艦隊これくしょん その刀は誰が為に   作:幻在

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やっと沖ノ島クリアしました。
それで出た被害が甚大ですが・・・・
それと妙高型が揃った上に、沖ノ島で手に入れた金剛に加え、建造で比叡が出ました。
だけど暁が出ないから第六駆逐隊が揃わない・・・・
そして響を強化しすぎだと思う自分がいるのもまた事実・・・

響夜「んなこたぁどーでもいいからさっさと本編行けこのノロマ」

あ、はい。
では本編どうぞ!


戦闘開始 電VS鹿丸 響夜VS鬼村

屋敷廊下。

 

「やぁぁぁあ!」

電が雄叫びを上げ、鹿丸に斬りかかる。

「こなくそ!」

「ッ!?」

しかし、鹿丸が流石の手つきでホルダーから投げナイフを三本引き抜き、それを電に二本投げる。

電はそれを跳んで回避。体を反転させて天井に足を付け、三次元で飛び回りながら鹿丸に接近する。

「ヤァァ!!」

そして電が天井から斬りかかるその瞬間、鹿丸が三本目のナイフを投げる。

「ッつぁ!?」

それに慌てて小太刀を薙ぎ、弾く。だが反応が送れたのか、軌道を変える事にしか至らず、首筋を掠る。

「ソコヤァ!」

「あぐ!?」

その隙を突かれ、腹を蹴り飛ばされる電。

宙を舞い、しかしそこから態勢を立て直し床に着地。

そして、顔を上げた瞬間、鹿丸がこちらに走ってきているのが見えた。

「うあ!?」

「そらそらそらァ!!」

コンバットナイフを鋭く薙ぎ、電の小太刀を弾き、大きく体を反らす。

更にそこから連続で斬りかかる。

なんとかギリギリの所で小太刀を引き戻した電はその連撃を受け続ける。

「こッのォ!」

「ぬお!?」

一瞬の鍔迫り合いの瞬間、体の各部分から発揮される力を小太刀に集中。

その瞬間、鹿丸のコンバットナイフが弾かれる。

「しゃぁんなろぉぉぉぉぉッ!!」

「おわ!?」

そのまま飛び上がり、力任せに鹿丸の顔面目掛けて左足を薙ぐ。

それをギリギリの所で体を反らして回避する鹿丸。

だが、それでは終わらない。

その勢いのまま龍巻閃の《旋》から《嵐》へ繋げる連撃の様に、オーバーヘッドキックを繰り出す。

だが、鹿丸はそれを更に体を反らしバック転で回避。

その着地の瞬間、左手でナイフを引き抜き投げる。

電はそれを地面に左手を着いたまま右手で小太刀を薙いで防ぐ。

「こんの野郎・・・・女、それも子供は家に帰ってねんねしてる時間だぜ?」

「あいにく、そこまで普通な生活を送ってた訳じゃ無いので」

余裕の無い笑みで互いに挑発する二人。

だが、それも長くは続かず、二人同時に動きだす。

鹿丸がナイフを投げ、それを電は今度は態勢を低くして回避。

「ッ!?」

電が小太刀を左手に持ち替え、思いっきり弓の弦を引くように左手を引く。

そして右手で狙いをつける様に前に掌を開いて突き出す。

「牙突・壱式ッ!」

瞬間、まるでロケットが発射された直後の様な音が響き、左手の小太刀が思いっきり突き出される。

「ぬぉあ!?」

その速度に驚いた鹿丸は大きく飛ぶ。

電の体格が小さいからなのか、上空へ回避する事は簡単だった。

「引っかかったな・・・」

「な!?」

電がそう呟き、その瞬間、電が牙突の軌道を床に変え、それを軸にして反転。勢いそのまま鹿丸に向かって飛び上がる。それと同時に小太刀が引き抜かれる。

「ハァァッ!」

 

天野流『牙突・電式(でんしき)

 

通常の壱式、斜め上から突き下ろす 『弐式』、対空の『参式』、そして、間合いの無い密着状態から上半身のバネのみで繰り出す『零式』。

だが、この電式は電のオリジナルであり、一言で言えば、『緋弾のアリア』の主人公、遠山キンジがホームズ戦などで率いた音速攻撃『桜花』に近い。

体のあらゆる部分で加速を同時につけ、一瞬だけ時速1250Kmの音速の攻撃を繰り出す事が出来る『桜花』という技に、左肩手平突き『牙突』を混ぜたのがこの『電式』。

この技は、たった一歩を踏み込む瞬間で出せる一撃を繰り出す技なので、対空の『参式』でも繰り出す事の出来る。

だが、踏み込みのない『零式』では出せないのが玉に(きず)

だが、威力は本物だ。

「ぐッはぁあ!?」

重い衝撃が鹿丸の体に響く。

更に・・・

 

 

ビキィッ!!

