ZOIDS ~Era Travelers~ 作:Raptor
「はぁはぁはぁ………。」
自分が呼吸している、そう気がついた時には息は上がっていた。
しかも呼吸の仕方がイマイチわからない。
『シュン落ち着くのです。援軍も来てくれてます、焦らないで欲しいのですよ。』
まるでなだめるようにそう光の精霊は言う。
大きく深く深呼吸をして呼吸を整える。
まだバイオメガラプトルが3体もいるのだ。
へばってる場合ではない。
「もう大丈夫だ。いくよ、光の精霊。」
『はい、焦らずなのですよ。』
バイオメガラプトルは3体で編成を組んでいる。うまく戦わなければ前と同じように囲まれてあっという間にやられてしまうだろう。
援軍を待つという選択肢があるがいつ来るかがわからない。
その間に1体でも村に行ってしまったら作戦は失敗だ。
やはりヴァノッサと2人でなんとかするしかない。
「フェイ、僕が上空から援護する。君は隙を見て各個撃破を。知ってると思うけどバイオラプターとは段違いの強さだ、囲まれないようにだけ気をつけて。」
通信が入るのシュンの真上をレドラーが通過する。
「まずは一番右だけ引き離す。着弾の土埃に紛れて攻撃するんだ。」
「わかった。」
ヴァノッサは一度高空へと上がると身を翻して急降下する。
あれだけの高機動、レドラーといえど難しいはず。
「喰らえ!!」
両翼のブースターキャノンが火を噴く。
ヘルアーマーに射撃武装は無意味だ。
例えそれが高熱を帯びた弾丸だとしてもバイオメガラプトルには無意味である。
だが、着弾と同時に土埃を巻き上げバイオメガラプトル達の視界を防ぐ為には十分すぎるほどの威力だった。
ヴァノッサの狙い通り弾丸は地面に着弾し土埃をあげる。
『今なのですよ!』
その一瞬を彼も見逃してはいない。
「いくぞ、ライガー、光の精霊!!」
ライガーゼロの頬のファンが開き加熱する。
各稼動部にも熱が供給されそのまばゆい光はついに爪先に到達した。
「『ストライクレーザークロォォォォ!』」
突っ込んだ土埃の先、見えた1体のバイオメガラプトルに爪先をねじ込んだ。
その一撃でいとも簡単にヘルアーマーを引き裂いた。
その瞬間銀色の粒子が辺りに煌めいた。
「よし、後2体。」
2体のバイオメガラプトルはシュンのライガーゼロを睨みつける。
しかしシュンもその視線を外したりはしない。
『シュン、イオンブースター全開で左に突っ込むのです。この距離とライガーの加速なら向こうの反応速度を超えれるのですよ。』
確証はないが、このまま睨んだままでも奴らを倒せはしない。
『大丈夫なのですよ、私とライガーを信じるのです。』
首にかけた石がほんのりと赤くなる。
「わかった、信じてるぜ、相棒。」
呼吸を整えるスロットルを目一杯引く。
ダウンフォーススタビライザーが展開しイオンブースターが唸りを上げる。
バイオメガラプトルがその攻撃に反応したのはライガーゼロが必殺の間合いに入った時だった。
いける!
そう確信した。
首筋にメタルziでコーティングされた爪がめり込む。
ガキンッ………!!
