JKとおっぱい、そんでもってぼっち狼 (CoC)   作:雪雫ルマ

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この物語は謎の神話生物にまつわる2人の男女の、数奇な運命を追う冒険譚である。

※ただのクトゥルフTRPGのリプレイ風小説です。

天の道を往き、総てを司る!。



「待たせたな」。cv大塚さん。

こんな感じの8話目。

※前回の7話目、戦闘中に頭部をぶつけるという自傷ダメージがありました。本来なら《装甲》によるダメージ減。と、思われた方もいらっしゃると思いますが、装甲がボディにつけるタイプだった事。自身の行動で起こったダメージだった事を踏まえ、そのままの打点となりました事をお伝えしておりませんでした…。

すまない…本当にすまない……。

※注意

・この小説は独特の書き方をします。TRPGを意識しているため、SS風の書き方になります。ご了承ください。

・カオス注意。



JKとおっぱい、そんでもってぼっち狼 -8- 『ヒト神サマ』編

 

シイ「さて、続き行くわよー!」

 

ティード「おー!」

シク「おー!」

 

シイ「戦闘が終わり、襲撃者が去って行った所からになるわね」

 

シイ「でも、その前に響の方で村の男性と合流し、てぃーどの元へ向かうシーンがあるから、話を少し遡るわよ、いいわね?」

 

ティード「イエッサー!」

シク「イエッサー!」

 

ティード「あ、その前にこれをお納めください…」つ『メモ』。

 

シイ「何よこれ?」

 

ティード「キャラクター設定でございます。また追加する場合、同様にお渡し致しますので」

 

シイ「なるほど…読むわね?」

 

シイ「……ふむふむ……」

 

シク「どんなキャラにしたの?」

 

ティード「そんなすごいもんじゃないぞ」

 

シイ「…はいはい、分かった。分かりましたわ」

 

シイ「これって、少しばかり設定付け足したりアレンジしても?」

 

ティード「構いませんよ」

 

シイ「オッケー。後は任せなさい」

 

ティード「しかし、前回は散々でしたねぇ…」

 

シク「ロクに上手くいかないという」

 

シイ「せっかくの新技もほぼ無意味に終わる」

 

シク「…無能?」

 

ティード「」グサッ

 

シイ「シク姉…」

 

シク「あ、ごめん!」

 

ティード「ま、まあ。本番はこっからだから…(震え声)」

 

ティード「響、頼むぜ」

 

シク「お姉ちゃんに任せなさい!」テテ-ン♪

 

ティード(不安…) バッチリポーズ決めおって…。

 

シイ「じゃあ、始めるわ。響とレンの2人が村の入り口で待っていると、理恵奈が2人の男性を連れて戻ってくる」

 

 

 

理恵奈「お待たせしました!」

 

男性2「どこだい! 襲われてる兄ちゃんってのは!?」

 

響「こっちです!」

 

 

 

シク「全力でてぃーどの元へ!」

 

シイ「はい。では、あなた達は襲撃者が去って行くのを確認し、その後てぃーどが倒れる現場を目撃するでしょう」

 

シイ「要は前回のラストに繋がるってことね」

 

ティード「そして俺はログアウト」

 

シク「駆け寄って抱きかかえます!」

 

 

 

響「てぃーど! てぃーど!!」

 

レン「てぃーどさん!」

 

 

 

シイ「てぃーどは意識が無く、呼吸をしていません」

 

ティード(…ん?)

 

シイ「今すぐ処置をしなければ死ぬと、医師免許を取れるほどに知識を持っていた響には分かることでしょう」

 

ティード「え、ちょっと待って! 死ぬの俺!?」

 

シイ「お静かになさいな! 死なないから安心なさい!」

 

シイ「…多分」

 

ティード「」

 

シク「この場合、人工呼吸、及び心肺蘇生だね。レンは私達のバッグを持ってる?」

 

シイ「うーん…多分、村の入り口に置いて来てるんじゃないかな。荷物になるし…」

 

シク「そっか、そうだね…なら、私の上着と服を脱いで、てぃーどの頭と胸の下あたりに入れて、固定します」

 

ティード「!? 何する気?」

 

シク「心肺蘇生! 頭と胸固定しないと安全にできないよ!」

 

ティード「でも、お前服が…」

 

シク「服なんかよりてぃーどの命の方が大事でしょ!?」

 

ティード「…やだ、カッコいい…♡」トゥンク…

 

シイ「…えっ…ってことは全裸?」

 

シク「いや、多分ブラとキャミソールを付けてると思う」

 

ティード「へー、ブラとキャミソール別々で着けてるのか」

 

シク「……なんでそんな詳しいの?」

 

シイ「え? あ、そっか。普通、男はそんなこと知るわけないものね」

 

