ZOIDS ~Era Travelers~   作:Raptor

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ソノチハ、ウツクシイシゼント、ユタカナセイタイケイニヨッテコウチクサレテイタ。

ヒトビトハタガイニタスケアイ、ヘイオンナヒビヲオクッテイタ。

アルトキ、タノタイリクカラキョウダイナグンジタイコクガオシヨセテキタ。

ナススベモナイタミタチハ、ソノチカラノマエニヒレフシタ。

グンジタイコク『ガゼル』ハゼッタイテキナオウセイニヨリヒトビトヲトウチシ、ハンコウスルモノハツギツギニショケイシテイッタ。

ヨワキタミハキュウセイシュガアラワレルノヲココロカラネガッタ。


ガンダーラ王国 古文書研究所管理『聖天の書』 より


第5話 リアン村の看板娘

 

走り回る子供、漁を終え帰路につく漁師、夕方から酒を嗜むもの。

レイに案内されて村に入るとその村の平和さがよくわかった。

 

海岸線にある村。

その故郷と同じ立地に懐かしさを感じながらシュンは村の中を歩いていた。

 

名を『リアン村』という。

 

特産品はもちろん海産物で、少量ながら大型ゾイド用の武器などが発掘されているが、村民の生計はほぼ海産物によって支えられている。

 

名の由来は諸説あるらしいが

かつてこの地に住んでいた民の言語で「豊かさ」を意味する『レリアラン』というものが形を変えた

 

というのが最有力とのことだ。

その名の通り周囲は自然に囲まれ自然の産物が豊富なリアン村は非常に豊かである。

 

「いやぁ、リアン村はいつきても平穏だな。」

 

頭の後ろで手を組みながらケイトはのんきにそう言う。

 

「何いってんの、ここには腕利きの用心棒がいるからでしょ?」

 

「腕利きの用心棒?」

 

村にそんなものいるのかと不思議になり聞き返してしまう。

さしずめ元の世界の傭兵のようなものだろうか?

 

「ええ、なんでも大型砲塔をつけた黒いコマンドウルフを乗るとかなんとか。」

 

「へぇ、大型砲塔をつけたコマンドウルフかぁ。」

 

大型砲塔とはなんなのかはなんとなく予想がつく。

しかしこの村の平和を守っていると言うことはその用心棒と言う人はバイオゾイドに対抗する術を持っているに違いない。

 

「まぁ今日はお留守みたいだけどね。あ、シュン着いたわ。」

 

レイは目の前を指差す方向、そこには何やら大きな家屋があった。

屋根についている煙突のようなものからは煙が上がっており、周囲には肉を焼いたような香ばしい香りがほのかに香っている。

おそらく何か食べ物を提供してくれる施設なのだろうが、肝心の看板の文字が見えない。

 

『全く、勉強不足なのですよ。全く、先が思いやられるのです。』

 

光の精霊ははぁ。とため息をつくといつもの毒舌をかましてくる。

 

「んなもん仕方ねぇだろ………あれ……。」

 

小さな声で反抗しようとするとなぜだかわからないが急に看板の文字が理解できるようになった。

 

『お馬鹿ちゃんなシュンの為にフィルターをかけたのですよ。』

 

さらっと訳のわからない技術を使ってくるがおかげで内容がよくわかった。

 

「大衆酒場ってとこ?」

 

「そう、あそこは大衆酒場といって様々な人が集まるいわゆる食堂みたいな場所なの。」

 

そう言って歩みを進めると、さっきまで隣にいたケイトが一歩先へ行く。

 

「いやぁ、腹減った。レイ姐、何か食べてもいいか?」

 

振り返ったケイトはお腹をおさえ、空腹をアピールしてくる。

そういえばもうお昼の時間帯だし、なんだか空いているような気がする。

 

「そうねぇ、そろそろお昼だしみんなで食べよっか。」

 

「え、でもミズハに会わないと。」

 

お昼も食べたいが、その前に会わなければ何をしに来たのかわからなくなってしまう。

 

シュンがそう言うとレイは首を横に振る。

 