「『え…………。』」
聞こえてきた音は鈍い金属音だった。
ヘルアーマーは傷がついただけで切断までは至らない。
「な、なんで切断できない!?」
その瞬間バイオメガラプトルからの反撃がやってくる。
「がはっ………。」
今度は直撃である。
『各部システムに異常発生なのですよ。右後ろ足に特にダメージが集中しているのです、おそらくつぎダメージを受けたら完全に機能しなくなるのですよ。』
現に目の前のモニターからも後ろ足からのダメージを伝えている。
「でもオスカーたちが来るまではなんとか耐えないと………。」
今ここでシュンが戦えなければバイオメガラプトル2体を村へ向かわせてしまうことになる。
「それだけはなんとか避けないと………。」
『シュン、攻撃をすることは捨てて、援護が来るまでの時間稼ぎに徹するのですよ。ライガーの機動力と根性を信じるのです。』
「わかった。」
目を閉じて呼吸を整える。
今日幾度となく行ったその動作を同じように繰り返した。
「行こう、相棒。」
ライガーゼロは走り出した。
「フェイです、バイオメガラプトルへの二度目の攻撃が失敗しました。原因はわかりませんがライガーの損傷度から考えて単独での攻撃は困難です。なので二番隊、三番隊を待っての反撃としたいとおもいます。」
シュンは上空のヴァノッサにそう伝える。
「了解。だけどレドラーのレッゲルがあとどれぐらい持つかわからない。結構無理な加速をしちゃったからね。」
「わかりました、その時は俺1人で。」
バイオメガラプトルは向かって来るライガーゼロに対して火球を連続して吐き出す。
『シュン、来るのですよ!』
「わかってる!」
左右に避け、肉薄したところで今度は上への飛び上がりバイオメガラプトルを飛び越える。
だが1体は撹乱できるが瞬時にもう1体に捕捉されてしまう。
「させるか!!!」
そこへ急降下してきたレドラーのブースターキャノンが直撃する。
至近距離でのブースターキャノンによってバイオメガラプトルは炎に包まれるが無論ダメージはない。
「ちょっとぐらいダメージ削れたらいいんだけど、そうはいかないな。」
身体を翻して高空へ離脱する。
「まだか、オスカー達の援軍は。」
ぼそりと呟いた時についにオスカー達からの通信が入った。
「こちらブラックウィドウ、作戦ポイントに進行中にディガルドの部隊と接触。現在交戦中、そちらへの援護はおそらく不可能。繰り返す、現在交戦中、そちらへの援護はおそらく不可能。」
ブラックウィドウ、すなわちオスカーからの通信は「待たせた」でも「もう大丈夫だぞ」でもなく援護には向かえないというものだった。
「嘘だろ、援護が来ないなんて………。」
絶望的である。
「フェイ、今の無線聞いたか。どうやら2人でなんとかしないといけないみたいだね。」
そうだ。やらなければならない。
自らを奮い立たせるために一心にそう考える。
するともう一度通信が入った。
「こちらアサルト1、収容施設の制圧を完了。これより村民の救出を開始します。なお、ラプターが負傷。救護班も随伴させてください。」
「嘘だろ………ケイトが……。」
負傷ということはモルガキャノリーがやられたということだろうか。
「ホークアイ、こちらファルコン。撤収準備完了までのおおよその時間は?」
「少なくとも45分はかかるわ。」
45分、かなり厳しい時間だ。
まず上空のレドラーのレッゲルがもたないだろう。
となると必然的に2対1での戦闘になる。
逃げているだけではきつい。
かと言って何か決定打があるわけではない。
だが、戦わなければ村で救出作業をしているの仲間や村民にまで危害がおよぶ。
何としてもそれだけは避けなきゃいけない。
「フェイです。もう一度バイオメガラプトルに攻撃を仕掛けます。援護してもらえますか。」
「わかった。君がダメだったら僕もレーザーブレードで突っ込む。」
前脚を軸にして急速反転し再びバイオメガラプトルと向かい合う。
「いけるか、光の精霊。」
『ちょっと厳しい距離ですがいけない距離ではないのです。いくのですよ。』
光の精霊のその声を聞いてシュンはスロットルを引きしぼりイオンブースターを唸らせる。
しかしどうしても停止状態からのスタートだとスピードが乗らない。
ケイトのロケットブースターとはわけが違うのだ。
そのせいもあってかこちらの間合いに入る前にバイオメガラプトルが反応する。
「まずい!!」
『大丈夫なのです、信じるのです!!』
今さら止まるなどできない。
「その腕ごと引き裂いてやる!!!!」
迎撃に出た腕に向かって飛び込む。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
お互いがぶつかり合う。
ヘルアーマーか、メタルziのコーティングか。
ガキンッ……………!!
