※勘違いを修正
【速報】長野県大会、四強が出揃う
1 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:ysd6Fka3
現在開催されている、全国高等学校麻雀選手権大会の地方予選。長野予選の団体の部、その決勝に進出する四校がつい先程決定した。
まずは龍門渕高校。昨年度に優勝を果たした高校であり、今年度も第一の優勝候補である。昨年のメンバーがそのまま残っているため強さに陰りはなく、決勝以前の対戦では圧倒的な勝利を収めていた。中でも大将に座る天江衣選手(16)は高い実力とその可愛らしい容姿によって非常に高い人気を有しており、間違いなく今大会一番の注目選手である。
次に風越女子高校。昨年に代表の座を龍門渕に奪われるまでは6連覇を果たしていた強豪校であり、今年もその実力に衰えはなかった。個人戦でも活躍が期待される主将の福路美穂子選手(17)を初めとして、名門校であるが故の豊富な人材に裏付けされたメンバーは高い実力の面々が揃っている。大将を務める池田華菜選手(16)は昨年度も大将として参加しており、決勝で龍門渕の天江選手に敗北した過去を持っている。今年はそのリベンジが期待されている。
そして鶴賀学園高等部。今年初出場のダークホースの一角であり、他の強豪を押しのけての決勝進出は多くの驚愕を生んだ。下馬評を裏切っての快進撃は何処まで続くのか、注目が集まっている。
最後に清澄高校。昨年の全中王者である原村和選手(15)が進学したことで一時期話題を攫ったが、麻雀では全くの無名校だった。そのため個人戦以外で見るものはないと思われていたが、なんと団体戦でも意外な善戦を見せた。副将に座る原村選手の活躍が、どこまで清澄を引っ張ることができるのか。注目の高校である。
2 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:kug6vAu2
どうせ龍門渕が勝つ
3 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:ayvqWqj
>>2で終了
4 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:x6akhRak
ダークホースが2校も現れるなんて、今年の長野は面白かったな
決勝までは
5 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:w9hkvQbu
なんでや風越がリベンジする可能性だってあるやろ
6 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:dby2au1g
>>5
(可能性は)ないです
真面目な話、去年の全国でのりゅーもんの活躍見ちゃうとなぁ……
7 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:y3vaTva2
つっても臨海にふつーに負けたやんけ
8 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:hDhu2bqJ
あれは臨海が強すぎるだけなんだよなぁ……
まあその臨海も優勝できないのが全国が魔境と呼ばれる由縁よ
9 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:ebaYa3vt
つまり優勝は清澄ってことでFA?
10 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:qjb7abT
>>9
ないです
11 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:ghYva2a
>>9
(ありえるわけ)ないです
12 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:faiR2by
原村のワンマンチームが勝てるとか草生える
13 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:rca3Uau
個人戦ならともかく団体戦はなぁ……
いくら全中王者っつっても一人でりゅーもん突破するのは無理
14 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:ua2abRa
麻雀が詳しくない自分に、どなたか清澄の現状をやきうで例えて教えてください
15 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:wbkaT1b
>>14
清澄が草野球チームにイッチローが一人だけ混ざってるものだとしたら、龍門渕はワン監督時代のホークス
16 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:b3taawG
>>14
ベイスに現役時代のゴジラを突っ込んで、ペナント優勝しろって言われてるもん
17 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:ua2abRa
>>15,16
サンクス
清澄君! 来年に切り替えて行こう!
18 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:yvaTvao
何かの奇跡で清澄が優勝するかもしれないだろいい加減にしろ!