「大丈夫よシュン。依頼人はこの中にいるから。」

 

ふふっと笑うとレイは暖簾をくぐっていった。

 

 

 

中に入ると外ののどかな雰囲気とは違った賑やかな空気が流れていた。

 

肉の焼ける匂いや酒、タバコなどの混じった臭い。

グラスのぶつかり合う乾いた音と酒やけしたであろうガラガラの声が酒場を支配していた。

 

そしてシュンが一番驚いたのはその人数。

 

見る限り人、人、人の嵐である。

 

「うわぁ………。」

 

まさかの光景だった。

ニューヘリックシティーですらこんなに賑わっている酒場はないだろう。

 

シュンは口をあんぐりと開けたまま棒立ちになる。

開いた口が塞がらないとはまさにこのことであろう。

 

「こ、ここはいつもこんなに賑わってるのですか??」

 

「そうよ、ここは安くて美味しいから村の外からも食べに来る人が多くてね。」

 

一行はキョロキョロと辺りを見回すと開いていたテーブルに腰掛ける。

 

「すみませーん!メニューくださーい!」

 

レイはそう言って手をあげる。すると奥のカウンターにいたウェイターの1人がニコニコしながらこっちにやって来た。

 

「あらレイ、いつもありがと。ケイトも久しぶり。」

 

ウェイターはお辞儀をしてそう言うとメニューとグラスをテーブルに置く。

 

「いいのよ、ここのお魚美味しいもの。もう仕事は終わりでしょ、奢ってあげるから一緒に食べましょ。」

 

「あら、いいの?じゃあお言葉に甘えて。」

 

ウェイターの彼女はエプロンを外すとレイの隣に腰かけた。

残念ながらシュンはまた置いてけぼりである。

 

「ほらシュン、なにぼさっとしてるんだよ。」

 

事の成り行きに呆気を取られていたシュンは隣に座っていたケイトに背中をバシッと叩かれる。

 

「お前の会いたいミズハだぞ。」

 

ケイトのその一言でシュンは我にかえる。

 

「え、き、君がミズハ!?」

 

いきなりの登場である。

多少慌ててしまったが、椅子から転げ落ちたりグラスの水を溢さなかっただけマシだ。

 

目の前に座っている女性は大きく頷く。

 

「初めまして、私がミズハ・サーヴ。あなたをこの世界に呼んだ張本人よ。」

 

茶色のショートカットはツヤツヤのサラサラとは言い難い癖のついた髪で幼い顔立ちをさらに幼く見せていた。

座っているのでわかりにくいがさっき立っていた時のことを思い出すとかなり小柄である。

 

シュンはまたも頭の処理速度が追いつかず口を開けたまま目を丸くする。

 

「ったくいつもいつも処理落ちするとシュンはこうなんだからよ。」

 

今までのアジトでのシュンの振る舞いを知っているケイトははぁ、と軽くため息をついた。

 

「ほら、シュン、しっかりしろ。レディーを前にして口あんぐり開けてちゃモテないぞ。」

 

ケイトはもう一発背中をバシッと叩く。

 

「別にあんたモテたことないでしょ。」

 

そのケイトに対してレイから冷たいツッコミが入る。

 

「み、ミズハ初めまして。俺はシュン・タキハラ。なんで俺のことを呼んだんだ??」

 

「それはね…………っきゃ!?」

 

ミズハがシュンに話をしようとした途端、大きな爆発音が聞こえてきた。

 

「外からだ!」

 

そう言ってケイトは立ち上がる。

 

「とりあえず行こう、ミズハはここで待ってて!」

 

グラスの水を飲み干すとシュンも勢いよく立ち上がりケイトの後を追った。

 

 

 

酒場を出ると遠くの方で火の手が上がっているのが見えた。

その原因はまだわからないが何かあったことは確かだ。

 

慌てふためく村人達とすれ違いながら愛機の元へと走る。

 

「おい、もしかして………!!」

 

ケイトは家屋の間に見えたわずかな輝きを逃さなかった。

それはシュンも同じである。

 