またも勝ったのはヘルアーマーだった。
「なんで!?」
「フェイ、どけ!」
困惑しているシュンにヴァノッサから指示が飛ぶ。
後ろを見ると超低空飛行のレドラーが真っ直ぐ突っ込んできていた。
慌てて横に飛んで回避する。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
レドラーの気迫にバイオメガラプトルは一瞬たじろいだ。
その瞬間、レーザーブレードがバイオメガラプトルにめり込む。
だが。
レドラーが通過した後、そこに立っていたのは、身体にレーザーブレードがめり込んだままのバイオメガラプトルだった。
「まさか、レーザーブレードが折れたのか………。」
腕は切り落とされているが、どうやら致命傷とまではいかないようでこちらに向かって雄叫びをあげているバイオメガラプトル。
手は尽きてしまった。
「くそ、もうレドラーのレッゲルが…。」
「あとは俺がなんとかします。レッゲルが切れる前にアジトに戻ってください。」
「でも、それじゃ君が………。」
「大丈夫です。」
「わかった。レッゲルを補給したら必ず戻ってくる。」
ヴァノッサはそういうとアジトの方へと向かっていった。
『2対1なのですね。おそらく真っ向から攻撃を仕掛けたところで弾き返されてしまうのがオチなのです。』
光の精霊は淡々とそう話す。
「でも真っ向からじゃなきゃどうすれば。」
『奴を横倒しにするのです。私の予想が正しければ脇腹部分には関節の関係からヘルアーマーが施されてない可能性があるのですよ。』
「そうか、ヘルアーマーじゃなければ。」
『はい、十分可能性があるのですよ。正しあくまで推測の域を出ないのですが………。』
珍しく光の精霊の声がワントーン低くなる。
「大丈夫だ、俺は1%でも確率があるなら俺はその可能性を信じる。」
今はそれに賭けるしかない。
ライガーゼロはゆっくりと歩み始め、そして走り出した。
バイオメガラプトルとの距離は遠くはない。
おそらく反応はされるだろうが飛びかかって横倒しにするぐらいならできる。
バイオメガラプトルとの距離がだいぶ縮まった頃、シュンは1つの疑問を抱く。
なぜ前にいるバイオメガラプトルは走ってくるライガーゼロに対して微動だにしないのか。
「くそ、集中しろ!」
雑念を振り払い、目の前のことに集中する。
しかしその集中こそが、この時ばかりは仇となった。
「うぉぉぉぉぉ!!!」
全体重を乗せてバイオメガラプトルに飛びかかる。
二足歩行のバイオメガラプトルにはさすがにその衝撃に耐え切れなかったようで、横倒しとなった。
「よしっ!」
しかしその時気がついた。
「え……………。」
横倒しにさせたバイオメガラプトルの先には、口を大きく開けてその炎を吐き出さんとばかりに待機しているもう1体のバイオメガラプトルがいたことを。
『後退するのですよ!!!!』
ライガーゼロとシュンが反応する前に目の前が真っ赤になる。
「ああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
直撃だ。
派手に吹き飛ばされるだけならいいが、今回はコックピットを直撃した。
ダメージはかなりのものだ。
だが不幸中の幸いなのかライガーゼロは元ガイロス帝国のゾイド、コックピットの頑丈さとパイロットの生存率は共和国のものとは比べものにならない。
だが、それでも。
「ぐっ……………。」
声にならない声が出る。
あばらの二、三本は折れただろうか。
まんまと奴らの術中にはまってしまった。
おそらく前のやつは囮で倒れたところを後ろのやつが狙い撃つ算段だったのだろう。
『シュン、大丈夫なのですか!?』
大丈夫と言ったら嘘になるが、アドレナリンというものが出てるみたいだ。動けないことはない。
