艦隊これくしょん その刀は誰が為に   作:幻在

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今回、この小説だけのオリジナル要素が出ます!

赤城「その力、次回でこうご期待!」

吹雪「って、次回ですか!?」

そこは気にせず本編へどうぞ!


まだまだ続く、敵の攻撃

飛行場姫攻撃隊は今、戦艦棲姫から猛攻を受けていた。

「うわぁ!?」

蒼龍の近くに徹甲弾が落ち、悲鳴を挙げる。

「絶対に当たらないで!どうにか、艦載機を飛ばせる隙を見つけるのよ!」

加賀がそう叫ぶも、すでに初雪は中破してその航行能力を半減させている。一方で皐月は被弾した龍鳳を誘導しながら回避運動を行っている。

実は、先ほど戦艦棲姫の放った三式弾で、片目をやられたのだ。

「龍鳳さん!こっちだよ!」

「は、はい!」

視界が半分見えない中、なんとか皐月の指示に従って回避運動をする龍鳳。

一方の加賀は、その回避に熾烈を極めた。

「く、瑞鶴が被弾さえしなければ・・・」

「ごめ・・・・なさ・・・」

彼女の肩にもたれかかり、ぐったりとしている瑞鶴がいた。

その背中は、酷く傷付いており、見るに耐えなかった。

先ほど、戦艦棲姫が放った砲弾。

あれは、深海棲艦ではありえない、三式弾を使った攻撃だったのだ。

それを、おそらくいち早く察知した瑞鶴が加賀に覆いかぶさる様に、その破片を一身に受けたのだ。

その為に、瑞鶴は、そのダメージと、飛行甲板の完全破壊によって空母としての能力を損失。さらには、航行能力まで死んだのだ。

なので、加賀が彼女をかかえて回避しなければならなかった。

「く、このままじゃ・・・」

いずれ、疲れ果てて砲撃を喰らう。

そういう懸念が加賀の脳裏に渦巻いていた。

「・・・・・」

その時、瑞鶴が動かない筈の体を、骨を軋ませながら無理矢理動かした。

「加賀さん・・・・・避けて・・・・」

そして、そのまま突き飛ばす。

「な!?」

その体からあり得ないほどの力で、弾き飛ばされる加賀。

その吹っ飛ばされる中、加賀は見た。

瑞鶴が、いくつもの水柱に呑まれる瞬間を。

「「瑞鶴―――――――――――!!!」」

加賀と蒼龍が同時にそう叫ぶ。

加賀はそのまま水に叩き着けられる。

すぐに上体を起こし、瑞鶴のいる方向を見る。

そこには、どうにか立っている瑞鶴がいた。

 

 

被弾した腹からおびただしい程の血を流しながら。

 

 

 

「ッ、この馬鹿!」

加賀は急いで立ち上がって、瑞鶴を引っ張る。

その直後に徹甲弾が先ほどまで瑞鶴が立っていた場所に落ちる。

「なんで私を突き飛ばしたの!?」

「あの・・・まま・・・いけば・・・加賀さ・・・も・・・ひだ・・して・・・た・・」

切れ切れな言葉で、そう言う瑞鶴。

「どうしてそこまで・・・・」

加賀は、苦い顔で、そう問いかける。

まわりでは、砲撃音と着水音が止まない。

それなのに・・・・

「―――――――守りたいから」

彼女の言葉は、はっきり聞こえた。

 

「貴方を、守りたいから。だから、私は、命を張って戦える」

 

痛む体を、無理矢理、加賀から引き離す。

その直後に、離れた二人の間に砲弾が直撃し、大きな水柱を巻き起こすッ!!!

