国木田花丸の奇妙な冒険~プリーズサンシャイン~   作:ビーフクリームボロネーゼ

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ハンド・イン・ハンドその③

 

花丸「始めからこうしていればよかったずら…」

 

むつ「…あぁ?」

 

花丸はトリコリコ・プリーズの電気を自分の周りに展開する!

 

バチバチィッ!

 

花丸(見える…電磁波をレーダーのように使えば…)

 

花丸(手に取るように鉄球の動きが読めるずら!)

 

花丸(あとはこの動きに付いていけるだけの反射神経だけど…)

 

花丸(これも電気信号を脳を介さずに直接トリコリコ・プリーズに送れば…)

 

花丸「ズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラァッ!!」

 

花丸は跳んでいた全ての鉄球をトリコリコ・プリーズで掴み取った!

 

むつ「なっ!?」

 

花丸「こうして掴み取ってみると確かに鉄球のくせにゴムみたいにブヨブヨしてるずら…」

 

むつ「馬鹿なッ!!?どうやって無敵の鉄球攻撃を読んだのよ!!」

 

花丸「簡単なことずら…」

 

花丸「あなたの鉄球攻撃は無敵じゃあなかった…」

 

花丸「ただ、それだけずら」

 

むつ「何だと…」

 

花丸「さて、そろそろあなたを倒させてもらうずら…」

 

むつ「…どうやって?私には一切の物理攻撃が通用しないのに?」

 

花丸「あなたのスタンド能力は触れた物体をゴムのように弾みやすくする能力であって物体をゴムに変える能力じゃあないずら…」

 

花丸「現にマルが持っているこの鉄球には見事に電気が通るずら…」

 

花丸はそこから結論を導き出す!

 

花丸「つまり、マルの電撃は普通に通用する!」

 

むつ「!?」

 

花丸「…まぁ、他には打撃が効かないなら斬撃をするっていう手もあるずら」

 

花丸は笑顔を浮かべてこう問いかける

 

花丸「…どっちがいいずら?」

 

むつ「くっそぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

むつは全速力でその場から離脱した!

 

花丸「やれやれずら…逃げても無駄なのに」

 

善子「ぐほっ…お、追うの?」

 

花丸「勿論ずら」

 

善子「分かったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

むつ「はぁ…はぁ…」

 

むつは現在、国木田花丸から逃げている!

自身の無敵と思っていたスタンド能力が破られ、このままでは自分まで始末されてしまうからである!

 

ドンッ!!

 

ルビィ「ピギィッ!?」

 

むつ「!?」

 

急いでいたため廊下を走っていたむつは通りすがりの黒澤ルビィと激突してしまう!

その衝突でタイムロスしたため、花丸たちに追い付かれてしまった!

 

善子「観念しなさい!」

 

花丸「諦めるずら!」

 

むつ「誰が諦めるかぁぁぁ!!!」

 

そう言うとむつはルビィを自分の元へと引き寄せ、ルビィの頭上に自身のスタンド『ハンド・イン・ハンド』の手刀を構える!

 

ルビィ「ピギィィィィッ!?」

 

むつ「こいつは人質だァッ!!こいつの脳天をかち割って欲しくなければ今すぐ私から離れろォッ!!」

 

善子「くっ…」

 

花丸「卑怯ずら!!」

 

むつ「なんとでも言えばいいよ!さぁ、早く離れろ!」

 

ルビィ「花丸ちゃん…善子ちゃん…」

 

善子「善子いうなー!!」

 

善子と花丸はむつに言われた通りにむつから離れる…

 

むつ「よぉーしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし…」

 

むつ「いいぞ…その調子だ…ゆっくりと離れるんだ…」

 

花丸「…」

 

花丸たちはゆっくりとむつから離れていく…

その時、ふいに花丸が叫んだ!

 

花丸「善子ちゃん!!!伏せるずら!!」

 

善子「え、ちょ!?」スッ!!

 

善子は花丸の指示に従い、かがみこむと何かが善子に当たるスレスレのところで善子の頭部を掠めていった!

その何かはむつに目掛けて飛んでいってむつに激突する!

 

むつ「ぬぉっ!?」

 

しかしむつにダメージはない…

その物体が『ゴムのように』柔らかかったからである!

 

むつ「これは…ッ!!」

 

花丸「そう…それはマルがさっき掴んだ鉄球ずら」

 

花丸「その鉄球には予め強力な磁力を流し込んでおいたずら」

 

むつ「ハッ、そうすれば同じ鉄球を持っている私の方にくっついてくる…ってか?」

 

むつ「だがそこからどうする?その鉄球はゴムのように柔らかい…」

 

むつ「くっついてきたところで痛くも痒くも…」

 

むつの言葉を遮り花丸が言葉を紡ぐ!

 

花丸「誰が予め流し込んだ物が磁力だけだと言ったずら?」

 

花丸「マルは磁力と一緒に…」

 

バチバチバチバチィッ!

 

花丸「普通に高圧の電流も流し込んであるずら」

 

バリバリバリバリバリバリバリィッ!!

 

むつ「ギャァァァァァァァ!!!!」

 

むつは鉄球から流れた電流に感電してそのまま気絶した!

 

善子「…倒したみたいね」

 

花丸「勿論ずら」ポイーッ!

 

善子「…肉の芽を抜くのも随分テキトーになってきたわね」

 

ルビィ「い…今のは…?」

 

花丸「敵のスタンド使いずら」

 

ルビィ「ほぇ…」

 

善子「しかしツバサの手下は倒しても倒しても湧いて出るわね」

 

花丸「…一体どれだけの人間を洗脳しているずら」

 

綺羅ツバサの手下はまだまだ多い…

 

→to be continued




ハンド・イン・ハンド
本体:むつ
破壊力:B
スピード:C
射程距離:D
持続力:A
精密動作性:A
成長性:C

触れた物体をスーパーボールのように弾みやすくする能力を持つ。
これにより部屋の中などの囲まれた空間で四方八方から予測不能の攻撃を仕掛けることが可能。

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