デスノート A true new world starts 作:有山氏
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CIA所属の女性諜報員、ハル・ブロックはキラ対策としてハル・リドナーという偽名を使ってキラ事件の捜査に当たっている。
彼女は今、自宅の書斎室で捜査記録をまとめている。
キラは何人いるのか、どこにいるのか、どんな人物なのか、独自でプロファイリングを彼女は行っている。
でも、それらは全て虚構な事なのである。
「よくもまあ、嘘をそんなに並べられるね」
横から人間ではない異体が話しかけてきた。
その姿は、白の黒が螺旋状に埋め込まれ、柔らかそうな皮膚をし、人間のような瞳で、頭は真っ白な色をしている。
「シーラ。別に死神の貴方には関係のない事でしょ」
「でも気になる。だって貴方ーーキラじゃない」
シーラにハルは目を細める。
「キラなのに、嘘ばっか書いてよくやるよ。辛くない?」
ハルはPCから目を離す。
「何回言えばいいの。私はキラじゃない」
1番上の引き出しを開け、 二重になっている板を取り外し、そこに置かれてる鍵をとる。
そして、一番下の引き出しをその鍵で開け、ガラスケースを取り出す。その中には3冊の黒いノートが中に入っていた。
ガラスケースの蓋を開け、一冊のノートを手に取る。
「私の友人はキラの裁きに巻き込まれた。だから私はキラが憎い。キラではなく正しい捌きをするのは私の望み。だから私が裁くのは司法取引で自由に生きてる犯罪者、そして」
「デスノートを使用していたキラ信者、2人ね」
「ええ。これ以上キラ信者にノートを使わせないために、デスノートを使用するロシア人男性、中国人女性を探し出して、それぞれの自国まで行ってノートを奪うのは正直苦労したわ」
「女の異常性は怖いね〜」
「あんたも女でしょ。」
ハルはPCに目を移し、キラ事件をまとめたファイルを長官に贈り、アドレスの識別を替え、犯罪者の司法取引のリストがあるデータに入る。
そして、ぺンを手に取り、そこに載ってる名前をノートに書いてく。2人の名前を書き終えノートの入ったガラスケースを戻し鍵も同じ場所に戻す。
「おい、お前つまらない」
目の前で書斎の棚を見る異体が話しかけてきた。
全身がブクブクと膨らんでいて、人間でいうマックス級のデブだ。笑っている訳ではないが口が裂けていてそう見える。
「ごめんね、ミードラ。夜神月みたいなキラじゃなくて」
死神、ミードラは10年前に起きたキラのような存在を見つけてかったらしい。
「あのロシア人じゃなくて、もっと慎重にノートを落とせば良かった。そうすればお前に奪われず済んだのに」
ミードラは後悔しているが、風貌のため笑って見えておかひな死神にハルは感じた。
すると壁から全身目ん玉が埋められた巨大な頭が出てきた。
「同じ……あの中国人……」
「毎回、この話題になると、そこから出てくるね、ヌ」
ハルはヌの登場に毎回疑問に思う。
目の前には口が裂けてるデブと、目ん玉まみれの巨大の頭の死神二体がいる。なんともシュールな光景で思わず苦笑を浮かべる。
「何がおかしいの?」
横からシーラが話しかけてくる。
目の前の異様さに比べるとシーラは大分落ち着いた風貌の死神だ。
「別に。何でもない」
PCに再び目を向け、日本の死者の数が載ってるデータに飛ぶ。
データには先週数週間前から異様に死者の数が増えているグラフが載ってる。
「今度は、それか」
「ええ。このデータから察するに恐らく日本にキラがいる」
「なんでよ。もしかしたら日本にいると思わせてるだけじゃない。それかただのバカかもしれない」
「いいえ。思わせてるだけならなんで日本限定なの。他の国バラバラにやった方が捜査は難航しやすい。それにバカがここまで人を殺さない。数週間前から数えると5000人以上の人間が不審死を遂げてる。それも全員犯罪者。おそらくキラ信者ね」
「流石、キラ捜査の責任者ね。あなたがキラだけど」
ハルは再び顔を顰める。
「だからキラじゃない」
オリキャラを書く力量はないので、申し訳ないですが既存のキャラにしました。
ハルを好きな方は申し訳ありません。
ドラマでは一応ハルとして悪役で出てた気がしたので、諸々の事情でハルをもう一人のキラにしました。