Solitude Art Online   作:自由気ままな人

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 モチベが下がってしまったので25層が終わったら75層に飛んで終わらせます。
 気が向けばシリカ編やユイ編を書くかもしれません。


第33話

 「14時になったな。では25層ボス会議を始める。」

 今回は俺が司会だ。

 基本的にそれぞれのギルドが層ごとに交代でやることになっている。

 「今回の議題は新しいギルドの攻略組入りと今回に限り参戦レベルの引き上げだ。」

 攻略組入りは聞いたところ全員反対はなかったのでそのまま加入してもらうことになった。

 人数負担的に厳しいところもあったのも一因だろう。

 「発言いいか?」

 手を挙げたのはDDAのタンクだ。

 「いいぞ。」

 「今回だけと言ったがその最低レベルはいくつだ?」

 「今のところ安全マージンとして層+15レベルとしているが17~20を予定している。これはメンバーのレベルを見て判断していくつもりだ。」

 「ありがとう。」

 そう言ってタンクは座った。

 「新しいギルドというのは血盟騎士団という少数精鋭のギルドだ。人数はSOLとDDAの平均と言ったくらいか。団長のヒースクリフから挨拶がある。」

 そう言って俺は目線を向けた。

 ヒースクリフが前に来る。

 「血盟騎士団団長のヒースクリフだ。今回から共にフロアボスを攻略して行くことになった。よろしくお願いする。」

 拍手が送られたがヒースクリフはまるでそれがわかっていたかのように何でもない顔をしていた。

 「さて、挨拶も終わったところで今回のパーティ編成を見直す。具体的にはDDAのパーティー枠を2~3ほど血盟騎士団に譲ってほしい。」

 「1つで構わないよリンド君。現在レベルが42以上のプレイヤーは私含めて6人しかいないのだから。」

 「意外だな。もっと育っているのかと思っていた。」

 「買いかぶらないでくれたまえ。」

 「侮ってなどいない。黒の剣士や片翼の天使に及ばないがアンタにも伝説があるだろう。黄色皆無(イエローナッシング)というのが。」

 攻略組ならそれを知らない者はいない。

 HPゲージは50%を切ると黄色に、20%を切ると赤色になる。

 つまりヒースクリフはその堅い防御でダメージを抑えているのだろう。

 しかしそんなことは有り得るのだろうか。

 回避をし続けていればダメージを0にするのは決してできないことではない。

 やれるかどうかは別として。

 しかし防御をしてもダメージは最大8割軽減であり、ソードスキルを連続で防いでいるとどうしても黄色に落ちてしまう場面がある。

 よほど良い盾を使っているのかそれとも特殊能力が備わっているのか……あるいは防御に関する上位スキルがあるのだろうか。

 鉄壁とか絶対防御……これは大袈裟か。

 とにかく聞き出す必要がある、か。

 もし会得が現実的に難しいようなら壁を任せてしまえばいいし黄色にどう頑張っても落ちないということは結果的に死なないからヘイトさえ向いていれば誰も死ぬことは無くなる。。

 いっそヒースクリフにソロ討伐……ダメだ、セフィロスとキリトがいる。

 最近フィールドボスをレベリングの相手にし始めたからやっぱり頭がおかしい。

 いやこの場合レベルとテクニックがおかしいのか?

 黒猫団に行ってからもペアでレベリングをやっていたようでスコールが武器修理が多いとか言っていたし。

 「私としては守りを固めながら戦っているだけだよ。」

 「ではその守りに期待させてもらおう。今回のフロアボス、攻撃の範囲が広くて威力も高い。命をアンタに預けるぞ。」

 「了解した。血盟騎士団の名にかけて私が攻撃を引き受けよう。」

 「さて、パーティーが変わったから役割を再確認だ。。SOLはいつも通りA。担当は攻撃と指揮に負傷者のカバー。DDAはB~G。B~CがタンクでD~Gがアタッカー。血盟騎士団……略称アルファベッドがわからんから騎士団と以下略す。騎士団はHだ。役目としては壁をメインでいいのか?」

 「ふむ、問題ない。略称はKOBと呼んでくれたまえ。」

 「了解した。では25層のフロアボス、コラプス・ジ・ファフニールの討伐は翌々日の13時から始める。準備を忘れるな、では解散だ。」

 解散のかの字が聞こえた瞬間セフィロスは閃光のごとき速さでホールを出て行った。

 多分雷光速を使ったのだろう。

 あれが片翼の天使……とか俺も銀髪ロングしてみようかなとかの声が聞こえるがやめといた方がいいぞ。

 もれなく1週間耐久レベリングが待っている。

 「SOLの団長さんですか?」

 血盟騎士団の1人が話しかけてきた。

 何だろう。

 「ああ。何か用か?」

 「いえ、用というほどでもないんですけど黒の剣士がボス会議に来てなかったから気になって。一回話してみたくて必死にレベリングしたんですよ~。」

 あー攻略の鬼が来てなきゃ気にもなるか。

 「それならレベリング中だ。休養するという新聞記事は読んだか?」

 真っ赤な嘘だ。

 実際は黒猫団のフォローに行っている。

 「ええ、読みました。」

 「それでレベルが遅れているからーとか言って休むって連絡が来た。フロアボス戦が終わった後の打ち上げには参加するようだからその時に話してみたらどうだ?」

 「はい、ありがとうございます!!」

 期待していると落とされるぞ……。

 そうだ、サチの様子はどうだろう。

 キリトが黒猫団に説明しに行って彼女は一人だったはずだ。

 夜には戻って来るがあまり一人にしておくのも危険だな。

 そうだ、スコールを紹介しておかねば。

 「スコール、この後いいか?」

 「ああ。」

 

 

 

 

 俺はサチの部屋の前にいた。

 「レンジだ。」

 自分の部屋なのにノックをするのもどうかと思うが万が一部屋で着替えていたら目も当てられない。

 「はい、大丈夫です……。」

 そう言われ、俺は部屋に帰ることができた。

 「その様子だとなんとか、と言った感じか。」

 「はい、部屋にいるだけで少し楽になってきました。いつもこの時間は戦闘しているのに部屋にいるだけで変な気分です。」

 「しばらくゆっくりしているといい。怖かったんだろうしな。」

 メンタルケアはキリトに任せよう。

 俺は深く聞いた訳じゃない。

 「はい、ありがとうございます。」

 「様子を見に来たのもあるけど今日は紹介したい人がいるんだ。スコール。」

 そう言うとスコールが中に入って来た。

 「SOLの副団長をやっているスコールだ。よろしく。」

 「よ、よろしくお願いします。」

 威圧感があるような気がするのは俺の邪推だろうか……。

 「スコールは鍛冶をやっていて生産職について詳しい。話を聞いてみたらどうだ?」

 「は、はい!!」

 元気になってくれるといいな。




 ボスの名前はグリーで配信中のソードアートオンライン エンドワールドから頂きました。
 ファフニールとしかなかったので作者が強そうな名前に改変。
 原作設定が詰まってなくてオリジナルの設定が増えるのはどうなのだろうと思う今日この頃。
 原作のイメージが壊れないかが不安で仕方ないです。
 考えるのは好きなんですけどね。

 そしてキャラ崩壊がそろそろ出てきたような気がしてならない。

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