ご注文はチョットした人生のやり直し?ですか?   作:IS提督

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第40話 花火祭り②

第40話 花火祭り②

 

メグ「イタッ!」

 

アレから少し歩いた頃、街灯が全て消え

 

その直後 急にメグが足を引きずり出した

 

幸い 個々には出店がチラホラあるので多少薄暗いが周りの様子が見える

 

正一「大丈夫ですか?」

 

メグ「...うん、大した事ないよ~」

 

そう言いながらも メグの顔は痛さで引きつっている

 

正一「...そこに有るベンチで休みましょう」

 

そう言い 俺とメグはベンチに腰を下ろす

 

正一「痛みますか?」

 

メグ「少しだけ」

 

正一「...チョット失礼しますね」

 

そう言うと俺はメグの目の前にしゃがみ メグの足に触れる

 

メグ「ン///」

 

まずは見て確かめるか...

 

そう思い俺は携帯電話のライト機能をONにしてメグの足を見る

 

...見た感じは 赤く腫れるな

 

さてと 次は触診だな

 

...別にえっちい 意味じゃないぞ!

 

メグ「ン....ア...ン///」

 

んんん!?

 

え? チョット待って?!

何で色っぽい声を出すんですか?!

 

俺 足をほんの少しだけしか触って無いよ?!

 

待って待って!!

 

その声 止めてぇー!!

 

社会的に殺される~!

 

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ーー

 

.....取り敢えず解った事は 足首の炎症が確認出来たという事だ

 

こういう時は 祭り本部にある『救護所』に連れて行けば大丈夫なのだが フィナーレ花火の為 周りは出店以外の灯りが無い

 

此処にも出店は有るには有るのだが 出店エリアの中心地から大分離れている為 見えずらく危険である

 

つまり、今俺が出来る事と言えば 簡易的な応急処置を行う事である

 

炎症を起こした時の処置法は 患部を冷やす事である

 

しかし、生憎と今現在 俺達は 何も冷やせるものを持って居ない

 

何か無いかと俺は周りを見る

 

...近くに水道は無いな

 

有るのは...

出店...

 

唐揚げ、焼きそば、ラムネ、お好み焼き...の4店か

 

その中で1番冷やす物が有るとすれば…

 

常識的に考えて ラムネだな

 

ラムネを冷やす為には 氷等を使ってるハズ...

 

...まさか 冷蔵庫なんて事は無いよな…?

 

正一「...チョット此処で待っててください」

 

メグに声を掛け ラムネを売っている出店に行く

 

.....良かった

ラムネを冷やしているものは氷だ...

 

正一「すみません...

ラムネと....氷を貰えますか?」

 

おっちゃん「...ラムネは 残り1つしかねぇが それで良いか?」

 

おっふ...このおっちゃん めっちゃ声渋い...

 

正一「えぇ、問題ないです」

 

おっちゃん「んで 氷の方なんだが...どのくらい欲しい?」

 

正一「...貴方の一掴み分で大丈夫です」

 

おっちゃん「そうか」

 

そう言うと おっちゃんは氷に手を突っ込み そして引き揚げた

 

その引き揚げた氷を透明な袋に入れ ラムネと一緒に俺に渡す

 

正一「ありがとうございます」

 

そう言う同時に お代を払う

 

おっちゃん「ん」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

俺はラムネ屋で買った物を持ち メグが居る場所に行く

 

正一「お待たせしました」

 

メグ「大丈夫だよ...」

 

正一「そうそう、メグちゃんにお願いが有ります」

 

メグ「ん? 何~?」

 

正一「..ハンカチを貸して貰えますか?」

 

メグ「良いよ~

どうぞ~」

 

正一「ありがとうございます」

 

そう言い メグからハンカチを受け取る

 

正一「一応確認しますが このハンカチで 縛り目を作っても良いですか?」

 

メグ「?

問題ないよ~」

 

メグの許可を取ると同時に 自分の持っているハンカチの端と メグのハンカチの端を結ぶ

 

コレで長さは足りるな...

 

正一「メグさん もう一度失礼しますね」

 

そう言うと俺はメグの前にしゃがみ 腫れている足に 先程貰った 氷を袋ごと当てる

 

メグ「キャッ!」

 

正一「あぁ...すみません

腫れていたので氷を当てています」

 

そう言いながら 氷袋ごと 先程長くしたハンカチで足首を巻く

 

正一「...かなり 手荒いですが

一応は応急処置は完了です」

 

メグ「うん...

ありがとう」

 

正一「っと 隣、失礼しますね」

 

そう言い俺はメグの隣に座る

 

...ーン!!

ドーン!!

ドーン!!.....バチバチバチ!!

 

ビクッ!!!

 

...おぉ...さっきまで 気が付かなかったけれども もう花火が上がり始めたのか...

 

...綺麗だな

 

花火を見たのは『対テロ戦争』以来か...

 

メグ「綺麗だね~」

 

正一「えぇ、物凄く綺麗ですね」

 

メグ「正一君、さっきは助けてくれてありがとう」

 

正一「え? あぁ..どういたしまして」

 

メグ「正一君って凄いね~

さっきのはCQC?」

 

正一「いいえ、合気道ですよ」

 

メグ「...そうなんだ...」

 

 

メグ「ねぇ 正一君...」

 

正一「はい?」

 

メグ「ううん、なんでもないよ」

 

? ... 何か一瞬寂しそうな顔をしていた様な...

 

言い難いけど言いたい事があるのかな?

 

そう言えば ラムネをまだ渡してなかったな

...ラムネ飲めば気分晴れるよな?

 

少なくとも『アイツ』はそうだったしな…

 

 

正一「メグちゃん、これをどうぞ」

 

そう言い メグにラムネを渡す

 

メグ「え?ありがとう」

 

そう言いメグはラムネを受け取る

 

 

カシュッ! カラン..シュワシュワシュワ...

 

懐かしく 心地の良い音が耳に入る

 




ヤヴァイ スランプどす

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