ガルパン転生   作:グラン(団長)

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2話だよ


2話

「そんじゃ今の模擬戦見て気づいたこと言ってくよー、まずみんなに言えること。いや、Ⅳ号は別として、基本的な操作はちゃんとできてるみたいだか細かい部分はこれからの練習あるのみだね。あとは敵に見つからないような戦車の動かし方、それと戦闘になったときの動きを覚えるとだいぶ変わると思うよ」

 

秘技、それっぽく言ってアドバイスっぽくするの術。

いやぁ、姉ちゃんに聞いた話だとみんな初心者って話だったのに普通に動けててビックリしました。

つーか乗りはじめて2週間ぐらいであそこまで動かせるのはおかしいと思う、さすが主人公がいるだけある。

そう考えると俺が教えなくてもどうにかなるんじゃね?って思うんだけどどうなんだろ、バタフライエフェクト的な感じで負けちゃったりしないよね?

どうしよ、不安になってきた。

 

「あの~、コーチ?コーチー」

 

「あぁ、ごめんごめん。えーと、秋山さんだっけ?質問かな?」

 

「はい!先程おっしゃった戦車の運用方法というのは具体的にはどんなものか教えてもらってもいいでしょうか!」

 

「そうだね、今日のところは下校時間も近いから明日また戦車に乗って実演してみるよ。戦車毎にそれぞれ最適な動き方があるから興味がある人は帰って調べてみても面白いと思うよ」

 

まじで重要だからね、昼飯とか。

WOTやるなら必須技能だと思ってますはい。

 

「なるほど!了解であります!」

 

「あと、コーチって呼ばれるのはなんかこそばゆいから角谷弟とかそんな感じで呼んでもらえると助かります」

 

「角谷弟はちょっと……」

 

協議の結果、呼び方は杏仁君、さんに決まりました。

姉がいるからとはいえ同年代の女の子達に名前で呼ばれるのは恥ずかしいです、男の子だもの。

 

こんな感じで本日の練習は終わりとなりました。

反省会の間、河嶋さんがこちら側に戻ってくるとこはなかったけど大丈夫なのだろうか?

 

「んじゃ姉ちゃん、俺帰るけど」

 

「おつかれ~、私は生徒会の仕事ちょっとやったら帰るから先に帰っといて」

 

「おけ」

 

「あの!」

 

と、姉ちゃんとバイバイしようとしたら後ろから声をかけられた。

振り向いてみると、オレンジ色のロングヘアーの可愛らしい子がいました、たしか武部さんだったかな。

 

「ん?俺?」

 

「そう、杏仁君がもしよかったらなんだけど、これからみほの家で杏仁君のコーチ就任パーティーをしようと思うんだけど、どうかな?」

 

すこし恥ずかしそうにそう言う武部さん(カワイイ)の後ろではⅣ号に乗っていた、西住さん、秋山さん、冷泉さん、五十鈴さんの姿がある。

なにこれ、どゆこと?ドッキリかなんかかな。

 

「姉ちゃん、こういうときってどうすればいいん?」

 

「なにテンパってんの、大人しくついていけばいいじゃん。せっかくのお誘いなんだから」

 

なんだこのロリっ子ニヤニヤしやがって、行っちゃうぞ?ほんとにいいのか?

……え、マジで?

 

「え~と、迷惑じゃないんなら」

 

「もちろん!ね、みほ!」

 

「う、うん」

 

なん、だとッッッ!!!

JKの自宅に出会って初日でお呼ばれするだと!

しかも5対1!

 

「……姉ちゃん、俺コーチ引き受けてよかったよ」

 

「そりゃよかった、まぁはしゃぐのもほどほどにね~」

 

ここまで姉ちゃんに感謝したのは始めてだ、今まで偉そうなロリっ子だと思ってたけど考えを改める必要があるらしい。

 

「……なんか失礼なこと考えてない?」

 

「いえいえ滅相もございません杏様、お仕事頑張ってください」

 

「まぁ、いいけど。それじゃ武部ちゃん達、このバカよろしくね。なんかしたら殴っていいから」

 

そういって姉上は去っていかれた。

 

「そ、それじゃあ行こうか!」

 

「うん、ふつつかものだけどよろしくね」

 

「それはなんか違くない!?」

 

おっとパトスが溢れ出ちまった。

 

 

 

 

 

ーーーーー

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ーーー

ーー

 

 

 

 

西住さんの家はいい香りがした。

おっと、じゃなくて綺麗に掃除されていた。

なんかボッコボコにされた熊のぬいぐるみがあるけど気にしない。

 

「それじゃあ料理ができるまで杏仁君は座って待っててよ」

 

「え、いいの?なにか手伝うけど」

 

「大丈夫!こっちは私達に任せていいからくつろいでててよ。ね?みほ」

 

「う、うん。あ!待ってるのも暇だろうからボコでも見てて」

 

そう言うと、西住さんはDVDをプレイヤーにセットしてアニメを流してくれた。

いい子達やでぇ、……開幕ボッコボコの熊が出てきて嫌な予感しかしないけどね!

