ポケットモンスター ルミエール   作:市棚宗太郎
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第11話 青い炎の影

-イワヤマトンネル-

「ほとんど何も見えないな。」
イワヤマトンネルに入ってみたはいいが、暗くて視界があまり良くない。
「本当に大丈夫なの?」
アイシアが不安そうに聞いてくる
「大丈夫だ、問題ない」
「そのセリフ・・・嫌な予感しかしない・・・」
しかし視界が暗いとアイシアと離れ離れになる可能性がある・・・・・そうだ。

俺はアイシアの手を握った。
「!!!?!?・・・えっ///・・ちょっ///・・・ショーン!!??///」
アイシアはかなりびっくりしていた。
「いっ、いきなり何をするのよ!?///」
「何って、離れないように手を繋いだだけなんだが・・・」
そんなに驚くようなことか?

「そ、そう・・・」

どうしよ、私、ショーンと手を繋いでる///
ショーンの暖かい手が私の手に伝わって来る。

洞窟を歩くことしばらくすると。
「しかし、懐中電灯で何とか周りを照らしているが、暗いことには変わりないな、道が安全か確認するぐらいしか出来ない。」
「そもそもこっちで本当にあってるの?」
「まあ一応それっぽい道に進んでいるつもりではいる。」
「はぁ・・・これで無事に通り抜けられたためしがないわよ。」
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「・・・ショーン、見つけた♡」

「・・・・・よく見ると、もう一人隣に・・・」

「・・・・・ラプラス族みたい、それにショーンと手を繋いでる・・・」

「・・・誰よ!あの女!こんなにショーンにくっついちゃって、私のものなのに・・・」

「・・・・・少し邪魔してやる」

私はシャドーボールを岩にぶつけて壊し、ラプラス族の女の頭上に岩を当てようとした。
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歩いていると突然上の岩が崩れてきた。
「アイシア、危ない!」
「えっ!?」
俺は思いっきりアイシアを抱き寄せ、何とか岩を避けた。
「大丈夫だったか、怪我は無い?」
「・・・・・う、うん」
岩が崩れて私に当たりそうだったらしい。ショーンが気づいてすぐに私を引張ったから、岩に当たることは無かった。

ショーン!?・・・顔が近い///・・心臓が破裂しそう///

「・・・わ・・・わ///」
「どうした顔が赤いぞ、風邪でもひいたか?」
「・・・い、いやなんでもない」
私はショーンから少し離れて、少し落ち着かせた。私をショーンが助けてくれた、夢中でやったことだと思うけど、とても格好よかった。
そ、それに///私の胸も結構当たってたし///

よかったアイシアに怪我が無くて・・・咄嗟によく俺もこんなことが出来たものだ。しかし抱き寄せたときに、アイシアの豊満なものが思いっきり当たっているのは、この場合においては、少々困るような気がする。しかし、アイシア体調でも悪いのか、顔が赤くなっていた。ポケモンセンターに着いたらゆっくり休ませないと。
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「・・・女を怪我させるどころか、ショーンとますます良い雰囲気になってる・・・・・」

「・・・・・恨めしい」
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洞窟をしばらく進んでいくと、別れ道が出てくる。
「どっちなのよ」
「俺も知らんが、こういうときは、右を選ぶのが良いと相場が決まっている。」
「どの相場よ・・・」
またしばらくトンネルを進む
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「・・・よく考えれば、普通に攻撃すればいいじゃない」
あの女に向かってエナジーボールを撃つ。水タイプには効果抜群の技の上に、特殊攻撃がかなり高い私に撃たれたらひとたまりもないはず。
「・・・・・ショーンをこんな女に渡すものか」
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それにしても、暗くてほとんど見えないな。持っていた懐中電灯じゃ先を照らすことは出来ない。
「本当にフラッシュ無くても大丈夫なの?」
「行けなくはない。」

洞窟をしばらく進んで行くと、後ろからアイシアに向かって何かが飛んでくる気配を感じたが、アイシアは気づいていない。俺は咄嗟にアイシアの背後に行き飛んできたものの身代わりになった。