『喋らなくていいのですよ。シュンの心は読めてるのです。』
だが立ち上がって戦わなければならない。
しかしライガーゼロへのダメージは大きかったみたいでピクリとも動かない。
「おい、ライガー。頼むよ………動いてくれよ……。」
視界の先では2体のバイオメガラプトルが村に向かって行くのが見えた。
ダメだ、今バイオメガラプトルが村へ行ったら全滅してしまう。
仲間も、村民も、そして負傷しているケイトも。
仲間を失いたくない。
「頼む、動いてくれ、ライガー!」
前面のモニター盤をおもいっきり叩く。
それでも微動だにしない。
その間にもバイオメガラプトルはどんどん村へと近づいていく。
もうダメかもしれない、そう思った時だった。
『シュン、彼女の力を信じなさい。彼女は貴方に力を与え、貴方を守護する者。』
ふと聞こえてきたのはカノンの声だった。
「お前を信じろってことなんだな。」
胸元の光の精霊を静かに握りしめる。
『はいなのですよ。』
「わかった、頼むぞ光の精霊。」
『シュンの想いを私にぶつけるのですよ。その想いがきっとライガーに力を与えるのです。』
想い。
そんなもの1つしかない。
「みんなを護りたいんだ。頼む、俺に力を貸してくれ!!!」
叫ぶ、声の限り。
「行くぞ、相棒!!!」
赤い光がコックピットに満ちる。
『力を感じるのです。ライガー、行くのですよ。』
その瞬間、同じような赤い閃光が虚空の彼方から一直線にライガーゼロに向かって伸び、吸い込まれて行った。
【さぁイグニス。その力を解き放て。】
ライガーゼロの周りを紅蓮の光が包み込む。
関節周りが青白く光を放ち唸りを上げる。
ゾイドコアが活性化している。
少なくともシュンにはそう感じた。
「グォォォォォォォォォォン!!!!」
ライガーゼロは雄叫びをあげた。
「まだ、間に合う!!」
スロットルを引きしぼり走り出す。
差はかなりのあるが追いつけない距離ではない。
「もっと、もっと速く!!」
そのシュンの声に応えるかのように、ライガーゼロは加速する。
「光の精霊ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
紅く、まるで燃えているような彼の愛機はスピードを殺さないまま後ろのバイオメガラプトルに食らいつく。
後ろからの不意打ちだったからかあっけなく倒れこむバイオメガラプトル。
2人ははこの隙を逃さない。
「「ストライクレーザークロォォォ!!」」
胸部の水晶のような赤い発光体に向け必殺の一撃を叩き込む。
そこが弱点などと聞いたことは一度もない。
しかし彼の直感はそこが弱点なんだと感じていた。
「ガァァァァァァ………。」
さっきまでの防御力が嘘のように一瞬で絶命するバイオメガラプトル。
「シュン、前方より攻撃!」
光の精霊の声に反応するより速く、その場から跳びのきもう1体のバイオメガラプトルを睨みつける。
火球が直撃したバイオメガラプトルは炎上し骨だけの残骸へと姿を変えていく。
「くそ、この大陸にも
紅蓮の炎を纏う彼のライガーゼロを見て、バイオメガラプトルのパイロットはそう言った。
「これはヴァルハラに、国王様に報告せね………。」
次の一言を最後まで発することなく、百獣の王のその一振りは一撃でバイオメガラプトルにとどめを刺した。
「はぁはぁはぁ………。や、やったのか………。」
辺りを見回すとそこにはバイオメガラプトルの残骸が転がっている。
「俺の仕事は終わりだな……。」
ふぅ、と大きなため息をついた。
「光の精霊、ありがとう。お前のおかげでみんなを護れた。」
「どういたしましてなのですよ。」
若干照れているように聞こえる彼女の声。
