ハンターになって人理修復に参戦   作:YO!Hey!

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大分遅れましたがお気に入り2000人突破記念と復刻イベント記念ということで番外編その2です。
よく考えたらコイツと2人きりで会話とか難しいと分かったので相方もついてきました。前の番外でこの2人の名前出したの思い出したのでちょうどいいかな〜と。
そしておそらく1話以来の三人称。



ハンターライフinカルデア2

とある世界。とあるフィールドに2人の人影があった。1人はもはや本人にとって定番となった赤い竜の鎧を身にまとったハンター。もう1人は明らかに周りから浮いてる露出の多い女性の2人・・・なのだが何故かさっきから3人分、正確には二人分の声と一つの機械音声、と1人分声(?)が多い。

 

「なんだここ・・・めちゃくちゃデケェ骨がいっぱいあるな。水源もあるし、自然も豊かで動物も沢山いるし。」

 

「なんだかデートに来たみたいねダーリン!」

 

『俺のこと忘れてないかね女神様よ』

 

ハンターと一緒にいるのは貞潔と狩猟を司り、後に月の女神ともなったアルテミスその人であり、もう1人・・・もう1匹は冬の星座として有名なオリオンなのだが、何故かクマの姿である。

 

『いやぁーいつかオリオンと狩りに行ってみたいと思ってたんだよな。狩人としてとても優れていたと言われる神話の狩人、それは俺の世界にも通用するのかってな。「カルデア狩人の会」に何故か俺だけ入れてもらえないから他の人声かけにくいし』

 

「そうよー?ダーリンったら昔はホントに凄かったんだから!」

 

「そう褒められるのは嬉しいが、今はこんなちんちくりんになっちまってるんだよなぁ・・・。

あとお前が入れてもらえないのは、お前のは狩りじゃなくて怪獣決戦だからだと思うぞ」

 

『あれくらいケルト組とかインド組とかは普通に倒してるぞ?限度もあるが』

 

「お前が言ってるそいつら狩人じゃなくて大英雄だからな?その大英雄が倒せないような奴らも倒すお前を狩人とは俺も認められねぇよ。ついでにお前のネコたちもな」

 

フィールドは原生林。エリアでいえば常に水が流れており、所々段差のある3番エリア辺りを呑気に話しながら歩いている一行。

今回も狩りに来た様子だが獲物はなんなのか?

 

『ではオリオンに問題を出そうか。今回俺たちが狩りに来たのは一体なんていうモンスターなのか?ちなみに答えは来る前に見せたモンスター大辞典にあったヤツだぞ』

 

「うーん、そうさなぁ・・・。あっちの岩についてる爪痕から一振りで人間程度なら三枚におろせそうな爪と腕を持っていて、向こうにある食い残しの死体から見るに骨も砕く顎と鋭い牙を持つ肉食。

そんでもって地面の足跡からは4足歩行で尻尾と頭を考えなければ体だけで5、6メートルはありそうだな。

ついでに急に足跡が途絶えてるところから飛行能力もあるか。えーっと、なんだっけか。あの妙に原始的な姿をしたやつ、名前は確か・・・・・」

 

 

『ティガレックス。大正解だぜ、流石だよオリオン。まぁ今回はその亜種だがな』

 

「さっすがダーリン!スゴーイ!」

 

「亜種の項目は読んで無かったな。どんだけ違うんだ?」

 

『凶暴性、防御力が上がったのが1番だが、俺としてはそれ以上に通常種を上回る咆哮をすることが印象的だな。ほら、そこの地面が放射状に軽く抉れてるだろう?アイツが本気で咆哮したらそうなる』

 

ティガレックス亜種は他の亜種モンスターのように属性が変わったり特殊な行動はあまりしてこないが通常種よりも遥かに凶暴であり、その運動量を補うエネルギーの為に捕食も増える。

