異聞 艦隊これくしょん~艦これ~ 横鎮近衛艦隊奮戦録   作:フリードリヒ提督

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というわけで!

いきなりシリアス臭がしだしたが一旦それはどこかへ吹き飛ばしておこう!

この章からこの俺天の声が、この世界に於ける様々な艦これの謎を解説して行くぜ!(出番あったよやったね!)

という訳で、開設の記念すべき第1回目の今回は建造についてだ!


~この世界に於ける『建造』~

この世界では艦娘の建造に於いては、妖精さんの仕事はまず艤装の創造から始まる。

この時の資源投入量と妖精さんの仕事の出来一つで出来上がる艤装は異なるが、それによって出来上がるのが、『基本型艤装』と言われるもの。例えば暁型の基本型艤装は雷が身に着けているそれと同じ。大和型は大和が、金剛型の基本型艤装は金剛のそれが該当する。

上記の様に、その艦型ごとに存在する基本形の艤装が元となる訳で、それによって出来上がる艦が大まかだが決まる。

そして妖精さんはそれら基本型艤装を更に触媒として、艦娘の艤装を触媒とした艤装と置換する形で召喚する。この際にその艤装を使用する肉体も同時に召喚する。ただし既に保有済みの艦娘の艤装が出た場合は、肉体召喚の工程は行わない。

なお艦娘を解体する際にカーンカーンされるのは艤装のみで、艦娘の肉体は普通の人間と同じ状態になるがあくまで艦娘である為、司令部付きのスタッフとして残る事になる。

勿論艤装を解体された後でも、その艦娘自身が適合出来る艤装を装着する事もできるが、新品の艤装だとLv1の状態に戻ってしまうという訳だ。牧場の際はその新品の艤装を着けてまた行ってもらうという事になる訳で。

艤装の強さについてだが、これは戦闘で得たデータを元に艤装の内部機構を、カスタマイズや調整を重ねる事でより艦娘の特性に沿った艤装へと強化されて行く様な感じになる。

まぁ艦娘の技量が優れていても武器(艤装)がそれについて行けない、と言う場合もある訳だが。



ざっとまぁこんなところですな。

ということで、そろそろ次の章の本編を始めよう。

第2章、お楽しみあれ。


第2章~装備開発の時間だ~

4月11日正午 中央棟・提督執務室

 

 

金剛「oh・・・」^^;

 

提督「・・・。」

 初期艦が戦艦であり、司令部の資源を鑑みるに普通に出撃もおぼつかぬ中、淡い期待と共に建造されたその2隻目は・・・

 

木曽「球磨型軽巡洋艦『木曽』、着任した。」

 

提督(・・・。)ゴゴゴ…

 

明石「・・・。」タジッ

 不穏な視線を感じる明石と、「戦艦に続き軽巡って、バランスが悪すぎる。」と本気で憂慮する直人である。駆逐艦ならばまだしも、と考えていたのだ。

 

提督「はぁ、まぁいい。とりあえず、よろしくな、木曽。」

 

木曽「? あぁ、よろしく。」

何はともあれぎこちなく握手を交わす二人。

 

提督「さて・・・建造とくりゃ次は開発だな・・・さてどうするかね。」ピッピッピッ

 言いつつ最低値で開発を発注する直人である。この時の彼らにはまともな物資の備蓄すらないのだから当然であったが。そして直人の嘆息した理由を、木曾は暫く後に知る事となるのだ。

 

 

~3分後~

 

「ズルズルズル~・・・」

 開発の結果が待つまでの間にカップ麺を食する直人、頃合い的に昼食がまだだったのだ。余談だがこの時まだ食堂も機能していないので、食事が自然この様になるのも当然であった。

因みに金剛は木曽に司令部を案内すると言って二人で出て行き、執務室にはこの時彼一人である。

 

 

コンコン・・・

 

 

提督「ん、どうぞ。」

 ガチャッとドアを開けて入って来たのは工廠の妖精さん、頭に装備を乗せてトコトコやって来た。

 

提督「これは・・・ふむ、12.7cm連装砲か、ご苦労様、装備倉庫にしまっておいてくれる?」

 そう言うと妖精さんはコクリと頷き足早に去っていった。どうやら言葉は通じるらしく、この様に一方通行だがコミュニケーションを取っていた。

 

