国木田花丸の奇妙な冒険~プリーズサンシャイン~   作:ビーフクリームボロネーゼ

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スピカテリブルその②

善子「は…はぁ…はぁ…」

 

善子は自宅から真姫の宿泊している十千万へと走っていた…

その理由は単純!

真姫に自分の左目を治してもらうためである!

だが、敵もそうやすやすと善子の回復を認めるハズもなく…

 

(・8・)「ちゅぅぅぅん!!」

 

敵の(・8・)は善子に向かって一直線に突っ込んできた!!

その間に存在した障害物を全て溶かしながら進んで来たのである!!

 

善子「ちぃっ!向かって来たわね…ワイヴァーン!!」

 

善子は(・8・)に火球を食らわせようとするが…

 

(・8・)「甘いッ!!ちゅん!!」

 

(・8・)は溶かした壁をワイヴァーンに飛ばして撃ち落とした!!

 

善子「なっ!!私のワイヴァーンをよくも!!」

 

(・8・)「ちょこまかとうざったいスタンドちゅん!!」

 

善子「くっ…ワイヴァーンがダメなら次はドラゴンよッ!!」

 

(・8・)の前に先程のワイヴァーンより大きいドラゴンが5体やって来た

ワイヴァーンのサイズが500円玉二枚分くらいの大きさだったのに対し、このドラゴンの大きさはハイパージャンボ寝そべりぬいぐるみくらいはありそうだ…

そんなドラゴンが口から炎のブレスを吐こうと口に熱を溜めていく…

が、しかし!!

ドラゴンが炎のブレスを吐くよりも速く(・8・)は5体全てのドラゴンの首を溶かして切断してしまった!!

 

善子「なっ!!」

 

(・8・)「ふふふふ…万策尽きたちゅんねぇ?」

 

(・8・)はじりじりと善子に近づいてくる…

 

善子「どうやら…ここまでのようね…」

 

(・8・)「そうそう…人間諦めが肝心ちゅん」

 

善子「私の事だと思った?貴女のことよ!!」

 

善子は高らかに宣言した!!

 

(・8・)「死が近づいてきて頭がおかしくなったちゅんか?」

 

善子「周りを見てごらんなさい!!」

 

(・8・)「…?別に何も変わったことなんてないちゅん…」

 

(・8・)は自分の周りをキョロキョロと見回して言った

 

(・8・)「安っっいハッタリちゅ~ん!」

 

善子「スタンドじゃなくて本体の周りをよ!!」

 

(・8・)「!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とあるアパートの一室

 

(・8・)ことスタンド『スピカテリブル』の本体である南ことりは自分の周りを見て驚愕した!!

 

ことり「なんで…こんな…いつの間に!!」

 

ことりの周りは既に沢山のリトルデーモンで包囲されていた!!

 

善子「どうやら私を追うのに夢中になりすぎて自分の周りが見えていなかったようね!」

 

善子「私のスタンドは群体型よ!バラけさせて本体を見つけるなんてわけないのよ!!」

 

ことり「くっ…なんでことりがあなたを襲っているスタンドの本体だってわかったの!?」

 

ことりの質問に善子は答える…

 

善子「はぁ?そんなのあんたがμ'sのメンバーだからに決まってるじゃない」

 

ことり「え?」

 

ことりは善子の回答の意味が理解できずに困惑する…

 

善子「だから、あなた達μ'sが肉の芽で操られてるのをこっちは知っているんだからμ'sのメンバーを見かけたら取り敢えずは敵ってことでしょうが!」

 

ことり「あぁ…なるほど…」

 

ことりは善子の言葉の意味を漸く理解した!

 

善子「さてと…ところであんたよくも私のカメラを破壊してくれたわね」

 

ことり「え、ちょ」

 

善子「あのカメラ高かったのに!!」

 

善子「弁償しろ~!!」

 

その言葉が合図だったかのようにリトルデーモンたちは南ことりに一斉射撃をした!!

 

ことり「きゃああああああ!!!」

 

善子「裁くのは…このヨハネよッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

善子(あれからことりさんの潜伏していたアパートをずら丸たちに伝えてことりさんの肉の芽を取ってもらった)

 

善子(海未さんはことりさんに抱きついてわんわん泣いてたなぁ…)

 

善子(そして私とことりさんは真姫さんに怪我を治してもらった)

 

善子(それにしても…)

 

善子「私のカメラと部屋の壁はどうしてくれるのよっ!!」

 

ことり「ご、ごめんなさい!!」

 

海未「いえ、ことりのせいではありません…悪いのはことりに肉の芽を埋め込んだ綺羅ツバサなのです!!」

 

真姫「これくらい別に私が払ってあげてもいいけど?」

 

花丸「そ、そんな…悪いずら…」

 

善子「なんであんたが答えてるのよっ!!」

 

ことり「…あ、そうだ!」

 

と、ここでことりが何かを思い出す

 

海未「どうしたのですか?ことり」

 

ことり「うん、実はね…」

 

ことりは表情を暗くして語り始める…

 

ことり「私のお母さんもツバサさんに操られてて…」

 

海未「なっ!!」

 

ことりの口からは衝撃の事実が語られた!

 

真姫「でもおかしいじゃない!ことりのお母さんはスタンド使いではないはずでしょう!!」

 

真姫の言うことはもっともであった

ことりの母は生まれついてのスタンド使いではないし、海未のスタンド『ザ・リーズン』の矢で射抜かれた訳でもない!!

綺羅ツバサのような女がスタンド使いでない者のためにわざわざ肉の芽を埋めるような真似をするだろうか?

だが次のことりの言葉の中にその答えはあった!

 

ことり「どうやらお母さんもスタンド使いを作る矢で射抜かれたみたいで…」

 

花丸「海未さんのスタンド以外にもスタンド使いを生み出す方法があるってことですか!?」

 

ことり「そう…みたい…」

 

善子「なんかまずいことになってきたわね…」

 

そこにさらに悪い情報が告げられる!

 

ことり「それでね…お母さんだけじゃなくて雪穂ちゃんや亜理沙ちゃん…にこちゃんの妹さんたちも操られてて…」

 

海未真姫「!?」

 

ことりから語られた情報…

それはμ'sの家族までもが綺羅ツバサの手に落ちたということであった…

 

海未「私たちの家族にまで手を出すなんて…」

 

真姫「許せないわ…」

 

花丸「つまり、敵はμ'sのメンバーだけじゃないってことずら?」

 

善子「そのようね…今回みたいな手も使えないかもしれないわね」

 

敵はμ'sのメンバーだけではない!!

その事実がその場にいた彼女達の気を重くしていくのであった…

 

→to be continued




スピカテリブル
本体:南 ことり
破壊力:D
スピード:B
射程距離:A
持続力:A
精密動作性:D
成長性:C

(・8・)の顔をした筋肉質な白い人型で、パワーはそれほど無いが遠くまでいける典型的な遠隔操作型のスタンド。
触れている物をドロドロに溶かす能力を持つ。
物理攻撃は一切無効になるので、火炎や電気などで対応するしかない。
また、溶けた物体は高温になるので、それを飛ばして攻撃することもできる。

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