国木田花丸の奇妙な冒険~プリーズサンシャイン~   作:ビーフクリームボロネーゼ

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『東條希』の吊られた男(ハングドマン)

シュコシュコシュコォォ…

 

国木田花丸は学校へ登校する前の習慣である歯磨きをしていた!!

 

ガラガラガラガラ…ペッ!!

 

花丸「さて、今日も一日頑張るずら!!」

 

と、その時ッ!!

 

ガシッ!!

 

花丸は自分の肩が何者かに捕まれる感覚を感じたッ!!

 

花丸「な…」

 

花丸は鏡の中に醜悪な怪人が映っているのを見たッ!!

 

?????「なぁ…君が花丸ちゃん?」

 

花丸「!!」バッ!!

 

花丸は自分の背後を確認する!!

…が

 

花丸(い…いないッ!!)

 

花丸(鏡には映っているのに…後ろには何も居ないッ!!)

 

花丸(もしかしなくてもこれはスタンド攻撃ずら!!)

 

?????「あぁ…後ろなんか見てもうちは居らんよ」

 

?????「何せうちは鏡の中に居るんやから…」

 

花丸「鏡の…中…」

 

?????「そうそう…そんでもって鏡の中で傷つけたものは…」

 

ザクッ!!

 

鏡の中のスタンドが鏡の中の花丸の肩を切り裂いた!!

すると!!

 

花丸「!!」ザクッ

 

?????「現実世界でも傷つくんよ…」

 

なんと現実世界の花丸の肩も切り裂かれたのであるッ!!

 

花丸「ず…ズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラァッ!!」バリバリィィーン!!

 

花丸はラッシュによって鏡を破壊した!!

だが…

 

?????「無駄無駄ァ…うちのスタンドは鏡を割った程度じゃあ倒せへんよ」

 

花丸「う…そ…」

 

鏡を割っても尚謎の声は聞こえてきた!!

 

吊られた男「うちのスタンドは…おっと今うちのスタンドの名前は吊られた男(ハングドマン)っていうんやった」

 

花丸「ハングドマン…」

 

吊られた男「能力は見た通り…結構な当たりスタンドやろ?」

 

花丸「うわぁぁぁぁぁ!!!」ダッ!

 

花丸は自分一人の力では勝てないと判断し、逃げるように学校へ向かった!!

 

吊られた男「あらら…逃げ出しちゃった…」

 

吊られた男は下衆な笑みを浮かべながら呟いた!

 

吊られた男「まぁいいか…追って始末してしまえば…」ニタァ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浦の星女学院一年生教室

 

善子「鏡の中に入るスタンドぉ!?」

 

花丸「今朝襲われたずら!!」

 

花丸は今朝自分を襲ってきたスタンドについて善子に情報提供をしていた!!

 

善子「それが本当だとしたら全く恐ろしいスタンドね!」

 

善子「こちらは攻撃できずに相手は一方的に攻撃してくるなんて…」

 

花丸「どう対策したらいいか分からないずら…」

 

吊られた男「対策なんて無駄やん」

 

花丸善子「!!」

 

学校のガラスには吊られた男が映り込んでいた!!

 

吊られた男「だから大人しく死ねや」

 

花丸「ズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラァッ!!」

 

花丸は吊られた男の映り込んでいたガラスにラッシュを叩き込んでガラスを破壊した!!

 

吊られた男「ちっ…面倒臭いことを…」

 

すると吊られた男は割れたガラスから割れたガラスへ反射しながら飛び移り、割られたガラスの隣のガラスへ移動した!!

 

吊られた男「大人しく殺されてくれへんかなぁ?」

 

善子「ここは逃げるわよ!!」

 

花丸「ずらぁ!」

 

善子は花丸の手を取り逃げ出した!

 

吊られた男「…本当に逃げるのが好きなやつらやなぁ」

 

吊られた男「ま、追うだけやけどな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校庭

 

善子「はぁ…はぁ…こ、ここなら映る物なんて無いから…大丈夫なはずよ…」

 

花丸「つ、疲れたずらぁ…」

 

善子「呑気なこと言ってる場合じゃ…」

 

善子「!!」

 

善子は見つけてしまったのである!!

 

花丸「善子ちゃん?どうかしたずら?」

 

花丸の瞳の中に吊られた男が潜んでいるのを!!!!!

 

吊られた男「うちから逃げられると思っとったんか?」

 

善子「ずら丸!!目を閉じなさい!!」

 

花丸「え?どうして…」

 

善子「いいから早く!!」

 

花丸「わ、分かったずら!!」

 

花丸は善子に言われた通りに目を閉じた!!