「きゃあ!?」

思わず悲鳴をあげる加賀。

一方で、瑞鶴は、戦艦棲姫を睨んだ。

 

 

―――体が熱い。

 

 

「――――加賀さんはやらせない」

 

 

―――まるで、体の中にある、煮えたぎる何かが込み上げてくるようだ。

 

 

「絶対にやらせない」

 

 

―――自分の根本を変えるような、何かが。

 

 

―――――空母(ワタシ)という、何かが、全く違う信念(何か)に、置き換えられていくかの様に。

 

 

「――――私の、五航戦の誇りにかけて!!!」

 

 

―――今、この状況を打開するには、これしかないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさか、ここまで追い詰められるトハ・・・・予想外デスネー」

硝煙にまみれた顔で、笑みを作る金剛。

その背後には、大破した霧島に加え、その霧島に肩を貸している中破した榛名。

その前に、まだ小破の比叡。

その傍らには中破した摩耶と鳥海。そして、大破して航行不能になっている天津風を支える霞に、金剛の隣に立つ、陽炎、利根、川内、電。

「まさか三式弾を使ってくるとなのぅ・・」

利根が睨む先には、まるで子供の様に笑う深海棲艦、戦艦レ級の姿が。

そう、ただでさえ、甲標的の様なもので先制雷撃をしてくるだけでなく、艦載機も飛ばせて、大和型並みの主砲を撃ってくる。

これほど厄介な相手がいるだろうか?

「攻撃、きます!」

電が叫ぶ。

それに全員が身構える。

見ると、レ級は射撃体勢に入ろうとしていた。

回避行動に入った直後、レ級が発砲。

直後に、至近弾が金剛たちの周りに直撃。

幸い、三式弾では無かったうえに、電がいち早く砲撃に気付いたのが良かったらしい。

「niceネ電!よく気が付いたネ!」

「次、来ますッ!」

「!」

どうやら褒めている暇は無いらしい。

「くぅ!?」

被弾は無し。

その事に、首を傾げるレ級。

(このままじゃまずいネ)

金剛は心の中で舌打ちした。

敵は一体、それに完全に押し負けている。

おそらくは先制で放たれた三式弾が原因だろう。

そのお陰で、大半の艦娘に打撃を与え、流れを向こうに持っていかれた。

こうなると、流れを奪うのに時間がかかる。

なんとか、戦艦や重巡などの主砲などは霧島以外は無事だが、レ級の攻撃が激しく、反撃する事ができない。

さらには、大破した艦娘を守らなければならないという事態。

「―――ッ!?」

突如、電が空を仰ぎ見る。

そして、さらなる絶望に叩き込む報告を叫んだ。

「敵機直上ッ!!!!!急降下ァァァァァァァァァァアッッ!!!!」

『!?!?』

それを聞いた艦娘たちが一斉に空を見る。

そこには、おそらくレ級が放ったであろう、黒い異形の航空機が爆弾を抱えて降ってきていた。

「Shit!!!」

金剛が舌打ちし、急いで回避行動に移る。

だが、天津風を抱えた霞だけが逃げ遅れた。

「あ・・・・」

「霞ッ!避けろォ!!」

摩耶が叫ぶが、もう既に敵艦載機は爆弾を投下、そのコースに霞と天津風が。

このまま行けば、霞はともかく、天津風は確実に轟沈してしまう。

万事休す!!

「アアアアアアアアァァァァアアッ!!!」

しかし、そんな絶叫が迸った瞬間、邪魔な艤装を(パージ)した電が、物凄い勢いで霞たちに突っ込み、その勢いのまま抱えて、爆弾を回避する。

「大丈夫なのです!?」

「え、ええ・・・・」

あまりの勢いに茫然としている霞。

「電!?何故艤装を!?」

川内が、艤装を外した電を見てそう驚く。

「白兵戦をしかけます。皆さんはその間に、飛行場姫に攻撃を!」

『な!?』

その電の発言に、一同が驚く。

「な、なに言ってるんだよ!?」

「このままでは全滅してしまいますッ!ならば、誰かが奴をとめて、その間に飛行場姫を叩かなれば、勝つ事など夢のまた夢なんですよ!?」

摩耶の言葉に、電はそう反論する。

それを言い切った電は、レ級に向き直り、自分の腰にある小太刀を引き抜こうとする。

「ならば、奴の相手は、戦艦である私が・・・・」

「わるいですが、金剛さんじゃ相手になりませんよ。アイツは」

「な!?」

金剛の提案を、即座に否定する電。

「こ、金剛お姉様じゃ、勝てないっていうの!?」

「あのレ級は大和型でさえ、苦戦する程。それが高速戦艦如きの火力で敵うと思っているんですか?それに相手は甲標的での雷撃も可能。死角から雷撃を受ければ、その瞬間に航行能力は失われませすよ」

