ご注文はチョットした人生のやり直し?ですか?   作:IS提督

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第27話 地元 1 ①

第27話 地元 1 ①

 

ガタンゴトン! ガタンゴトン! ガタンゴトン!

 

一定的なリズムで音と振動が有る

外を見ると まだ暗い

今はココアと共に電車に乗っており ココア宅に向かって居る最中だ

 

ココア「う~ん! やっぱりチノちゃんが入れる珈琲は別格だね!」

正一「そうですね

朝早くに出るにも関わらず 早起きしてくれて 朝弁当まで作ってくれるなんて」

ココア「私には絶対に無理だよ!」

正一「...誇れる事じゃ無いですよ」

 

相変わらずココアは平常運転だが

やはりテンションが空回りしている

...まぁ それもそうだよな

千夜 曰く『今まで仲良いと思ってた奴が実は自分の事を物凄い嫌って居てチョトしたイジめ?みたいに』なってんだからな

女子特有の上辺だけの関係って怖ぇ

 

ココア「正ちゃん! 今日は何する?」

 

急にココアが質問して来た

 

正一「そうですね...」

 

何か やりやい事か...

えっと この電車で地元に着く時間は...エット...朝の7:03分か

だとすると

 

正一「ココアさん

今日は山にピクニックに行きましょうよ」

ココア「山にピクニック?

どうして?」

正一「山ってのは良いもんですよ

辺り1面に広がる緑色

綺麗で心が落ち着きますよ」

ココア「落ち着くかぁ...」

正一「どうですか?」

ココア「うん! イイね

じゃぁ ミクちゃんも呼ぼうよ!」

正一「あっ ミクさんは今回は誘わないで頂けると助かります...」

ココア「え? なんで?」

正一「偶には 姉弟2人だけで話したい事が有るんですよ

まぁ ココアさんとデートがしたいな...

的な感じですよ」

ココア「で、でで、デート?!/// 」カァァ//

正一「え!?ヤッベ、嫌でしたらミクさんを呼んでも良いですけど」

ココア「..........ない」ボソ

正一「えっ?もう一回言ってください」

ココア「....嫌じゃないよ///」

正一「じゃ、じゃあ そう言う事で進めて行きましょうよ

その為にも今の内に寝ておかないと...」

ココア「そうだよね! 終点が目的地だから寝過ごす事はないよね!」

正一「ですね

では...おやすみなさい」

ココア「うん...おやすみなさい」

 

話は少し戻るけど ココアの声が聞こえなかった時 絶対に怒ってたよな...

間違いない だってあんなに顔赤くしてたんだもんな...

俺にはどうやら 人を怒らせる才能が有るらしいな

つくづく思うよ...

あ~あ 笑えねぇな

っと そろそろ寝ないとマジでやばくなるな...

 

...虐めの事はピクニックの時が勝負だな

 

そう考え 俺は意識を手放した

 

ーーーーーーーーーーーー

 

『エ~ 間も無く終点 終点 お出口は右側です!』

 

アナウンスの声で俺は起きる

ココアはまだ寝ている

まぁ 駅のホームに入ってから起こせば良いか

..............

 

列車が駅のホームに入ったので俺はココアを起こすべく声を掛ける

 

正一「ココアさん、ココアさん 起きてください

もう降りますよ」

ココア「うん?...正ちゃん?」

正一「着きましたよ」

ココア「...はーい ムニャムニャ」

 

あらら まだコレは寝てますね

どうしたものかな

まぁ取り敢えず荷物を上のネットから降ろすか

 

そう思い手を上に伸ばすのだが...

 

......やべぇ マジかよ 身長が足りねぇ

確か俺の今の身長は146cmだから

...小さすぎじゃね?

いやマジで...

 

乗った時はココアが荷物をネットの上に乗せてくれたから良かったけど...

兎に角 ココアを起こさなければ どうにもならんな

 

そう考え俺はココアを起こすべく再び声を掛ける

 

正一「ココアさん 大真面目でピンチです!

起きてください!」

ココア「うん...」

 

ハァ...ッチ

仕方ないな あれを使うか

 

正一「お姉ちゃん 手伝って欲しい事が...」ボソ

ココア「まっかせて!!」

 

必殺 『耳元でボソボソ作戦』

うん ネーミングセンスを感じられないな

 

ココア「で お姉ちゃんは何をすれば良いのかな?」

 

にしても めっちゃ効果有るな

起きるだけではなく寝起きもバッチリと...