「うっ・・・・・」
「・・・・・!?ショーン!!?」
俺はその場に倒れた
「ショーン大丈夫?・・・一体何が起きたの」
「エナジーボールがお前を狙って攻撃して来たんだ。」
「大丈夫・・・直撃したみたいだけど・・・」
「撃ったやつ、相当火力が大きいな・・・今でも撃たれた場所に痛みが残ってる。」
「私は全然気がつかなかったわ。」
「お前に怪我が無くて良かった。」
私のこと本気で心配してくれている、今日は彼に守られてばかり、でもショーンが痛い目にあうのは、自分が痛い目にあうより辛い。
「私が気づいていれば・・・・・」

「気にすることは無い、俺はお前を守りたいだけだ。」

「・・・・・っ!?///」

もう、脳が沸騰して心臓が破裂しそうだよ、頭おかしくなる・・・・・
「大丈夫か!?顔赤いし・・・・・やっぱり風邪でもひいたのか・・・」

もう、誰のせいよ・・・・・

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「そんな・・・・・ショーンに当てるつもりは無かったのに・・・」
「・・・・・ショーンを、私が傷つけた」

「・・・・・・・・・・」
もう攻撃するのはやめよう、あのラプラスを彼から離したい、でも私が邪魔をすればどんどん親密に・・・・・どうすればいいのよ・・・もう
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さっきから誰かにつけられている気配がする。
「誰か後ろからついて来てない?」
「さあ、気のせいじゃない?」

その時懐中電灯の電池が切れて明かりが消えた。
「電池が切れたか・・・・・」
あたりはほとんど何も見えない状態に陥った。
「アイシア、聞こえるか。」
すぐ横にいるアイシアの姿もわずかにしか見えない。手を繋いでいなかったら離ればなれになっていたところだ。
「うん、でもどうするのよ、明かりが全く無いんじゃ出口も探せないじゃない。」
「とりあえず、どうしようもない。」

「はぁ・・・またあなたのせいで、ダンジョンに行くといつもこんな目ばかりに遭うのはもうこりごりよ。」
なんだよ・・・いつも俺のせいにして、アイシアも悪いのに、全部俺が悪いみたいに言いやがって。
「だいたいお前がフラッシュを覚えないからこんなことになったんだろ!」
「そもそもフラッシュ持ってないのに、このトンネルに入ろうとしたのが間違いよ!」
「仕方ないだろ!シオンタウンにはここを通るのが一番近いんだから、早いとこコスモ団を追っかけないと。」
「それで、トンネル出られなくなったら、追っかけられるものも、追えないわよ!」
「なんだと、こうなったらイシツブテ合戦だ!かかってこいよ!波乗りデブ!ちょっと太って動きが鈍くなったんじゃないのか?」
「なっ・・・そんな太ってないわよ!」
俺は20キロの石を投げ、アイシアが俺を凍らそうとする。
「中々やるじゃないか!」
両方とも攻撃が当たっていない。まっくらで見えにくいというのもあるが、お互い攻撃を読み合いかわしていく。
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「明かりが、消えたと思ったら・・・・・お互いに攻撃し始めた。」
「どういうことなの・・・」
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「今だ!」
俺は思いっきり石を投げた。

「・・・うぎゃああああああああああああああああ」

当たったのは、アイシアでは無く、近くにいた誰かである。

「「・・・・・・・・・・」」
ようやく戦いは一人の巻き添えを起こし終わった。
「どうやら、流れ弾があたったらしい。」
俺たちは悲鳴の聞こえた方向へ行った。
石をぶつけられて倒れているのを発見した。
「大丈夫か?」

そこに倒れていたのは、青い炎のような色の髪をポニーテールを結び、頭に二つの燭台のようなものが生えてそこから青い火が灯って、黄色い眼をした、黒と白の服を身にまとった少女が倒れていた。

