Solitude Art Online   作:自由気ままな人

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 UA5000ありがとうございます。


 BGM作成について出来るかは原作で示されていませんが、演奏スキルがあることから作曲もできるだろうと考え、作曲スキルを設定しています。

 また、書き溜めが尽きかけており、遅れると思われる理由を後書きに書いてあります。(まだ尽きてはいません)


第15話

 カキン、カキンと小気味良い音が鳴り響く。

 「やってみれば意外にできるものだな。」

 前はほぼ弾けるようになった

 「やはり後ろから投げられたものを弾くのは難しいな……。」

 「フン。」

 「まだまだ行くぞー。」

 「楽しくなってきたな。」

 「そうね。」

 今やってるのは投げられたモノを弾く練習である。

 小さいピックを1層の店で3000本ほど買い(1本5コルだから割り勘で2500コル)交代で3人が移動しながらシングルシュートとかで投げて3人がその場から動かずに武器で弾いているという状況だ。

 圏内だからダメージも受けないしオレンジになることもない。

 

 この練習をすることになったのはPK者がいるという話が発端。

 暗殺と言えば飛び道具だとスコールが言い、ピックを3000本買ってきたのだ。

 そういう訳で男5人女1人が代わる代わる投げて弾いてという訳だ。

 「シングルシュートって意外に弾速早いんだな。」

 「気持ち早目に武器を構えたり振ったりしないと間に合わずに当たるぞー。」

 「当てようって思うと熱くなるわね。」

 和気藹々としながら修行をしていた。

 

 他にも斬撃を飛ばそうとセフィロスが試行錯誤をしていたり(セフィロス曰く現実でも出来るんだからVRMMOでも出来なければおかしいとのこと)。

 斬撃を飛ばすということは鎌鼬のようなものなのだろうか。

 あと自分のテーマソングを作るとか言っていたっけ。

 戦闘する時に流すとの事らしい。

 作れるのだろうか……。

 後はスコールが昨日のキリト達を見て壁を蹴って空中戦が出来ないかとかやっていたり(キリトと実際に家の壁を蹴りながら空中で剣を合わせていた)。

 キリトが何を考えたのか壁を蹴ればフロアボスをスルーできるのではないかと言って壁を蹴って登ったら見えない壁に頭をぶつけて墜落したり(6割ほど落下ダメージを喰らった模様)。

 俺は右手に片手剣、左手に短剣の二刀流の練習をしたり、4人に付き合ってレベリングしつつ修行をしたりしていた。

 短剣を上に投げて手から離せばソードスキルも使えることも判明したし。

 ちなみにキリトは1人でワンキルした方が効率が良いと言ってソロで出かけていることが多い。

 アハトは隠密と索敵の練習を始めた。

 本人曰く殺しとかしたくないが、自分や周りを守るためならやると言っている。

 殺す覚悟はあるのかは分からないが今は無いだろう。

 アスナは普通に新しく出来たらしい友人とレベリングをしている。

 「人間をやめようとしている人達には付き合えない。」

 と言われたがどこがおかしいのだろうか、解せぬ。

 ゲームなんだからスタイリッシュに戦うのはゲーマーの憧れだと思うのだが。

 現にキリトだって壁を蹴りながらスコールと斬り合ってるし、セフィロスだって刀で3M離れた敵をスキルを使わずに倒しているし。

 今はほぼ地上でだがそのうち上に落ちながら戦い始めそうな気がするぞあの三人。

 

 

 

 

 

 

 そしてその夜―――――

 俺はかねてから考えていたギルド結成を提案することにした。

 3層に行かないと結成できないとはいえ、あらかじめ結束しておくのも悪くは無いと考えていたためだ。

 「ギルドを結成したいと思う。理由としては死なないためだ。死なないようにお互い協力して強くなって行こうと思ってこの提案をした。3層にならないと本格的に結成はできないが、どうだろうか?」

 「……フロアボスは如何に?」

 セフィロスが冷たい目で質問してきた。

 「主目的ではないが参加したいなら好きにすればいい。というか強い奴なら基本的にOKだセフィロス。少数精鋭の方針にするし。」

 「なら私に異論は無い。喜んで所属しよう。」

 「リーダーじゃなくていいのか?」

 本人の性格からすると人の上に立たないと気が済まなさそうな気がしたのだが、

 「面倒だ。」

 無用な心配だったようだ。

 「鍛冶をやっていいか?」

 「スコールが?意外だな。」

 前線で戦うイメージがあるのだが。

 「ああ、後方支援も必要だろうし俺にも作りたい剣がある。」

 「わかった、よろしく頼む。3人はどうする?」

 「俺は入るよ。」

 「ソロでやりたいから……すまない。」

 「私は……どうしようかしら。」

 「アスナは入った方がいい。強いからきっと他のギルドに狙われると思う。とりあえずここに所属して他に入りたいギルドがあれば移動すればいい。気に入ったら居着けばいいしな。万が一の時は俺も助けに行くよ。」

