ただの私の願望ですw
朝になり、マダラは考え事をしながら街を歩いていた。
直接自分の体で行動したくなり
今日は鎧を脱ぎ、髪を縛りメガネをかけるという簡易的な変装だった。
俺はどうすれば元の世界に帰れるのだろう。
かつて六道仙人やその息子達が行ったように、問題を解決していけばいいのか?
まぁ、まずは魔法少女について理解を深めるべきだろう。
昨晩の夢でも思ったが、人は争いを嫌う一方で
争いを望んでいる生き物だ。
あの、ねむりんという小娘もそうだった。
夢の中とはいえ、最初は争いの光景に涙していたが、次第にその光景に慣れた後は、参戦し時空間忍術で敵を消していたからな。
俺だってそうだ。平和を望む一方で、戦いの時は生を実感し血肉が踊るほど楽しいと感じてしまう。
ここは日本という国だが、本当に平和だと思う。
テレビのニュースで外国は内戦をして人が死んでいるということが伝えられるだけである。
30人に分身し、人間道で一般人の記憶を読み取っていったが誰1人として明確な情報は得られなかった。
(ここまで誰1人として噂程度しか知らないのはおかしい。
あのユナとかいう小娘も秘密を守ろうとしていた。
部外者にバレたらいけない理由があるようだが、
携帯の掲示板に写真が載っていたことや俺に見られたことを推測するに姿を見られるのは問題なさそうだな。
あのアプリで魔法少女になったのだから、変身前を分かられてはいけないのだろうか?)
(やはり、あの娘に尋ねるのが一番だな...)
ほどなくして夜を迎えた。
マダラはねむりんに会うべく、輪廻眼を発動させ印を結んだ。
木分身の術!
もう1人のマダラを眠らせてチャクラを練った。
マダラ(あの娘の能力は夢の中という限定的な条件下だが、おそらく魔法とチャクラの枠組みを越えて自由に精神世界を行き来するというものだろう...
分身と俺は輪廻眼で視界を共有しているから、分身の見る夢を見ることができる。俺は、チャクラを分身の精神世界とリンクさせ夢を訪れたねむりんと対話すればいいだろう。)
しかし、見る夢を操作できるわけではないから
多くの人が見る夢の中でねむりんがこちらに気づいてくれそうな夢を見るのは賭けであった。
その頃、分身マダラはイズナと川原で遊ぶ夢を見ていた。
一方、ねむりん宅にて
ねむりん「マダラさんとまた話してみたいな〜。
忍者って想像してたのと違うけど、面白かったな。
前回は途中でマダラさんの目が覚めちゃったから、今度はちゃんとお話ししなきゃね。」
そう言うとねむりんはねむりんアンテナの検索機能に
マダラと入れ、検索した。
「オオカバマダラを捕まえたぞ〜〜」
「真鱈おいしい!」
関係ない夢ばかりが結果に上がる。
その頃、分身マダラの夢が変わり柱間と死闘を繰り広げていた。
柱間「マダラァァァ‼︎」
マダラ「柱間ァァァァ‼︎」
諦めかけていたねむりんのアンテナに新着のお知らせが届いた
「マダラァァァ‼︎」← new!
