ビビィ―――――――ッ! ドォ――――――ン!
「こんにちは 沙霧真由です。
はい、今回は説明回ということで場所を変えてZガンダムのムラサメ研究所からお送りします。
相方は00ユニットからの鮮烈デビュー! 期待の新人女神、ゴッド純夏さんです!」
ウオォォォ―――――! す――み――か――!!
「よろしく~! でもちょっとうるさいね。あ、皆さんの声援のことじゃなくてあのビーム撃ってるロボのことだからね?」
「はい、右手をご覧下さい。あのビームを撃っている機体はかの有名なサイコガンダム。搭乗者はテレビ、映画で大活躍!カミーユ君との切なく悲しい恋物語も大いに話題になった大物強化人間のフォウ・ムラサメさんです!」
「あ、そう言えば真由ちゃんも強化人間って?そんなチートあげた覚えないんだけど?」
「まずニューブレインチャイルドから説明しますね。ニューブレインチャイルドとは00ユニット製作の前実験であり、頭脳型BETAから発信される脳波言語を人間の脳のニューロンシステムで理解できる値を調べるための人体実験の子なんです。赤ん坊に反応炉(実は頭脳型BETA)から作られた記憶補器を埋め込むというものです。
1号の私は00ユニットとほぼ同じ量の記憶補器を入れ負荷を調べました。2号3号は記憶補器の最適値を調べ、4号はそこから導き出された値で調整した記憶補器を少なめに脳に埋め込み、本当にBETA言語を理解出来るかの検証実験の役割が与えられました。
私の能力についても話ときますね。私は記憶補器の負荷を調べるため適当に処置されたのでBETAの脳波言語を理解することは出来ません。代わりに物質の構成、運動能力、性質などが原子レベルまで見ただけでわかり、人間すら物質にしか見えません。なので脳の働きを抑制するお薬を飲んでいるんですが、今はコミュニケーションできるギリギリまでお薬を断っています。
では、強化人間に話を戻してサイコガンダムに乗っているフォウさんを見てみましょう。」
『ウアァァァァァ!!!』
ビビィ――――――!!! ビビィ―――――――!!! バァ――――――ン!!!
「わあ~、メチャクチャにビーム撃ってるね。」
「ここで豪華ゲストの皆さんをご紹介しましょう。『機動戦士ガンダムZZ』よりお越しのマシュマーさん、キャラさん、プルツーさんです。拍手でお迎え下さい!」
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!!
「フハハハハハハ!この出演、ハマーン様に捧げる!」
「キャハハハハハハハハハハ!」
「………………………………。」
「え~っと……そもそも強化人間って何なの?」
「反応速度の話なんかもあるけどニュータイプが発する特殊な脳波を出すことが出来るよう改造された人間のことです。その脳波をサイコミュシステムという脳波コントロール装置でモビルスーツを動かします。武器も同様なので敵を感じただけで即発射できるのです。」
『ウアァァァァ!』
ビビィ――――! ビビィ――――!
「でもサイコガンダムって何で操縦してる人を拷問するの?なんかフォウさん、見てらんないんだけど。」
「拷問じゃありません。初期の強化人間さんはサイコミュ起動できるほど強い脳波が出せないんです。なのでサイコガンダムにある脳波増幅システムで無理矢理強力な脳波を出させているのです。
でも強力な脳波って怒りや攻撃するときに出るのでそれに引きずられちゃうんですよね。あのフォウさんやこのマシュマーさんキャラさんお二人の様に。」
『ウアアアアア!』
ビビィ――――! ビビィ――――! ビビィ―――!
「フハハハハハハハハハハハ!」
「キャハハハハハハハハハハ!」
「優秀な強化人間ほど冷静なんです。プルツーさんはさすがですね。」
「………………………………。」
「では私はどうですか?強力な脳波、出てますよ。お薬切れてますから。」
「え、本当?さっきからすごい説明とかしてるけど。」
「本当ですよ。フォウさんと交代してサイコガンダムに乗ってみますね。ゴッド純夏さん、肉体強度と操縦技術を上げて下さい。脳波増幅システムも切ってしまいましょう。」
「アア!………カミーユ?」
「バカな!あの動きはいったい!?」
「キャハハハハハハハハハハハハ!」
「くそっ、奴は何だというのだ!」
「ホ―――ラす――いす――いビームも狙った所に百発百中で―――す。」
ビビィ――――――― ズガァァ――――ン!
「頭脳型BETAは強力な脳波を出すのが仕事なのでそのカケラの記憶補器はそのまま強力な脳波が出るようになってしまうのですね。さらに頭脳型BETAは指揮官なので強力な脳波が出ても感情が揺らがないんです。以上のことを踏まえ次回、私対鎧衣課長決着です。」
ギャラが安いからって使ったのは失敗でしたね。
キャラさん、ちゃんと仕事して下さい(真由)