国木田花丸の奇妙な冒険~プリーズサンシャイン~   作:ビーフクリームボロネーゼ

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魔術師の赤(マジシャンズレッド)その③

 

花丸「あのスタンド…強いずら!」

 

リトルデーモンのドラゴンに襟首を掴まれたまま空を飛んでいる花丸は改めて現在の希のスタンドの強さを再認識した!

 

希「ほーん…あのドラゴンは人を掴んで飛ぶこともできるんやな…」

 

花丸(あいつを倒すためには…)

 

花丸(アレを使うずら!!)

 

花丸は懐からゲームセンターのコインを取り出した!

ちなみに花丸は普段ゲームセンターなど全く行かない!

これはルビィや善子からもらい受けた物である!!

 

花丸「食らえ!上空からのトリコリコ・プリーズレールガンッ!!」

 

花丸はゲームセンターのコインにローレンツ力を加えて加速させる!

その凄まじいエネルギーを持ったコインの弾丸は殺人的スピードで希に迫っていく…

が!!

 

希「無駄や!クロスファイヤーハリケーン!!」

 

マジシャンズレッドの火炎によってコインは一瞬で溶かされて気化してしまった!!

 

花丸「なっ!?」

 

希「マジシャンズレッドの火炎は鉄を一瞬で蒸発させるほどの高熱が出せるんや」

 

希「そんなアルミでできてるようなコインは一瞬で蒸発させられるに決まっとるやろ!」

 

花丸(そんな…防がれるなんて…)

 

希「あっははははは!マジシャンズレッドはほんま強いなぁ!」ベチャッ!!

 

希「…はぁ!?」

 

希は足下に吐き棄てられたガムを踏みつけたような感触を憶え、足元を見下ろした…

すると、ネバネバのスライムが足の裏に張りついていた!!

 

希「ばかな!?炎の生命探知機に反応は無かったのに…!」

 

善子「そう、あんたは炎の“生命”探知機と言ったわ…」

 

善子「だったら既に死んでいるリトルデーモンのスライムの死体になら反応しないはずよ!」

 

その隙に善子はリトルデーモン達を希の周囲に展開して集中攻撃を浴びせた!!

 

希「このクソカスどもがァーッ!!」

 

希「クロスファイヤーハリケーンスペシャル!!」

 

対して希はアンク状の炎を大量に撃ちだして対応する!

さらにリトルデーモンの攻撃を相殺するだけでなく、リトルデーモン自身も全て焼き払った!!

 

希「小賢しい手を使おうと結果は同じや!」

 

その時、希の背後で声が聞こえた!

 

花丸「いいや、違うずら!」

 

希「何ィッ!?」

 

希は声のする後方へ咄嗟に振り向いた

そこにはドラゴンに襟首を掴まれた花丸が迫っていた!

 

希(しまった!!リトルデーモンの迎撃に夢中になってて炎の生命探知機を見てなかった!!)

 

花丸「覚悟するずら!」

 

希(避けようにも靴がくっついて離れん!?)

 

希(…いや、駄洒落やないで!?)

 

花丸「ズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラズラァッ!!」

 

希「ぐはぁぁぁぁぁっっっ!!!」

 

希はくっついた靴(笑)が取れるほどのパワーで殴られて、善子の立っている位置からさらに後方7m程へぶっ飛ばされた!

 

希「ぐぅ…くそぉ…」

 

希(この傷で戦いを続けるのは難しい…か)

 

希(靴を脱ぐ暇さえあれば…ッ!ここまで追い詰められなくて済んだものを…ッ!!)

 

花丸「さあ、観念するずら!」

 

善子「我が裁きの鉄槌を受けるがいいわ!」

 

希「ふ…観念?誰がそんなもんするかいな!!」

 

花丸「放電!!」

 

希「ぐぁぁぁぁ!!!」バリバリッ!!

 

希はトリコリコ・プリーズの放電攻撃をモロに食らってしまう!

 

希「ぐ…ぅ…」

 

善子「まだ気絶しないなんて…」

 

希「ふふ…うちが…占い師として…預言…したるわ」

 

希「お前たちはまた、うちを捕り逃す!!」

 

そう言うと希は懐から小さな袋を取り出して放り投げた!!

袋はその中から白い小麦粉のようなものを吐き出した!!

 

善子「何よこれは!煙幕のつもり!?」

 

花丸(粉?…これでいったい何を…)

 

花丸(ん?粉?…)

 

花丸(希さんの今のスタンドは熱と炎を…)

 

花丸「!!」

 

粉と炎…

この二つによって引き起こされる科学現象を花丸は本で読んで知っていた!

 

花丸「善子ちゃん!危ない!」

 

善子「え?ちょっと!?」

 

花丸は善子の手を取ってその場から逃げ出す!

 

希「吹っ飛べ!!」

 

直後、大爆発が起こった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爆煙が徐々に晴れて行く…

先程の爆発からどうにか逃げ延びた善子と花丸は立ち上がった…

 

善子「いったい何だったのよ…アレは…」

 

花丸「…粉塵爆発ずら」

 

善子「粉塵爆発…」

 

花丸「可燃性の粉塵が空気中に浮遊している状態で火をつけることで粉から粉へ燃焼が伝播していくことで起こる爆発のことずら」

 

善子「…随分饒舌ね」

 

花丸「どうやら希さんは爆発に紛れて逃げたみたいずら」

 

善子「また捕り逃したってわけ!?」

 

花丸「そのようずら…」

 

東條希を再び追い詰めたものの、またしても逃げられてしまったのであった!

 

→to be continued




魔術師の赤(マジシャンズレッド)
破壊力:B
スピード:B
射程距離:C
持続力:B
精密動作性:C
成長性:D

鳥の頭と人間の身体を持つスタンド。
熱と炎を操る能力を持つ。
炎もスタンドであるため、一般人には見ることができず、普通の炎にはできないようなこと(燃やしたいところだけ燃やすなど)も可能。

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