ベイスファンのワイは清澄を信じとるで
19 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:wYvwD4i
>>18
横浜に奇跡は起こりましたか……?(小声)
20 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:yvaTvao
やっぱり駄目かも分からんね(白目)
21 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:tafahv2
ここまで一切触れられない鶴賀に涙不可避
【速報】清澄優勝
1 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:ysd6Fka3
まさかまさかの事態が起きた。先程まで行われていた全国高等学校麻雀選手権大会の地方予選、その長野大会の団体戦の部における代表校が決まった。全国への切符を手にしたのはなんと下馬評を完全に覆し、今まで無名校だった清澄高校である。優勝候補を下しての劇的な勝利に、観客からは多くの驚きとどよめきの声が上がっていた。
中でも活躍を見せたのは、大将を務める清澄高校の宮永咲選手(15)だ。龍門渕高校の天江衣選手(16)はプロとの混合大会でも優秀な成績を収めた大会でも屈指の選手だったが、宮永選手は天江選手を含む他の選手を見事に完封。最後は数え役満を見事に決める豪快なプレーを見せ、副将戦で原村和選手(15)が稼いだリードをさらに圧倒的なものとして勝利を決めた。
2 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:quRqk2bu
大 正 義 清 澄
3 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:tca3kaTa
ころカスワイ氏、憤死
4 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:eka6daku
清澄が勝つのなんて分かりきってたことやろ、あの原村がいるんやぞ
5 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:kg2ougGl
この大将の宮永って奴、テルーに似てるけどもしかして親戚か何か?
チャンピオンの親戚と全中王者とかもうこれ分かんねぇな
6 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:umy4kq8a
中継見てたけど大将の宮永がヤバすぎる
何だこいつ魔王か
7 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:tRka2uab
>>6
具体的にどんな感じなん?
8 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:umy4kq8ax
>>7
・試合が始まった時から妙な迫力を放つ
・嶺上開花を当たり前のように上がりまくる
・槍槓で嶺上阻止されるとお返しとばかりに倍満直撃
・責任払いでころたんに役満を直撃させる
強い(迫真)
9 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:wlAykWnlh
これは魔王ですわ間違いない
10 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:oalpiqhs
嶺上ってこんなに出るもんだっけ(白目)
11 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:wmhaRk1q
脱衣麻雀でこんな相手が出てきたら台パンしてるレベル
12 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:gaiYfaig
お前らの手のひらモーター式か何か?
13 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:T2kyfauy
手のひらテルー
14 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:kbgE2ajq
>>13
15 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:Iakau5ak
>>13
16 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:wma6jyTv
>>13
赤くなーれ
17 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:vyayku1u
清澄が勝ったんなら横浜も勝てるんだ(*^◯^*)
18 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:Faku1kau
>>17
せやな(交流戦を見ながら)
19 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:akd2kYka
やめろ
やめろ
20 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:uiaYkua1
前半戦は首位ターンだったから(震え
21 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:gKyk2kau
清澄からは星の輝きを感じる
22 名前:名無し:201X/0X/XX(火)ID:Skautaa1
>>21
やめてやれよ(善意)