「ッ」

電の最もな指摘に、反論できなくなる比叡。

「じゃが、駆逐艦如きでは、その紙装甲でどうやって戦うと言うんじゃ!?」

利根までもがそう言う。

「被弾する必要なんてない」

電は、小太刀を完全に引きぬく。それを器用に左手に持っていく。

「当たらなければいい。少なくとも、接近してしまえば、こちらのものです」

そのままゆっくりと全身する。

「早く行って下さい。じゃないと、貴方たちを守る事で手一杯になります」

電が、背中を向けながら、そう言う。

「駄目デス!勝てるかどうかの確証なんて・・・」

「良いから行けっつってんだろッ!!!!」

「!?」

それでも止める金剛に向かって、突然の電からの罵声。

それに、体を硬直させてしまう金剛。更には、その場の全員までもが、固まってしまう。

「大丈夫なのです」

だが、すぐに元の穏やかな口調に戻る。

「電は、沈みません」

それだけを言い、電は、レ級を睨む。

「・・・・」

それに、何も言わない一同。

だが、金剛は、重い声で、一言。

「・・・・行きまショウ」

「!? しかし」

金剛の言葉に、榛名が反論しようとする」

「榛名、これ以上は、彼女の武人としての誇りを(けが)しマス」

金剛は、そう言って榛名をなだめる。

「ッ・・・」

それを聞いた榛名の顔が、悔しさに歪む。

金剛を筆頭に、一同が、電に背を向ける。

「・・・必ず、間に合わせて見せマス」

金剛は、それだけを言い残し、走り出す。

だが、逃がさんと言わんばかりにレ級が発砲。

「ッ!!ハァァァァアアア!!!」

電が、呼吸を制御する。

その瞬間、体の筋肉の動きが変わる。

そして、跳躍。

小太刀をその合間に右手に持ち直し、一発目の砲弾を空中で右からの横薙ぎに切断。その回転を利用して右斜め上から切り下ろして二弾目を切断。

更に、三弾目を着水と共に、左から薙いで斬る。

そして、背中の後ろで左手に持ち替え、牙突の姿勢に入って、その間髪入れずに牙突を放つ。そして、()()()()四弾目を貫く。

その様子に、眼を見開くレ級。

「あれ?そんなに驚く事ですか?」

電はバカにする様に、笑う。

そして、また、牙突の姿勢に入る。

「これからたっぷりと見せてあげますよ。この、自称『壬生の狼』の電の技を!」

架空の人物の理想を胸に、電は、レ級に突撃する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぬお!?」

武蔵は思わず、その様な声を挙げてしまう。

「く、奴はともかく、他にル級やタ級がいるとキツイなこれは!」

「本当にそうね!」

武蔵の言葉に同意する陸奥。

先ほどから現れた戦艦棲姫がまさか戦艦ル級二人に戦艦タ級を二人を引き攣れ、あげくの果てには南方棲戦鬼が現れる程。

「きゃあ!?」

「ぐあ!?」

「足柄さんと那智さんが!?」

二つの悲鳴に続いて雪風の悲鳴。

武蔵はすぐさまそちらを見る。

そこには、被弾した足柄と那智が、煙を吹き出しながら、対峙しているタ級とル級を睨んでいた。

中破までにはいっていないみたいだが、それでも押されている事はたしかだ。

「それに加えて・・・・」

武蔵は視界を外の方にやる。

そこには、駆逐艦や軽巡などもいるのだ。

「まさか、連合艦隊で来るなんてね」

「ああ・・・一人だけでタ級とル級の相手をしにいった長門は無事だろうか・・・」

武蔵は、落ちかけていた眼鏡を指先で持ち上げると、そう言う。