ティード「…………ぃゃベツニ…」

 

シイ「まあ、そんなことはさて置き。服を脱いで入れるところからRPよろしく」

 

シク「はーい。あ、ティード後で話聞くからね」

 

ティード(逃げられない…!) たった一つの失言で…ッ!。

 

 

 

響「…! 息をしてない…!」

 

レン「…そんな!」

 

響「まだ、大丈夫!(服を脱ぐ)」ガバッ

 

理恵奈「し、四季条先生! 突然何を…!?」

 

響「心肺蘇生をします! 服で頭と胸を固定し、処置を行います」

 

男性1「な、なるほど…!」

 

男性2「心肺蘇生! そういうのもあるのか」

 

理恵奈「父様と叔父様は後ろ向いてて!」

 

男性1・2「ハイッ!」

 

レン「響さん、私に手伝えることは…」

 

響(手伝えること…心肺蘇生は1人で十分、本来なら救急車、AEDを…)

 

響(…AED…? そういえば、荷物の中に…)

 

『小型スタンガン』

 

響(––––––––––これだ!)

 

響「レン、私達の荷物の中に、小型のスタンガンが入ってるの! もしもの時の為に、持って来てもらえる!?」

 

レン「スタンガン…! 分かりました!」

 

響(もしもの時は、AEDがわりにして使おう…)

 

響「…頭と胸の固定を確認、周りに危険物無し。処置を開始…!」

 

響「1、2、3、4、5! 1、2、3、4、5! –––––」

 

響「ふぅ……! ふぅ………!」

 

響「…もう一回…!」

 

響(死なせない…絶対に死なせない! 何が何でも助けてみせる…!)

 

理恵奈「先生…!」

 

 

 

シイ「しかし、響の必死の努力も虚しく…」

 

ティード「殺すな! 殺すなって!」

 

シイ「まあ、冗談はそれくらいで」

 

シイ「響は決死の蘇生を試みるが、てぃーどはまるで本当に死んでしまったかのように、身じろぎ一つしない」

 

シク「くっ…! まだ、まだだよ! こうなったら、スタンガンを当てて無理にでも連れ戻すッ!」

 

ティード「マテェイ! お医者様がそんなんでいいんですか!?」

 

シク「死ななきゃいいよ!」

 

ティード「何だろう、なんともいえない何かを感じるッ!」

 

シイ「『スゴ味』ってヤツね」許可するわ。

 

シイ「では、戻って来たレンからスタンガンを受け取ると、響は直感的にそれをてぃーどの体に当てつつ、蘇生を続けた」

 

 

 

響「スーーーッ…」

 

響「オラァ!」バチッ

 

響「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」バチバチバチバチ…!

 

レン・理恵奈「」

 

男性1・2「??」

 

 

 

ティード「MA☆TTE! 殺してる! トドメ入ってる!!」

 

シク「大丈夫、治療(物理)だから☆」

 

ティード「なら、せめてドラララにしてくれよ…怖えよ。殺されるとしか思えんわ」

 

シイ「えー、たまたま電圧があっていたのか、それとも響の第六感が何らかの形でてぃーどを助けようとしたのか、はたまた三途の川の渡し賃が足りなかったのか」

 

ティード「流石に渡し賃くらい持ってるわ!」

 

シク「持ってたら死んじゃうよ…」

 

ティード「ごめん、やっぱない!」

 

シイ「はいはい…そして」チラッ

 

ティード「」コクコク

 

 

 

てぃーど「………カハッ! ゲホッ、カハ…」

 

 

 

シイ「てぃーどは苦しそうな咳をして、再び呼吸を始めた」

 

シク「やった!」

 

シイ「タイミングバッチリね」

 

ティード「タリメーですよ」

 

シク「そういえば、何も言ってないのによく演じられたね」

 

ティード・シイ「アイコンタクト」

 

シク「え、何それずるい」

 

ティード「そういえば心肺蘇生のロールっていいの?」

 

シイ「響は医学50もあるし、現実なら普通に医者になれるレベルだから別にいいかと思って」

 

シイ「あ、それから」

 

シイ「※この物語はフィクションです。ので、スタンガンをAEDがわりにオラオラするのはメチャクチャ危険ですので、おやめくださいね?」

 

ティード「俺やられたんですが、それは…」

 

シク「危険だけど、生きてさえいれば関係ないよねっ!」

 

ティード「おっと、ラノベに対する風評被害はそこまでだ。あと、発想が怖い」

 

シク「大丈夫! 私がお世話してあげるから、ねっ!」

 

シク「––––––––ネッ…? (暗黒微笑)」

 

ティード「 お 姉 ち ゃ ん こ わ い よ ぉ 」

 