すると花丸の瞳の中に居た吊られた男は善子の瞳の中へ移動した!!

 

善子「…成る程ね」

 

花丸「善子ちゃん?」

 

善子「ずら丸!こいつは映る物から映る物へ移動する光のスタンドよ!」

 

花丸「光の…スタンド?」

 

善子は自分達を襲ってきたスタンドについて分析を始める!!

 

善子「そしてこいつは映る物から映る物へ移動する時は一直線の軌道でしか移動できない!!」

 

吊られた男「何ィッ!!」

 

吊られた男は自分の弱点を見つけられて焦る!!

 

善子「そして今ここにこいつの映れる物はあんたの瞳しかないわ!!」

 

花丸「成る程!つまり善子ちゃんが目を閉じた時にオラの瞳に移る瞬間を叩けばいいってことずらね!」

 

善子「そういうこと!じゃあ行くわよ!!」

 

そう言うと善子は目を閉じた!!

自分の居場所を失った吊られた男はこの場で唯一映り込める花丸の瞳へと移動する!

その移動の瞬間をトリコリコ・プリーズは見逃さずに拳を叩き込んだ!

 

花丸「ズラァッ!!」

 

吊られた男「ぐぎゃぁぁぁ!!」

 

花丸「次は善子ちゃんにパスずら!」

 

善子「善子じゃなくてヨハネッ!!」

 

花丸がもう一度目を閉じると行き場を失った吊られた男はこの場で唯一映り込める善子の瞳へ再度移動した!!

その移動の瞬間を今度はリトルデーモンが撃ち抜いた!!

 

吊られた男「ぎゃぁぁぁぁあ!!」

 

そこから先は同じ事の繰り返しであった!!

吊られた男は花丸の瞳と善子の瞳を行ったり来たり行ったり来たり!!

その度にトリコリコ・プリーズとリトルデーモンの攻撃を食らいまくったのである!!

 

\ぎゃぁぁぁぁあ!!!!!/

 

花丸「屋上から声が聞こえるずら!」

 

善子「そこにきっと本体がいるわ!」

 

花丸と善子は屋上へ向かった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋上

 

希「ぜぇ…はぁ…くそぉ…」

 

東條希は満身創痍であった!!

トリコリコ・プリーズとリトルデーモンの攻撃を幾度となく食らい続けた結果であった!!

 

善子「見つけたわよ!吊られた男の本体!!」

 

花丸「大人しく観念するずら!」

 

希「まだや…諦めてたまるか…」

 

「そこまでにしておいた方がいいですよ?」

 

希「!!」

 

突如として辺りに声が響き渡った!!

 

花丸「誰ずら!」

 

「希さん…今の貴女のスタンドでは彼女達には勝てません…大人しく撤退してください」

 

花丸の質問を無視し、声は希に語りかけるッ!!

 

希「ちぃっ…仕方ない今回のところ退くしかないか…」

 

希の背後に突如として空間の裂け目のようなものが出現した!!

 

善子「な、何よあれは!」

 

希「覚えとけや…次は確実に始末したるわ」

 

希は捨て台詞を吐くと空間の裂け目の中に消えていった!!

空間の裂け目は完全に閉じて希の姿は見えなくなった!!

 

善子「今のは何だったのよ…」

 

花丸「きっと新手のスタンド使いの能力ずら」

 

善子「ま、そうよね…あ~でも凄い疲れた」

 

花丸「…というか授業もう始まってるんじゃ」

 

善子「な!それまずいじゃない!早く教室に戻るわよ!」

 

花丸「ま、待ってよ善子ちゃん!」

 

善子「善子じゃなくてヨハネッ!!」

 

二人は慌ただしく教室へと走り出す!

だが、花丸の心の中には引っ掛かる物があった!!

 

花丸(あの時希さんの言っていた事…)

 

花丸(今うちのスタンドの名前は吊られた男って…どういう意味だろう…)

 

→to be continued




吊られた男(ハングドマン)
破壊力:C
スピード:A
射程距離:B
持続力:B
精密動作性:D
成長性:D

タロット大アルカナ12番目のカード「吊られた男」の暗示を持つ。
ミイラのような包帯を巻いた醜悪な怪人の姿で、腕の部分から飛び出しナイフが出てくる。
鏡から鏡へ移動する光のスタンドで、潜んだ鏡の中に映る物を攻撃すると現実世界の物にも攻撃を加えられる
鏡の中に潜んでいる間は一方的に攻撃できて無敵だが、映る物が無くなると別の鏡へ移らねばならず、その際に無防備になるのが弱点

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