いつもは頭の中に響くような感じなのに今日はなんだか後ろの方から聞こえてくるような気がした。
シュンは振り返った。
「お、おい、お前は………誰だ………。」
そこには紅葉のような綺麗な色をしたロングヘアの女性がいたずらっぽく笑みを浮かべながら座っていた。
女性はゆっくり左手をシュンの口元に持っていくと人差し指を立てて、口元を塞ぐ。
「え……………。」
その瞬間だった。
シュンの意識は徐々に遠のいていってしまった。
「私のことを信じてくれてありがとうなのですよ。でも今はまだシュンにはこの姿のことは言えないのですよ。ごめんなさいなのです。その時がきたら必ず………。ねぇ、ミズハ。」
気がついたとき、そこはライガーゼロのなかでも無く、アジトの簡易ベットの上でもなく、作戦終了に伴い撤収をしているグスタフの中だった。
小さな裸電球がいくつかぶら下がっている。
意識がまだ朦朧としているらしく、それしかわからない。
またもシュンは眠りの世界へと飛び込んでいった。
次に気がついたのは案の定アジトの簡易ベッドの上だった。
「ううぅ……いっっ………。」
起き上がろうとしたが右の脇腹が痛んだ。
そうか、あの時はアドレナリンであまり感じなかったがやはり骨の二、三本は折れてたのかもしれない。
しばらく大人しくしてよう。そう思い寝たまま左右を見ると彼も同じようにベッドの上で眠っていた。
「ケイト………。」
無線で負傷したことは聞いたがどの程度の負傷なのか直接聞いてはいない。
「でも、大丈夫そうだな………。」
すぐ横でケイトに覆いかぶさるようにして寝息を立てているのはレイだった。
ケイトが重体ならレイが横で寝息を立てるなんてないだろう。
どのような経緯があるのかわからないが、ケイトはレイを慕ってるし、レイはケイトに絶対の信頼を置いている。
最初は恋仲関係なのかと思っていたがどうやらそうではないみたい。
「そう言えば………光の精霊は………。」
若干朦朧とした意識の中で胸元へと手を移動させる。
『私ならここにいるのですよ。』
少しだけ鎖骨のあたりが暖かくなる。
彼女はいつもと変わらない場所にいた。
『痛みはすぐには取れないのですよ。しばらく休むのです。』
その瞬間、またなぜか意識が遠くなってきた。
オペレーションクレイモアは想定外のことが多々起きたが、多くの者達の獅子奮迅の活躍によって無事成功で終わった。
戦闘の結果はヘルザ村奪還とという当初の目的は達成できたが、収容施設の付近で戦闘を行なったこと、村に隠れていたバイオラプターなどによる影響は大きく、被害は村民死者8人、重軽傷者17人と村民の3分の1、家屋への被害は13棟とこれも全体の約半数に登った。
戦闘員もシュンやケイトを含めて死者2人、重軽傷者3人。
ケイトのモルガキャノリー、ガンスナイパー、コマンドゾイド2機が大破とかなり厳しい結果となった。
しかし、奪還の成功と
だが、シュンにとっての初めての作戦はなかなか辛い結果となった。
謎の力によりバイオメガラプトルを倒し、作戦を遂行したシュンであったが、謎は深まるまま。
そんな中、整備班のタケルからライガーゼロとメタルziコーティングの相性が良くないと告げられる。
これからの戦闘のことを考えるとそれではまずい。
そう考えたシュン達は最適な加工を行なって貰うために鍛治職人達の街、「ローグ」を目指してまたもアジトを後にしたのであった。
しかしローグに行く近道は一年を通して霧が晴れることがないと言われる霧の谷《ミストバレー》と呼ばれる地域を通過しなければならないという。
その谷は古来から『魔物』が住むと伝えられており………。
次回、ZOIDS EarTravelers
第10話 『魔物の谷』
その地はこの世界の起源《ジェネシス》