「始まったわ、あの2人の戦闘が…………」
モニターに映し出される高町なのはとフェイトテスタロッサ、ぶつかり合う白と黒
『ヒュードラ改のメンテナンスも終わったよ、後は動力のジェエルシードを全て入れれば作動する』
「最初は半信半疑だったけど、まさか本当にヒュードラを作り出すとわね。本当に規格外な存在よ貴方は」
『君が描いたヒュードラの設計図のおかげさ、私1人ではあれを作り出す事はまず不可能だったからね』
「それでもよ、あの設計図だけでヒュードラを再現し更にそれを基礎として新たな物を生み出すなんて、天才を超えたまさに天災ね」
『ふふ、それは褒め言葉として受け取っておきますよ。さて、そろそろ決着がつきそうですよ』
さて、ヒュードラ改のシステムチェックも完璧に終わった。これの作動テスト及びデータの収集、そしてその結果、それらが手に入ればもはや此処に止まる必要も無い。
おっと、侵入者か。管理局の者達のようだな、予想どうりだ。
「足止めとデータの収集に付き合ってもらおうか」
『タドルクエスト!!』
「変身」
ガシャットをクルクル回しながらゲーマドライバーに差し込む。そしてレバーを開く。
『レベルアップ!!タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!!』
『ガシャコンソード!!』
ズバッ!!ブレイブはドアを剣で一線すると、ドアの向こうで待ち構えていた管理局員がドアごと切り裂かれる。
「!!貴様ッ!!管理局に刃向かう気か!!」
『うるせえな、見りゃわかるだろ。俺は敵、お前らも敵だ、命乞いはするなよ時間の無駄だからな』
壇 黎斗の口調から今までの口調に戻る。口調を変えていたのは仮面ライダーが1人だという真実を隠す為、だが今は関係ない。ジャミングで通信は不可能、こいつらを全て始末すればいい話だ。
「なのは!!その奥にプレシアさんがいるはずだ!!」
なのは一行は、フェイトとの戦いの後、絶望したフェイトを励まし、主犯格のプレシアの所へと向かっていた。
「一輝!!来るぞ!!気をつけろ!!」
「くそ!!雑魚の分際で!!なんでこんな数が多いんだッ!!」
だが圧倒的物量の差でもたついてしまっている。原作を知る彼らが向こうにいるのだからと原作の5倍の量を用意した。
一体一体は弱くともこれだけ数が多ければ例え転生者と言えども手を焼く。
そしてついにプレシアの所へとやってきた。
「来たわね、木偶人形ども」
(プレシアと高町達が戦い始めたか)
彼らのいるホールの死角からその様子を見ていた。
(やはり、か………プレシアが奴らの体力をより多く削ってくれればいいんだが、限界が近いか)
大丈夫だろう、向こうにはギルガメッシュもどきがいる。王の財宝からなんでも治しくらい簡単に出せるだろう。
だが、イレギュラーとは突然やってくるものだ。
ドガァァァァァァァアンッッッッッ!!!!!!
突如として壁をぶち破って現れたのは、キュアダークネスこと転生者小山そに子だった。
(ブッ!!?………………あいつ空気読めよ!!)
「久しぶりに登場!!みんなのアイドル!!そして大くんの大くんだけのアイドル!!小山そに子ことキュアダークネス!!」
そこから先はキュアダークネス無双だった。魔法は片っ端から粉砕し、迫り来る敵もなんのその、
(これじゃあ計画が台無しだ!!変身)
『マイティアクションX!!』『シャカリキスポーツ!!』
待っててね大くん!!私がこの糞ババアをぶっ殺してすぐに物語を終わらせてあげるから!!
