序章その2 プリキュアとグランガードその2
香川の連絡を受けたルミナスに呼ばれたブラックとホワイトはB&Fレジャーランドにある広場へやって来る。
ブラック「みんな集まってるね」
ホワイト「他のみんなも香川司令の連絡を受けたみたいね」
そこには、香川の連絡を受けてこの広場にやって来たプリキュア達も居た。
ブルーム「あれ?てっきり先に着いたと思ったのに」
ブラック「ちょっと海を見てたから」
メロディ「それで出遅れたのブラック」
広場に来ていたプリキュアの一人、キュアブルームに声をかけられたブラックは苦笑しながら返答をし、それをキュアメロディにからかわれた。
ブラック「だって、敵は海から来るでしょ。その敵の姿を確認したかったし」
ハッピー「だからといって、勝手にジェットコースターのレールに乗るのは良くないよ。それにホワイトも注意しないと」
ホワイト「ハッピーには言われたくないわ」
ハッピー「どういう意味ですか!?」
ハート「思い当たる節あるでしょハッピー。今はB&Fレジャーランドは敵の襲来先になると思って無人よ。それにB&Fレジャーランドは四葉財閥も出資している。おかげでロゼッタの説得もすんなり済んで、レジャーランドの避難もあっさり済んだよ」
ブラックの返答にキュアハッピーが突っ込むが、逆にホワイトに突っ込まれるハッピー。ホワイトの指摘に憤慨すりハッピーに対しキュアハートが言う。
ピーチ「ハートの仲間のロゼッタの会社は規模がでかいからね」
ブルーム「そりゃ、TV局とか、音楽プロダクションとかもあるし、個人の楽団もあるから」
メロディ「正直言ってハート達の才能、他にも分けてもらいたいよ………特にドリームは」
ドリーム「ひっどーい。じゃあ私が馬鹿扱いじゃない!!」
ハートの仲間であるロゼッタの話を聞いているキュアピーチ、キュアブルーム、キュアメロディ。そのメロディの発言でキュアドリームが怒りだす。
メロディ「まあ………そうなっても仕方ない行動をしてるからね」
ブロッサム「あのドリーム、気にしちゃ駄目ですよ。悪気があって言った訳じゃありませんから」
ドリーム「そうだけど………私だって気にするよ……」
メロディ「あ〜何か悪いこと言ったみたいだ………」
ピーチ「メロディ、戦いが済んだら謝ってね」
メロディ「うん……」
メロディの失言に痛い事を突かれたドリームだが、キュアブロッサムにフォローされ、メロディも失言を言ってしまったを後悔した。そしてピーチに後で謝るようにと言われる。
ブルーム「話脱線したけど、これでみんな集まったね」
ピーチ「他のみんなもあの船で待ってるよ」
ブラック「あの船って」
ブロッサム「それは空母ですよ」
ブラック「空母!?」
ブラックはまさか、空母に乗る事に驚いた。
ハッピー「そうだよブラック。払い下げした海上自衛隊の旧型の空母をグランガードが引き取って改造したの」
メロディ「その空母、旧型艦とは思えないくらいまで改造してるよ。まさに魔改造だし」
ラブリー「性能も最新鋭の戦艦と同等だよ」
ハート「それも、グランガードの整備班長の香坂さんのお陰だよ。町工場の社長にして発明家だけあって優秀だよ」
ルミナス「そうですか、グランガードのメンバーもとんでもない人ばかりですね………ところで、私達はその空母に乗るのですか?」
ドリーム「この空母で目的地の直前まで送るんだって」
ホワイト「何で直前なの」
自分達のために用意した空母に驚くブラック達。そこにホワイトが持つスマートフォンから着信が来る。
ホワイト「此処で着信!?と言うことは…………みんな、プリートフォンを通話モードにして」
ホワイトの指示でプリキュア達が持つプリートフォンを通話モードにした。するとプリートフォンから人の声がする
香川(通話)「それについては俺が説明しよう」
ブラック「香川さん、どういう意味なの!?」
ブラックの質問に香川が答える
香川(通話)「此れからお前たちは、その戦艦が居る場所まで空母で送る。だが、直接行くとあれの範囲内に入ってしまうんだ」
ブラック「あれって」
香川(通話)「そう、レーヴェが作る戦闘フィールドを形成する際に、目的地まで空母を輸送したら、戦闘フィールド形成の邪魔になるからだ」
