紅き翼は、頭脳労働担当と肉体労働担当に分かれた。
頭脳労働はタカミチ、アル、姫様二人と偶にガトウ。
肉体労働はナギ、ラカン、ゼクト、そして
肉体労働の担当は、敵だと判明したやつらを片っ端から倒していく組だ。
そして行動を始めて数日後、遂に頭脳労働者は黒幕の本拠地を突き止めた。
そこは世界最古の都、王都オスティア空中王宮最奥部『墓守り人の宮殿』。
「不気味なら位静かだな、奴等」
「なめてんだろ?悪の組織なんてそんなもんだ」
「案外、とっくの昔に尻尾巻いて逃げ出してるのかもね」
「ハッハッハ!そうかもしれねぇなぁ!」
最終決戦だと言うのに…紅き翼に緊張の色は全くない。
「ナギ殿。帝国・連合・アリアドネー混合部隊、準備完了しました」
頷いたナギは報告しにきたアリアドネーに雑魚の相手をお願いした。
紅き翼と
「見事……理不尽なまでの強さだ……」
「黄昏の姫巫女は……どこだ?消える前に吐け」
「フ……フフフ……まさか君は、いまだに僕が全ての黒幕だと思っているのかい?」
「なんだと……?」
一瞬にして膨れ上がった魔力の感覚。それに気づいた
「ぐっ………」
「シ、シエン!」
「主!」
傷口を押さえながら距離を置く
「誰だっ!?」
敵の気配にラカンがいち早く気づく。守護騎士は
「全、員っ!防御をっ!」
る。そして一コンマ遅れて皆が防御魔法や結界を張った。
しかし全ての防御は破壊され、ラカンの両腕が吹っ飛び、詠春やアルも軽くは無い傷を負ってしまった。守護騎士達は皆被害に耐え切れず、強制的に九天の書に戻ってしまった。再生には時間が掛かる。
だが、
「ぐっ……バカな……!」
「まさか……アレは……」
霞む視界の先、そこには黒く暗い……真の敵が。ライフメイカーが居た。
アレには、絶対に、勝てない……ラカン達に絶望が心を覆いかける。
「はっ!」
「え?」
「皆は少し下がっていろ」
「シエン!なに言ってやがる!奴はマズイ!奴は別物だ!死ぬぞッ!」
両腕を飛ばされたラカンは顔を恐怖の色に染め、
「俺が…死ぬ?俺は灼煉院家の血をひく、灼煉院龍燕だ。絶対に死なんっ!」
龍燕は武己から暁と煉を出した。
「
「わかった」「うん」
二人を見て
「この状況で……楽しいと思うのはやっぱり
小さな声で呟き、やつを見た。
「行くぞ。眞炎流を超える
「……『
「『
「『
身体を覆っていた炎は真紅に煌く甲冑に形を変え、その上にも髪や双翼同様な火花を舞い散らす炎の羽織を生成し辺りを輝かせた。
「さぁ……始めようか」
戦いが終わるのは10分後だった。
皆が驚いた。皆が勝てないと思っていた相手を、
そして
技が解けた
「やった、ぞ」
絞り出すように