アンリミテッドは無理ゲーすぎる!   作:空也真朋

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第二話 転生

 

 

 

 あった。

 

 科学力(物理)

 

 俺はこれを目一杯上げ、途中ポイントが足りなくなったので肉体強度と精神力を3に下げてMAXにした。

 

 「これでいい。肉体強度と精神力は3に落としたが大丈夫だろ?」

 

 「うん。戦術機に乗らないならちょっと虚弱で気弱になるぐらいだから大丈夫。

 でも何でこれ?何でMAX?

 化け物レベルは一歩踏み出すぐらいじゃないと危ないんだけど。」

 

 「夕呼先生の研究を強化するのが一番可能性があると思う。研究設備も世界最高だし、スタッフも一流だ。MAXにしたのはこれでダメなら諦めるしかない、というぐらいのチートを持つためだよ。目盛りを1でも残してだめだったら後悔しそうだしな。」

 

 「なるほどね。確かにこれしかないかもね。でも大丈夫かな。」

 

 「なにが?」

 

 「まさか一点突破でMAXにするとは思わなかったよ。これは人間が耐えられるギリギリ、つまりコップを完全に一杯にした状態で運ぶようなものだからね。」

 

 ヤバい。少しもどそうか。

 

 「それと転生先もロクなものにならないと思うよ。転生先は政治力が高ければ政治家の子、工学力が高ければ技術者の子というように変わるんだよ。能力は才能だけじゃなく生まれ育った場所にも大きく影響をうけるからね。

 でも化け物レベルのレッドゾーンが生まれる場所となると……」

 

 「うーん。でもBETAに対抗するには賭けも必要だと思う。

 あ、あと生前の知識は持っていけるのか?原作知識は欲しいんだが。」

 

 「出来ることは出来るけど……女神の加護があるからってだいじょうぶかなあ。」

 

 「なんだそれ?それも説明してくれ。」

 

 「要は簡単に死んだり壊れたりしないよう運が良くなることだよ。せっかく過去に送るのに簡単に死なれちゃたまんないからね。

 あ、でも『俺様は死なねー!』とか言ってバンザイしてBETAに突撃とかやめてね。普通に死ぬから。」

 

 そんなにバカじゃねーよ!

 

 「で、話をもとにもどすけど生前の記憶を持たせるのは簡単なんだ。脳が安定する七歳ぐらいに思いだすよう脳に封印する。

 でもそれまでの生きてきた記憶とぶつかって夢と思って忘れてしまうか、二つの人格が統合しきれず発狂するかになると思うよ。」

 

 ゲッ!ただでさえリスク高いのにさらにたかくなるのかよ。原作知識は惜しいが諦めるか……と思ったが何故かどうしてもつけなきゃいけない気がした。

 

  ――――何だ?もしかしてこれが女神の加護?―――――――――

 

 「かまわない。前世の知識もくれ。」

 

 「え?……うん、わかった。五歳で思い出すように記憶を封印しておくね。」

 

 こんなとこか。もう忘れたことはないよな。

 

 「じゃ、がんばってね。失敗したら何度でもBETA世界に送るよ。チートなしで。」

 

 脅しかよ!邪神になったんじゃねーのかゴッド純夏よ。

 とにかく行くか。

 そして俺は転生の闇にのまれた。

 

 

 

 あ、目盛り少し下げるの忘れた。

 


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