「……うーん、この」
携帯の画面を見つめながら、思わず苦笑いを浮かべてしまう。
我が清澄高校麻雀部は、見事に全国大会出場を決めた。ただしそれは女子の団体と個人だけのことであり、残念ながら唯一の男子である自分はあえなく二回戦で敗退してしまったが、それでも部自体の快挙は喜ぶべきものである。
麻雀は今では世界的な人気種目であり、日本でもここ最近は注目を増してきている。その麻雀における快挙は予想外だったのだろうか、学校では麻雀部員がちょっとした人気者になったりしていた。
それで天狗になったというわけではないが、世間での清澄への評価もついつい気になって、こうしてネットで色々と調べてみた、という訳であるが。高校麻雀についての話題を取り扱ったとある掲示板のスレッドを目にした所、何と言うべきか、清澄高校麻雀部の評価は凄まじいものであった。
いや、ネタなのだろう。大真面目に言っているわけではなく、大袈裟に言い表すことで茶化しているのだろうと分かりはするのだが、中学からの友人に対するネットの評価は苦笑しか浮かべられない。
魔王。女友達に付いたそんな仰々しい名前は、自分の知る彼女の姿とは似ても似つかないものだった。
「あいつも、これから大変だなぁ……」
スマホの電源を切りながら、ふと、天井を見上げる。脳裏に浮かべるのは、件の女友達の姿である。
ショートの茶髪に、幼らしい容姿。小動物のようだ、という形容がよく似合う女友達は、数か月前までは大人しい文学少女というイメージでしかなかった。運動は苦手だったし、気も強くはない。それでいて何か頼むと結局引き受けてくれる程に付き合いの良い、一緒にいて楽しい友人だったのだ。
仲は良かった。中学の頃はよく一緒に遊びに行っていたし、家にお邪魔したこともある。友人に夫婦のようだとからかわれる程度には一緒に居たし、お互いそれが苦痛ではなかった。恋愛感情があった、というわけではないけれど。
そんな見知った少女が変わってしまったのは、彼女が麻雀を始める少し前のことだった。正確には昔に止めた麻雀を再び始めたということらしいのだが、とにかく彼女は変わっていた。いや、表面上は変わりはないし、何処が変わったのかと言われると説明するのは難しいのだが、どうにも以前までの彼女とは違っている風に感じてしまう。
強いて言うならば、おどおどすることが無くなった。以前までは人見知りの気があった彼女は、今では東京の満員電車でも平気そうにしている。成長したと言うべきなのだろうか、今までよりも押しが少し強くなったように感じられた。
とは言っても、大元の部分では彼女は変わっていない。彼女と話をする限りは、彼女の気安さや優しい性格に変わりはなかった。少なくとも魔王という言葉で形容されるような人間ではないのだと、声を大にして言いたかった。
「……ん?」
「……ぁ」
座り込んでいたベンチから腰を上げ、そろそろ部屋に帰ろうかと思い至った時のこと。ふと廊下の向こう側から歩いてきた少女と視線が合って、お互いに声を漏らしてしまった。
「奇遇ですね、須賀君。お散歩ですか?」
そう言って柔らかな笑みを浮かべた、まるで天使のような外見をしたふんわり系巨乳美少女。原村和はとてとてとこちらに近づいてくると、覗き込むようにして顔を見上げてきた。
……かわいい。何と言うか、和は可愛いのだ。いっそあざとさすら感じさせる彼女の仕草一つとっても可愛いし、近づく度に漂ってくる香りは健全な男子高校生にとって非常に毒である。
天使、というのは彼女のことを指すのだろう。惚れた、とまでは言わないが、非常に魅力的な少女である。部活仲間とはいえそんな少女がこうも気安く接してくるのだから、俺は本当に恵まれた立場にいると思う。全国の男子共よ、羨ましかろう羨ましかろう。
「ああ、まあ、ちょっとな。気分転換というか……」
「ふふ……。でしたら、私と一緒ですね。私もちょっと、卓を抜け出してきちゃいました」
悪戯っぽく、彼女は笑う。その笑みもまた可愛らしいもので、女性に慣れていない人間ならば一発で虜になりそうなものだ。咲の相手で女性への耐性だけは付いているのが幸か不幸か、俺の理性は未だに平静を保っているが。
全国大会。俺達が今いるのは、その会場――にほど近いホテルの中である。出場する女性陣は部屋の雀卓で最後の調整を行っているはずなのだが、どうやら彼女は息抜きと称してここまでやってきたらしい。
いつの間にやらマネージャー的な立ち位置になってしまっている身としては注意するべきなのかもしれないが、まあ、あれだ。和は強いし、ある程度の休息も必要だろう。
「そか。じゃあせっかくだし、なんか飲み物でも奢ろうか?」
一切の下心はなく、本当に下心とかはなく、彼女にそう提案した。頑張っている彼女へのご褒美と言うべきか、とにかくここで彼女をお茶に誘うことは普通のことであるはずだ。
別に和が可愛いとか、せっかく東京に来たんだからデートっぽいことの一回くらいとか、そういうことは関係ないのである。そもそもここで彼女が断れば、どうせ意味のない話であって――
「……はい。ありがとうございます、須賀君」
オーケーしてきた。笑顔で、嬉しそうに。
……成程。そうか、いいのか。オーケーか。いや待て、落ち着け。落ち着け須賀京太郎。ここで嬉しさを表に出すのはあまりにも童貞力が高すぎる。
単純に考えよう。ただちょっと、可愛くておもちが大きくて麻雀が強くて最近気になってる少女とお茶するだけだ。
ふむ。なんだ、ただの天国か。
「須賀君。その、お顔が少し面白いことに」
「……いや、悪い。ちょっとさっき見てた掲示板の思い出し笑いをしてて」
どうやら無意識ににやけていたらしい顔を、何とか元に戻す。
すまん、部長、咲。俺達が部屋に戻るのは少し遅くなるかもしれない。別に変なことを企んでいるわけではないが、ちょっとの役得くらいは期待しても許されるだろう。
だから、ほら。……休憩って一時間くらい挟んじゃっても大丈夫だよね?