シイ「大丈夫。それ普通の反応よ」

 

ティード「助ける気は無いと」

 

シイ「その身を捧げよ…(諦めてください)」

 

ティード「我が絶淵の意志を持って、そなたに永遠の闇を…! (貴様許さんからな!? 覚えとけよ!)」

 

シク「2人共熊本弁やめて!」分かんないよ…。

 

シイ「さて、呼吸は元どおり戻ったものの。未だにてぃーどの意識は戻らないわ。どうするの?」

 

シク「抱き上げて村へ! どこか安全な場所で寝かせます」

 

シイ「運び方は?」

 

シク「無論、お姫様抱っこで!」

 

ティード「何で無論なんだよ! ってか、これじゃお姫様『が』抱っこじゃねーか!」

 

シク「てぃーど…! やっぱり私(響)の事そんな風に見てくれてるんだねっ」

 

ティード「か、勘違いするなよ。俺は、その…い、一般論を言ってるだけだからな!」

 

シイ「無駄ツン乙」

 

ティード「うるせえ!」

 

シク「うん、分かってる♪」

 

シク「–––––でも、下着の事は許さないからネ?」

 

ティード(だから違うって–––––!) orz

 

シイ「はい、ロールプレイ」

 

ティード「冷たいなぁ…助けてくださいよ!」

 

シイ「…なんでよ」

 

ティード「だって、シクはこっち見てるしぃ…」

 

シク「見てます〈●〉〈●〉 」

 

ティード「ピギィ!」

 

シク(ぴぎぃ? スラリンかな?)

 

シイ(どこぞのスクールアイドルよ…)

 

ティード「–––––だがっ! その程度で動揺する私ではないのよ!」

 

シイ「どうだか、ってか自業自得じゃない…だいたい、自分の口が緩いのが原因でしょ」

 

ティード「なっ…! 誰が原因だt」

 

シイ「ハァーイ! ハイ、ハーァーイ! ロールプレイ! ロールプレイ! さっきの続きね〜」

 

シク「え、ちょっと今の詳しk」

 

シイ「はい! シク姉、てぃーどが息を吹き返した時のリアクションからね! はい、ヨロシクゥ!」

 

シク「え、あ、うん」

 

 

 

響「よし、呼吸が戻った!」

 

レン「よかった…! 意識は?」

 

響「まだ…どこか安全な場所で寝かせないと…」

 

理恵奈「でしたら、私共の家へ! 空き部屋がありますから、そこへ!」

 

理恵奈「よろしいですね、父様」

 

男性1「ああ、母様へは私から説明しておく。義兄さんもそれでよろしいですか?」

 

男性2「おう、俺は婆様へ報告しに行く。客人を頼むな」

 

男性1「はい!」

 

男性2「よし! じゃあ早速、そこの兄ちゃんを…」

 

響「沙染さん! 案内お願いします!」ヒョイ

 

男性1・2「え?」

 

理恵奈「え、あ、はい! こちらです!」

 

レン「急ぎましょう!」

 

男性1・2「………」

 

男性2「…最近の若えモンってすげぇな…」

 

男性1「そ、そうですね……」

 

 

 

ティード「まあ、普通この反応だよな…」

 

シイ「一応、大の男一人抱えてる訳だしね」

 

シク「でも私、ほらSIZ16・STR10あるし」

 

ティード「デカい(純粋)」

 

シイ「デカい(嫉妬)」

 

シイ「もー! 2人共、女の子相手にデカいは失礼なんだよ?」

 

ティード・シイ「はーい」

 

ティード「そういえば対抗ロールは?」

 

シイ「別に今そこまで必要って訳じゃないから、火事場の馬鹿力って感じで無しでいいわ」

 

シイ「レンも居るから、なんとかなるでしょ」

 

ティード「せやな」

 

シイ「えっと、話を戻すわね。沙染家の空き部屋へてぃーどを運び込み、理恵奈とその母親の手を借りててぃーどの手当を終え、ちょうど寝かせた所…そんな感じかしら」

 

シイ「ちなみに、空き部屋は和室ね。ホテルの部屋としても使えるくらいの物よ。そこまで広くはないけど、綺麗だし2人が生活するには十分の広さね」

 

ティード「えっと…あれからどれくらい経った?」

 

シイ「うーん…てぃーどの蘇生から30〜40分くらいかしら」

 

シク「てぃーどは今どんな状態?」

 

シイ「来ていた服をあらかた脱がせて体を拭き、奥様からいただいた薬草と包帯で体の至る頃をグルグル巻きにした状態ね。上半身は裸、下半身は………」

 

シイ「………」

 

ティード「………下半身は!?」

 

シイ「どうしよっかな〜」

 

ティード「え、どういうこと…?」

 