ブラック「異物がはいるからですか?」
香川(電話)「その通りだ。その戦闘フィールドは空間を湾曲することで出来る。そしてそれが出来るのが」
ホワイト「キュアレーヴェのみですね」
香川(通話)「その通りだ。その戦闘フィールドの範囲はかなり広く、目的地まで行けば巻き込まれるんだ」
香川はプリキュア達に目的地の直前までで直接行かない理由を言った。それは此方から戦闘フィールドを作る都合上、直接行くと戦闘フィールドの形成に邪魔になるからだ。
ルミナス「それで直前という訳ですね」
香川(通話)「その通りだ」
ピーチ「その戦闘フィールド形成、此方にも欲しかったな………」
ブロッサム「戦い済んでも、元に戻るとは限りませんね」
ラブリー「そうだね………その分、戦闘が終わると元に戻る皆が羨ましいよ」
ブルーム「そう言う機能無くてごめん………」
ドリーム「けど、味方が使えるフィールド形成が使えるのは居ないよ」
ハッピー「大体敵のみが使ってる事が多いし」
メロディ「フィールド内に居る民間人には耐えきれないでしょ」
ハート「中にはダメージを受けてしまうのもあるし」
ブラック「それがあるか無いかで戦いも変わるからね」
香川(通話)「そうだ。これがあると助かる事だってあるんだ」
冴島(通話)「香川司令、話はそこまでにしてください」
香川の話に冴島が割り込んで言い、話を戻すように言う
香川(通話)「解った。それじゃあ全員空母に乗れ。他のプリキュアも乗船済みだぞ」
ブラック「わかりました。今から乗ります」
そう言うとブラック達は空母に乗る。そして目的地へ向かう。
余談だが、さっきまでブラック達に話したキュアブルーム、キュアドリーム、キュアピーチ、キュアブロッサム、キュアメロディ、キュアハッピー、キュアハート、キュアラブリーは其々のプリキュアのリーダー格、通称「ピンクチーム」である。
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東京湾 グランガード空母
グランガードが用意した空母に乗り、目的地に向かうブラック達
ブラック「私達くらいね、空母に乗るプリキュアって」
ホワイト「そうね。其にしても何処へ進むのかしら?」
ホワイトは何処へ向かうのかを傾げていた
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グランガード司令室
菅沼「香川司令、間もなく目的地に着きます」
香川「解った、さて、彼女に連絡をしてくれ」
菅沼の連絡を受けた香川は、ある人物に連絡をする。
冴島「キュアレーヴェこと天海リオンの事ですね」
香川「そうだ。すでに準備は済んでる。時村、連絡を」
時村「了解です。キュアレーヴェ、聴こえますか?」
時村はそのキュアレーヴェに連絡する。すると
???(通話)「聞こえてるわ。既に戦闘フィールド形成の準備は整ってるわ」
そのキュアレーヴェが返答する。
香川「聞こえてるならちょうどいい。レーヴェ、お前のやることは解るな」
レーヴェ(通話)「勿論よ。この日本に迫る所属不明の戦艦を止める為の戦闘フィールドを形成する為でしょ」
香川「その通りだ」
冴島「それと此方に他のプリキュアが来ています。彼女達と一緒に戦い、所属不明の戦艦を戦闘不能にしてください」
レーヴェ(通話)「了解よ香川司令に冴島補佐官」
冴島「避難は既に松田がやってますが、油断せずに周りを見て戦ってください」
香川「戦いは、時々意外な事態が起きるのは日常茶飯事だ。何が起きても冷静に戦うんだ」
レーヴェ(通話)「了解しました。此より、戦闘フィールドの形成に行きます」
レーヴェが言うと通信は切れた。
香川「レーヴェの連絡は済んだな。それじゃ菅沼、時村、プリキュアの戦闘のサポート頼むぞ」
時村「了解です」
菅沼「プリキュアにも通達します」
時村と菅沼はプリキュアのサポートのオペレートを敢行する。
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太平洋 グランガード空母
グランガードが用意した空母は太平洋のある地点まで進んだ。
