チャクラが流れていることに驚いたねむりんが落ち着くのを待って、分身マダラは話を続けた。
分身マダラ「夢の中で話したのは、チャクラとは忍術を扱う上で必要不可欠だということだけだったな。この機会に詳しく説明してやろう...。
そもそもチャクラとは、身体エネルギーと精神エネルギーの二つに分類される。身体エネルギーは忍に限らず、生きとし生ける全ての生物がその身に宿す体細胞から生じるエネルギーのことだ。魔法少女も例外ではないが、魔力によって大幅に強化されているみたいだな。俺の眼で微弱ながらも視認できたということがその証拠だ。
なぜ微弱だったかというと、チャクラとは本来肉体エネルギーと精神エネルギーを印を結ぶことにより練り合わせた状態のことを言う。つまり精神エネルギーを持たない魔法少女や普通の人間の感知は難しいということだ。」
(結局魔力は目視も感知もできないがな。)
ねむりん「うむむ....」(難しい話だなぁ....)
分身マダラ「何故、忍以外の存在は精神エネルギーを持たないのかと言うと、それは忍界の神話にまで話は遡る。
俺たちの世界には遥か昔、六道仙人と呼ばれる
“最初に精神エネルギーを体内に宿した”神がいた。」
(厳密に言えば大筒木カグヤだが、六道仙人の方が話がわかりやすいな。)
ねむりん「ふむふむ...」(ちゃんと聞かなきゃ...でも眠い)ウトウト
分身マダラ「言い伝えによれば、彼は長い旅の中で心を通わせた者たちに精神エネルギーを分け与え、その子孫が現在の忍者であるとされている。まぁ、人間だけじゃなく一部の動物にも分け与えられたみたいだな。」
ねむりん「チャクラを持った動物ってどんな感じ?」
分身マダラ「見た目は普通の動物と変わらんが、知能が高ければ人の言葉を使うものもいるな。中には人間と契約を結び、協力してくれるものもいる。」
口寄せの術! ボン
「こんな風にな。」
輪廻眼の鳥「キー!」
ねむりん「すごい!」(眠気が覚めた^^)
「先生!その口寄せの術ってなんですかっ!」
分身マダラ「これは、予め契約しておけば距離に関係なく、生物や物を時空間を超えて移動させる術だ。そうだな...後でお前たちを契約しておくか。」
ねむりん「すごい便利だね、忍術って...!
あっ、私も忍術使えるようなったんだよね?チャクラが流れてるって。」
分身マダラ「あぁ。話を戻すか。チャクラとは元来、人と人の精神世界を繋ぐ為にある。六道仙人が旅をして分け与えた理由がそれだ。
皆が心の底から分かり合える平和を願ってのことだったが....」
長い沈黙の後にマダラは続ける。
「時が流れ皆忘れてしまっているが、チャクラを持つ者同士がお互いに望めば、互いのチャクラを繋げて精神世界で会話をすることができるのだ。もう気づいただろうが、
俺の夢にお前が侵入した時、お前は無意識の内に俺の精神世界と己の魔力の波長を合わせていたということだな...」
ねむりん「私はそんなことをしていたのかっ...」
分身マダラ「その時、体内の魔力と空間に存在する精神エネルギーも繋がれていた...というわけだな。」
ねむりん「先生、よくわかりました。」
分身マダラ「少し説明が長くなった。修行を始める。」
ねむりん「イエス!サー!」
分身マダラ(変わったやつだ...)
「修行の効率を上げる為に、影分身を教える。」
ねむりん「は〜い。...... あれ?先生も影分身だよね?
でも、確か木になって...」
分身マダラ「俺のは木遁で出来ている。性質変化はまた後だ。」
そう言うとマダラは仕組みと印を教えて、近くの岩に腰を下ろしたのだった。
ねむりん「影分身の術!!」
分身マダラ「煙だけか...」(先は長そうだな)
その頃、少し離れた場所ではマダラとユナエルの忍組手が行われていたのであった。
組手と言えば聞こえはいいが、あまりにも一方的な展開であった。
マダラ「どうした?そんなものか?言っておくが、柱間の治癒力が僅かにでも宿ったお前には、本当に瀕死になるまで止めるつもりはない!」ブン
バキバキバキバキ....ドゴンッ‼︎
マダラの蹴りで数メートル先まで、木をなぎ倒しながら吹き飛ばされたユナエル
ユナエル「ガハッ...ゲホゲホ」
2人の修行は始まったばかりだった。
それから数時間が経ち、廃寺ではルーラ達による作戦会議が行われていた。
たまとミナエルは2日続けて学校を休むことになるのだが、結果発表まで日数が無くそんなことはどうでも良かった。
会議の結果は
・ シスターナナには強いと言われているヴェス・ウィンター・プリズンがいるので、スノーホワイトを殺すこと。
・ラピュセルに邪魔されては困るので、速攻で終わらせること。
・掲示板のスノーホワイトの目撃情報から活動域と時間帯を割り出し、今日の夜に決行すること。
その後も念入りに作戦を練り、夜になるのを待ったのであった。
続く
ねむりんの能力を書いてなかったので、
編集しておきます。
前話でマダラは3人に分身したと書きましたが、
7人にしました。