シイ「裸かパンツかそのままか」

 

ティード「くだらなッ! 『そのまま』一択でしょ!?」

 

シク「パンツ! パンツです!」

 

ティード(裸って言わなかったことに違和感を感じてしまった…)

 

シイ「じゃあ、パンツで!」

 

シク「よっしゃ! トランクスで!」

 

シイ「はいはい、普段のやつね」

 

ティード「…君たちも下着詳しいのね」

 

ティード「てか、普段のってどういう…」

 

シク・シイ「ティードは知らなくていいから(のよ)」

 

ティード「アッハイ」

 

シイ「じゃあ、上半身裸。下半身パンツ(トランクス)の状態で眠ってるわね。呼吸は特に問題ないわ」

 

シイ「よかった…」

 

ティード「助かった…」

 

シイ「じゃあ、そんな感じでRPお願い」

 

シク「りょうかーい」

 

 

 

響「…よかった。呼吸、安定したみたい」

 

レン「一安心…ですね」

 

響「うん…」

 

『失礼致します』コンコン スッ-

 

理恵奈「先生、お連れの方の様子は…」

 

響「今、落ち着いたところ。ありがとう、何から何まで…助かりました」

 

理恵奈「い、いえ! とんでもないです…そんな…私はなにも…」

 

理恵奈「そ、それより。もう服を着ても良いのでは…」

 

響「あ、そういえば…えっと、どこに…」

 

レン「こちらにありますよ〜」つ『服』

 

響「あ、ありがとう。レン、置いて来ちゃったかと思ってた」

 

レン「そう思って取っておきました♪」

 

響「じゃあ、ささっと着替えて…」

 

理恵奈「ちょ、ちょちょ…ちょっとあなた!」

 

レン「ん? なんです?」

 

理恵奈「なぜ女性の服をなんで持ってるんです! そして、なんで渡さなかったんです!?」

 

レン「え、いやその…今までてんやわんやでしたし…渡す機会がなかったというか…」

 

理恵奈「だとしても! そ、そのっ! デリカシーというものがあるじゃないですか!」

 

レン「そ、そこまで気にするものですかね…!」

 

理恵奈「気・に・し・ま・す!」

 

理恵奈「それに、服がくちゃくちゃじゃないですか! しっかりと畳まないと…」

 

レン「ご、ごめんなさい…」

 

響「ま、まあまあ。実際ワタワタしてたし、これは仕方ないんじゃ…」

 

理恵奈「先生がそうおっしゃるなら…あなた、名前は?」

 

レン「え、僕ですか?」

 

理恵奈「貴方以外いないでしょ」

 

レン「……なんか怖い人だなぁ…」

 

理恵奈「聞こえてますよ!」

 

レン「これは失礼。おほん、レン。望月レンです」

 

理恵奈「私は沙染 理恵奈。沙染家の長女です」

 

理恵奈「さあ、行きますよ」

 

レン「え、行くってどこに…」

 

理恵奈「女性が着替えるのに、部屋の中に居るおつもりですか!」

 

レン「いや、そんなつもりは…ちょ、引っ張らないで! 行きます! 行きますから〜」

 

理恵奈「あ、そうでした。先生!」

 

理恵奈「何かありましたら、私か母。父に言っていただければ結構です。自分の家だと思ってお寛ぎください」

 

理恵奈「薬草や水、一通り必要と思えるものは置いておきましたので」

 

響「ありがとう、沙染さん」

 

理恵奈「いえ、お気になさらないでください。それと、私の事は理恵奈で結構です」

 

響「じゃあ、私も響でいいよ。理恵奈」

 

理恵奈「いえ、流石にそれは…!」

 

レン「響さ〜ん、タスケテェ〜」

 

響「えっと…レンをどうするつもり?」

 

理恵奈「取り敢えず仕事を手伝わせます。どうせ泊まるところもないでしょうから」

 

理恵奈「あ、お二人は何もなさらないで結構ですよ! 何せお客人ですから!」

 

レン「なら、僕もお客…」

 

理恵奈「はい、行きますよー」グイッ

 

レン「ヒェー」ズルズル…

 

響「が、頑張ってねー…」

 

響「………」

 

シク(えっと、てぃーどの容態を見たいです)

 

シイ(はいはい、じゃあてぃーどは深い眠りついたように目を覚まさないわ。軽い昏睡状態のようね)

 

響「…てぃーど…」

 

てぃーど「………」

 

響「…防弾チョッキの上から攻撃を受けた事で、そこまでの重傷じゃない…」

 

響「でも…」

 

響「1人で全部背負い切るなんて…守ってくれてるのは嬉しいけど、悲しくもあるんだからね? 私だって…てぃーどを守ってあげたいんだから…」

 

響「…暖かい(手を握る)」

 

響「本当に…死んじゃうんじゃないかって…!」

 

響「…もう、無茶はしないでね」

 

響「…てぃーど……ありがとう、戻って来てくれて」

 

響「–––––お帰りなさい」

 

 

 

シク「えっと、こんな感じで一区切りしようかと思うけど…どう?」

 

シイ「Marvelous! 最っ高! 最高よお姉ちゃん!! 素晴らしき純粋系ヒロインよ!」

 

シク「ヒ、ヒロイン…」

 

シク(主人公じゃないんだ…?)