それは高い体温を維持しなければいけないという事なので通常種のように寒冷地へは行けないが、逆に言うと高い体温を保てる火山や砂漠だとその圧倒的な身体能力を発揮するということでもある、今回は原生林だが。

 

そして何よりその最大の特徴はまさに空気を裂く、いや最早空気を爆発させると言っても過言ではないその大咆哮だろう。

 

「うげぇ、マジかよ!?勝手に出来たにしては不自然な形だと思ってたが・・・。これだと質量ある物体でも吹き飛ぶんじゃねぇか?」

 

『まぁ、そうなるな。お前サイズだとキャンプまで吹き飛ばされるかもな。いや、その前に一口で食われるか』

 

「大丈夫よダーリン、どんなやつが来ても私がダーリンを守ってあげるからね!!」

 

「お前も無茶な召喚で神格がガタ落ちしてるんだから無理すんなよ」

 

「キャー、ダーリンったら!私のこと心配してくれてるの?嬉しいわ!」

 

「いや、食われそうになったら俺だけでも逃がしてくれって・・・あばばば!?沈む!俺沈んでるから!?」

 

そんな奴が相手だろうと楽しそうなのは彼らくらいのものである。制限時間が無いからハンターにとっては以前よりも気楽なのも原因かもしれない。

 

「そういえばお前さん、最近どうなんだ?」

 

『どうって何がだ?』

 

「ほら、リリィちゃんとかジャンヌ・ダルクオルタとか、三蔵法師とかだよ。他にもいた気がするが、まぁとりあえずこの3人から」

 

『どうもなにも、特にこれといったことは無いぞ?リリィは狩技の訓練してるだけだし、ジャンヌオルタには俺がよく絡んでるだけだし、お師匠は逆にあっちから絡んでくるし。相手するの中々大変なんだよなぁ』

 

 

「おいアルテミス、まさかコレ」

 

「そうね、ダーリンそのまさかだと思う」

 

「コイツ・・・あんだけやられておきながら嘘だろ・・・」

 

『なんだよ?あっ、そういえば昨日ジャンヌオルタには防具あげたな。帰ったら見に行くか』

 

「そこまでしておいてなぜ!なぜ分からん・・・!!」

 

「ウフフーこれは私たちの出番ねダーリン!私たちでくっつけちゃいましょ!」

 

「お前が手ぇ出したら厄介なことになるからやめろ。あと私"たち"ってそれ俺も入ってんの?他人の恋路にはあまり関わりたくないんだけど・・・。

それにしてもこんなのにも懐いてる奴らがいるんだよなぁ〜。」

 

すると先ほど茶色の液体が入った瓶の中身を一気飲みしていたハンターが、エリアの上あたりに爆弾を置いてペイントボールと武器を構えた。

 

『そこまでだ2人とも。奴が俺たちに気づいてここに向かってるようだ。ヒャッハァ!40秒で支度しな!』

 

「おっとアルテミス、一応隅のほうに寄って迎撃体制整えとくか。ハンターから閃光玉やら回復薬やらは持たされてるしな。基本サポートでいいだろ」

 

「おっけー!やっちゃいましょうダーリン!」

 

「はいはーい。しかし・・・」

 

 

『あぁぁいしてるんだぁぁぁぁモンスター(君たち)をぉぉぉぉ! ハハハハハァ!!』

 

 

 

「あんなバーサーカー状態は、あいつに懐いてるリリィちゃんやジャックちゃんには見せらんねぇよなぁ・・・」

 

黒い轟竜に爆発と同時に切りかかるハンターを見て、しみじみと呟くオリオンであった・・・。

 




最後のハンターのセリフは自分が一番好きな焼け野原ヒロシです。
今も時々ボイス聞いたりしてます、ホントにいいキャラしてるよなぁ・・・。
それとは別に作品全体の雰囲気がいいのでいろんなセリフがかっこよく聞こえるんですよね。あと作者はフロム脳ではありません。


世に平穏のあらんことを・・・

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