

特異点F 炎上汚染都市 冬木

 

時はサーヴァントによって火の海へと変えられし冬木。48人目の一般人マスター、藤丸立花とデミサーヴァント、マシュ・キリエライトの旅の始まり。

 

暗殺者(アサシン)、異世界より召喚に応じた。名前はまあ、カナメとでも呼んでくれるか?」

 

彼らが呼び寄せたのは異界の使者、暗殺者を名乗る冒険者(キチガイ)であった。

 

「このタイミングで暗殺者だなんて………。此処はセイバーとか引くべきでしょ!?」

 

「マシュ・キリエライトと言います。同じマスターのサーヴァントとして、よろしくお願いします」

 

「マスター?の藤丸立花です」

 

「ああ、よろしく頼む。マシュ、マスター藤丸立花」

 

その強さは凡百の英霊など足元にすら及ばず。

 

「私たち冒険者は如何なる(エネミー)も殺す。さあ、戦闘開始だ」

 

「あんた暗殺者でしょ!?何で前線でバシバシ切りかかってるのよ!?」

 

「先輩達は私が守ります!」

 

「アサシン、マシュ!」

 

「ほぉ〜、暗殺者ってのは陰気な奴が多いもんだが。テメェはそうでもないらしい」

 

そして始まる黒き騎士王との戦い。

 

「卑王鉄槌、極光は反転する。光を飲め、『約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)』!」

 

「宝具、展開します!」

 

「へっ、一筋縄じゃいかねぇか!」

 

「終告の刃-----終わりだ!『夜闇悪屠(チェルノボグ)』!」

 

そして始まりを告げる聖杯探索。異界の使者たるカナメにはまるで関係のない話。しかし彼は笑いながら言う。

 

「私は手を貸そう。全てが終わる、その時まで」

 

此処に全てが始まりを告げる。

 

 

第一特異点 邪竜百年戦争 オルレアン

 

第一特異点、其処にて彼等は復讐の魔女と狂化したサーヴァントと出会う。そして、目の前に立ち塞がる邪竜。しかしそれでも冒険者を止めるには至らない。

 

「別に奴を八つ裂きにしても構わんのだろう?」

 

 

第二特異点 永続狂気帝国 セプテム

 

立ちはだかるは歴代ローマ皇帝達、そして数多の軍勢。それを彼は仲間と共に切り拓く。

 

「仲間達よ、ここに集え!歩き続けた記録の荒野、その果てを此処に開示しよう!『記録の地平線(ログ・ホライズン)』!!」

 

そして眼を覚ます破壊の大王、アルテラ。

 

「その文明を粉砕する」

 

「粉砕などさせない。私が貴様を此処で倒す!」

 

 

第三特異点 封鎖終局四海 オケアノス

 

見渡す限りの大海原、そこで神と会合を果たす。

 

(神様って、何処もめんどくさい奴多いんだな………)

 

そして彼は伝説の英雄、ヘラクレスと合間見えた。

 

「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎ーッ!」

 

「行くぞヘラクレス!命の貯蔵は十分か!」

 

 

第四特異点 死界魔霧都市 ロンドン

 

ついに顔を出した黒幕、魔術王ソロモン。

 

「貴様は…………」

 

「私は冒険者。自由に生き、自由に戦い、自由に朽ち果てる。その先に何があろうと、私は私の心の向くまま進み続ける!」

 

 

越えるべき七つの特異点を超えて、ついに辿り着いた定礎復元の旅の終わりの地。

 

 

ー終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン ー

 

 

「さてさて、今日は椀飯振舞いだ!来たれ、我が仲間達!」

 

72柱の魔神柱。それを相手に、カナメの宝具はその限界を解き放つ。そして迎える、別れの時。

 

「行け、マスター立花。きっとお前には、幸福な未来が待っている」

 

「カナメ!手を!!」

 

消えて行く世界で、カナメは最後まで笑っていた。

 

「あばよマスター!達者でな!」

 

 

 

ー冒険者のGrand/Order 第1部・完ー

 

 

 

 

 

 

再召喚を経て、カナメは真にカルデアの一員となった。しかし、その顔は現在あまりに苦々しい表情をしている。

 

「なあアンデルセン、これ何さ?」

 

「何、貴様の冒険を少年漫画みたいな面白恥ずかしく書き上げてやったんだ。感謝してマスターに読ませてこい」

 

「いや誰がこんなもん読ませるかよ。恥ずかし過ぎて憤死するわ」

 

「まあ良い。受け取ったのならさっさと出ろ」

 

かっかっかと楽しげに笑うアンデルセンに部屋から追い出され、カナメは行き場を失った『冒険者のGrand/Order』なる書物を抱えながら廊下をただトボトボと歩く。捨てるのは容易い。何故なら紙だ、カルデアの焼却炉に打ち込めばそれまで。跡形無く消えるだろう。

 

 

しかしそれを偉人が書き上げてくれたという事が邪魔をする。もう2度と手に入ることのないアンデルセンの書き上げた書物となると捨てるに捨てられない。

 

(一層の事ナーサリーにあげるか?)

 

そう考えて、それは名案だと至る。彼女ならこういう冒険譚も邪の心なく読んでくれる事だろう。それに大切にもしてくれるはずだ。

 

「なら早速部屋まで…………おっと!」

 

積み上げて持っていた本が仇となり、視界が塞がり前が見えていなかった。その為に何もない少しカーブした廊下で誰かにぶつかる。衝撃で各特異点毎にまとめられた9冊の本が前へと倒れかける。

 

「よっと」

 

「あっ、マスターだったのか」

 

倒れかかった本はぶつかった相手、マスターである藤丸立花によって支えられて事なきを得る。無事だった事に安堵し、詫びを入れようと体の向きを変える。そして視界に、どうやって取ったのか自分が持っていた本の一冊、オルレアン編に目を通すマスターが写り込む。

 

「…………やった」

 

「へっ?」

 

「やったぁ!」

 

「何事っ!?」

 

突然喜ぶ立花に意味が分からず、カナメは驚きの声が上がる。そして更に、追い打ちとばかりに立夏の口から衝撃の事実が明かされる。

 

「アンデルセン書いてくれたんだ!よいしょ」

 

「……いや待てマスター!?」

 

持っていた本全部を奪い取って走り出すマスターを後ろから全力で追うカナメ。しかしヘラクレスからエウリュアレを抱えて逃げ延びたマスター、流石に追いつく事ができない。

 

 

その後、マスターは出来立てホヤホヤの本をサーヴァント達の元に無事持っていた。その所為でカナメの当時のテンションが公になり、ハイテンションで色々口走っていた当時の事が恥ずかしくなったカナメの黒歴史と化したのはまた別の話である。

 

 




*皆さん、オラにガチャ運を分けてくれぇぇぇ!


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