国木田花丸の奇妙な冒険~プリーズサンシャイン~   作:ビーフクリームボロネーゼ

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嵐のなかの恋だからその⑥

S県N市内浦…

その駿河湾に浮かぶ島の上にそびえ立つホテル…

ここは内浦の中でもお金持ちで有名な『小原家』の所有するホテル『ホテルオハラ』である!

そのホテルオハラへ向かう際に乗る送迎船の乗り場付近一帯には猛烈な突風が吹き荒れていた!

この突風は亜里沙のスタンド『嵐のなかの恋だから(ストーム・イン・ラヴァー)』が空気分子を動かす事によって引き起こされた巨大竜巻の副産物である!

そしてその巨大竜巻の中には一人の少女が巻き込まれている!

μ'sの作詞担当園田海未である!

 

海未「早く竜巻から脱出しなければ!」

 

と、そこで竜巻に巻き込まれて根ごと巻き上げられた樹木が海未にめがけて飛んでくる!!

 

海未「わぁっ!?ラブアローシュートッ!!」

 

海未はラブアローシュートで飛んできた樹木を破壊する!

 

海未「竜巻の中でもラブアローシュートは操作できるようですね…」

 

海未「ッ!!そうです!」

 

海未はこの竜巻から脱出する方法を思い付く!

 

海未「ラブアローシュートッ!!」

 

海未はラブアローシュートを発射した後その発射されたラブアローシュートを掴み、そのラブアローシュートを操ることで竜巻から脱出する事に成功した!

 

海未「上手くいきましたね…」

 

だが、竜巻から海未が飛び出す瞬間を見逃すほど亜里沙は甘くなかった!!

 

亜里沙「見つけた!」

 

亜里沙は分子操作で竜巻の中に巻き込んだ木々を片っ端から海未にめがけて飛ばしていく!

 

海未「簡単には逃がしてくれませんか…」

 

海未はラブアローシュートを操って樹木を躱していく!

 

海未「よし、躱せますね…」

 

海未「このままやりすごして…」

 

海未「ぐぁっ!?」

 

海未は突如として体内に痛みを覚える!

 

海未「これは…ッ!!」

 

そう、海未は先程竜巻に巻き込まれた際に体内にストーム・イン・ラヴァーを呼気として吸収してしまったのである!

そしてそのストーム・イン・ラヴァーは海未の体内で暴れまわっているのである!

 

亜里沙「海未さん!見つけましたよ!!」

 

海未「亜里沙ッ!!」

 

亜里沙「こそこそと隠れ回って不意討ちを仕掛けてくるなんて卑怯じゃあないですか!」

 

亜里沙「見損ないましたよ!!」

 

海未「ふふっ、全力の戦いに卑怯もへったくれもありませんよ…」

 

海未「あまっちょろいんじゃあないですか?亜里沙…」

 

亜里沙「ッ!!」

 

海未「それに真に卑怯なのは肉の芽なるものを植え付けて他人の心を支配する綺羅ツバサの方ではないですかッ!!」

 

海未「違いますか!?」

 

亜里沙「…」

 

海未「私達は何がなんでもA-RISEを止め、肉の芽を埋め込まれた人々を解放しなければなりません!」

 

海未「そのために私は持てる全ての力を投じます!」

 

海未「A-RISEに苦しめられている人々を救うために用いる過程や方法に私は一点の恥も持ち合わせるつもりはありませんッ!!」

 

海未「正面から正々堂々と戦っても勝てない相手ならそれを避けてでも!」

 

海未「私は貴女たちを止めてみせます!!」

 

亜里沙「…それが海未さんの『覚悟』なんですね」

 

海未「ええ…」

 

海未「これが私の『覚悟』ですッ!!」

 

亜里沙「…ハラショーですね」

 

亜里沙「その覚悟を滅茶苦茶に踏みにじってやるのが楽しみですッ!!」

 

亜里沙「嵐のなかの恋だから(ストーム・イン・ラヴァー)ッ!!」

 

海未「亜里沙…私の最後の一手はもう終わっていますよ」

 

亜里沙「え?」

 

突如、亜里沙の足下の地面が割れて中からラブアローシュートが出てくる!

 

亜里沙「うぉぁっ!?」

 

亜里沙はその地面からのラブアローシュートを空気分子のレールで上手く逸らして回避する!

 

亜里沙「ふっ、やってやりましたよ!逸らしてやりましたよ!」

 

亜里沙「その最後の一手とやらも結局は無駄に終わって…」

 

ボロッ!

 

亜里沙「ぅぁっ!?」

 

海未「そのラブアローシュートは亜里沙に当てるために射たのではありません…」

 

海未「地面を掘るために射たのですよ!」

 

亜里沙は足下に開いた穴に向かって落ちていく!

 

亜里沙「このまま落下するわけないじゃあないですか!?」

 

亜里沙は空気分子を操って自身の足下に足場を作る!

 

亜里沙「はははははwwwwwwwwこれでお終いですか?」

 

シューッ…!!

 

亜里沙「…ん?」

 

亜里沙は違和感を覚える…

自身の耳に聞こえる僅かな音…

そして…臭い…

 

シュボッ!

 

亜里沙「!?」

 

と、そこで火のついたライターを持った海未が亜里沙に向かってきた!

 

海未「王手ですね」

 

亜里沙「まさかッ!!?」

 

海未は手に持ったライターを亜里沙の居る穴に向かって放り投げる!

亜里沙は咄嗟にライターを分解するが、ライターがつけた炎までは分解できずそのまま穴に落下していく…

と、そこでッ!!

 

ドッガァァァァァァァァーz_ンッ!!

 

亜里沙の落ちた穴で大爆発が発生し、亜里沙は穴の中に生き埋めとなってしまった!!

 

海未「…地面を掘るときに近くにあったガス管も破壊しておいたんですよ」

 

海未「あとはライターの火で爆発させればそれで終わりです…」

 

海未「さてと…花丸に連絡して生き埋めになった亜里沙を掘り起こしてもらってから肉の芽を外していただかないと…」

 

海未は懐から携帯電話を取り出すと花丸に電話をかける!

 

海未(花丸が一緒に居ない場所で戦うとこの作業が面倒ですね…)

 

→to be continued




嵐のなかの恋だから(ストーム・イン・ラヴァー)
本体:絢瀬亜里沙
破壊力:E
スピード:A
射程距離:A
持続力:B
精密動作性:B
成長性:B

微粒子以下の極小サイズの群体型のスタンド。
数は凡そ数千億匹。
空気中を漂って浮いているが、物体の分子を操る能力を持つ。
空気中の分子を操って竜巻やカマイタチを発生させたりできる。
さらには呼気として相手に吸引させることで敵を内部から攻撃できる。
ただし、生命を持つ物体を形作っている分子は操る事ができない。

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