提督「・・・。ズルズル~・・・」

 

妖精さんが去っていくのを見送った後カップ麺(塩ラーメン)を啜りつつ直人は

 

提督(確かあれは駆逐艦用の主砲――――駆逐艦いないぞおい。)

 一日の活動ノルマ*1を確認しながら、色々思案する直人であった・・・。

ただし着任したばかりで覚える事も多かった為、無理はせずこの日これ以上の業務は行わず店じまいとした直人。

では何をしていたかと言うと・・・

 

 

司令部施設西側・造兵廠

 

 建材が主に鉄筋コンクリートと鋼板で構成される造兵廠と呼ばれるこの施設は、軽く言えば兵器や弾薬の生産を行う工場であり、本来は第二次大戦中日本各地にあった軍需工場のジャンルの一つである。

だが横鎮近衛艦隊の造兵廠は様々な兵器や弾薬を一元的に大量生産できると言う、高度にオートメーション化された大規模なものだ。

 

そして、ここを統括するのが・・・

 

明石「あ、提督、どうされたんですか?」

 

御存じ皆さんの修理御用達、明石さんです。

 

提督「いや、どんなもんかと思ってね。」

 

 屋根はトタンだが中に入ると天井が非常に高い。更に天井部材は構造がむき出しになっているのも目に付いた。この二つともその理由が、天井板を梁の下面に張っていないからであるが。

扉は中で作った物が搬出できるよう大きく作られた鉄製、開閉は機械式であり、中には工作機械がかなりの数あった。

 

「今ちょっといろんな機械の整備と調整をしてた所なんです。」

 よく見ると上はタンクトップ、下はツナギの作業着姿と言ういで立ちの明石である。しかも中はかなり広いにも拘らず蒸し暑く、明石もその格好でさえ汗だくで作業をしていた。

 

提督「特に業務も無いのに熱心だねー。」

 

明石「そうですか? ありがとうございます♪」

 

明石「それにしてもここの工廠は凄いです。大がかりな造船も可能な位設備が充実してます!」

 

提督「はぁっ!?」

 

いい笑顔で言い切った明石だが結構とんでもないことである。この司令部固有の艦艇さえも造船し得ると言う事であるからだ。

「今は機械の調整中ですから無理ですけど、近いうちに稼働可能にしておきますね!」

 

提督「そ、そうか―――。」(機械いじりが好きなのだろうか、工作艦なだけに。)

 

明石のはつらつとした様子にその様な事を思う直人である。

 

「んじゃぁ、邪魔になっちゃ悪いし俺はそろそろ退散しますかね。」

そう言って直人は造兵廠を辞去した。

 

 

―――横須賀の立地は非常に重要な意味を持った場所でもある。

明治維新による一連の流れの中で、首都を江戸改め東京とした明治政府にとって、東京が面する東京湾へ雪崩れ込まんとする外敵を防ぐには、その入り口に基地を作る必要に迫られる。

 明治4年に、その目的を達する為に作られたのが、当時東海鎮守府と命名されていた横須賀鎮守府であり、その傘下に横須賀海軍工廠が設けられた。その後鎮守府施設は紆余曲折(うよきょくせつ)を経たものの、現在でもその名残は在日米軍の基地として使われたりしていることから、残留する旧帝国海軍時代の遺構も未だに多く存在する。

現在横須賀港は、壊滅した米軍の中で唯一まとまった戦力を以て存続し得た在日米軍と、中国や日本本土の河川/湖畔奪還で戦力をすり減らしたものの、未だシーパワーを保持し続けた海上自衛軍と在日米軍が半要塞化して使用している状況にあり、艦娘艦隊横須賀鎮守府はこの横須賀基地内に新たに開設される形となっていた。

 横鎮近衛艦隊はこの時点に於いて、体制が整わない東京湾防衛線を支える為の機動戦力として、十全な戦力を備えた強襲遊撃(ゆうげき)部隊という意味合いを色濃く持つ。どの近衛艦隊にせよ目的は全てそう言った重要部防衛という点に於いて一致する。

