ハンターになって人理修復に参戦   作:YO!Hey!

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新宿、行ってきました。
アレでしたね。紫色のゲージ見た途端ティンと来ましたよ。

コイツ・・・ッ!狂竜化してやがる!?

案の定復活してきました、はい。


筋肉は叛逆の証

ネロが最前線であるガリアの野営地まで来たことにより兵士達の士気も上がったところで、手前にあるテントから2人のサーヴァントが出てきた。

 

「おや、思ってたよりお早いお越しだったね、ネロ・クラウディウス皇帝陛下。

そちらの団体さんが話に聞いていた客将かな?私はブーディカ、よろしくね」

 

「あ、はい。マスター・・・じゃなくて総督の藤丸立香です」

 

「ブーディカ・・・?」

 

「そ。知ってるみたいだから言うけど()王女ってやつだよ。それからこっちのデカイのが・・・」

 

 

マスターたちはあえて無視していたようだったが、敢えて言おう。後ろから出てきた男はどこに出しても恥ずかしくない筋肉(マッスル)だった。

穏やかな笑顔に、はちきれんばかりの筋肉(マッスル)。きっと後ろから見ると広背筋に鬼の形相(かお)が浮かんで、「競うな!持ち味をイカせっっ!」とか言い出しても可笑しくないだろう。

 

その男はゆっくりと歩き出て微笑みと共に語りかける。

 

「戦場に招かれた闘士がまた1人。喜ぶがいい、此処は無数の圧政者に満ちた戦いの園だ。

あまねく強者、圧政者が集う巨大な悪逆が迫っている。叛逆の時だ。さあ共に戦おう、比類なき圧政に抗う者よ」

 

「これは、なにを言ってるんでしょうか・・・?」

 

「うむ、十中八九バーサーカーのクラスだとは思うが・・・」

 

「ド、ドクター。この巨大な筋肉は、いえ男性は」

 

『うん、間違い無い、筋肉(マッスル)だ・・・あぁいや違った、サーヴァントだ。というかサーヴァントであってくれ・・・!』

 

「ビッグバンなインパクト叩き込んでくるサーヴァントはハンターでもういっぱいいっぱいだよ・・・」

 

失敬な、こんな朗らか抱擁系マゾヒストとは違うわ!

むしろ叛逆的な意味ではモーさんが・・・いやモーさんに失礼だな。全国のモーさんファンにグレンデルバスターからのシウ・コアトルされるわ。

 

「叛逆の勇士よ、その名を我が前に示す時だ。共に自由の青空の下で悪逆の帝国に反旗を翻し、叫ぼう」

 

「あ、私藤丸立香です。よろしくお願いします」

 

「今ので分かったのかニャ!?」

 

正直俺も理解ギリギリなんだが・・・あれを理解できるブーディカとマスターはなにかシンパシーでも感じてるのか?いや脳筋とかそういうんじゃないけど。

そして先程からやけに静かなネロを見ると頭を抑えていた。確か頭痛持ちなんだったか、ほっとくのも忍びないし沖田用お薬の一つを上げてみるか。

 

「・・・」

 

『どうした皇帝陛下、話に聞く頭痛か?

効くかは分からんがコレを飲め、()()調()()()()薬だ』

 

「おお、ハンターか。うむ、実は昔から余は頭痛が酷くてな・・・これではせっかくの才能も宝の持ち腐れというもの。天は二物を与えないのだな・・・。

それはそれとして、そこはかとない不安を感じるが・・・その薬、頂くとしよう」

 

『ああ、水なし1錠で効く!とはいかんかもしれないから水と一緒に飲むといい』

 

と言って俺は対・血反吐用決戦薬の一つである漢方薬を渡した。

 

 

 

漢方薬。

どんな猛毒でも一様に回復でき、僅かながら体力も回復するという一見毒を回復するだけの解毒薬の上位互換アイテムに見えるのだが、回復量は薬草以下、広域化に対応していないなどはっきりそうとは言えない。

これは解毒薬にも言える事なのだが、全く違う生物・・・例えば鳥竜種のフロギィ、イーオスから飛竜種のリオ夫妻、古龍種のオオナズチの毒まで同じように回復するのは普通に考えるとおかしい。

まぁこんな薬が無くとも短時間で毒を自力克服するハンターの方がもっとおかしいのだが。

 

 

 

薬を受け取るとネロは床につくと言ってテントの一つに入っていった。

 

・・・さて、そろそろ無視はできまい。あの燃えるような目線、うずうずしてるのが見てわかるほどの筋肉。

俺は、スパルタクスの前に立つ。感じるぞ・・・久々に我が口が動きそうなのが!