 

シイ「ん〜まさか、ここまでのヒロイン力を見せつけてくれるなんてねー」

 

シイ「アンタも負けてられないわね、ティード!」

 

ティード「…グスッ…ウグッ…ウウッ…」

 

シイ「なに泣いてんの…」

 

ティード「…ズーッ。ああ、良い子だなぁ…」

 

ティード「んあータマンネ。ナキソ…」

 

シイ「相変わらず涙もろいわね…」

 

シク「ねー♪ オトナ帝国の逆襲を見る時も、1人泣いてるっけ」

 

シイ「てか、良い子って歳じゃ…」

 

シク「おっと、歳に関する事はそこまでだ。いいね?」ガシッ

 

シイ「アッハイ」

 

ティード「別にいいんじゃないか? 確か27だろ」

 

シク「良くないよ! バッサリ言えばアラサーだよ!」

 

ティード・シイ(初期設定の話がここで来たよ…)

 

ティード「けどさ、俺は個人的に歳上の女性っていいなって思う」

 

シイ「…はあ?」

 

シク「と、言うと?」

 

ティード「大人の香りがするっていうのかな」

 

ティード「優しくって、女らしくって、それでいて母さんみたいな暖かさがあるっていうかさ……」

 

ティード「ほら、僕…親がいないから…」

 

シイ「あっ…」

 

シク「それは…」

 

ティード「………」

 

3人「………」

 

3人(気まずぅい…)

 

シイ(ティード、アンタ何とかしなさいよ! アンタが原因でしょう!)

 

ティード(えっと…うん)

 

ティード「あー…ごめん。ちょっとアレだ…その…」

 

シク「ティード!!」

 

ティード「あっはい!」

 

シク「結婚しよう!」

 

ティード「ハイェ!?」

 

シイ「はい?」

 

シク「必じゅ…必ず! 幸せにしてご覧に入れよう!」

 

シイ(噛んだわ…)

 

ティード(ご覧に入れようって日本語おかしくない…?)

 

\トゥ-ン!/

 

シク「メール?」

 

シイ「誰から?」

 

シク「ティードの御義父様からだ」

 

ティード「ファッ!? 親父ぃ……何だぁ? ってか、今発音変じゃなかった?」

 

シイ「なんて?」

 

シク「えっと…『申し訳ないが息子をハーレム系主人公の様に誘惑するのは、なんかムカつくのでNG』…だって」

 

\トゥ-ン!/

 

シイ「あっ私も、えっと…『Batしかし、強姦による逆レイプにて既成事実を作り、強制結婚にでもなろうものなら、それは非常に滑稽なので是非やって、どうぞ』って…え!?」

 

\トゥ-ン!/

 

ティード「…『ヤッホー! パパだよーっ☆ パパお仕事行ってくるから教会の事お願いね〜。あと、お前の結婚式は私が神父を勤めてやろう。そう遠くないだろうがなあ!? あははは! 愉悦愉悦。アバヨ!!』……と、ふぅ…」

 

ティード「テメェの仕事はその教会を守る司祭だろうがあンの麻婆神父ぅぅぅう!!!」

 

シイ「ちょ、ちょっと落ち着きなさいよ!」

 

シク「そうだよ、落ち着いて! 般若の面着けないで日本刀装備しないで明らかな殺意の波動を出さないでドアに向かわないで!」

 

ティード「野郎オブクラッシャA――urrrrrrッ!!」

 

シイ「ああもう! 静かになさいってばあ!」

 

シク「ねぇティード、一旦落ち着こ? ねっ?」

 

ティード「…はぁ…分かった。分かりましたよ」

 

ティード「とりあえず奴については、帰宅後に制裁を加えることとする」

 

シイ・シク(やっぱ許してないんだ…)

 

ティード「てか、これ以上本編以外で尺を使うと怒られっからな」

 

シイ・シク(薄々と感じていた事を言いやがった…!)