東京湾制海権の絶対固守、次点に東京湾外に浸透を図る敵勢力殲滅、それが彼ら横鎮近衛艦隊を含む横須賀鎮守府隷下(れいか)各艦隊に当面の間与えられた任務であった。

 提督となった直人はこの時21歳、未熟であると自らを戒めながらも大命を背負った心中たるやいかばかりであったであろうか。

 

 

午後3時 執務室

 

「うーん、どうするかねぇ・・・。」

ひとまず彼は大淀を除く全員を集めて会議をしていた。後の様相と比べれば、この頃の会議の様子など、慎ましやかであったと言えるだろうが。

 

木曽「流石に装備がほんの僅かなのは問題だな・・・。」

 

明石「作ることが出来ればいいんですが資源もあまり無いですし・・・。」

 

まだ司令部編成1日目である事も手伝って、横鎮近衛艦隊の台所事情は逼迫どころか空っ風が吹く有様である。最もそれに輪をかけていたのが、戦艦に類別される金剛だったが。

 

金剛「ここは思い切って作っちゃいまショー!」

 

提督「出撃出来ないのにそれはきついぞ。」

 

4人が応接テーブルを囲んで議論しているのは装備の量の話である。

 

明石「それなんですが、明日大本営から着任の初期資材として資源各2千と高速修復材10、開発資材10、高速建造材5が送られてくると言われて来てるんですが。」

 

3人「「それだ(デース)!!」」

そりゃぁまぁ、如実に食いつきもするだろう。問題になっていた資材が向こうから来てくれるならこれ以上の事は無い訳であり、3人は揃って声を挙げた。

明石「あー、やっぱりそうなりますよね、ハハハ・・・。」

 

提督「この機会に一挙に艦隊戦力の増強をやろう!」

 

木曽「賛成だ。」

 

金剛「ニューフェイスが増えるのはいい事デース!」

 

提督「よし、決まったな。では今日は皆上がっていいぞ、出来る事もないしな。明日、開発は金剛、建造は木曽の担当で行こう。」

 

金剛「了解デース!」

 

木曽「ま、やれるだけやってみようか。」

 

 

午後7時半・執務室にて・・・

 

「書類まだ残ってるの忘れてた・・・。」

慌てて書類を纏め上げようとする直人。それを少々呆れた様子で大淀が見守っていた。

「今まで何をしていたんですか? 提督。」

 

提督「方針の打ち合わせとか施設の下見とか。」

 

大淀「書類を終わらせてからにして下さいよ・・・。あとなんで私も呼んでくれなかったんですか?」

 

提督「大淀さん忙しそうだって金剛が言ってたんで呼ばせなかった。」

 

だって事実なんですもん仕方ない。

 

提督「よし終わった。あと宜しくお願いしますね。」

 

大淀「承知しておりますとも♪」

 

提督(んー? 大淀なんか機嫌いいな、まぁいいか。)

 

そんな様子を気に留めながら特に何も言わず、直人は書類を大淀に手渡した。

 

「よーし、そろそろ上がるかねー、んん~~っ。」ノビ~

そう言って背伸びをして立ち上がった直人は、せっせと自分の家に戻ったのだった。

 

 

 

午後7時 提督寮・紀伊宅にて

 

 

ガチャッ

 

提督「ただいまっと。」

 

金剛「お帰りデース!」

 

提督「・・・へ?」

 

そこには、いつも通りのテンションで、いつも通りの笑顔で、エプロンをつけた金剛がいた。

勿論の事ながら艤装なしで。

 

金剛「どうしたのデース? 顔に何かついてますカ?」

 

提督「・・・。なんで金剛、お前がここにおるん?」

 

金剛「ウーン・・・なんとなく?」

 

提督(素で言い切るんじゃねぇよ。)

 

この後、金剛が無断外出で抜けだしていた事が発覚し、流石の直人もこればかりは司令部に返したのであった。規律が一番だからである。

 

 

そして翌日・・・。

 

 

4月12日午前8時50分 建造棟

 

提督「さぁ、建造&開発の時間だ。」

 

やる気満々の直人、大本営からの資材運搬は既に完了している。

 

木曽「任せろ!」

 

金剛「やってやるデース!」

 

明石「工廠の方は準備OKです、提督。」

 

提督「流石は明石だ。俺は建造を見物させてもらおう。金剛、そちらは任せるぞ。」

 