「あの独特な輝きはヘルアーマー………!」

 

間から見えた光はこの世界にはびこる邪悪な光だった。

2人は村の入り口まで走りきると愛機の元へと駆け寄る。

 

「行くぞ、相棒!」

 

「ライガー、光の精霊行くよ。」

 

2人はコックピットに乗り込む。

 

『敵の数は17体。かなり苦しい戦いになるのですよ。』

 

いつもの明るい声ではなく、神妙な様子で光の精霊は伝えてくる。

動揺しないかといえばそうではない。

今までの二桁のバイオゾイドなど相手にしたことなどないからだ。

 

「でもやらねぇとさ、俺たちが守らねぇと。」

 

脳裏に浮かぶのは村に住んでいた人々。

 

あんなに平和だった日常を壊したくなんてない。

 

「まだ、ミズハから何も話聞いてないけどさ、俺みんなを助けるために呼ばれたんだろ?ならその務めを全うしなきゃじゃねぇか。」

 

もしかしたら故郷が重なったのかもしれない。

 

そういってライガーゼロを立ち上がらせると反対側の村の入り口、おそらくバイオゾイドの侵入して来たであろう方向に向かって走らせた。

 

『シュンがそう言ってくれる人でよかったのですよ。大丈夫、何かあったら私が守るのですよ。』

 

「それは頼もしいや。よろしく頼むぜ。」

 

ポケットに入った相棒を握りしめてシュンはそう言った。

 

「シュン!バイオゾイド達を村から引き離す、俺についてこい!!」

 

先行するケイトは通信でシュンにそう伝えた。

 

「わかった!」

 

するとケイトのモルガから照明弾のようなものが撃ち出される。

 

しばらくするとあの雄叫びが後方からこだまして来た。

 

「よし、かかった!!」

 

ケイトはそう言ってガッツポーズをするとモルガのスピードをあげる。

 

後方をモニターで確認するすると、光の精霊の言う通りバイオラプターが17体が2人について来ていた。

 

真ん中にいる通常とは違う黒いバイオラプター、おそらく前にオスカーが話していた隊長機だろう。

 

「ぐっ………。」

 

後方から火球を撃ってきているのだろう、ライガーゼロの近くに何発も着弾し砂煙をあげる。

 

「シュン、ここまでくればもう大丈夫だ。行くぞ!!」

 

「おっけ!」

 

シュンとケイトはお互いの愛機を反転させる。

 

「シュン、まとまってると戦いにくい。先手をいって撹乱してくれないか?」

 

戦いにくいとはどういうことだろ?

 

ケイトの戦い方を知らない以上仕方ない。

 

「おっけ、俺が全部倒しちゃっても文句ないだからな!」

 

スロットルを絞り走り出す。

 

先頭にいた一体に狙いを定め、肉薄する。

 

『数では奴らが有利です。囲まれないように注意して欲しいのですよ。』

 

光の精霊の注意を聞きながらバイオラプターに飛びかかる。

 

「らぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

狙いを定められたバイオラプターは大きく口を開けて迎撃しようと構える。

 

だが遅い。

 

ライガーゼロの爪がバイオラプターの喉元を捉え、切り裂いた。

首が宙を舞い、切り口からはまるで血を彷彿させるような赤い液体が溢れ出た。

 

「あれ。」

 

だがそこでシュンは気がつく。

 

さっきまで固まっていたバイオラプターが散っていて、なおかつ自分が包囲されていることを。

 

「くそったれ!!」

 

八方からの不意をついた火球の攻撃を避けることなどできるわけなく、ライガーゼロは炎に包まれる。

 

「ぐぁぁぁ!」

 

焼け付く炎はコックピットの温度を上げていく。

 

『全く、だから囲まれないようにといったのですよ。でも大丈夫、熱を感じるだけで身体にダメージは何もないですから。』

 

火は次第に落ち着き鎮火する。

 

だが、囲まれたまま身動きは取れない。

 

「ぐっ………。」

 

後ろから飛びかかられたせいか不意の攻撃に耐えられずライガーゼロは地に顔をつける。

 