 

 

「つぁッ!?」

電の左腕が悲鳴を上げる。

いくら艦娘の様に通常の人間より丈夫でも、音速の加速と威力を全て一点に捧げるこの『電式』は、全力で使えば骨にヒビが入る程に強力である上に、外せば自滅してしまう技なのだ。

 

まあ、急所は外しておいたが。

 

先ほどの一撃で脇下にダメージを喰らい、気絶した様だ。

脇下は人体急所の一つ。ここに衝撃を加えれば、衝撃は肋骨に響き、肺の中の空気を押し出し、一時的な呼吸困難に追い込む事が出来るのだ。

「とりあえず、私の勝ちなのです」

誇らし気に、そういう電。

だが。

「あ・・・れ・・・?」

いきなり意識が朦朧となる。

体の力が失われ、バランスを崩し、前のめりに倒れる。

「ど・・・く・・・?」

どうやら、鹿丸のナイフに毒が塗り込まれていた様なのだ。

そのまま電の意識は深い闇に落ちた。

 

 

 

 

 

 

一方で、ここは階段前。

「おらぁぁぁあ!!」

開始早々、右拳を振り上げる響夜。

鬼村はボクシングの構えを取ると、フットワークで左に回避。

そこからジャブを叩き込む。そう、()()()なのだ。

「ぐおぁ!?」

それだけで()()()()響夜。

地面に背中から叩き着けられる。

「な、なんだ今のパンチ・・・!?」

フットワークをしながらシュシュッとウォームアップ気味の空振りを出しながら、鬼村は答える。

「お前の事は噂でかねがね聞いている。お前は『るろうに剣心』の登場人物である『相楽左之助』に憧れ、かなり打たれ強い上に『《明王》安慈』の『二重の極み』を習得している。つまり、お前の拳は一撃必倒。一発も受ければそれだけでアウトだ」

そう、説明する鬼村。

「それにくらべ、こちらの一撃はお前を必倒させる事はできない。ならどうするか」

瞬間、鬼村が床に右足を大きく踏み込む。

「ッ!?」

攻撃を予期した響夜はそれに備える。

そして鬼村は一息で響夜に接近。

「手数で押し切るのみ」

瞬間、とてつもなく重いアッパーカットが顎に決まり、体が持ち上がる。

その瞬間、怒涛のラッシュが叩き込まれる。

足の爪先から頭まで、連続でラッシュを叩き込まれ、ラストの一発が顔面に直撃する。

そして、壁に叩き着けられる。

「ぐぉッあ・・!?」

しかし、流石の事か、倒れない響夜。

「ほう、これで倒れないか」

「そう簡単に倒れるか」

響夜は首をコキコキならし、構える。

「今度はこっちの番だッ!」

走り出し、鬼村に接近。

「俺がそう簡単に攻撃を受けるとでも?」

「そうさ!だからこうするんだよ!」

サッと下がる鬼村に対し、響夜は階段の脇にあるガーゴイルの置物を破壊する。

「なに!?」

それによって飛び散った破片が鬼村に殺到。

思わず顔面をガードする。

「しまッ・・・!?」

それが得策では無いと気付くも、もう遅い。

「しゃらぁああ!!」

「くッ!」

響夜が右手を振り上げ、それを鬼村の胸に叩き込む。

鬼村はとっさに左手を胸の前に置き、右手の『二重の極み』を受ける。

「な!?」

「ぐあぁぁあ!?」

瞬間、鬼村の左手が皮膚が裂け、そこから血が噴き出し、骨が砕ける。

「野郎、左手を盾にしたか・・・」

膝を着き、左手を右手で抑える鬼村を見下すようにそう言う響夜。

「・・・・・ふ」

「?」

ふと、口角を僅かばかり上げる鬼村。

「右手だったら、俺は勝機を失くしていただろう」

「あん?そりゃいったいどういう・・・!?」

いきなり、しゃがんだ状態から右手を思いっきり引く鬼村。

そして、立ち上がる勢いのまま、右手を()()させる。

「コークスクリュー」

それが響夜の胸に叩き込まれる。

「ぐあぁぁあああ!?」

その衝撃を諸に喰らい、また壁に叩き着けられる響夜。

「ボクシングに存在するパンチの技術で、発案者はボクシング選手のキッド・マッコイでな、肩、肘、手首を連動させて内側に捻る事で相手に与えるダメージを増大させる技だ。同じ原理の技に『正拳突き』という物があるみたいだが、俺はコークスクリューと呼んでいる」

「がっはぁ・・・くそっタレ」

流石に相当な威力だったらしく、かなり来ている様子だ。

だが、倒れない。

「この技を喰らって倒れなかったのはお前が初めてだ。だが、次で終わりだ」

ゆっくりと歩み寄ってくる鬼村。

その状況を打開するには、二重の極みを叩き込むしかない。だが、相手はかわすのに慣れている。その上、今のこの状態で当てる事などできるのか・・・

鬼村が響夜を射程に捉える。

「終わりだ」

そして、右腕を振り上げ、コークスクリューを繰り出す。

その一撃が、響夜に直撃する。

 

 

その瞬間、響夜が左手で真正面からその拳を受け止めた。

 

 

「!?」

「捕まえた」

響夜は不敵な笑みを浮かべると、右拳を振り上げる。

鬼村はとっさに逃げようとするも、右手は響夜の左手に掴まれ、逃れる事は出来ない。

ならばガードしようとするも、すでに左腕は死んでいる。

 

回避どころか防御も不可能!

 

「オラァ!!」

二重の極みが撃ち込まれる。

「ガハァッ!?」

口から血を吹き出し、体の中身が圧倒的衝撃に大きな損傷を受ける。

そのままゆっくりと、地面に倒れる。

「楽しかったぜ」

響夜は、フッと笑い、ドサッと床に倒れる。

「くっそ・・・結構効いたぜ・・・・」

そのまま意識を闇に落とす。

 

 


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