 

ティード「さあ、続きを」

 

シイ「分かったから、とりあえずそのお面と刀を外しなさい」何処から出したソレ。

 

 

 

シイ「じゃあ、再開するわ」

 

シイ「気がつくと、てぃーどは暗闇の中にいた。そこは見渡す限りの闇」

 

シイ「そんな貴方の目の前で突然、青い炎が燃え上がる」

 

シイ「ぼう、と唸りをあげるように、その燃ゆる命はそこにいる」

 

シイ「まるで貴方を見つめるようにね」

 

ティード「…………」

 

シク「ええ…なんか突然すごい事になってるね〜」

 

ティード「これ…なんかの伏線かな…」

 

シイ「さあ、どうかしら。そして貴方は、まるで現実に引きずられるかのようにして目を覚ます」

 

シイ「目を開けると、そこは見知らぬ天井。和室のような場所で、隣では響が小さな吐息を立てて眠っている」

 

シク(あ、もしかしてあのまま寝ちゃったのかな)

 

シイ「ここからはロールプレイ兼アドリブね」

 

ティード「ああ」

 

 

 

てぃーど(響…それにここは…?)

 

てぃーど(あれからどうなったんだ?)

 

てぃーど(この身体も…)

 

てぃーど(そう言えば今何時…)

 

 

 

ティード「てな訳で、こんな事を考えながらケータイでも見たいけど、荷物ある?」

 

シイ「その必要はないわ。部屋を見渡した時、壁掛け時計があるのを目にするでしょう。時刻は2時、丑三つ時ね」

 

ティード「……俺が倒れたのを大体12:30と仮定して、約13時間半…」

 

シク「グッスリだね」

 

ティード「寝過ぎだろ…」

 

シイ「まあ、あの怪我だし」

 

シク「死にかけたし」

 

ティード「致し方なし、か。うがいして顔を洗いたいけど…何かあるかな」

 

シク「そう言えばさっき、理恵奈が置いてってくれたものが…」

 

シイ「ええ、貴方は水が入った桶とタオルが置いてあるのに気がつくわね」

 

シイ「本来は貴方のおでこに置いてあったタオルや汗を拭くためのものと思われるけど…」

 

ティード「うーん…いかに自分とは言え汗を飲むのは…恋人や愛する人ならまだしも…」

 

シイ「いや、その考えはおかしい」変態か。

 

ティード「仕方ない、確かペットボトルがあったはず。それを水って事にしてもいい?」変態じゃ無い!。

 

シイ「いいわよ」ハイハイ。

 

ティード「じゃあ、ペットボトルの水と…それから乾いたタオルって、その桶と一緒に置いてある?」

 

シイ「あるわね」

 

ティード「じゃあ、それを持って縁側に出るよ」

 

シイ「ほいほい。貴方が縁側に出るとたくさんの星々がそれを歓迎するように迎えるわ」

 

シイ「普段、都市部では見られないくらいの綺麗な星空ね。月も出ていて、何より空気が澄んでる」

 

ティード「流石、YAMAは伊達では無い」

 

シク「やっぱりYAMAで見る☆は一味違いますよ〜」

 

シイ「と言うわけで、1D4のSAN値回復していいわ」

 

ティード「ええ、マジっすか!?」

 

シイ「減るばかりがクトゥルフでは無くってよ」

 

 

てぃーど《SAN値回復》1D4→1。

 

てぃーど《SAN》49+1=50。

 

 

ティード「orz」何で1やねん…。

 

シク「でもほら! 回復したから!」

 

シイ「元は回復量1D3だったけど、ちょっと少ないかな? って思い。1D4に変更したにも関わらず2回とも『1』…」

 

シク「おいばかやめろ」裏話でしょソレ。

 

シイ「もはや『1』に愛されてるとしか言いようが…」

 

シク「だからやめなさいよぉ!」

 

ティード「ヤメテクレヨ…」

 

シイ「じゃあ、やめる?」

 

ティード「やめない!」

 

シイ「だよね!」

 

シク「ちょ、(仲間外れにするのは)やめて」

 

ティード「ま、何はともあれ回復したにはしたんだ。この星空を見て」

 

ティード「さて、てぃーどはペットボトルの水でうがいして顔を洗うとするよ」

 

ティード(少しキャラクター性を取り入れて、伏線っぽくしてみるか)

 

 

 

てぃーど「がぼがぼがぼ…ぺっ、ふぅ…」

 

てぃーど「…それにしても」

 

てぃーど「……綺麗だ…すごく、何より…」

 

てぃーど「しかし、僕みたいな『人形』が物事を美しいと感じているのだろうか…」

 

シク(人形…?)