「あら?心配しているの?彼女の事を?」

「当たり前だ。短期間だが、この艦隊の仲間だ。見捨てる事は出来ない」

そう言い、武蔵は目の前にいる戦艦棲姫と南方棲戦鬼を睨む。

その顔には、笑みが浮かんでいる。

まるで、余裕とでも言うかのように。

「敵に空母がいるというのも厄介ね。制空権を取られて着弾観測射撃ができない・・・・」

陸奥が苦い顔でそう言う。

上空には、敵の軽母ヌ級が飛ばした艦戦が飛び回っている。

そのお陰で、観測機が飛ばせず、一方的な砲撃をうけているのだ。

目の前に水柱が立ち上る。

「く!?」

「きゃ!?」

それに思わず顔をしかめる武蔵と陸奥。

だが、次の瞬間、そんな二人に砲弾が降ってくる。

「ぐあぁあ!?」

「きゃぁあ!?」

その砲弾の内一発が彼女たちに直撃する。

そのせいで、武蔵は砲塔の一つを潰され、陸奥は右舷をやられて浸水してしまう。

「何気に連携のとれた真似してくれるじゃないの」

「間違いない。奴らは確実に我々の戦いに慣れてきている・・・・」

武蔵は、残った砲塔を戦艦棲姫と南方棲戦鬼に向け、撃つ。

だが、分かっていたかのように、すでに回避行動に移っており、回避されてしまう。

「く・・やはり当たらんか」

「万事休すね」

なんとか立ち上がる陸奥。

他の艦娘は、重巡の足柄と那智を残して周りの駆逐艦の掃討に入っているが、かなり難航しているらしく、増援はまだ見込めない。

しかし、このままではやられるのも時間の問題。

「こんな時に限って、空母いないのはきついな」

武蔵は、苦し紛れに笑い、敵を見据える。

そして、戦艦棲姫が、こちらに砲塔を向ける。

そして、発射しようとして瞬間、突如、視界の右側から何かが飛んできて、視界の左側へ消える。

「な!?」

それに、その場にいた全員がそれに視線を向ける。

それは、顔がまるで内側から破壊された様に、原型をとどめていないル級の沈みかけている姿だった。

「なにが・・・」

「なるほど、これは主砲以上に威力があるな」

『!?』

背後から聞こえた声に慌ててそちらに視線を向ける、武蔵、陸奥、戦艦棲姫、南方棲戦鬼。

そこには、硝煙にまみれ、艤装を半ば崩壊させ、所々に被弾した後がある。しかし、その顔にはまだまだ余裕だとでも言う様に笑みを浮かべている長門の姿があった。

その右手は、返り血を浴びたかの様に、黒い液体を滴らせていた。

「武蔵、陸奥。この二体は私がやる。お前たちは足柄たちの援護に行ってくれ」

「ッ、一人じゃ無理よ!」

そういう長門を陸奥が止める。

「心配するな。お前たちがさっさと向こうの敵を倒して戻ってくれば、それで終わる。最も、その前に、私が奴らを沈めているかもしれないがな」

不敵に笑う長門。

その視線の先には、怒りに顔を歪ませている戦艦棲姫と南方棲戦鬼の姿。

「でも・・・・」

「行け、陸奥。こういうのは変だが、今度こそは守るから」

そう言い、長門は、艤装を離別(パージ)する。

これで、艤装による重量が無くなり、身軽になる。

その瞬間、戦艦棲姫が砲撃する。

「ッ!?危ない!」

陸奥が悲鳴の様に叫ぶ。

だが、長門は、回避をせずに、その場にしゃがんで、左手を右拳に添えて、その右拳を水面に向ける。

「ハアァッ!!!!!!!」

短い気合と共に、長門が右拳を水面に叩き着ける。

その瞬間、長門の目の前に、物凄い勢いで水飛沫(みずしぶき)が巻き起こり、それに直撃した砲弾の威力が纏めて殺される。

「二重の極み・波盾(なみたて)