『チュ・ドーン!!』
突如、真横から光弾が飛んで来た。私はそれを弾くと不機嫌な顔で、
「邪魔しないでくれる?」
そこにはレベル3となったゲンムが立っていた。
『彼女をやられると私が困るのだよ』
ハッ!!肩にあるシャカリキスポーツのチャリの後輪を投げつけると共に走り出す。向こうもいつの間にか出した巨大な大剣を振り回しながらゲンムを一線、しかし、それを跳躍し躱す事でキュアダークネスの真後ろを取る。
そこに蹴りを入れるが、ガギィン!!と剣で防御されてしまうが後ろから投げた後輪がキュアダークネスの剣を吹き飛ばす。
「武器なんて飾りです!!仮面をつけた人にはそれがわからんのですよwww.」
突如、カポエラーも真っ青なカポエラを叩き込んでくる。それを両腕でガードするが更に麻婆神父直伝の八極拳をゲンムのドライバーに叩きつける。
「さっすがちゃんとベルトの強度も高いね」
流石ゲンム製のベルト、八極拳程度じゃ壊れない。
『当たり前さ、設計上高町なのはの全魔力を使ったスターライトブレイカーにすら耐えうる強度だからな』
そう言うとゲンムはシャカリキスポーツを取り外し、別のガシャットを手に取る。
『少しばかり本気で相手をしてやろう』
『ドラゴナイトハンターZ!!』
ドラゴンの顔を模したガシャット、ドラゴナイトハンターを取り出す。
『ガシャット!!ガッチャ!!レベルアップ!!』
『マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクションX!!
ドドドラゴ!ナーナナナーイト!ドラドラドラゴナイトハンター!!ゼェェット!!』
仮面ライダーゲンムハンターアクションゲーマーレベル5フルドラゴンになった。(フルドラゴン)
ゴゴゴゴゴ!!!!ドラゴンファングから炎が吐き出される。
直撃するがそれはまるでダメージになっていないと言わんばかりにそれを受けきって、逆にその炎の波を我が物顔で突き進んでくる。
その姿はまさにトラウマもの。
『この程度じゃ傷1つつかないとはね、世界一硬い特殊超合金ですら一瞬で溶かすんだが』
怖すぎだろ!!………………俺、幽霊とかマジで苦手なんだよ!!
「ねえ、今どんな気持ち?今どんな気持ち?」
「ヒャッホー!全員ぶっ殺してやるぜ!!(ミッキー声)」
ドラゴンブレードもドラゴンガンも全く歯が立たない。
(だが、時間稼ぎも終わった、ヒュードラも起動したか)
起動したヒュードラの力で巨大なワームホールができる。だが、既にプレシアにそのワームホールを移動する力は残っていない。
「私はこのこと共にこの空間に落ちる。私は『茶番はそこまでにしてもらえるかな』な!!」
突如としてゲンムがプレシアを突き飛ばし、アリシアの入っているポットを奪い取る。
『ご協力感謝するよ、プレシア君。君のお陰でデータを取ることができたよ』
ゲンムはそう言うと、更にアリシアのポットを破壊し中のアリシアの死体を取り出す。
『死のデータ、今こそ手に入れる時だ』
アリシアの左胸に白いガシャットを差し込んだヴァグバイザーを押し付ける。
キュィィィィン!!アリシアの体から死のデータを取り出す。そして全ての死のデータを取り終えた後、その死体をプレシアに返す。
「ゲンムゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!キサマァァァァァァァァァァ!!!!!!!」
「酷い!!」
「なんで…………なんでそんなことが平気でできるんだ!!」
『手に入れたぞ!!死のデータを!!……………………プレシア、君には協力してくれたお礼としてプレゼントをあげるよ』
プレシアに投げられたアリシアが目を覚ました。死のデータを全部抽出したため奇跡的に蘇ったのだ。
『君には感謝しているよ、ヒュードラの設計図、ヒュードラ改のデータそして死のデータ、まあ、本命は死のデータなんだがね。まさかここまで上手くいくとは思ってもみなかったよ。それにおまけにタドルクエストのデータまで取れて、本当に感謝してるよ、では、ここらで私は帰るとするよ。私たちのゲームはこれから始まる。君たちの持つ力で世界を救えるかは君たち次第だ』
『ゾーン!!』
消えていくゲンム、崩壊はしていく時の箱庭、物語はまだ始まったばかりだ。