俺氏、ガルパンの西住まほが可愛すぎて咽び泣く。
一気観してしまいました。面白すぎる。
べ、べ、別にガルパンのSS書きたいとかじゃないですからね!
……ふぅ、切り替えた。
しっかり切り替えましたよ。
それでは、今回もパンツァー・フォー!
秋晴れの気持ちいい休日の朝。
まだ特別寒くもなく、程良い涼しさで朝の二度寝も捗る。
しかし、枕元に置いてある携帯から、けたたましい着信音が鳴り響き、眠りの世界から引きずり出された。
「はい……もしもし……」
「八幡、おはようございます」
「わぁー君は朝起こしてくれるフレンズなんだねー嬉しいーありがとー」
俺は通話を切り、布団の中に潜り込んだ。朝寝かせてくれるフレンズの方がありがたい。
もちろん、すぐに二度目の着信がきた。
「……はい」
「八幡……」
「わ、悪い……」
「フレンズとはなんですか!フレンズとは!私達は恋人同士ではないのですか!?」
「そ、そっちかよ……」
「まったく……今日のライブ、ちゃんと観に来てくださいね」
「ああ、それは問題ない」
今日はμ’sがハロウィンのイベントでライブを行う日だ。
海未の声は、電話越しにはっきりわかるくらいにはしゃいでいた。
秋葉原の街は真っ昼間からハロウィン一色で、純粋すぎる日本人の俺はかなり気後れしてしまう。μ’sのメンバーもそれっぽい衣装でパフォーマンスを行うらしい。しかも、ライブ前のハロウィンパレードにも参加するらしく、そちらでは、ライブとは違ったコスプレが見れるらしい。
さて、どんな衣装を……
「こっちの物語でも登場!みなぎる愛!キュアーチカ!愛を無くした哀しいボッチさん。このキュアーチカがあなたのドキドキ、取り戻してみせる!」
「太陽サンサン、キュアサニーやよ~」
海未のコスプレ……いや、変な意味ではなく。何というか、すごくいいものになると思うんですよ。つーか、二度も海未のコスプレが見れるとか、最高かよ。
「比企谷君!お願いだからスルーは止めて!」
「ウチらも傷つくことあるんよ?」
「いや、リアクションに困ったのでつい……」
絢瀬さんは無駄に似ているが、東條さんは似せる気が欠片も感じられない。共通点は関西弁くらいだ。ビジュアルでいえば、キュアサニーには高坂さんが一番近いと思う。
「比企谷君、今日は来てくれてありがとう!」
「いえ……休日は大体暇なんで……」
何だかんだ美人二人に緊張していると、視界の端に、かなり気合いの入ったコスプレイヤーを見つけた。
「な、なあ、ルクス。ここはどこなのだ?私達は爆発でどこまで飛ばされてきたのだ?しかも、変な道具を向けられているのだが……」
「落ち着いてください、リーシャ様。敵意は感じられないというか……」
「むしろ歓迎されているように感じますの」
物凄い美男美女の集団だ。男は一人だが。
さすがハロウィン、リア充のイベントだ。
「あの……海未は?」
「海未ちゃんは……いや、楽しみはとっとかないとね」
東條さんは、μ’sの楽屋がある場所を教えてくれた。
楽屋前には、μ’sの二年生組がいた。
「あ、比企谷君だ!」
「ほら、海未ちゃん!恥ずかしがってないで!」
「え?あ、ちょっと……」
そこには、人魚のコスプレをした海未がいた。エメラルドグリーンの輝く衣装が、海未のすらりとした肢体を包み、言葉を無くすくらいに美しかった。
だが本人は自分が振りまく魅力には気づかず、もじもじと胸の前で手を合わせている。
「ど、どうでしょう?」
「…………」
「八幡?」
「……あ、ああ……すごく、いい」
「み、見すぎです。恥ずかしいではないですか……」
この前の大胆さはどこへやら、海未はぷいっとそっぽを向き、さりげなく高坂さんの後ろに隠れた。
「もう、海未ちゃんは照れ屋なんだから~」
「う、うるさいですよ!穂乃果」
やはり先日の事を思い出して恥ずかしくなったのかと思い、その背中を見送っていると、海未はこっちを振り向き、周りに悟られぬよう、はにかんで手を振った。
俺はそれに頷き、今日のイベントが上手くいくよう、心の中で何度も祈った。
読んでくれた方々、ありがとうございます!