 

「待ちわびたぞ、我が同類にして敵対者よ。問いかけよう。汝の武器は、誰がために取らん?数多の血で染まったその手は叛逆者のそれか、圧政者に近きものか」

 

「——私の武器は怪物に虐げられる人々の為にこそ奮われる。

さりとてそれは無欲に非ず、我々は怪物を屠る豪傑であり、己が欲に動く獣でもあるのだ。

応えよう。私は狩人。この武器はなにより私の為にこそ振るわれるものであると」

 

あ、あれ?よく分からんが今俺スパさん的にアウトな奴だって宣言しなかった?

 

「そうか、ならば私は抗おう。汝が加虐者であるのならば私は弱きものたちの側に立ちそれに反骨するのみ。わが肉体は圧政を良しとせず、また叛逆にのみ従わん。さぁ、

 

圧 政 者 は 抱 擁 だ !!」

 

そうですか、古龍種や飛竜種が弱きものですか。弱いとはいったい。

ってちょ、コッチ来んな!せめてその笑顔をヤメロォ!

 

 

 

 

 

 

「うわぁ、スパルタクスと殴りあってるよあの子。なに?あの子もバーサーカーのクラスなの?」

 

「うーん、狩人の皮を被ったキチガイ(バーサーカー)なのは間違いないんだけど・・・」

 

理性はあるし話も通じるんだけど、常識が通じないという致命的な弱点があるんだよね・・・

 

「あいつは接近戦は転がって避ける癖でもあるのか?先程から一撃当てるごとにコロコロと・・・私と初めて戦った時も転がっていたな」

 

「流石にあの筋肉の一撃は喰らいたく無いんじゃないでしょうか。ハンターさんの防具が耐えられても体重差的に吹き飛ばされそうですし」

 

「それよりハンターさんの持ってる武器、確か本人も音を奏でるのがメインだと言ってましたよね?なんで衝撃波が出るようなバーサーカーのグラディウス(小剣)による攻撃を弾いてるんですか?

扱いが雑なのか、それに耐える強度を持っているのでしょうか・・・」

 

エミヤと沖田は落ち着いてるなぁ。

マシュはそんなに固い考え方じゃダメだよ、あの非常識が防具着けてタップダンスしてるような英霊は「そういうもの」として理解しないと。

 

ん?今一瞬確実に攻撃を受けたように見えたけど・・・すり抜けた?

・・・いやまさかね。朝火山で見た幽霊みたいなのにも物理攻撃は当たってたんだから、きっと見間違いかな。

 

「あはは・・・ちょっと実力を試させてもらおうかと思ってたけど、あれだけやれるなら全然問題なさそうだね。

あそこまではしゃぐスパルタクスを止めるのは私でも無理だし、あの子には悪いけど先にご飯食べちゃおっか!あとお風呂にも入ろう!癪だけどローマってバスは世界1なのよねー、ネロ公もたまには役に立つっていうか」

 

と話しているとテントからやけにスッキリした顔のネロ皇帝陛下が出てきた。

 

「当然である!ローマは世界1の都にして全ての始まり!食も風呂も芸術も全てはローマに通じる!

そしてなんと、なんとだぞ!?まだはっきりとは分からぬが、余の頭痛が治ったような気がするのだ!これまでに無いほどスッキリとした感覚である!

ふっふっふ・・・これは、この戦いが終わった暁には黄金劇場を増築してハンターと共に祝勝のライブとか、やっちゃうか!?」

 

ルンルンとした様子で、歌でも一つ歌いたいようなイイ気分になってるらしい皇帝陛下。可愛い。

だけど先日の宴会で聴いた歌はオブラートに包んでもジャイアンとしか言いようのないものだったのでここでは止めていただきたい。

 

『抹殺の!ラストブリットォォォ!!』

 

「アッセイーーー!!」

 

どうやらあちらも決着が着いたようだ。ブーディカの言っていたブリタニア料理とはどんな物なのだろうか、エミヤもやる気満々のようなので今から夕食が楽しみだな〜。

 

 

 

 

 

「そういえばハンター、皇帝陛下にどんな薬飲ませたの?」

 

『あぁ、古龍種の毒でも解毒しちゃうような割とありふれた薬だよ』

 

「どんな物飲ませてるの!?」




流石に薬1発で治るのはおかしいですよね・・・。
でも古龍の毒でも解毒するような物だし、人間(アグリッピナ)が作った毒程度なら余裕ですかね?

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