金剛「了解デース! でも私の方には見に来てくれないんデスカ?」

 

提督「分かってるよ、建造が終わってから行くから待ってて?」

 

とその場は収めた。

 

 

でもって・・・

 

明石「さーて、資源は既に搬入してあります、どんなレシピでもどうぞ!」

 

 直人はその言葉に応じるように5通りの資材比率を端末に入力する。高速建造材は5回それぞれに使用する事にし、その入力内容を明石の端末に転送する。

それを見た明石は

「ほーう、これは太っ腹ですね、では皆さん、始めますよ!」

とすぐさま指定された量の資材を取り分け、妖精さんと共に作業を始める。

よく見ると建造台には何か術式が刻まれており、それが木曽の持つ霊力の力を受けたものか黄緑色に発光していた。

 

明石「建造の工程は、元を突き詰めると降霊術に近いものなんだそうです。」

 

提督「ヒュ~ゥ、こいつは驚いた。そんな大それたものなのか。」

 

明石「正確には降霊術をより高度にしたもの、らしいです。」

 

 プロローグにてこの世界には所持するものこそ少ないが、魔法(この世界では魔術と呼ばれる)や超能力の存在を示唆したことを、読者諸兄は覚えている事と思う。

 一例を挙げるとすれば、かつて錬金術が欧州で流行したようにこの世界でもそれと同じことが起こった。

異なるのは魔術が存在し、様々な形で関与したことであるが、鉄から銀を生成するなどの成功例がいくつかあるものの、有態に言えば金や賢者の石に至った訳では無かった。

 今目の前では妖精さん達が自在に資材の形を変え、基本型艤装の形を作り上げていた。その様は人が及ばざる境地にあるようにも思われた。

 

明石「あ、出来ましたか? ではそろそろやっちゃいましょう。バーナーお願いします!」

 

提督「っ! バーナーって―――」

 

 明石の説明から、高速建造材というのは何か触媒の様な物だと思っていた直人。息を呑みつつ後ろを振り返る。

背後にあったモノは、外見から何から何まで見事なまでにバーナーであった。しかも妖精さん五人がかりの大きなバーナー。それが直人達の脇をすり抜けて前に出る。

 

「明石さん、冗談ですよね?!」と直人が慌てて問い質すと、明石は快活な笑顔で言い放った。

 

明石「エイプリルフールはとっくに終わってますから!」

 

提督(いやいやいや、その単語が飛び出てくる時点でマジなんだよねきっと、しかも場違いだし冗談になってない―――)

 

明石「それではお願いします!」

 

妖精さん「!」ビシッ

 

妖精さんは敬礼した後、右腕を高く掲げ、振り下ろした。

 

 

ゴオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ・・・

 

 

 6つ(あれ?)用意された巨大バーナーが爆炎を完成していた基本型艤装に噴射する。召喚の最終工程である降霊は本来術式のみで完結するのだが、普通にやれば相当な時間を要するそれを促進するのが、炎の力という訳なのだ。

ただ流石に6つも同時に使っているせいか、気流が渦巻き埃が舞い上がり燃え尽きる。

 

提督「・・・煙がすごいな・・・。」

 

 そしてものの見事に煙が建設棟内に充満して視界零に。動力を伝達していた木曽と、それを監督していた直人と明石はそれぞれに別のシールドの陰にいた為、炎の熱をそれほど強く受けた訳では無かったが、余りの煙に呼吸が難しくなる。

 

「換気扇、回してください!」

それでもどうにか声を出し明石がそう指示すると、天井に取り付けられた換気扇が轟音とともに回り始め、煙が薄れていく。

 

提督「うーん、こんな事なら早く言ってほしかったな。」

 

明石「てっきり知っているのかと思いまして・・・すみませんでした。」

 

提督「いや、別にいいさ。しかし対策は必須だな。」

 

明石「そうですね、手法を考えてみます。」

 

 言葉を交わしている内に煙が晴れてくると、同時に直人は“6人”の人影を見つけた。彼が違和感に気づいたのはこの時である。

 

明石「お、無事に建造終了したみたいです。」

 

提督「あれ、なして6人?」

 

