Solitude Art Online   作:自由気ままな人

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 この話より黒猫団編となります。
 ユニークスキルについて後書きにあるので拝読をお願いします。


黒猫団(11~24層)編
第25話


 「久しぶりだなー素材目的でモンスター狩るの。」

 「そうだな。キリト、お前と来たらレベリングの鬼でもう60に届くかどうかだろ?」

 「まだ54だから余裕で届かねえよ。」

 笑いながらキリトは言う。

 現在最前線は21層であり、今俺達2人は11層にいた。

 キリトが武器を新調したいとスコールに頼んだところ素材が足りないと言われ、目的のものがある11層に来ていたのだ。

 ちなみにうちのギルドのレベリング速度は異常である。

 DKBが最高40で解放隊……今は解放軍か、が37だっけ。

 1週間前に報告し合った所俺が47、アハト44、スコール46、セフィロス51、ホーク49、アスナが51だっけ……平均で48かぁ……。

 原因は寝ずにレベリング、フロアボスソロ討伐、PK者の3つだ。

 これはキリト、セフィロスがやっており、付き添う形でアスナもカウントできなくもない。

 ソロ討伐と言うアホを最初にやったのは6層でのセフィロスであり、釣られる形でキリトが7層のフロアボスをソロ撃破。

 団長がソロ討伐できなきゃ話にならんと言われて8層のボスをソロ討伐させられた。

 原因というと3層のボス会議……ではなく中堅のギルドがフロアボス討伐に参加させろと喧嘩腰で言って来たせいだ。

 流石のセフィロスもあれは冗談だとか言ってたがとてもそうには聞こえなかったと言ったら……虚しいものだと珍しく反省?していた。

 ちなみにフロアボスを倒した後アイテムもぶちまけ、

 「次来たら殺す。」

 とリーダーの首に刀をあてて脅したら来なくなった。

 この事件が原因で解放隊は軍と名を変え、攻略から手を引いて中層下層の治安維持を主に活動することになった。

 キバオウは3層に1回くらい参加させてくれやとフロアボス討伐に来る。

 断る理由もないので人数が足りないアタッカーに入れているが本人はまだ攻略を諦めていないのだろう。

 ただ単にストレス解消という名目もありそうだがどちらかは俺には分からない。

 現在の攻略状況はDKBとSOL(solitudeの略、ソルと読む)の二大ギルドで占められている。 

 そして次層キリトは黒の剣士を名乗っている以上片翼の天使には負けられないと周りから言われてフロアボスをソロ討伐。

 本人はそれほどやる気はなかった模様。

 俺は完全にとばっちり。

 んでPKに関してアハトとスコールは殺さないようにしているがセフィロスと俺は殺しているからこうなっている。

 俺とか団長で後ろで走り回っているのがメインなのにPKのせいでレベルが上がるわ金は無駄に溜まるわという。

 攻略組の司令官ポジションなせいか俺はよく狙われるんだよな……どうしてこうなった。

 最初は殺さないようにしてたんだが対処に疲れたので殺し始めたら減ったから出会ったら殺すようにしたのだが、現実に戻った後が憂鬱になりそう。

 面倒だから殺すって言うのも自分ではどうかと思うのだがこんなところで死にたくない。

 追い払ったり殺害できるからマシなのかもしれないけど……最近殺すのに何も感じていないあたり心がすり減ってそう……。

 セフィロスは自分から殺しに行ってそうだ、真実は知らんが。

 ちなみにホークは一回も出会ったことがないのにこのレベルなのは両手斧のおかげ。

 ラスキルを取りやすく、LAボーナスEXPがよく入るためだ。

 フロアボスでもその火力でLAボーナスを何度か勝ち取っている。

 アスナ?旦那に付き添っていればそうなるのは火を見るより明らかだよ。

 何故旦那なのかって?

