自分の文章力ではイマイチ迫力に欠けると思いますが、どうか脳内補完で補ってください。
それは、誰が最初に呟いたのだったか。
「——は?」
フランス軍兵士もマスターたちもサーヴァントも、果てはワイバーンまでもが思わず動きを止めた。
「グオオオオォオォォ!?」
誰が予想できるだろうか。
「何が、起きたんだ・・・?」
最強の幻想種、ワイバーンたちの生みの親。ファヴニールが
『しゃあ!顔を狙ってリンチだァ!!』
————無様にも地に倒れて藻掻いているなど。
・・・時間は少し巻き戻る。
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『まずは落ち着けマスター。俺はただ戦術的にファヴニールに飛びかかろうとしているだけであって・・・』
「戦術的に飛びかかるってなに!?
明らかにバカ丸出しだよ!?」
『とにかく簡単に説明するとだな・・・俺がアイツに飛び乗ってスタンさせる』
「どうしよう・・・!同じ言葉のはずなのに言語の壁のようなものを感じる・・・!!」
これ以上は待てねぇな、ファヴニールも動き出しそうだ。
ジークフリート!早くやれ!
「むっ・・・本当にいいのか?俺からしても無謀としか言いようがないが。・・・・・・まぁお前が言うのなら、大丈夫なんだろう。
では、いくぞ・・・っ!」
ガッギィィィン!
うおおおおお!!
I☆can☆fly!
「・・・?あのサーヴァントは一体何をしているのかしら?ここにきてまさか仲間割れ?」
「例えなにかの作戦であったとしてもファヴニールに向かって飛ぶとはわけがわかりませんな。どうやら背中に張り付いたようですが・・・」
「!アッハハハハ!見てよジル!あのサーヴァント、ファヴニールから落ちないように必死にしがみついてるわ!
それに小さなナイフごときで背中を突き刺してる!攻撃のつもりなのかしら?あれだけワイバーンを殺しといてアレでは滑稽過ぎて笑いが・・・・・・
・・・っえ?」
「なんとっ・・・!?」
そして冒頭に至る。
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顔に集中攻撃して顔面崩壊(物理)させてやれ!
っておい!
『なにボサッとしているお前ら!今のうちに早く攻撃しろ!Hurry up!』
「あっ、あぁ。そうだな・・・」
「マスター!?しっかりしろマスター!こんな所で気を失ってはいけない!」
「いやはや、一体彼は何をしたのでしょうか。私たちから見ても宝具らしい小さなナイフを突き立ててるようにしか見なかったのですが・・・。
それに何故ファヴニールは暴れるばかりで起き上がらないんでしょう?」
乗り攻撃に成功したらどんなモンスター・・・そう、神と言われるような古龍種でさえそのスタン法則に抗うことは出来ないのだ。ファヴニールも無様に地に倒れて暴れるしかないだろう。
乗り攻撃。
文字通りハンターがモンスターの背中(モンスターによっては腹や頭)に乗ってモンスターと競り合いをする。
成功すると大きな隙ができるが失敗するとダウンを取れない上に次が乗りにくくなるというデメリットもある。
ドスジャギィ等の中型モンスターから乗れるのだが明らかにそれより大きいポポ等には乗れない。
あとティガレックス等は乗ると暴れてひっくり返る、つまりモンスターと地面にハンターが挟まれて潰されるのだがハンターには全くダメージが無い。全く不思(ry
オラオラ!角壊れろやぁ!
それとも飛行不可能になるように羽を破壊してやろうかぁ!
リンチ気持ちEeee!!
おっ、そろそろ起き上がるか。
「グルアァァァ!!」
そのまま怒り状態か?
まぁいい。最初お前に獣宿し【獅子】による攻撃を当てた時から考えてた攻撃を喰らわせてやる・・・!
「くっ、ファヴニール!焼き払いなさい!」
「グオオォォ!」
「ブレスを吐いてくるぞ!一旦離れろ!」
『ブレスか、丁度いい。それを吐いた時がお前の最後だ・・・』
「!?ハンター、なんで目の前から動かないの!?危ない!」
「はっ!逃げないなんて勇敢ね?
そのまま燃え尽きなさい!!」
「——第一宝具、『獣宿し【獅子】』発動——!」
ファヴニールのブレスは炎だ。これはまず間違いない。
そして俺の防具は黒炎王一式、火耐性が極めて高い。ブレス一発くらいなら問題ないだろう。
ハイパーアーマー状態で攻撃が中断されることも無い。ならば、もうやるしかあるまい。
「——第二宝具、開帳・・・・・・我が怪物殺しの業、その一端を見るがいい!!」
レベルはもちろんⅢ、発動のタイミングも完璧だ。
まずは、一段階・・・
「グルァァァァアァ!」
「霊基ごと灰になりなさい!」
頭上から炎の塊が迫る。だが慌てるな・・・
そして、二段階・・・
「令呪を使って転移を・・・!」
「よせっ!もう間に合わん!」
三段階目・・・!
そして、着弾!
「なっ、爆炎の中から・・・!?」
「——『震怒―――」
獣宿し【獅子】Ⅲにこの狩技の溜め三段階、そしてお前自身の攻撃が上乗せされた一撃を喰らえ!
「―――竜怨斬』!!」
そして俺の眼前にあったファヴニールの胸殻にその強大な力を纏った大剣が振り下ろされた。
ファヴニールを切り裂いた後、そのまま地面に叩きつけられた大剣による大地の振動からもその威力がうかがい知れる。
「ガアァァァアァアア!!!?」
「嘘・・・ファヴニールの胸殻が、たった一撃で・・・」
「なんなのだ、あの英霊は・・・」
「やはり、無事だったか」
「本当に・・・心配させて・・・!」
よし、スッキリした!
とりあえず早く回復するか、予想よりもダメージデカかった!
『ジークフリート、バトンタッチだ!トドメは任せたぜ!』
「俺はもしかしたら要らなかったんじゃ・・・
くっ、息絶えるがいい、ファヴニール!『
あっ、俺がつけた傷痕にクリーンヒット・・・。
エグい、こんなん耐えねぇだろ。いやむしろ絶えるわ。
「グオオ・・・ォオ、ォォォ・・・」
「馬鹿な・・・っ!」
「お戻りあれ!ジャンヌ!」
「・・・・・・ジル・・・・・!?」
「まずは帰還を!ここは態勢を立て直すところから始めましょう」
「・・・わかりました」
「待ちなさい!」
あっヤッベ!
回復してファヴニールから剥ぎ取ってる間に逃げられた!
閃光玉投げれば逃がさなかったのに・・・クソッ!(ザクザク)
あっ!なんか宝玉っぽい素材取れた!
剥ぎ取りはこれで全部か・・・よし、追いかけるとするか!!
真っ白に、燃え尽きたぜ・・・。
ファヴニールをコロコロしたいだけの小説だった・・・。