こんにちは。まったく誰です?
『まったくしょうがないなあ、白銀君は』などと上から目線で思い上がっている、しょうもないゴミクズは! 台所の三角コーナーにでも行っちゃってください。本当ににカスが増長するとどうしょうもないですね! 熱い仲間達に信頼され、一丸となって頭を下げているこの姿を見て恥ずかしいとは思わないんですか!? カスめ! 巨人の足元を囓ることしかできない子ネズミめ!
…………ハイ、子ネズミです。ゴミクズです……
…………アレ? 今なにを反省してたんでしたっけ? 何故か私の前で二〇七訓練小隊のみんなが直角おじぎ! しかも背中に金髪美女が抱きついてる!
中国皇帝気分の沙霧真由です。
「ピアティフ中尉、すべての責任は私がとります。少しだけでよいので御剣をその娘と話させてやって下さい」
神宮寺教官が私の後ろのピアティフさんに頼みます。しっかし何でそんなに私の口を必死になって押さえているんですか!私が冥夜さんにアホなことを言って、帝国との関係をさらに悪化させるとでも思ってんですかー!
「………っ神宮寺軍曹、あなたはこの娘を知らないから………!」
なんか珍しく感情こぼれちゃってますね。鎧衣課長に続きキャラ崩壊?
「やはり危険な組織の者なのですか?夕呼が……いえ、香月副司令が恐れるほどに」
「い、いえ組織とかではなく……いえ、お答えできません!」
っっって何でそんな思わせぶりなんですかー!組織ってなんなんですか!きっぱり否定して下さいよ!月詠さんといい、私って帝国になんだと思われてるんですかー!
しばらくピアティフさんと神宮寺教官がにらみ合った後、ピアティフさんは言いました。
「…………話しかけるだけならば許します。でもこの娘が話すのはダメです」
「そんな!それじゃ何も……!」白銀君は抗議しようとしますが
「よい、タケル。ピアティフ中尉、私のわがままをお許しいただきありがとうございます。
――――感謝を」
目を瞑りそう言った後、冥夜さんは私の前に立ちました。私の目をじっと見つめ、やがて静かに聞きました。
「沙霧真由。そなたは帝国に仇なす者なのか? そなたの属す組織とやらは何を目的としている?」
だから組織って何なんですか!どうしてそんなオカルト流行っているんですか!? だいたい口が聞けないのに目的とか聞いてどうすんですかー!
じっと私の目を見つめる冥夜さん。
私は彼女の澄みすぎる美しい目に見惚れちゃいました。本当に綺麗な目ですね。
……………しばらく見つめ合った後、フッと彼女は笑いました。
「よくわかった。”心疚しき者が私の目を見続けることは出来ぬ”と自惚れている。
月詠………中尉達には私から諭しておこう。『不安に逸らぬよう。影に怯えるは武人の恥です。』………とな」
冥夜さんはそう言ってクルリと背を向けます。去ろうとする前に、
「また、いつか膳を共にする日があればよいな――――」
そう言ってくれました。
そして二〇七訓練小隊は出発しました。
今はなき昔日の日々。
ただ、任務に征く彼らを見送る。
いつかまたその日が来ることを夢見て