「動け!動けライガー!」

 

うまい具合に体重がかかっているのか引きはがせない。

 

シュンのモニターに大きく口を開け遅いかかろうとするバイオラプターの姿が映った。

 

 

しかし。

 

 

 

バイオラプターはシュンのライガーゼロを捉えることなく砕け散った。

 

「シュン、撹乱ご苦労。今助けるからな。」

 

音声だけがそう入る。

 

顔は見えないがニヤッとしているケイトの顔が思い浮かぶ。

 

「よーく見ておけ、これが俺の戦い方だ。」

 

その瞬間、モルガはまるで弾丸のようなスピードでバイオラプターに接近する。

 

「は、速い………。」

 

シュンが見たその初速はあのストームソーダーに匹敵する速さだ。

 

モルガはそのまま肉薄するとバイオラプターと衝突する寸前で前輪を展開しアンカーによるブレーキをかける。

 

土埃が舞い上がる中、ケイトは背中のグラインドキャノンをバイオラプターの口元にねじ込むと引き金を引いた。

 

もともと大型ゾイドに対抗するために開発されたグラインドキャノンは中距離であれば大型ゾイドの装甲を貫通すると言われている。

 

シュンも実際にグラインドキャノンによる攻撃で大破したゴルドスを見たことがあった。

 

そのグラインドキャノンを超至近距離で発砲すればもちろん。

 

「喰らえ。」

 

グラインドキャノンが火を噴くとバイオラプターの上半身は粉々に砕け散る。

 

そこまでもシュンにとっては一瞬だったがそこからも同じだった。

 

発射の反動が収まると同時に展開していた前輪を元に戻し、左右を別々に回転させながら反転させる。

 

超信地旋回とでも言ったところだろうか。

 

そもそもモルガの前輪があのように駆動するのは見たことがない。

 

あれもロクロウスペシャルなのだろうか。

 

反転が終わるとまた次のターゲットを目がけてロケットブースターを点火させ加速する。

 

「ケイトの嘘つき。怖くてロケットブースター使ったことないとか言ってたくせに。」

 

全く、冗談がうまいやつだ。

 

あっという間にバイオラプターとの距離を詰める先程と同じ要領でグラインドキャノンをねじ込む。

 

『シュン、何をぼさっとしているのですか、見とれてないで早く戦線に戻るのですよ。』

 

「おう、そうだな。いくぞライガー!」

 

シュンは相棒にそう掛け声をかけると、まるでそれに答えるかのように雄叫びをあげライガーゼロは走り出す。

 

『全く、調子がいいんですから………。』

 

光の精霊には呆れられているが気にしない。

 

ヘルアーマーが溶け、骨だけになったら屍を乗り越えてバイオラプターに狙いを定める。

 

どうやらケイトのモルガに気を取られてこちらには気がついてないみたいだ。

 

「ストライクレーザークロォォォォォ!!」

 

背を向けていたバイオラプターはその一撃で崩れ落ちた。

 

『シュン、右後方よりバイオラプター接近なのですよ!』

 

「サンキュー、光の精霊!」

 

反転し横っ飛びでバイオラプターの突進をかわす。

不意をついたつもりのバイオラプターはその勢いを殺せず地面に倒れこんだ。

バイオラプターが再度シュンを捕捉しようと振り返った時にはライガーゼロの必殺のストライクレーザークローが眼前に迫っていた。

 

「喰らえ!」

 

胴体から真っ二つに引き裂かれ無残に崩れ落ちた。

 

「はぁはぁ。」

 

気がつけばケイトがほぼほぼ倒していてくれたらしくバイオラプターの姿はもうなかった。

 

「あらかた片付いたようだね。」

 

『近くからバイオゾイドの生体反応は感じられないのですよ。』

 

辺りを見回しているとケイトのモルガがゆっくりと近づいて来た。

 

「大丈夫だと思うが、万が一ってこともある。一旦村の様子を見に行こう。」

 

