ログ・ホライズン 〜見敵決殺の冒険者〜(改稿中)   作:業炎

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番外編 カルデア生活その1

あらすじ

エルダーテイルの世界に居たはずだった要は突然人理継続保障機関、カルデアのサーヴァントとして召喚されてしまった。帰る手段など発見されていない。頑張れカナメ、戦いはまだ始まったばかりである!

 

 

 

 

 

 

「なぁにこれぇ?」

 

カナメは絶望し切った顔で渡された予定表に目を通す。其処には練度上げの為の周回パーティーが記されているのだが、その殆ど全てに自分の名前が記されている。

 

「ブラック企業なんてちゃちなもんじゃねぇぞこれ………」

 

確認すればする程彼の名前がびっしりである。いくらサーヴァントと言えど限度という物があるのではと心配したくもなるが、これもまた彼の定めである。

 

「どれもこれもスキルの所為なんじゃ………」

 

カナメは自分のステータスが表示されたタブレットを眺めながらそうボヤく。その画面は丁度スキル画面で停止していた。

 

 

 

冒険者EX

新たな発見を求め探求の旅を続けた冒険者に与えられるスキル。ランクが高い程あらゆる物事を瞬時に理解、把握、習得する事が可能。また、その際のランクダウンの幅も狭まる。

効果(コピー元:軍師の指揮)

・味方全体の攻撃力アップ+与ダメージプラス状態を付与(3ターン)

・味方全体のNPアップ(10%)

 

 

死神の信仰EX

死神の信仰によって手にする事が出来るスキル。EXとなるとその存在自体が信仰対象である事を意味する。

効果

・自身のNPアップ(30%)+攻撃力アップ(3ターン)

・相手全体に防御力ダウン+即死耐性低下を付与(3ターン)

 

 

世界の特異EX

世界における異物、それに該当する存在に付与される特殊スキル。その戦闘能力、影響力が高い程ランクが上昇する。

効果

・味方全体のNPアップ(20%)

・攻撃力アップ+スター発生率アップ(3ターン)

・自身にタゲ集中付与(1ターン)

 

 

宝具:記録の地平線(アーツ宝具)

カナメの内に秘めた仲間たちの想いを形にして召喚、敵全体を攻撃し仲間を鼓舞する。誰を呼ぶかによって効果が少し変わる。

効果

・敵全体を超強力ダメージ

・味方全体の体力回復(1000強)+NPアップ(10%)

・味方全体にランダムバフを付与。(例:スキルターン減少、一回無敵効果付与など)

 

 

 

「普通に頭おかしい事しか書いてないな……」

 

全体強化スキルのオンパレード、はっきり言って『○○が考えた最強のサーヴァント』に乗ってそうなレベルの異常性である。尚、此処までのNP上昇幅を誇るサーヴァントはそうそう居ない。お陰様で孔明やエレナ、マーリンらキャスター陣が漸くまともな休みを手に入れたのは秘密の話。

 

「こうなったら直談判……は無理か」

 

はっきり言ってマスターに刃向かうことはしたくない。そうしたら彼を盲信する嘘つき焼き殺すガールと狂母が全力を持ってカナメを潰しに来る。カナメに言わせれば「別に殺してしまっても構わんのだろう?」なのだが、其処はやはりサーヴァント、マスターの命令には逆らえない。

 

 

コンコン

 

 

ドアを叩く音が部屋に響く。生憎ながら彼は今日誰とも約束を取り付けていない。誰だろうと疑問に思いつつも応答の為にドアに歩き寄り、鍵を開ける。

 

「あれ、孔明?」

 

そこに立っていたのは自前の論舌でカナメにハードワークを押し付けた諸葛孔明である。彼がカナメの部屋に訪れる事はとても珍しい。何故なら、前述の押し付けが原因か、孔明らサポート役サーヴァントはカナメに対して罪悪感があり普段部屋を訪れない。彼の負担を増やさない為の配慮である。(カナメはそれに対して特に思う所は無い様子。それどころか孔明の論舌を褒めていた)

 

「済まない、少し匿ってくれ」

 

「へっ?まあ良いけど?」

 

カナメは釈然としないながらも孔明を室内に招き入れドアにロックをかける。そして冷蔵庫から赤い外套のアーチャーが作ってくれた茶を孔明に渡す。

 

「で、何があったんだ?」

 

「実は………」

 

孔明は話し辛そうに口籠る。カナメは口籠る程言い辛い話の内容よりいつも堂々としている孔明が此処まで口籠る事に初見過ぎて目を丸くする。

 

「征服王が王様系サーヴァントを集めて宴を始めてな………」

 

「………………はっ?」

 

その何処に此処へ逃げ込む必要性があるのかカナメは問いただしたくなる。確かにギルガメッシュやオジマンディアス、イスカンダル、ネロ・クラウディウスは相手をするのが大変だろうが、アルトリア達騎士王達は其処まで厄介な事は無いはずだとカナメは考える。だがしかし、彼は前半4名が途轍もなく面倒な事を知らない。

 

「お前は最近来たばかりだから知らんと思うが、王という物は自分勝手な物だ!それもあの金ピカや筋肉ダルマはそんじょそこらの奴等とは桁が違うんだ!」

 

「おっ……おう」

 

あまりの押しの強さに若干引き気味なカナメ。それでも邪険に扱わない辺り、やはりお人好しなのかもしれない。

 

「……ゲーム、するか?」

 

「………ああ」

 

カナメの申し出を素直に受ける孔明。2人は宴が終わるまでゲームを興じる事になったのであった。

 

 

尚、軍師と名高い孔明と冒険者EXで軍師の指揮を獲得したカナメの将棋勝負は予想以上に白熱し、マスターが食事の時間を伝えに来るまで延々と続いたという。

 

 




また、常時発動系のスキルとして
・気配遮断A+
・単独行動A
・地平線にて(境界にてと同種スキル)
を持ってます。当然星5、常識人なのに性能が頭おかしいサーヴァント(白目)。まあそもそも身体能力が常人とは異なる冒険者の肉体なのでこれくらいは……ね?

*時系列を人理修復中から修復後に変更しました。


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