 

正一「では『ココアさん』上に有る荷物を降ろして下さい」

ココア「まっかせて!!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

俺達は駅の改札を出るとスグにココアのママンもといお母さんが 迎えに来てくれた

 

保登母「おかえりなさい ココア、正一」

ココア「お母さん ただいま!」

正一「ただいま戻りました」

保登母「正一 新しい生活はどう?」

正一「ココアさんの『お姉さん』ぶりや向こうで出来た友達のお陰で何不自由無く生活して居ます」

保登母「ココア良かったわね!

お姉ちゃんだってよ」

ココア「当たり前の事をしているだけだよ!」

保登母「それは良い事よ!

...そろそろ 車に戻ろらないと お父さんが車の中で寝ちゃうわ」

ココア「え!? お父さんも来てるの?」

保登母「そうよ~

久しぶりに 娘と息子が帰って来るって 1番張り切ってたわ」

正一「パパン...」

保登母「それじゃぁ行くわよ

付いてきて~」

 

ってか...初めて見た時から思ってたんだけど

ココアのママンって何歳なんだよ

見ため めっちゃくちゃ若い

ココアのパパンは歳相応の見た目をしてるのに

 

唐突に思い付いた事を考えながら保登母に付いて行く

 

ーーーーーーーーーーーー

 

駅の外に出るとココアが走って アル車に向かって行く

その背中を眺めながら 保登母が口を開いた

 

保登母「最近ココアの調子はどう?」

 

出たよ 今一番聞かれたくない事

この状況でこ模範解答は何なんだろうか?

 

....あくまでも俺の回答は 親にはそう言った類の心配事はバレたくないものである

 

となれば やる事はコレだな

 

正一「お母さんからはどう見えますか」

保登母「そうね~

何だか 無理している様に見えるわね...

私の思い越しだと良いのだけれども」

 

...『流石は親』としか言いようが無いな

この短時間で解るとは イヤハヤ

 

保登母「...さてと そろそろ私達も車に乗り込みましょうか

お父さんも待っている事だし」

正一「そうですね では...」

 

そう言い 俺達も車に乗り込む

 

やはり 運転席には堅物...賢そうなパパンもとい保登父が座っていた

 

正一「お久しぶりです」

 

俺が挨拶をすると今まで険しい顔をしていた保登父の顔はニッコリとして 人当たりが良さそうな顔に変わった

 

保登父「おかえりなさい 正一」

 

正一「只今戻りました」

 

ーーーーーーーーーーーー

車内にて...

 

ココア「それにしても お父さん 急にしかめっ面になるのは辞めてよ~

しかも私だけじゃなくて正ちゃんにまでやるのはダメだよ~」

保登父「ハハハ

相変わらずココアは正一には甘いな」

保登母「あらあら」

保登父「だけどなココア

人間に最も大事なモノは挨拶と言っても過言ではないと思う

俺は正一も保登家の1員だと思って居る

正一にも厳しくするのは家族ならばこそだ」

ココア「成程...」

 

おぉ! 珍しくココアが考えて居る

 

...それにしても『家族ならばこそ』ねぇ

嬉しい事を言ってくれるじゃん

 

ココアの一言で車内がシンと静まる

この雰囲気は不味いと思ったのだろうか 保登母が言葉を発する

 

保登母「難しい話はここまでにして

ココア達はこの休日は何がしたいのかしら?」

ココア「今日は 正ちゃんと2人でピクニックに行く予定だよ」

保登母「あらあら デートかしら?」

ココア「うん!」

保登父「ゴフォ!!!」

 

いや パパン 本気にするなよ...

 

保登父「デ、デ、デ、デートォ?!」

 

アカン 保登父がパニクってるわ

 

正一「デートとは言いますけど、只只 二人でピクニッk...」

保登母「あらあら お父さんったら

姉弟でデートって憧れるじゃない

私は見てみたいわぁ」

 

ママン!?

チョト?! おま 何言うてんや!?

 

アカン 早くちゃんとした事を伝えないと

ココアからチャンと説明すれば誤解が解けるはず!

 

そう思い俺はココアの方を見るのだが

 

ココア「///」カァァ!

 

正一「」

 

ココアさーん!

何で顔を赤くしてるんですか?!

照れることは何もしてないでしょ!?

 

あぁ ママン! チョト待って!

変な事をパパンに言わないで!

余計混乱してるから!

 

あぁ!話が盛大に独り歩きしてるゥ!!

 

誰か助けてくれぇ!!!

 

 




ママンの性格が違うと思いますが ご了承ください

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