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それでは今回もよろしくお願いします。
「……PV撮影?」
「ええ、何でも水着にならなければいけないらしくて……」
「そっか……頑張れ」
「投げやりすぎます!」
「いや、他になんて言や……そうか」
「?」
「海未……お前は気にしてるのかもしれんが……お前はまだ成長の余地はある。気にすんな」
「はい?何の事ですか?」
「奉仕部にもお前と同じ理由で悩んでいる奴がいるからな。別にお前だけの悩みじゃない。その内成長するんじゃないか」
「…………っ!!!な、な、何を言ってるのですか!この変態!あっ、お母さん、何でもないです……」
「あんま夜に騒ぐなよ……」
「あ、貴方のせいではないですか!お、お母さんもこっそり覗かないでください!何ニヤニヤしてるのですか!」
「…………」
「ほら、もうドアを閉めてください!まったく……いきなり何を言い出すのですか!」
「いや、悩みっていうから……」
「そんな事ではありません!いえ、悩んでるといえば悩んでるのですが……でも穂乃果とはそこまでの差はありませんし、頑張ればことりくらいには……」
「おーい……」
「はっ……な、何を言わせるのですか!」
「いや、言わせてないから……てか、話の本題ってなんだったっけ?」
「ああ、そういえばそうでしたね……その……水着を選んで頂けませんか?」
「頑張れよ。それじゃ、お休み」
「いきなり切ろうとしないでください!じ、実は……今持っている水着より少し可愛らしい物の方が曲のコンセプトに合っているという話になりまして……それで……」
「……それで?」
「絵里が『私も新しく買うから、比企谷君に選んでもらうってのはどう?』なんて話に……」
「いきなり話飛んだな……飛躍っぷりがコイキングからギャラドスへの進化並だ」
「ポケモンの話は今はいいのです!だから、その……三日後は空いてますか?」
「ああ、すまんその日は用事が……」
「よかった。暇なのですね」
「おい」
「その程度の嘘が見破れないとでも?」
「……はい。ごめんなさい」
「もしかして……嫌……でしたか?」
「別に……ただ碌なアドバイスはできんぞ。女子の普通のファッションすらよくわからん」
「大丈夫ですよ。似合うかどうかだけ判断してくれれば」
「……善処する。つーか何で絢瀬さんが……」
「さあ……本人は何となくと言っていますから、その通りではないのですか?」
「それじゃあ……そうなんだろうな」
「では三日後……よろしくお願いしますね」
「……了解」
林間学校での奉仕活動も終わり、夏休みも残すところ、あと1週間。
まだまだ賑やかになるに違いないと確信した。
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