 「それじゃあ私も入ることにするわ。キリト君、万が一の時は私を守ってね。」

 「任せとけ!!」

 息が合っているお二人さんだ。

 「それで名前は考えているのか?」

 「ああ、solitude『ソリチュード』だ。意味は孤独。俺達は孤独であっても独りではない。一人でフロアボスと戦えるのが最終目標だ。」

 「恰好いいな~!!」

 「……響きがいいな。」

 「私は孤高、それは私に並び立つものはいないという事……。」

 「孤独と孤高は違うぞセフィロス。」

 「孤独って……。」 

 アスナ以外からは好評な模様。

 変えるつもりはないけどな。

 

 

 

 

 

 こうしてギルド『solitude』が誕生した。

 

 

 

 

 

 

 solitudeを仮結成し、レベリングや修行にクエストをこなして9日、ボス会議を開いた。

 キリトがボス部屋を一番先に見つけたのだが俺よりレンジの方がリーダーシップを取れると言われて俺が進行役だ。

 ちなみにギルドを結成したからと言って3人以上で戦うことはなく、むしろ経験値効率が下がると言って全員ソロまたはペアで戦っていた。

 そんなわけでレベルはキリトが29、アスナとセフィロスが26、スコール24、俺が28でアハトが27、だ。

 スコールが少し立ち遅れているのは鍛冶スキルを上げていた影響だ。

 俺達6人全員スコールに武器を強化してもらっている。

 アハトだけまだ怖いから今回は参加を見送りたい、ということなので5人で会議に参加することになった。

 全員に進行役に向いていると言われて仕方なくやることになったのだが……向いているのだろうか。

 分からなくなってきたな……。

 そして来ている人数は……50人ほどだな。

 第一層の死人の割には来たな。

 怖くないのだろうか。

 「黒の剣士のキリトだ。今日は第2層ボス部屋攻略会議に参加してくれてありがとう。俺に進行役は向いていないから前回最後に指揮を取ったレンジに任せたいと思う。」

 キリトの紹介を受けて前に出る。

「進行役のレンジだ。ギルドで来たと思うからまずはギルド名と出せる人数を言ってくれ。他ギルドの人数や戦力に応じて調整する。あと申し訳ないがレベルが21未満のプレイヤーは安全の都合ボス戦に参加させることはできない。次の層からよろしく頼む。」