「マダラカルト踊ってみた」
ねむりん「緊張するけど会いにいくよ〜〜!」
ねむりんはマダラの夢の世界へ着くと、
柱間を太陽に、九尾を月に変えてそれ以外は何もない空間を作り出した。
マダラ「来たか。分身の精神世界へ繋ぐか。」
ねむりん「ごめんね。お話の邪魔になるから、変えさせてもらったよ。」
マダラ「構わん。お話と言うことはお互い目的は同じようだな。今の俺は自由に会話ができる状態にあるということを先に伝えておく。」
(こいつの能力は万華鏡写輪眼の能力、
ねむりんの魔法『他人の夢の中に入ることができるよ』
ねむりん「わかってるよ〜。あなたも不思議な力を使ってるんだよね?その目を見ればわかるよ。
私の能力も理解してるんだよね?」
マダラ「まぁ、ほとんどはな。だが、柱間と九尾の姿を変えたみたいに夢の中の世界を自由に変えることができるのは驚いた。いくつか質問に答えてくれれば俺も質問に答えよう。夢の中ではお前に勝てないことは理解しているから嘘はつかないつもりだ。」
ねむりん「わたしも嘘つかないよ。」ニコッ
マダラはねむりんから、アプリで魔法少女になれるという噂が本当だったこと、魔法少女は体内の魔力のおかげで驚異的な身体能力を手にしていること。
コンビを組んで活動している魔法少女がいることや、
知ってる魔法少女についての情報、
自分の意に反して変身前を普通の人間に見られてしまうと
失格になってしまうこと、
端末を使えば、他の魔法少女と連絡が取れること、
今この街には15人の魔法少女がいて来週1人参加すると同時に、1人脱落者が出て、
それを決めるためにキャンディを集めているということ、
あと4日経てばキャンディの総数が0の自分は魔法少女じゃなくなるということを聞いた。
そしてねむりんには、忍の世界から来たことと
チャクラが流れており忍術を扱えること、
ユナエルという魔法少女と戦ったこと、
魔法少女育成計画のアプリを始めたが、飽きて放置していること、チャクラと魔力は似ていること等を話した。
ねむりんが嘘をついているとは思えなかったし、ようやく魔法少女についての情報が得られた喜びや、
10年ぶりのまともな会話
マダラはいつもより饒舌だった。
ねむりん「もう一つ、聞きたいんだけどね。
チャクラが0になった忍はどうなるの?」
マダラ「死ぬことになる。」
ねむりん「さっき、チャクラと魔力は似ているって言ってたよね?だから...」
マダラ「俺に経絡系と呼ばれるチャクラの神経が通っているように、魔法少女には魔力が流れる神経があるのかもしれんな。
魔法少女じゃなくなるということは、
魔力が0になると言いたいのか?。つまり、死ぬと。
...確かにその理論は正しいと言えそうだな。」
ねむりん「私、死ぬのかなー...。
で、でも、普通は魔力が無くなった時の対処も運営がやってくれるよね?」アハハ
マダラ「考えもなしに魔法少女を増やして数を半分に減らす...
そんな無能を信用できるのか?
自分の命がかかっているというのに。」
ねむりん「確かに...。マダラさんの言う通りですね」ショボン
マダラ「お前のおかげで魔法少女の実態が分かった。
お前がまだ生きていたいと望むなら、俺が協力してやろう。それに、お前の能力と端末は何かと使えそうだしな。」
(俺も二度死んで変わったな。以前は何でも1人でやろうとしたが、この世界では誰かと協力しようと思うとは...)
ねむりん「生きたい。死にたくないよ...
マダラさん私を助けてください。
今まで人と競争することを避けてたけど
昨晩のあなたの夢と今のお話で戦わなきゃ死ぬということを学びました。お願いします...!」ポロポロ
ねむりんは泣いている。
マダラ(変身前は知らんが、恐らく幼いのだろう。
死ぬかもしれないと分かれば、怖いのは仕方ないか。)
ねむりんの涙で辺りが海になってきたので、
俺は月の九尾に乗り、ねむりんは太陽の柱間に乗った。
「いいだろう。コンビを組むことにしよう。」
(本当に何でもありの世界だな。)
「ありがとう!」ウェェェン
海はさらに水かさを増した。
ねむりんが創った星の上に乗ると
朝になったら会うことを約束し待ち合わせ場所を決めた。
安心したのだろう、夢の世界は星がキラキラと瞬き
大きな虹がかかって、雲や太陽、月などが笑う世界になっていた。
午前4時 森の家にて
マダラ「俺を呼ぶお前の声は、別の誰かとの繋がりを与えるのか....柱間よ。」
続く
マダラは純粋なねむりんの姿に、幼き頃の柱間を重ねてしまったのかもしれない、、