国木田花丸の奇妙な冒険～プリーズサンシャイン～

モーメントリングその④

ドゴォッ！！

花丸「げぼぉぁぁぁ！！」

モーメントリングによって花丸は殴り飛ばされた…

たった一発殴られただけのはずであるが、その姿はまるで何回も殴られたかのような、『ボロ雑巾』と形容されるにふさわしい痛ましい姿をしていた！

雪穂「あっれぇ～ボロボロじゃあないですか！」

雪穂「五周ぐらいしてますね？」

そして前歯が吹き飛んだはずの雪穂の顔は再びキレイに治っていた！！

花丸（だんだんこの能力が分かってきたずら…）

花丸（繰り返される時間の中でマルだけが傷が治らない…）

花丸（そして本体のあの子は今が何周目か正確に理解できていない…）

花丸（ということは…記憶を持ち越しているのもマルだけ！！）

雪穂（あの額の傷…ベアリング弾でつけたものかな…）

雪穂（ベアリング弾はばれてると考えてほぼ間違いないか…）

敵の能力を把握していく花丸

そして能力が分かってくれば、自ずと突破口も見えてくる！！

花丸（あの子が記憶を持ち越せないなら…次のループで勝てる！！）

花丸（今回のループは五分間逃げ切る事だけを考えるずら！！）

花丸はゲームセンターのコインを発見した脇道へ向かって駆け出した！

雪穂（逃げた…か）

雪穂（逃げても無駄なのに…どうせ5分後には私の目の前に戻されると分かっててどうして…）

雪穂（…！！まさか…それが狙い！！）

雪穂（次のループで私に不意討ちを仕掛けるつもりか！！）

雪穂（まずいまずいまずい！！）

雪穂は内心でとても慌てていた！！

雪穂（8時10分になる前に奴を見つけて始末しなければ！！）

雪穂は花丸を追跡した！！

脇道

花丸「あったずら！」

花丸は念のためにレールガンに使用するコインを拾う

花丸（これはあくまで念のため…今回のループはあの子から逃げ切って次のループへ移行するのが目的…）

花丸はボロボロの身体を引き摺りながら角を曲がった…

と、そのタイミングで雪穂が脇道に入った！

雪穂（あの傷ではあいつはそう遠くへは行けないはず…）

雪穂（くそっ！能力をかけた相手を殺すか再起不能にするまで能力が解除できないのが私の能力の欠点だなぁ）

頭の中で愚痴をこぼしながら花丸を探す雪穂…

そして、花丸が曲がった角と同じ角を曲がるとそこには一人の女性が居た

海未「あなたは…雪穂！」

雪穂（ちっ…面倒くさいのが現れたなぁ…）

高坂雪穂と園田海未には面識があった！

海未は雪穂が穂乃果の妹だということを知っていた！

だからこそ雪穂が肉の芽で操られていることも理解できた！

海未「肉の芽で操られているのですね…今解放してあげます！」

雪穂「海未さん…悪いけど貴女に構ってる暇は無いんです…退いてください」

海未はループの移行の際に傷を持ち越さない存在である！

花丸にかかったループを解除しない限りたとえ海未を殺害したとしても8時10分には全て元通りになってしまう！

雪穂（私の能力ってつくづく扱い辛いよね…）

海未「いきますよ…」

海未のスタンドが弓を構える…

雪穂（はぁ…面倒くさ…）

雪穂（ベアリング弾でささっと終わらせよう…）

パシュンッ！！　　ピンッ！！

ザ・リーズンの矢とモーメントリングのベアリング弾はほぼ同時に放たれた！

が、近距離パワー型のモーメントリングのベアリング弾の方がパワーもスピードも勝っており、ザ・リーズンの矢を破壊してそのまま海未の喉を貫通した！！

海未「ぐばぁぁっ！！」

海未は吐血してその場に倒れた！

雪穂「遠隔操作型のスタンドが近距離パワー型のスタンドとまともにやりあって勝てる訳がないでしょう…」

雪穂「だいぶん時間を無駄にしたな…早く見つけないと…！！」

グサッ！！

雪穂「なっ！！」

雪穂は驚愕した！！

自分の脚に矢が刺さっていたからである！！

海未「…」ニヤリ

海未は血の海の中でニヤリと嗤うと事切れた…

雪穂「あのとき矢を二本射っていたのか…！」

雪穂「くそっ！機動力が削がれる…」

雪穂（あと1分27秒…）

雪穂（時間が無い！！）

雪穂は矢が刺さった脚を引き摺りながらその場を後にした

→to be continued

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なんだかバイツァ・ダストみたいな能力になってしまったなぁ…
モーメントリング