 それを聞いて5人ほど肩を落として去って行くプレイヤーがいた。

 すまないが弱い奴を連れて行く訳にはいかないんだ。

 死なれて戦線が崩壊されると俺達まで死んでしまうからな。

 「ドラゴンナイツブリゲートのリンドだ。俺達は12人出せる。レベルの都合を無視すればもう少し増やせるが……。」

 確かA隊の生き残りだったな、見たことがある。

 そして後ろにいるプレイヤーにも顔見知りが多い。

 「アイングラッド解放隊のキバオウや!!俺達は18人出せるで!!」

 どうやら仮のギルドを結成したらしい。

 あと騒がしくしたらセフィロスが殺しに行くから自重してくれよ……。

 「フリーのエギルだ。5人いるができればもう一人重アタッカーが欲しい。」

 頼りにしてますエギルさん。

 「他はいないか?」

 隅の方から手が上がる。

 「そこのプレイヤー、ギルド持ちか?」

 くすんだ金髪のプレイヤーが言う。

 「えっと……俺はソロなので、エギルさんのパーティーに入れて欲しいんですけど……俺は両手斧使いなので条件に合ってると思います。」

 「レベルが大丈夫なら入って構わないが、死ぬかもしれないぞ。」

 「……覚悟してます。」

 目は口ほどに物を言う。

 目が生きていると言う事は、冗談や戯れで口にした訳ではないと言う事か。

 「……分かった。エギル、頼むぞ。」

 「おうよ、まかせとけ!!」

 「それで俺らだがギルド、solitudeを結成した。5人出せるから総勢41人でボスに挑むことになる。」

 「短剣使いはどうした?」

 リンドが問いかけてくる。

 AB隊の救助に回っていたから記憶に残っていたのだろう。

 「ああ、アイツは間近で死を見てまだ立ち直れてないから今回は辞退すると言っていた。次は枠があれば参加できると思う。」

 「そうか、機会があれば礼を言っておいてくれ。」

 「分かった。まずはボスだがガイドブックによるとバラン・ザ・ジェネラルトーラス。

 武器はハンマーでソードスキルでスタンや麻痺にしてくるようだから、対策のポーションは持てるだけ持っておいてくれ。

 それで担当だがまず俺らsolitudeはA隊。

 ドラゴンナイツブリゲートはBC隊。

 アイングラッド解放隊はDEF隊。

 エギル達のパーティはG隊としてくれ。

 まず俺達A隊は遊撃、ボスや取り巻きの攻撃やパリィングなど臨機応変に行動させる予定だ。

 ドラゴンナイツブリゲート、アイングラッド解放隊からそれぞれ1隊ずつ取り巻きに対抗できる部隊を出してくれ。

 ガイドブックによるとナト・ザ・カーネルトーラスという1体取り巻きがいて中ボスクラスらしい。

 だから前回のように少人数ではなく2部隊のスイッチで対応したいと思う。

 対応させる部隊だがCG隊を取り巻き担当にさせたいと思う。

 場合によってsolitudeから人を送る。

 それで残りは2部隊をアタッカー、1部隊をタンクとして運用したい。

 エギルの隊は元々タンク隊だからもう1部隊あれば十分だろう。

 タンクに関してはどちらかから出してくれないか?」

 意外に喋れるものだな、俺。

 「タンク部隊は俺達が出そう。B隊ということにしておいてくれ。取り巻きの部隊だが処理が終わったらボスに参加させていいか?」

 「構わない。が、状態異常にならないように後ろと前は距離を取ってくれ。全員麻痺したら終わるし、ベータと変わって1体増える可能性がある。」

 命がかかっている分用心深くなる。

 「その根拠は?」

 「根拠はないが、推測ならある。中ボスクラスとはいえ1体では俺達へのプレッシャーに欠けるからもう1体出て来る可能性を考えた。偵察をしたところ、ボスと取り巻きが1体ずつだったとの事。だから取り巻きに対応する隊は慎重に動かしてくれ。キバオウの部隊も同じだ。」

 「了解した。」

 「かまへんで。」

 「キバオウは何かあるか?」

 「あーLAボーナスはどうなるんや?」

 経験値や金は自動分配されるがこれだけはどうしようもない。

 「申し訳ないが前回と同じく取った者勝ちとする。それ目的に突っ込んでもいいが死んでも俺達は責任を負わないし、死んだら仲間がもっと厳しい目に遭うということと戦闘終了後冷たい目で見られるという事を考えてもぎ取ってくれ。ディアベルの悲劇を忘れてはならない。」

 俺は言葉を一旦切り、

 「どうしても欲しいんならソロでフロアボスと殴り合ってくれ。命の保証はしない。」

 正直そんな争いとか余所でやって欲しい。

 というか隠居したいんだが……そうも言ってられないんだよなこの状況。

 「そ、そこまでワイは言ってないやないか……。」

 LAボーナスで暴れたらセフィロスが多分殺しに行くんで覚悟しておいた方がいいと思うぞキバオウさん。

というか俺も殺しに行くかもしれないな。

 「他に意見はあるか?ないなら詳細を話し合うぞ。」

 キリトがボスの行動パターンを説明して実際の避け方や防御タイミングの考察。

 キリト曰く雑魚とパターンは変わらないらしい。

 隊から死者が出た場合の支援の仕方や、麻痺した時の救助の方法やそれで大丈夫かどうか実際に麻痺した者を助ける訓練。

 ボスと取り巻きの引き離し方や発狂時の予想(ソードスキルを使ってくる割合が高くなるとか1層でもあった武器の持ち替え、攻撃をガードしてくるとかの意見が出た)などを行い、俺達は念を入れて2日後に2層フロアボスの討伐に赴くことになった。




 まずいことに艦これのイベントで掘るのに忙しくて書き溜めが削られています。
 あ、仕事は真面目にやっております。
 ポケットの中で遠征出せるくらい真面目にやっております。
 また、掘り状況はU-511・401・瑞穂・春雨・時津風を手に入れました。
 春雨を引けたのは嬉しいです、任務が滞っているもので。
 後は雲龍と朝霜がいれば任務艦は全員ですかね。
 現在E-3Iマスギミック解除中です。

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