「俺は知らんぞ。」

ここまで黙っていた木曽がいの一番にそう言う。

「え? 私も何もしてませんよ? 提督が、ほら。」

そう言って発注表を見せる明石。そこには確かに6隻分の発注がされていた。

「うーん、ぼーっとしてたのかな・・・まぁいいか。」

参ったな・・・と頭を掻く直人。6人も直人に気付きこちらに歩いてくる。

 

提督「やっと呼吸が楽になってきたところで、んんっ、新メンバー、一人ずつ自己紹介をどうぞ。」

色々混乱してきたせいなのか堅苦しさが少し抜けた様だ。

 

神通「軽巡洋艦、神通です。どうか、宜しくお願いします。」

5500トン級軽巡14隻の最後期型である川内型の2番艦である。

 

鳳翔「航空母艦、鳳翔です。不束者ですが、よろしくお願いします。」

鳳翔は日本初の航空母艦である。着物の似合う美しい女性と言った佇まいである。

 

飛鷹「名前は出雲ま・・・じゃなかった、飛鷹です。航空母艦よ。よろしくね、提督!」

太平洋航路向け大型客船を有事に際して徴用・改装した改装空母で、マリアナの七面鳥撃ち被害者の内の一人でもある。

 

綾波「特型駆逐艦、綾波と申します。」

第3次ソロモン海戦第2夜戦の活躍から鬼神と言われた艦であり、世界に衝撃を与えた特型駆逐艦の1隻である。

 

扶桑「扶桑型超弩級戦艦、姉の扶桑です。」

金剛に続く超弩級戦艦であり、様々な経緯で実戦には恵まれず、不運な運命を辿った艦として知られている。

 

蒼龍「航空母艦、蒼龍です。空母機動部隊を編成するなら、私もぜひ入れてね!」

 これはまずまずの大戦果と呼んでいいだろう。ワシントン条約の枠内で建造された中型空母で、南雲機動部隊の一翼として初戦の快進撃を支えた名空母として知られている。

 

木曽「こいつは凄いな、そうそうたる面子だぞ提督!」

 

提督「あぁ、そうだな木曽よ。」

 

確かにそうそうたる面々である。即戦力となる大型艦や武勲艦が複数隻いる辺りもそれを裏打ちした。

 

明石「あとはこちらに任せてもらっても?」

 

提督「あぁ、すまんな。」

 

明石「いえいえ、いいんです!」

 

直人はその場を明石に任せ、開発棟の様子を見に行ったのだが・・・。

 

 

 

4月12日10時過ぎ 開発棟

 

 

提督「金剛! 首尾はどうだい?」

 

金剛「こんな感じデース!」

 

結果はと言うと・・・

 

35.6cm連装砲 12.7cm連装高角砲 22号対水上電探 20.3cm連装砲、そしてペンギンと・・・綿雲?(失敗)だった。

 

提督「うん、装備はいい仕事だが・・・このペンギンは?」

 

「実は・・・金剛さんが開発資材を取り出してはダメだと言うんです・・・。」

 金剛についていた大淀はほとほと困り果てた顔で言う。その金剛はと言うと、目をキラキラさせながらその様子を目で追っていた

そのペンギンはぺたぺたとあちこち歩き回っており、綿雲の様なものがその後ろをふわふわ浮きながら、甲斐甲斐しくついて行っていた。失敗すると確かにあのような形にはなるのだが、本当はこの様に動き回れはしない筈なのだ。

 

提督「ふーむ・・・?」

 

 この後、その様子が(金剛も含めて)何とも愛くるしい光景だったので、直人の鶴の一声によってそのまま飼う(?)事になったのである。ただどうやら種も仕掛けもあったようで、何かの拍子に妖精さんの成り損ねのような形になったらしく、言葉が通じるのが勿怪(もっけ)の幸いと言うべきだっただろう。

 

 

カリカリカリカリ・・・

 

提督「ふ~・・・。」

 

この日の書類を纏めていた直人、その横では大淀が目を光らせていた。こうなっては直人も気が抜けない。

 

大淀「この司令部も一気に人が増えましたね。」

 

提督「そうだな、そろそろ艦隊編成の時かも知れん。」

 

大淀「それは結構な事ですが、まずは書類を済ませてからです。」

 

提督「うっ、はい・・・。」

 