「じゃあ、和。ちょっとあそこの喫茶店まで――」
瞬間。和の顔面に、何かが当たった。
凄まじい勢いで投げつけられたそれは、彼女の顔面で軽やかにリバウンドを行う。数瞬の間空を舞った後、それは床に転がった。
それは、彼女が普段持ち歩いていたペンギンのぬいぐるみであった。おそらく部屋に置き忘れていたのであろうそれが、何故か彼女にボディアタックを仕掛けている。
視線を、それが飛んできた方向へと向ける。そこに立っていたのは見慣れた姿の、一人の少女であった。
「――ごめんね。手、滑っちゃった」
宮永咲が、そこにいた。
「……いや、滑ったって、お前」
「滑っちゃった」
「いや、だから」
「滑っちゃった」
「アッハイ」
流石に違和感を感じて物言いをすると、有無を言わさぬ彼女の迫力につい負けてしまう。
……まあ、咲のことだし、またドジか何かをやらかしたんだろう。うん、そうだ。そういうことにしておこう。
「……咲さん」
「ホントゴメンね和ちゃん。私、和ちゃんが部屋にぬいぐるみ忘れてるのを見つけて、凄く心配で……。和ちゃんっていっつもぬいぐるみと一緒にいるから、それがないと寂しいのかなって思って、それで焦っちゃったんだ」
「ええ、ええ、大丈夫ですよ。咲さんがドジで早とちりで空気読まないのはいつものことですし、別に気にしてませんから」
「……あはは」
「……ふふ」
早速咲が和に近づいて、謝った後に二人で笑い合っているのは仲が良いと言うべきか。まあ関係が良好であるのならば良いであろう。
……しかし、なんだな。どうにも肌寒くなってきたが、冷房のせいだろうか。背中がぞわりとして堪らない。
「咲さん、用事がお済みならもうお戻りになられては? 私は須賀君にお茶に誘われましたので、二時間ほど留守にしますので」
「は? ……あ、そっか、その胸で誘ったんだ。いいよね、栄養が胸に行ってる人は。考えるのも生きるのも楽そうでさ」
「え、ごめんなさい、貴方咲さんだったんですか。すいません、私てっきりまな板が人の言葉を喋ってるのかと思いまして……。小さいと大変ですね、見分けがつきにくくて」
「……」
「……」
今度はお互い組み付いてじゃれあいだした。仲が良いのは良いことなんだが、正直自分が除け者にされている気がして寂しい。
というか、あれだ。とりあえず言いたいこととしては、だ。
「……あの。結局、お茶は……」
結局。二人のじゃれ合いは部長が探しに来るまで続き、お茶の機会は逃すことになったとだけ言っておく。
Q.次は?
A.筒香が三冠王取ったら