 

シイ(ああ、そういうこと…)

 

てぃーど「………分からないな……」

 

てぃーど「響、君と見たかった…(後ろで眠る彼女を見ながら)」

 

???「こんな時にも女か」

 

てぃーど「!?」

 

 

 

ティード「誰だ!?」

 

シイ「てぃーどが驚いて振り向く。すると、そこには赤いフードの襲撃者の姿があった」

 

シク「そんな!」

 

ティード「チィ! 距離は!?」

 

シイ「まぁ落ち着け。殺意を突きつけられてはビビッて話もできやしねぇ」

 

 

 

襲撃者「余程大事なんだな」

 

てぃーど「………」

 

襲撃者「どうした。何か言いたいことがあるのなら、ハッキリ言え」

 

てぃーど「…少し、声の音量を下げてくれないか」

 

襲撃者「………」

 

てぃーど「それと、もし殺すのなら。僕1人の命で事足りて欲しい」

 

襲撃者「フッ……」

 

てぃーど「なんだ、何がおかしい」

 

襲撃者「いや、自分の事よりも他人を優先する。滑稽で何より見苦しい物と思っていたが…」

 

襲撃者「そこまで行くと、一種の騎士道を感じられずにはいられない」

 

襲撃者「それとも、何も考えていないだけか…」

 

てぃーど「…アンタにも美学はあるんだな」

 

襲撃者「生き物である以上、そこに美と汚れは存在する」

 

襲撃者「何も考えず。ただ、流されるだけの奴は豚だ。自らの『個』を持たず、そのくせ自分だけは綺麗であろうとする」

 

襲撃者「だが、どれほど汚れようと、傷つこうと…道を迷う事なく突き進む。それは人としての美学だ。それこそ、神に近い…な」

 

てぃーど「僕には…分からない」

 

てぃーど「自分がそんな大それたものとは思えない。まして、騎士道なんて…それこそ、ただの自慰に近い」

 

てぃーど「慰めて、埋めてるんだ。無理矢理。そうする事でしか、ここに居られないから」

 

襲撃者「お前…」

 

襲撃者「あの女に脅されてるのか?」

 

てぃーど「ち…! (ハッ…!)」

 

てぃーど「違う…」

 

襲撃者(咄嗟に抑えたな)

 

襲撃者「なら、なぜそんなことを言う」

 

てぃーど「別に…ただ、そう生きてきただけだ。今更でしょう」

 

襲撃者「………」

 

襲撃者「少し話してみて思ったが…」

 

襲撃者「お前、『2人』いるのか?」

 

てぃーど「は?」

 

襲撃者「それとも、ギャップが強いのか…」

 

襲撃者「昼のお前とは別人に思える。まるで別の人間と話しているようだ」

 

てぃーど「アップダウンが激しいんだ。よく言われる」

 

襲撃者「そうか」

 

てぃーど「てぃーど」

 

襲撃者「ん?」

 

てぃーど「園てぃーどだ。お前じゃない」

 

襲撃者「…フッ、分かった。注意しよう」

 

てぃーど「それで、何の用?」

 

襲撃者「見舞い…と言ったら変か」

 

てぃーど「…どういうことだ?」

 

襲撃者「こちらにも予定があった。本来の予定より少しずれた形になったが、ひとまずは良しとしている」

 

襲撃者「その上で、お前の怪我がどれほどかが、重要となる」

 

てぃーど「自分がやった癖に…」

 

襲撃者「そう言うな、貴様が自らやったものもあるのだぞ」

 

てぃーど「それは…」

 

襲撃者「少しの間動くなよ、一瞬気持ち悪いぞ」

 

てぃーど「おい、何を…」

 

 

 

シイ「襲撃者はてぃーどの心臓部に手を当てると、思い切り押し込むようにその手をつき当てた」

 

シイ「強い衝撃、一瞬のようで長い吐き気、頭の裏がチカチカするような感覚」

 

シイ「そして、ゆっくりと感覚が戻る。痛みは無く、吐き気は無くなり。頭の痛みもない」

 

シイ「代わりに、じんわりと身体中に何かが滲んでいく感覚を覚える」

 

シイ「ゆっくりとゆっくりと…何かが浸透するように…」

 

シク「え、なんだろうこれ…」

 

ティード「古武術…か?」

 

シク「発勁?」

 

ティード「分からないな…今俺はどんな感じ?」

 

シイ「そうね、まず嫌な感覚は無く。代わりに体中に何かが広がるような状態ね」

 

シク「お風呂に入ってる感じ?」

 

ティード「全然違くないか」

 

シイ「湯船に浸かっている感覚としては、合ってるかも。リラックス出来るような、ね」

 

シク「なるほど」

 

 

 

てぃーど「なんだ…これ。なんか変な感じ…」

 

襲撃者「あとは栄養をとってゆっくり寝ろ。そうすればその程度何とかなる」

 

てぃーど「俺死にかけたんだが」

 

襲撃者「……寝ろ」

 

てぃーど「このヤロー…」

 

