グランくんとその仲間たちの日常☆ミ   作:Narvi

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 栄えある一発目は『ヴァンピィ』ちゃんでした! 有言実行は案外早かった……。

 ヴァンピィちゃんのけんぞくぅになら後悔はないんでなってもいいです←


1日目 ヴァンピィちゃんとお昼寝

 ある日の昼下がり、日課である鍛錬を済ませ暇になった僕は草原に横になって空を見ていた。

 そんないつもどおりの日常。少し眠くなってきた。このまま寝るのも悪くないかも。そう思いながら僕はゆっくりと目をつむった。

 

「あっ! けんぞくぅいた!」

 

 この声はヴァンピィだろう。いつもだったら返事をしてやるのだけれど、今日はこのまま寝てしまいたい。ここは申し訳ないけれど、気づいていないふりをして眠ってしまおう。

 そんな気持ちを露ほども知らないヴァンピィ。恐らくはすぐ傍にいるんだろう。

 

「あれぇ?……けんぞくぅ、眠っちゃってるのかな……?」

 

 程なくして、そんな小さな声が耳に届いた。

 

「むぅ……。今日こそけんぞくぅを本当のけんぞくぅにしようと思ってたのに……」

 

 それは勘弁してください。ヴァンピィから飛び出す物騒な言葉に密かに動揺しつつ、聞き流して惰眠にふける。

 

「ふあぁ……。なんだかヴァンピィちゃんも眠くなってきちゃった……」

 

 そう聞こえたあと、僕の左手に重みを感じる。それと同時に甘い良い香りが鼻孔をくすぐった。

 これはもしや……。そう思って薄目を開けてこっそり左側を見る。そこには一緒に寝転がるヴァンピィの姿があった。

 

「えへへ……おやすみぃ、けんぞくぅ……」

 

 そう言ったかと思うとヴァンピィはすぐに規則正しい寝息を立て始めた。

 

「はぁ、どうしてこうなったんだか……」

 

 まあ、自業自得か。そう判断付けて静かに笑う。そしてまたヴァンピィの方を見た。いつもの活発な少女の姿は完全になりを潜め、その普段は見せないような表情、愛らしい寝顔に思わずドキッとする。

 自然と空いている手でヴァンピィの頭を撫でていた。綺麗な金髪に沿うように右手を動かすたびに見せる幸せそうな笑顔に、僕は気づけば夢中になってしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 

「ん……あれ?」

 

 いつの間に寝ていたのだろう。いや、寝る気ではあったのだが、気づいたら眠ってしまっていたようだ。

 

「あ! けんぞくぅ、起きた!?」

 

「うん……ん? ……え?」

 

 聞き覚えのある声。そういえば寝る前にヴァンピィが一緒に――

 

 僕はそこまで思い出してすぐに目を開けた。寝起きのぼやける視界の中に、一人の少女がこちらを覗き込んでいるのがわかった。逆さまに映るヴァンピの顔。いわゆる膝枕というものである。咄嗟に起き上がろうとしたが、顔面衝突してしまうと思いすんでのところで思いとどまった。後頭部には程よい温かさと柔らかさを感じ、起きたばかりだと言うのにそれがまた眠気を誘っている。

 そして数秒後、ようやくくっきりと鮮明に見えるようになった。すると目と鼻の先にはもうヴァンピィがいた。

 僕は驚いて声をあげるのをこらえ、息がかからないように小声で言った。

 

「ヴァンピィ、近い」

 

「……けんぞくぅは近いの、いや?」

 

「いや……じゃないけどさ」

 

「ならいいじゃん!」

 

 ヴァンピィは満開の笑顔でそう答えた。別に嫌ではない、のだが誰も見ていないとはいえど恥ずかしいものは恥ずかしいのだ。だからって言い返せるわけもなく、少しの間沈黙が続く。

 ヴァンピィは僕の頭を撫でながらニコニコとしている。そんなヴァンピィに僕は問いかける。

 

「なあ、ヴァンピィ」

 

「んー? なーに?」

 

「ずっと僕の頭を撫でてるみたいだけど、楽しい?」

 

「うんっ! けんぞくぅの頭撫でるの、すごく楽しーよ!」

 

「さいですか……」

 

 未だ笑顔のままのヴァンピィを見て、僕は抵抗する気は起きなかった。

 

 

 

 

 

 

 数分後、ある程度撫で続けて気が済んだのか、もう飽きたのかヴァンピィはその手を止めた。

 僕とヴァンピィは騎空挺に向かってのんびり歩いていた。

 最初は一緒に歩いていたのだが、疲れてきたのか「けんぞくぅ、疲れたぁ! おぶって―!」といいだし、今は僕の背中の上で騒いでいる。

 苦笑をもらしつつ、僕はふと思い出してヴァンピィに言った。

 

「そういえば何か用があったんじゃないの?」

 

「え? なんで?」

 

「いや、なんか僕のことを呼んでたっぽいから……あ」

 

 言ってから失言だと気づいた。気の抜けた言葉が溢れる。

 

「あれぇ? たしかにヴァンピィちゃん呼んでたけどけんぞくぅはさっきまで寝てたよ?」

 

 ヴァンピィも気づいてしまったようだ。すぐに嘘を付けばよかったものの、それももう遅い。

 

「あー! けんぞくぅ嘘付いた―! ヴァンピィちゃん探してたのにぃ!」

 

「ご、ごめん!」

 

「むぅぅ……」

 

 すぐに謝るも、それも意に介さず明らかに不機嫌そうなヴァンピィ。目を細めて頬をふくらませる様はとても可愛らしいのだけれど……。機嫌が治るまで少し時間がかかりそうだ。

 少し先のことを考えて、小さく笑った。少し前をぷんぷんと怒りながら歩くヴァンピィに置いていかないように付いていきながら、どうやって機嫌を取ろうか僕は思考を巡らせるのだった。




 バイト帰りお腹痛くなってトイレ借りるためにコンビニ行って、トイレでおもむろにグラブル開いて「あ、単発引ける」って引いたら新年早々出てきた一発目のめでたい子です。

 ずっと欲しかったからよかった……。次のサプチケはこれで決めてたから安心してハレゼナを迎えに行けるよ……。実はトイレで叫びかけたのは内緒。

※誤字修正しました。ブンブン怒るってどゆこと……。他に誤字あったら連絡ください。

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