「・・・・・いたたっ、何するの・・・」
どうやら倒れていた少女はポケモンらしい。ポケモン図鑑には

シャンデラ いざないポケモン
炎を揺らして相手を催眠状態にし、魂を吸いとり燃やされる

「ごめんなさい、つい"こんな奴"にムキになって周りが見えていなかったわ、全部こいつのせいだけど。」
「だから俺が全部悪いみたいに言うなや。」
いつも俺に悪いことを押し付けてくる。
「・・・私のこと覚えてる、ショーン。」
あれ?どこかで会ったっけ?
「ショーン、知ってる人?」
「一体誰だ?会ったことない、というよりなんで俺の名前知っているんだよ・・・・・気味が悪い。」
「・・・・・そ、そんな嘘だああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
その少女はものすごく落ち込んだ。

「キミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイキミガワルイ・・・・・」

何か小声で言ってるのか、不気味でしょうがない。こんなところでゴーストタイプの本領発揮してもらっても困る。
「わ、悪かったよ・・・お前がそう言うんなら会ったんだろ・・・お前ん中ではな。」
「・・・・・結局思い出せないのね。」
そういえば周りが明るい、シャンデラの頭に二つ青い火が灯っている。
「どうやら懐中電灯の代わりが見つかったらしい。」
「よかった、このまま真っ暗な道を壁伝いに進む必要が無くなったわ。」
「へっ?」
「お願いがあるんだが、俺たちを出口まで連れていってくれないか?」
シャンデラは少し不満そうだったが。
「・・・・・ショーンが言うんなら」
「ありがとう、助かったわ。」
アイシアがお礼を言った、ただシャンデラは。
「あなたは、置いていくつもりよ。」
「えっ?」
「ショーン、行こ」
アイシアを邪魔者のように彼女は思っているらしい。俺の手を引きシャンデラは歩こうとするが
「いや、なんでアイシア置き去りにしようとするんだよ。」
「"アイシア"って言うんだ・・・・・えっと、そ、それはその・・・」
「まあいいや、ちゃんとアイシアも連れて行ってくれ、お前がアイシアのどこが気に入らないか知らないが、アイシアは俺の大事な人なんだ。」
「・・・・・大事な人///・・・ショーンが私のこと大事な人って///」
「どういう意味よ!大事な人って!」
シャンデラがアイシアを睨む。
「どういう意味って、そのまま大事な仲間ということだよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・ショーンノバカ」
アイシアが小さく何か言った。
「アイシア、どうした?」
「なんでもないわよ!!!」
何故かアイシアが少し怒っていた。

「・・・そう、まあいいわ、出口まで二人とも案内してあげる。」

シャンデラの明かりを頼りに出口へ向かう、彼女はシオンタウンに住み着いているらしいので、よくイワヤマトンネルを通るからルートを熟知している。そしてようやく出口に辿り着いた。

「ようやく抜けられたな、ありがとう。」
改めて俺からお礼を言う。
「ショーンのためならなんでもするわ。」
「それにしてもどこかで会ったことあるのかな、俺の名前を知っているってことは会ったんだろうけど。」
「ショーンと会ったのは、私がまだヒトモシだった頃だからね、面影は無いかもしれないわ。」
そんな昔に会ったのか。
「一緒にいるうちに、思い出すわよ、だから私も仲間に入れt」
「あ!インドゾウ!」
「え!?・・・どこ?」
突然アイシアがあさっての方向を指して言った。するとすぐに俺の手を握り引っ張り、逃げるように走ってこの場から立ち去る。
「ちょ、ちょっと何!?俺もインドゾウ見たいんだけど。」
「そんなのいるわけないでしょ。」
いないのかい!それにしてもアイシアが嘘をついてまで、この場を立ち去ろうとする理由が分からん。
「なんでそんなにシャンデラから逃げようとするんだよ。」
「えっと・・・・・ほ、ほら図鑑の説明ちゃんと読んだ?シャンデラは人間の魂を吸い取って燃やされるのよ。」
「あいつは、以前どこかで会ったような雰囲気を出して、仲間になった人間の魂を吸い取って吸われた人間を燃やすつもりよ、仲間にならないうちに逃げないと魂を吸いとられるわ。」
「そうだったのか、道理で会った記憶がないわけだ、やっぱりアイシアは頭良いな。」
そう考えれば全て解決する。
(本当はあの女が仲間になるのが、嫌だっただけなんだけどね。あの女、ショーンにやたらくっついてくるし。)

そんなこんなでシオンタウンへようやく辿り着いた。


















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