襲撃者「さて、用は済んだ。ではな…」

 

てぃーど「あ、おい!」

 

てぃーど「…行きやがった…てか、どこから来てるんだアイツ…」

 

 

 

シイ「さて、襲撃者との邂逅を終え。あとは翌日へ向かうだけですが…」

 

ティード「もう翌日なんですがそれは…」

 

シク「あ、そう言えばそうだっけ」

 

シイ「2時ですからね、今」

 

シイ「…あ、そうだ。ティード」

 

ティード「はい?」

 

シイ「ちょっと耳貸して、返すから」

 

ティード「え、なんだよ…」

 

シイ「えっとね…ゴニョゴニョ…」

 

ティード「あっ…♡ 耳こそばゆい…」

 

シイ「…で、どうよ?」

 

ティード「…やれと?」

 

シイ「ええ、それはもう」

 

ティード「………」

 

シイ「………」

 

2人「………」

 

シク(何この空気…)

 

シク(てか、私だけ置いてかれてる…!? このメインヒロインの私が…!)

 

シイ・ティード「それはない」

 

シク「あんですと!?」

 

ティード「はぁ…じゃあ、やるよ。メインヒロイン(笑)の為に」

 

シク「ちょっ!?」

 

シイ「そうね、やってあげてメインヒロイン(笑)の為に」

 

シク「とって! 『(笑)』とって! 悪かったから〜!」

 

ティード「えーじゃあ、響の元に戻り。寝ている彼女を僕が寝ていた布団の上に寝かせます」

 

ティード「筋力ロールは…」

 

シイ「要らん」

 

シク「必要ない」

 

ティード「でも、響が起きる可能性が…」

 

シイ「そんな世界線はない!」

 

シク「起きてても起きないから!」

 

ティード「ナニソレ…」

 

シイ「続きはよ」

 

シク「続きクレメンス」

 

ティード(この少女漫画脳共が…!)

 

ティード「じゃあ、こっからロールプレイで」

 

 

 

てぃーど「響……」

 

響「…zZZ」

 

てぃーど「怪我の手当て、多分お前だよな。なんとなく分かるよ。いつも一緒にいるし」

 

てぃーど「……なあ、君は僕のことを必要としてくれているのかな、それとも同情? …まあ、それでもいい」

 

てぃーど「君が望むなら、呆れる程に側にいてあげる」

 

てぃーど「響」

 

てぃーど「–––––ありがとう、おやすみ」

 

 

 

シイ「キィエエエアアアアア!」ジタバタ

 

シク「ウェヒヤアアアアアア!」ジタバタ

 

ティード「なにごとォ!?」

 

シイ「キスは!? キスはないのかい!」

 

シク「ソコデチュ-デショオ!?」

 

ティード「うるせーぞOL脳共が! もう、やんねーもん!」

 

シイ「チィイ…にしても、良かった! 久々に女性ホルモンが活発にされるレベルだった…!」

 

ティード「お前十代だろ!?」

 

シク「うん、もう言葉にできぬ程に良かった。ティードの声もエロスティックでしてねぇ!」

 

ティード「そんなことしてねえ!」

 

シイ「声だけはいいのよ! 声だけは!!」

 

ティード「酷スギィ!」

 

シイ「シク姉! 録音は!?」

 

シク「大丈夫すよ、バッチェ出来てますよ」

 

シイ「グレートですよこいつはァ…!」

 

ティード(駄目だコイツら…早く何とかしないと…)

 

ティード「と、とりあえず今回はここまでにして次回は翌日から(もうすでに次の日だけど…)って事でいいか?」

 

シイ「え、ああ、いいんじゃない?」

 

シク「私もそれでいいよ。さて、再生するよ〜」

 

シイ「ktkr!」

 

ティード「もうやだコイツら…」

 

 




大分待たせた感がありますね、申し訳ない。

ところでプレイヤーの設定が『何故か』キャラクターよりも先にできてしまったので、彼から紹介します。


園ティード[プレイヤー]
性別:男性
年齢:20
職業:カトリック系多目的宗教神父
誕生日:12/25(実際は不明)
好きな物:ラスク・担々麺・人の世話を焼く事
苦手な物:甲殻類・面倒な人
大事な物:お守りのロザリオ・聖書・ロケットペンダント

・生まれた際、既に両親はおらず孤児院で3歳まで過ごす。後に教会へ引き取られ、名前を『園ティード』へと変える。

園=エデン・楽園から
ティード=太陽を意味するティーダから


基本的にこんな感じで、他の2人ついてはまたおいおい…父親についてはご想像にお任せします(苦笑)。

ストーリーについてはあらからできたので、また投稿していきます。

ゆっくりとお付き合いいただければ…と、ではまた。

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