この点については頭の上がらない直人であった。

*1
ゲーム側の言葉に言い換えるとデイリークエストである




艦娘ファイルNo.4

球磨型軽巡洋艦 木曽

装備1:14cm単装砲

初建造の結果がまさかの改2艦だった件は取り敢えず置いておこう。
後にある艦隊の中核を担う事になる艦娘で、地力に於いては重巡に勝るとも劣らぬほどの実力を持ち、尚且つ近接戦闘も得意としている。
作者曰く、「初ドロップの艦が木曽で、その容姿と性格に一時期惚れていた」とのこと。


艦娘ファイルNo.5

川内型軽巡洋艦 神通

装備1:14cm単装砲
装備2:61cm4連装酸素魚雷

間違って建造した6回目の建造(オール30)の結果。
始めから4連酸素魚雷を所持していたり、小さいながら左腕4・右腕3の主砲が右腕4・左腕3となっているという2つの特異点を持つ。


艦娘ファイルNo.6

鳳翔型航空母艦 鳳翔改

装備1:零式艦戦22型(柑橘類隊)(対空+8 命中+2 索敵+1)
装備2:97式2号艦攻(対潜+5 雷装+6 命中+1 索敵+1)
装備3:彗星43型(対潜+3 爆装+12 命中+1)

見ての通り特異点塗れの鳳翔さん。他に甲板が灰一色(大鳳並と言わんが装甲甲板化)になっていたり矢の羽がオレンジではなく明灰白色や緑(つまり練習部隊ではなく実戦部隊)になっていたり。艦載機は上から零戦21型の改良型、三菱製97艦攻、800㎏爆弾搭載型彗星となっている(鳳翔専用装備なのではずせない)。後に食堂のキッチン担当に。尚お酒は相当強い模様。
因みにこの時点ではダントツに鳳翔さんが練度でトップである。(金剛がLv40前後で改2になっている為)
なお零戦の柑橘類隊は作者の知り合い提督との友情コラボです。本当にありがとうございます。


艦娘ファイルNo.7

飛鷹型航空母艦 飛鷹

装備1:96式艦戦(熟練)
装備2:99式艦爆(熟練)
装備3:97式艦攻(熟練)

流石に特異点持ち3連はない。飛鷹型航空母艦の長女。
なお全機熟練部隊なのはデフォです。
後に着任する妹の隼鷹のブレーキ役を見事果たすことになる。


艦娘ファイルNo.8

特Ⅱ型駆逐艦 綾波

装備1:12.7cm連装砲
装備2:61cm3連装魚雷

綾波型駆逐艦とも言われる駆逐艦のネームシップ。
後に第1艦隊中核の水雷戦隊に配属されることになる。
常に気遣いを忘れぬ態度と、戦場での艦艇時代を受け継ぐような獅子奮迅ぶりから後に「優しき鬼神」の異名を取る事になる。(この艦娘らしからぬ戦闘能力が特異点の可能性あり)


艦娘ファイルNo.9

扶桑型航空戦艦 扶桑改2

装備1:試製41cm3連装砲
装備2:14cm単装副砲(火力+3・命中+2)
装備3:12cm30連装噴進砲
装備4:瑞雲12型(634空)

いきなり実用段階であるといえる特異点3つを抱えた航空戦艦。
そこまで不幸ぶっている様な様子は見られないのも特異点の影響であろうか、多少前向きである。
強力な41cm10門の斉射と瑞雲との連携で敵を粉砕する頼れる主力艦の1隻で航空火力艦でもある。


艦娘ファイルNo.10

蒼龍型航空母艦 蒼龍

装備1:零式艦戦21型(藤田隊)(対空+8 索敵+2 命中+2)
装備2:99式艦爆(江草隊)
装備3:97式艦攻(金井隊)(爆装+8 索敵+1 対潜+3 命中+3)

2航戦の青い方。(おい
大型空母に関しては初期からネームド所持な点がデフォという典型例。
雷撃隊を持たず爆撃に特化するため基地爆撃に向く。97式艦攻(金井隊)も分類は艦攻/艦爆である。
藤田はミッドウェー海戦で10機撃墜のベテラン、金井は水平爆撃の名手であったがウェーク島空襲で戦死している。
この通り埋めつくせるだけ埋めてしまえと言わんばかりにエースでぎっしりである。

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