使いにくいギアス   作:壬生咲夜

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前回までのあらすじ!!
ルルーシュは異能の力―絶対遵守のギアスを手に入れた

ただし、具体的に言わないとダメ

「使いづらいわ!!!」




検証でギアス

東京租界でのテロ事件から暫く――ん、あの後どうしたかだと?

概ね原作通りだ。詳しくは原作をみろ!! …何を言っているんだ俺は?

 

兎も角、テロ事件から暫くたち、その間俺はこの異能の力“ギアス”を研究していた。

テロ事件中にも何度か使用したが、思った通りにいかなかったりしたからだ。

 

とある絵画が趣味な皇族に“話せ・教えろ”といった命令を出したらその場限りだった。

だが、とある赤毛の猫かぶりに「俺の質問に必ず正直に答えろ」と命じ、数日後に何気ない質問をしたら正直に返されたのだ。

これに驚いて試しに通りすがりの女性徒に「毎日必ず学校の屋上の壁に印を付けろ」と命じてみた。その際「どんな印?」と聞き返されたが飛ばさせて貰う。

結果、女性徒は毎日必ず屋上に行って指示した印を付けるようになった。

 

 

どんな時でもだ。

 

ある強風が吹いた日、休み時間に人知れず消えさった彼女は髪や服装をボサボサにして教室に帰って来た。

ある大雨が降った日、彼女のルームメイト曰く突然消えてびしょ濡れになって帰って来たらしい。

彼女が学校を休んだ日、見回りの最中不審に思った教師が屋上に行くと印の付いた壁の下で倒れている女生徒を発見。病院送りにされた。

彼女は入院してる筈の日々、突然ふらっと消えたかと思えば屋上の壁に印をつけて倒れてるのを発見し病院送りの繰り返し。

屋上付近に警備員が配置された日々、アクティブな方法を取り始め警備員と攻防戦をするようになった。

扉に鍵がかけられた日、鍵をかけた教師の自宅まで詰め寄って病んでるとも狂気ともいえる目で延々とOHANASHIをし、その姿に何故かセーラー服に鉈を持った少女を連想した。

なお、その教師はトラウマを抱えて学校を辞めた。

 

…彼女には本当に悪い事をしたと思っている。

ギアスが発動している最中の事は覚えていないのは全員共通している事だが、命令を実行するには身体を鍛えなければとでも思ったのか日々のトレーニングを欠かさない。

交友関係も今までの友達は皆離れ、今では熱血運動部に勧誘される日々。

 

いや、ホント悪い事をした。

 

今思うと赤毛の――カレンにかけた“俺の質問に必ず正直に答えろ”もかなり危ないな。

あの時は何気ない質問だったから良かったものの、ふとした事でカレンがハーフでテロに参加している事を喋らせてしまうかもしれない。

カレンと会話をする時は気を付けよう。

 

 

他にはサボりの一件を延々とグチグチ言ってくる教師に“阿波踊り”を踊れと命じたところ「アワオドリとは何だ?」と返された。

どうやらギアスをかけた相手が知らない事は出来ないうえに一度命令を出したら変更できないらしい。

しつこく聞いてくる教師に仕方なく阿波踊りを披露しなければならず非情に屈辱的だった。

憂さ晴らしにニコ●コ動画に踊ってみたで投稿した俺は悪くない。

 

 

そんな実験を繰り返すこと十数日。

色々と試した結果が以下の通りだ。

 

◆直接相手の眼を見なければならないが眼鏡程度だったら問題無し

◆有効距離は個人差があり、相手の視力に左右される

◆ギアスの発動前後、及び発動中は何も覚えていない

◆ギアスは一人につき一度きり

◆命令は具体的にしないといけない

◆具体的な内容によって命令が持続する

◆絶対や必ずを付けるとヤバい

◆知らない事は出来ないし、どうすればいいか聞いてくる

◆命令の変更は不可

 

 

 

………改めて言わせてもらおう。

 

 

使いづらいわ!!!

 


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