国木田花丸の奇妙な冒険~プリーズサンシャイン~   作:ビーフクリームボロネーゼ

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ノー・イグジッド・オリオンその③

ミカ「ど、どこに…どこに消えたの!?」

 

ミカは消えた花丸の行方を必死に探す!!

 

ミカ「そもそも釘の刺さった固定状態で消えるなんてこと…あり得ないッ!!」

 

ミカ「くそっ!くそっ!!くそっ!!!」

 

ミカ「意味わかんないよ!消えるなんてあり得ないのにッ!!」

 

一方、ミカの探している花丸はいったいどこに居るのかというと…

 

花丸「あ、危なかったずら…」

 

花丸は現在、ミカの居る鉄骨の真下にいた!

 

花丸(試しに手に刺さった釘を電気の熱で溶かしてみたら固定も解けたずら…)

 

花丸(どうやら固定の原因となる釘が消滅すると固定も解けるみたいずら)

 

花丸(あとは瓦礫と一緒に落下していけば敵はオラを見失う…)

 

花丸(これでなんとか脱出できたけれど…)

 

花丸(さて…ここからどうするずら…?)

 

花丸は攻略の手だてを考えた上で、至極単純な結論に行きつく!

 

花丸「そうだ、相性の良さそうな人に助けてもらうずら!」

 

花丸はミカのスタンド『ノー・イグジット・オリオン』と相性の良さそうなスタンド使いの南ことりに電話をかける!

 

ことり『もしも~し?』

 

花丸「ことりさん!」

 

花丸はことりに自分が敵スタンド使いに襲われている事を伝え、自分の居場所を連絡した!

 

ことり『わかった、すぐいくね!』

 

花丸「お願いするずら!」

 

花丸は通話を終了した!

 

花丸「よし、これで…」ドスッドスッ!

 

花丸「!?」

 

花丸の左足に釘が刺さり、転んでしまった!!

そこへ更に右腕に釘が打ち込まれる!

 

ミカ「見ィつけたッ!!」

 

花丸「まずいずらッ!!」ズォッ

 

花丸はトリコリコ・プリーズを出して攻撃に備える…が!

 

ミカ「何構えてるの?もう私はノー・イグジット・オリオンを貴女に打たないわ」

 

花丸「ずら!?」

 

花丸はミカの言葉の意図が読めずに困惑する…

するとミカはカバンから酸性洗剤と塩素系漂白剤を取り出した!

 

花丸「なっ!?」

 

ミカ「これでもう私が何するか分かっちゃったかなぁ?」

 

花丸「ま…まさか、その酸性洗剤と塩素系漂白剤を…」

 

ミカ「そう!混ぜろッ!!危険ッ!!」

 

そう言うとミカは酸性洗剤を塩素系漂白剤の容器の中に混ぜて花丸に向けて投げつける!

すると容器の中で化学反応が起き、黄色い気体が飛び出した!

花丸は本で読んで知っていた!

酸性洗剤と塩素系漂白剤を混ぜて出来上がるこの気体は人体にとって有害な塩素ガスであるということを!!

 

花丸「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ミカ「じゃ、さようなら」

 

そう言うとミカはその場から立ち去ってしまった!

 

花丸(まずいまずいまずいまずいまずいずらッ!!)

 

花丸(逃げたくても手足が釘で固定されていて逃げられないし…)

 

花丸(電気の熱で釘を溶かすにも電力が足りない!)

 

花丸(釘二本分を溶かす量の電気の発電は時間がかかりすぎるし…)

 

花丸(何より倒れた状態で固定されているせいで空気より重い塩素ガスを確実に吸ってしまうずら!!)

 

花丸(絶体絶命…ずらッ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミカ「よし、あれで国木田花丸は始末完了かな?」

 

ミカ「さて、次は誰を始末しようかな?」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

ことり「…ミカちゃん?」

 

ミカ「な!?」

 

ミカの背後には花丸の救援要請を受けて駆け付けた南ことりがいた!

 

ことり「ミカちゃんも…洗脳されていたんだね…」

 

ことり「今、助けてあげる!!」ズォッ

 

ことりは自身のスタンド『スピカテリブル』を出した!

 

ミカ「くそっ!!」

 

ミカはスピカテリブルに向かって釘を連射するが、その全ては命中すると同時にドロドロに溶かされて消滅する!

その隙にことりはミカに接近すると懐からスタンガンを取り出してミカの首に押し当てる!

 

バチバチバチバチィッ!!

 

ミカ「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ミカ「うぁ…!」バタリ

 

ことり「ふぅ…ミカちゃんは何とか押さえたけれど…」

 

ことり「戦っていた花丸ちゃんを探さないと…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことり「花丸ちゃん!!」

 

花丸「ずらー!!」

 

ことりは花丸の元へ駆け付ける!

花丸は地面に伏しており、その周りには黄色い気体が漂っていて、花丸の顔をトリコリコ・プリーズの手が電気を迸らせながら塞いでいた!

 

ことり「ッ!!これは…」

 

ことりはこのガスを危険物と判断し、その発生源の容器とその中の内容物をスピカテリブルで溶解した!

続いて花丸の手と足に刺さった釘をスピカテリブルで溶解した!

 

花丸「うぅ…」

 

花丸はふらふらと起き上がる!

 

ことり「花丸ちゃん!大丈夫!?」

 

花丸「な、何とか…大丈夫ずら…」

 

花丸(そう…ぎりぎりだったずら…)

 

花丸(ラッシュの空振りで貯めた電気で塩素ガスを分解、結合して無害な物質に作り替えなければ死んでいたずら…)

 

ことり「あ、そうそうミカちゃんの肉の芽をおねがぁい♡」

 

花丸「うっ…そんな頼み方しなくてもやるずら…」

 

花丸はミカの肉の芽を取り除いた!

 

ミカ「うぅ…ここは…?」

 

ことり「ミカちゃん!」

 

ミカ「ことり…ちゃん」

 

ことり「大丈夫!?」

 

ミカ「うん…あ、そうだ…ことりちゃんに伝えなきゃ…」

 

ミカはゆっくりとことりに伝える

 

ミカ「ことりちゃんのお母さんが…動き出したよ…」

 

ことり「…え?」

 

花丸「…どんなスタンド使いずら?」

 

ミカ「詳しい能力は分からない…けれどスタンドの名前は知ってる」

 

花丸「その名前は!?」

 

ミカはスタンドの名前を口にする!

 

ミカ「ハッピー・メイカー…」

 

花丸「ハッピー…メイカー…」

 

ことり「お母さんが…」

 

ことりは自身の母親との対決を予感するのであった!!

 

→to be continued




ノー・イグジッド・オリオン
本体:ミカ
破壊力:C
スピード:B
射程距離:C
持続力:A
精密動作性:E
成長性:C

釘打ち機のスタンド。
このスタンドから発射された釘は刺さったり貫通した時、周りの物体も同時にその場に固定する能力を持つ。
固定される原因となった釘が消滅した場合、能力は解除される。
弾数は無限。

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