響夜から伝授された、最強の破壊の極意『二重の極み』。

その使い道は、いくつもある。

先ほど、長門が使った波盾は、水面を二重の極みで弾けさせ、その時に生じる一瞬の水圧で、弾丸を止めるというものだ。

この場合は、まさかの砲弾だが。

「良いから行け!ここは私一人で十分だ!」

長門がそう叫ぶ。

「分かった」

武蔵が答える。

「必ず戻ってくる。だから、沈むなよ」

「良い。絶対よ?」

武蔵がそう言い、陸奥が念を押す。

「ああ、分かった」

そして、武蔵たちが戦艦棲姫たちから離れていく。

「どうした?」

長門が、二隻を見据える。

その顔には、怒りで歪んでいるものの、完全に警戒して近付かない戦艦棲姫と南方棲戦鬼の姿があった。

「怖気づいて足が(すく)んだのか?これは滑稽な事だな」

だが、と長門は、右拳を突きつける。

「それではこの長門を殺す事はできんぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ずい・・・・かく・・・・?」

加賀、そう呟く。

その声はかすれており、ただただ目の前で起きている事が信じられなかった。

それは、周りにいる艦娘たちも同様だった。

 

 

―――体現(イメージ)するは、誇り高き信念を持つ、一人の男。

 

 

 

瑞鶴は、突如、心臓を中心に、炎へと包まれたからだ。

それには、戦艦棲姫も目を見開く。

 

 

 

――――下法の力を持って、下法の者を消す力。されど、その力は下法に(あら)ず。

 

 

 

弓が中央で割れる。その形を別の物に変える。姿さえも、変わっていく。

 

 

 

―――――ただ、その信念は、決して、まがる事などなく、ましてや、他人に変える事などできない。

 

 

 

割れた弓が、腰の後ろに差される。服が、燃え落ち、新しいものに変わる。

 

 

 

―――――ただ、私は、大切な物をもう一度、守る為に、この身を焼く。

 

 

 

燃える彼女の脳裏に、あの時の事が蘇る。

覆いかぶさる、彼女。その下にいるのが自分。

彼女が、必死に敵の爆撃から自分を庇う。雷撃を、自らが立ちはだかる事で、代わりに受ける。

何もできなかった。彼女が轟沈()ぬまで、何もする事が出来なかった。

悔しかった。

 

―――だからッ!!!

 

 

彼女は願う。守る為の力を。彼女は願う。敵を倒す力を。彼女は求める。今、欲しい力を。

 

 

 

 

炎が鎮まる。

 

 

そこに立っているのは、瑞鶴であって、瑞鶴(空母)では無い。

弓道着が、黒の忍装束へと変わり、その手には、武士がつけていそうな篭手を、その後ろ腰には黒鞘の小太刀が交差するように差さっており、更には、何かの巻物が小太刀の交点の上にあった。

「・・・・ここにいる皆は、やらせない」

瑞鶴が、指ぬきの黒手袋に包まれた手で、小太刀を両手で抜く。

「私の、五航戦の誇りにかけて、新生一航戦の誇りにかけて、お前は私が倒すッ!!!」

そう叫び、瑞鶴は、戦艦棲姫に向かって、駆け出す。

 

 

 

三文字の正義を胸に、レ級に立ち向かう電。

自身の提督の誓いの元に、敵を打ち倒そうとする長門。

そして、己が信念(誇り)にかけて、自身の存在の理を外れた瑞鶴。

 

 

 

三方がそれぞれの戦いに激突する。

 




次回『電、怒りの白兵戦』

我が正義の名のもとに、貴様を討つ!

お楽しみに!

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