 怒る時も本気で怒ってない顔してるからなんとなく分かるってやつだ。

 多分心配が先行しているんだろうが。

 「とにかく早めに引き上げるぞ。『黒の剣士、下層を荒らし回る!!』とか書かれたらマズイ。」

 「有名人はツライぜ。」

 話している合間にも剣を振って敵を次々にポリゴンに変えていく。

 「現実でもこれは一緒だ一緒。」

 「やれやれ。」

 「キリト君?」

 後ろからキリトの名が呼ばれる。

 「うおっ!!何だアスナか……。」

 何気に失礼である。

 「何だじゃないわよ……いつもの場所にいないから心配したのよ。何をしているの?」

 「見ての通り、雑談だ。」

 「……………。」

 頭を抱えるアスナ。

 「何かまずいことでもしたのか?俺。」

 「キリト、少しは女心を察するべきだと思うぞ。」

 1から100まで察しろとは言えないが10くらいは察せると生きやすいと思うのだ。

 「女心?」

 「……今日の夜みっちり教えてやる。」

 鈍感人間がいたとは……俺でもそういう機微はなんとなくだが分かるぞ。

 高校時代付き合っていた彼女がいたからな。

 結局俺が不甲斐無いせいで別れることになってしまったが。

 「団長さん……お願いします。」

 アスナさん?そこまでかしこまることはないんですよ?

 俺だって深くは知らないんだからな?

 「期待はしないでくれよ……。」

 「??????????」

 キリトが首を傾げている。

 夜にしっかりと教えてやらねばな。

 おっと、この近くに人がいたか。

 「キリト、この辺に5人くらい人がいたから苦戦するような感じで狩らないと新聞に載るぞ。」

 「そうよキリト君。私も共犯者になるのは嫌なんだからね。」

 「ならついて来るなよ。」

 キリト、ある意味正しいがその言葉はないぞ。

 「なんでそんなこと言うのよ!!」

 アスナよ、怒るのは逆効果だぞ。

 キリトは全く気が付いていないことに気が付こう。

 「アスナが先に言ったんだろ!!」

 「なによ!!」

 「なんだと!!」

 「夫婦ケンカはそこまでにしろ。あの5人パーティ、苦戦しているようだ。どうする?」

 横を見ると7体くらいのモンスターに襲われている。

 ……壁が壁の仕事をしていないように見える。

 「「助けに入る(わ)。」」

 「「って夫婦じゃない(わよ)っ!!!!!」」

 仲がいいことは何より、俺は最強夫婦から逃げ出しつつ5人を助けるという難関ミッションに挑戦させられることになった。

 拒否権は無い模様。

 まあいい、行きますか。




 主人公フロアボスソロ討伐ですがこのSSでは書きません。
 変化場所が少なく、延々同じ風景しか書けないためです。
 言うならテイルズオブディスティニーのバルバトスをまわれロンドでハメているような感じですので……。




 ユニークスキルですが数は原作通り10種類とし、1人一種類しか習得できず一種類につき1人しか習得できないとします。
 取得者が死亡した場合、そのスキルは誰も新しく取得できません。

 そして解放時期ですが90層突破時点ではなく25層突破時点で解放フラグが立ち、条件を満たしたプレイヤーから順に習得できる設定とします。
 その条件はネタバレとなるため詳しくは書けませんが難関クエストをクリアする、何か強い意志を持つと様々です。
 この設定にした理由としてはユニークスキル10種類全部登場させて見せ場を作りたいからです。
 
 また、原作では「暗黒剣」「無限槍」「手裏剣術」「抜刀術」があると作者が話していましたが申し訳ありません。
 残り8つはすべて私が考えたオリジナルのスキルとさせて頂きます。
 理由としては他者が考えたスキル名ではイメージが浮かばないからです。
 また、本編に出て来ないので改変が効くというのもありますが。

 種類に関しては習得するまでお楽しみです。

 二刀流と神聖剣は原作通りとなります。
 ただ神聖剣が銀髪の変態によって(笑)になりそうなのが心配の種です。

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