ケイトのモルガはシュンを尻目にゆっくりと村に向かって前進する。

悪路でも走破できるモルガは、骨になったバイオラプターの亡骸をバリバリと踏み潰しながら進んでいた。

 

その光景を見たシュンはふと虚無感に襲われる。

 

「えっ……………。」

 

先ほどの闘志が、目の前のディガルドを、バイオラプターを倒してやろうという思いが、いつの間にか消えてしまっていた。

 

なぜだかわからない。

互いが互いを憎み合い戦う。

 

脳裏に焼きついた戦争という言葉が浮き出てきてしまった。

 

自分が何のために戦っているのか。

 

戦争となれば目の前のことだけを考えて戦うのと違う。

それができなかったからこそ、シュンは次期エースと言われながら前線に出られなかったのだ。

 

「おい、シュン。どうした早く行くぞ。」

 

ついてこなかったシュンに気がついたケイトはそう声をかけてきた。

 

「うん、そうだね。」

 

2人は踵を返してリアン村へとむかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「2人ともさすがね、あれだけのバイオラプターが攻めて来ながら損害を空き家一つと倉庫で済ませられたんだから。」

 

酒場に戻るとレイとミズハが先ほどのテーブルに座っていた。

 

「まあ、俺とシュンにかかればこんなもんよ。」

 

ケイトはニカッと笑うと誇らしげにそう言う。

 

「それはそうとミズハ、シュンに詳しい話をしないと。」

 

「ええ、そうね。単刀直入に言うと私や解放戦団とともにディガルドと戦って欲しいの。」

 

その目はまっすぐとシュンの目を見ていた。

 

「まだここに来て時間は経ってないはずだけど少しずつ見たと思うわ、ディガルドが何をしているかを。」

 

「うん、見てきたよ………。」

 

見てきたと言うより体験してきた。

 

そのせいで失った仲間もいる、未だ意識が戻らない仲間もいる。

 

ディガルドは許せない。

 

その思いはシュンにもあった。

 

ただ。

 

「あなたは私の呼びかけに応えてくれた。私たちと共にディガルドを討って欲しいの。【誰もが笑顔で暮らせる世界のために。】」

 

最後のフレーズがシュンの心に重くのしかかってきた。

きっと今この世界の人々はそれを何よりも願っているのだろう。

 

「この言葉は、かつてディガルドを討ったラ・カン率いるジーン討伐軍が掲げたもの。お願い、力を貸して。」

 

その言葉に、シュンは素直に首を縦には振れなかった。

 

「どうして!?」

 

「わからないんだ、俺が何のために戦えばいいのか。実感がないんだ、ディガルドを共に討とうと言われても………。」

 

シュンは俯いた。

 

期待してくれていたことを裏切るようなことを言ってしまったからだ。

 

「俺は軍人だ。時を越えてきたけれども俺が軍人という本質は何もかわりないんだ。おれだって世界を救うために戦って欲しいという気持ちは痛いほどわかる。でも俺が戦う理由が見つからないんだ。殺された仲間の仇を討ちたい、でも誰を倒せばその仇を討てるんだ?お互いが復讐のために戦うなんてそれはもう戦争でしかない!」

 

そこまでいうとシュンは顔を上げた。

 

「なあ、これは戦争なのか?」

 

シュンのその一言に誰も答えることはできなかった。

 

 

 

 

 

 

その日の夜。

 

謎の白い空間に2人の女性がいた。

 

「ねえ、イグニス。彼は戦ってくれるのかな………。」

 

赤いロングヘアーの女性にショートカットの女性はそう尋ねた。

 

「きっと大丈夫なのですよ。」

 

 

 

 






ディガルドと戦う決意ができぬままリアン村を後にしたシュンは、ケイトとともにアジトへの帰路につく。

しかしその帰り道、近くの商業都市がディガルドの襲撃を受けているのをシュンは目の当たりにする。

行われる残虐な行為。

シュンにかけたミズハの言葉。

彼の中で何かが動き出したのだった!!!


次回、ZOIDS EarTravelerts

第6話『決意』


どうすれば強くなれるかは、自分のココロしか知らない。

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