ブラック「太平洋に来ちゃったね」
ホワイト「この近くに、戦艦が居るけどどこに居るのかしら?」
ブラックは空母が太平洋に来たことに驚いて居た。そして、ホワイトは戦艦が何処に居るのかを周りを見回した。すると
ルミナス「ホワイト、目の前に居ます」
ホワイト「目の前?」
するとホワイトの目の前には、第二次世界大戦において日本軍が運用した戦艦が居た。
ホワイト「これが戦艦なの!?」
ブラック「形は似てるけど、何かおかしいね」
ルミナス「香川司令の言う通り、この戦艦はただの戦艦では無さそうですね。それより、此処からどうやって戦闘フィールドを作るのでしょうか?」
戦争で撃沈した筈の戦艦が目の前に居る事に驚くブラック達。そんな中ルミナスはどうやって戦闘フィールドを創るのかを疑問を抱く。しかし、その答えはすぐに判明する。それは
ブルーム「みんな!!空を見て!!」
ブラック「空?何があるの?」
イーグレット「その戦闘フィールドを創る人が来るよ」
ブルームはブラックに空を見てといい、ブラックは何があるのかを傾げる。すると、イーグレットはブラックに戦闘フィールドを創る人物が来ると伝える
ブラック「それってまさか……」
ミント「そう、プリキュアで唯一戦闘フィールド形成の技を持つキュアレーヴェが来るのよ」
アクア「その範囲はかなり広いわ。だからこそ、空母を目的地の直前まで止めたの」
レモネード「近くまで来たら巻き込まれますから」
ルージュ「そして、レーヴェは必ず空からやって来る」
ローズ「あの台詞と同時にね」
ブラック「あの台詞?」
戸惑うブラックに対し、キュアミント、キュアアクア、キュアレモネードがレーヴェの事を説明し、キュアルージュとミルキィローズがレーヴェが来るときに言うことを説明する。すると
???「プリキュア・ディメンションドライバー!!」
上空から、左手にマイナスドライバーに似た装備をした女性が、大声で言いながら地上へ向かっていた。そして、そのドライバーの先端が海面に当たると
ブラック「海が割れた!?」
海面はドライバーがあたった所を中心に円形に割れていく。そして、その場所はまるで空間が押し出させるかのように湾曲し、所謂円筒型の戦闘フィールドが形成したのだ。
ドリーム「レーヴェ、相変わらずとんでもないね………」
巨大な戦闘フィールドが出来た事に驚くドリーム。そして、その戦闘フィールドの中心部には
レーヴェ「少しでかすぎたかな………」
そこには左腕にドライバーのような装備を持った黒い衣装を纏った女性が居た。その格好は所謂ファンタジー系の世界に居そうな女戦士を彷彿するような衣装を着ていた。まず胴体が赤ずきんチャチャのマジカルプリンセスをベースにしたワンピースでその胸部分に獅子を模したブレストアーマーを装備し、肩パーツがガオガイガーを模した形状になっている。スカートの下はスパッツを履き、腕に金の腕輪が付き、肘まで覆う黒と赤のアームカバーを装着している。足には黄色の膝あてがついた膝まで覆う黒いブーツを履いており、胸の真ん中には黒い宝石が装着している。背中には黒い翼を持つ。そして頭は、ガオガイガーの顔の横の黒い飾りと頭の金色の角を模したサークレットを装着し獅子の鬣を模したオレンジの長髪になっていた。そう彼女こそグラスガードに所属するプリキュア、キュアレーヴェである。
ベリー「相変わらず派手な登場ね」
パイン「大体レーヴェが来るのはこう言うパターンが多いよ」
パッション「そして、この世界のプリキュアではムーンライトに匹敵する実力者よ」
キュアレーヴェの派手な登場を見ていたキュアベリー、キュアパイン、キュアパッションが見ていた。そんな中、海に航行していた戦艦はと言うと
レーヴェ「ついでに戦艦も落下するわ」
レーヴェのディメンションドライバーによる戦闘フィールド形成の範囲に居た為、海面が割れているのを気づかないまま落下していく。
ブロッサム「戦艦、地表に落ちますね」
マリン「地面におちたら真っ二つに割れそうね」
サンシャイン「いや、粉々に分解しますよ」
戦艦が落下していく様子をキュアブロッサム、キュアマリン、キュアサンシャインが見ていた。そして、戦艦はというと
ドゴーン!!