 

一人暮らしのキッチンに5人も入るのは厳しいらしく、料理は武部さんと西住さんが作るらしい。

あぶれた4人でこのなんとも言えないアニメを見ている。

なんなんだろうこれ、バイオレンス物なのかな?

全体的に救いがないんだけど。

 

「…………」

 

よかった、俺が変なわけじゃないらしい。

だってみんななんとも言い難い顔で見てるもん、爆睡してる冷泉さんを除いて。

 

「……がんばれ、がんばれボコ」

 

と思ったら西住さんがめちゃくちゃ熱心に見てた、てか応援してた。

包丁持って。

 

「ちょっとみほ!?こっちこっち!料理中だよ!」

 

「あ!ご、ごめん」

 

謝りつつも気になるのかチラチラテレビを見てる西住さんカワイイペロペロ。

よし、ここはちょっくらいい人アピールしておこうかな!

 

「俺が変わるよ、西住さんはこっちに来て見なよ」

 

「え、でも」

 

「いいからいいから、なにも仕事しないってのも悪いからさ」

 

はい、西住さんとポジションチェンジ、包丁を受け取って武部さんの横に移動。

まな板の上には皮を剥きかけのじゃがいもが鎮座してた。

 

「これを剥けばいいのかな?」

 

「うん、そのあと四当分に切っておいてくれると助かるよ」

 

「了解」

 

こう見えて料理は得意なのだ!

転生する前も自炊はしてたし、転生してからもちょくちょく料理はしてるので姉ちゃんレベルにはなっている。

この俺にかかればじゃがいもなんて秒殺でござる。

あと武部さんいい匂いする。

いや、気になるでしょだって、童貞だもの。

いつの間にかコンタクト外してメガネになってるし、カワイイんだが?

 

「おぉ!皮剥くの早いんだね!」

 

「慣れてるからね、材料からして肉じゃがかな?」

 

「うん、それとお魚を焼いて和食にしようかなって。ごめんね?パーティーっぽくなくて」

 

「全然大丈夫だよ、女の子の手作りなんて始めてだからすごく楽しみ」

 

「よ、よーし!美味しくするからおとされないように覚悟しておいてね!」

 

うわぁ、カワイイなぁ。

ちょっと恥ずかしそうにしてるのが余計カワイイなぁ。

さっきからなかなか目を合わせてくれないけどカワイイなぁ。

 

「ふふふ、そちらはずいぶんと楽しそうですね。まるで夫婦みたいですよ」

 

「なッ!?」

 

五十鈴さんがからかってきおった、やりおる。

顔を真っ赤にしてショートしてる武部さんもカワイイ。

 

いろいろとハプニング(主に武部さんがショートした)はあったものの、料理が出来上がった。

机の上には、美味しそうな焼き色のついた魚、さやえんどうが乗って色鮮やかになったにくじゃが、ホカホカと湯気を立てているお味噌汁が並んだ。

やばい、美味しそう。

 

「うわぁ、美味しそう!」

 

「お二人共すごいです!」

 

「私もお料理の勉強をしようかしら」

 

「いや、ほとんど武部さんが作ってくれたから。俺はちょっと切ったぐらいだよ」

 

「そんなことないよ!杏仁君すごい手際がいいからビックリしちゃったよ。麻子も女の子なんだから寝てばっかりいないで杏仁君を見習いなさいよね」

 

「む、そんなことはいいからさっさと食べるぞ。冷めたらもったいない」

 

一理ある、ということでいただきます。

 

「…………」

 

武部さんメッチャ見てくるやん、それにつられてみんなもなぜか様子をうかがってるし、照れる。

ん~、じゃがいもはしっかり火が通っていて味も染みてる、調度いい塩梅ですな。

 

「すごく美味しいよ、武部さん」

 

「本当!よかったぁ~」

 

「もう私たちも食べていいのか?」

 

「いいよいいよ!どんどん食べて」

 

いやぁ、こんな美味しいご飯が、しかもJKの手作りが食べられるなんて、ほんと転生してよかったわ。

 

ご飯の後は食器の片付けをして、みんなで談笑してお開きになった。

特に戦車の話題が盛り上がった特に思う、主に秋山さんが。

すんごい食い付きだったもん、目がランランと輝いてたもん。

他のみんなも興味深そうに聞いてくれてよかった、WOTで鍛えた知識がちゃんと実を結んだよ。

クランのみんなに伝えてあげたい。

 

 

WOTしてればJKと仲良くなれるよ!って

 

 

 

 

 

 

 




2話だったよ

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