国木田花丸の奇妙な冒険~プリーズサンシャイン~   作:ビーフクリームボロネーゼ

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ラブノベルスとセルフ・コントロールその⑤

 

ダーリン(ママのスタンド『ラブノベルス』の能力はパントマイムを具現化する能力…)

 

ダーリン(この下り階段も…透明な壁も…物体の固定も…)

 

ダーリン(全てこのパントマイムによって引き起こされた事態…)

 

真姫は自分の母親のスタンドの能力を遂に解明した!

 

ダーリン(能力が分かったのはいいけれど…)

 

ダーリン(早く追いつかないとまた逃げられてしまう!)

 

ダーリンはラブノベルスと真姫ママが下りていった階段を下りようとする…

が!!

 

ガァンッ!!

 

ダーリン「なっ!?」

 

下り階段の入り口に透明な壁が床のように張られており階段に足をかけることすら出来なくなっていた!!

 

ダーリン「この…だったら…ッ!!」

 

ダーリン「マキィッ!!」

 

ダーリンで床を破壊して下階へ移動する!

因みにダーリンは普通のスタンドなので床をすり抜けることは可能だったのだが、母親の事で頭が一杯だった真姫にはそこまで考えが回らなかった!

つまりこの床はただのぶち抜かれ損である!!

 

ダーリン「…」キョロキョロ

 

ダーリンは辺りを見回す…

が、真姫ママの姿は見られない…

 

ダーリン「嘘…また逃げられたって言うの…」

 

「そんなことはないわよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真姫「ッ!!」

 

真姫は確かにその声を聞いた!

ダーリンを通じてではなく、自分の耳で確かに聞いたのだ!!

 

真姫「既に私のすぐ傍まであの空間に裂け目を作るスタンドの能力で移動していたというのね…」

 

真姫「…ママッ!!」

 

真姫ママ「ピンポンパンポーン!!大正解!!」

 

真姫「…どうして私の居場所が分かったの?」

 

真姫ママ「簡単よ…ダーリンのパワーから貴女がダーリンからどれくらい離れているか逆算しただけよ」

 

真姫「そんなピンポイントで逆算できるなんて…冗談でしょ?」

 

真姫「それに距離は分かっても位置までは分からない筈でしょ?」

 

真姫ママ「そんなことは無いわ…貴女の事は全部分かる…」

 

真姫ママ「だって…親ですもの」

 

真姫ママ「できるだけ無関係な人を巻き込まないために人気のないこの廃ビルを選んだ…」

 

真姫ママ「そうでしょ?」

 

真姫「…人を巻き込まないなら雑木林でも同じでしょ?」

 

真姫ママ「だって貴女…虫とか嫌いでしょ?」

 

真姫「まさか…そこまで読まれているなんて…」

 

真姫「因みに…不意討ちとかはしてこなくてよかったのかしら?」

 

真姫ママ「不意討ち?スタンドとの距離が遠すぎて呼び戻す事ができない全くの無防備である貴女にそんなことをする必要は無いでしょう?」

 

真姫ママ「それに…自分の母親に追い詰められていく絶望感を貴女に味わってもらいたいし…」

 

真姫ママ「だから聖良さんには手を出さないようにお願いしてるのよ…」

 

真姫ママ「まぁ、彼女の能力が結構便利だから負けて失ったら困るっていうのもあるけどね…」

 

真姫「なるほど…ね…」

 

真姫ママ「ふふっ敗けを認めたかしら?」

 

真姫「最後に一つ言っておくわ…」

 

真姫「私の事は全部分かるって言っていたけれど…」

 

真姫「私の腹の内は理解していなかったようね!!」

 

真姫ママ「ナニッ!?」

 

ミシミシミシッ!!

 

バリバリバリッ!!

 

その瞬間!

突如上の階が崩れて、瓦礫と巨大な植物のツタが落下してきた!!

 

真姫ママ(まずいッ!!防御せねば!!)

 

真姫ママ「ラブノベ…」

 

真姫ママはラブノベルスの能力で瓦礫を防ごうとしたが、間に合わず押し潰されてしまった!!

 

真姫「ねぇママ…既に健康な状態の生き物に私の能力を使うとどうなるか…分かるかしら?」

 

真姫「…そう、さっきの植物の様に異常に急成長してしまうのよ…」

 

真姫「だからさっきの崩落は私の能力を使った時限爆弾というわけよ」

 

真姫「私もママが私の居場所を突き止めるということを知っていたわ…」

 

真姫「だって…貴女の娘ですもの…」

 

→to be continued




ラブノベルス
本体:真姫ママ
破壊力:C
スピード:C
射程距離:B
持続力:A
精密動作性:B
成長性:C

パントマイムを現実に変える能力を持つ。
具体的に言うと、見えない壁を出現させたり、物体をその場に固定したり、下り階段を作ったりできる。

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