ムーンライト「派手に壊れたようね」
ムーンライトの言う通り、戦艦は真っ二つにされた状態で破壊された。
メロディ「まるで、あの有名な日本軍の戦艦みたいに壊れたね」
リズム「これだけ大きいのよ。これが地上に落ちたら溜まったものじゃないわ」
ビート「少なくとも半径1kmくらいはクレーターが出来そうね………」
ミューズ「小さい隕石でも、これくらいの破壊力はあるんだし、戦艦並みの大きいものなら大惨事よ!!」
戦艦が破壊された様子を見ているキュアメロディ、キュアリズム、キュアビート、キュアミューズは、その戦艦を見ていた。もし、地上に来たらどうなるかを想像した。しかし
メロディ「そういう意味では、レーヴェが居てくれて良かったよ」
ビート「戦闘フィールド形成の技を持つレーヴェが居ると助かるからね」
レーヴェが居たお陰で安心するメロディとビート。しかし、ミューズは不安を抱く。
ミューズ「けどこれで終わるのかしら?」
メロディ「どういう意味?」
ミューズ「あの戦艦、まだ何かありそうね」
リズム「確かに………出なければ、私達を呼ぶ必要は無いわ」
ミューズ「誰か偵察に行った方が良いかも」
そんなミューズの不安に対し、ちょうど通信が入る。
菅沼(通信)「みんな、大丈夫か!?」
ムーンライト「全員大丈夫よ」
菅沼の連絡にムーンライトが答える。
菅沼「そうですか、ですが油断はしないで下さい。まだ、戦艦には破壊したとは言え、エネルギー反応があります」
ムーンライト「エネルギー反応!?じゃあ、この戦艦は何かあるようね」
菅沼(通信)「はい、ですから、一度その戦艦の様子を偵察してください」
ムーンライト「そのつもりよ!ブロッサム、マリン、サンシャイン!一緒について来て!」
ブロッサム「解りました」
マリン「偵察ね、やるっしゅ!」
サンシャイン「もし、攻撃が来たら、私のバリアで防いでおきます」
ムーンライト「お願いね」
菅沼の連絡を聞いてムーンライト、ブロッサム、マリン、サンシャインが破壊した戦艦を偵察するため、その戦艦へ接近する。当然、ブロッサム達はマントを出して、飛行しての偵察である。その様子をレーヴェは見ていた。
レーヴェ「何かありそうね」
そのレーヴェは先ほどのマイナスドライバーを外し、別のパーツ、プラスドライバー状のパーツを付けていた。何かに備えるために
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グラスガード司令室
香川「戦艦を戦闘フィールド形成の時に落として破壊とはやるなレーヴェ」
香川はレーヴェが戦艦を戦闘フィールド形成の時の工程で、地面に落として破壊したのを見て称賛していた。その様子に対し、冴島が意見を言う。
冴島「ですが油断は出来ません。今、戦艦のを調べましたが、ある事に気づきました」
香川「冴島補佐官、それは何だ?」
冴島「この戦艦は予想通り偽装で、内部に手足に当たるフレームが入ってます」
香川「手足に当たるフレームか………何かあるな………菅沼!時村!」
菅沼「何でしょうか!?」
香川「今から戦艦との戦闘に入るとプリキュアに伝えてくれ!」
時村「了解しました!」
香川の要請で返事をする時村。そして、プリキュアは戦艦、いや戦艦が変形した兵器と交戦する事になる。
香川(あの騒ぎ、奴が絡むか………)
次回 戦艦があの形態に!?そして戦闘開始
ラブリー「私達は次だね」