あの声が頭から離れない、忌々しいあの声が………………………………
目を覚ますと、服は汗でビショビショになっていた。またあの夢か、そう思い服を着替えて家の外へ出た。
「あいつも最近、出てこ無くなったのにな……………………」
ボソリと呟いた、その目には恐怖が渦巻いていた。
▽
「でーばーんー!!!!」
お久しぶりです。私、小山そに子、みんな忘れちゃってるかな?だって最後に出たの9話ぐらい前だもんね。え?みんな私がその間何をしていたかって?それはヒ・ミ・ツ♪
でね、最近、私の大好きな大くんに害虫どもが集っているの。狐ババアと無駄乳緑大トカゲと駄狐が集ってるの。粛清しようにも大くんが駄目って言うし、どうやったら皆殺しに出来るかな?
「あれ?すずかちゃん、どうしたの?」
「う、うん、あのね実は」
すずかちゃんは不思議な生き物を拾ったからどうしよう?と言うものだった。それはまん丸ピンクの体をした可愛い、それでいて食べ物とかを吸い込んで食べるんだって。
そう、カービィだね♪絶対カービィだよ!!
だから私は大くんを連れてすずかちゃんの家に行った。
▽
「久し振りだね♪すずかちゃんのお家」
「………………ボソ)俺は2度と来たかなかったがな」
使用人さんに連れられてすずかちゃんの家に入るとポヨ〜!!と言う声が聞こえた。やっぱりカービィだ!!と思いドアを開ける。
ピンクのボールが私の顔の横を通り過ぎた。恐る恐る振り返ると大くんの顔にピンクの何かが張り付いていた。それを皮切りにすずかちゃんの家のすべての猫が総動員した。
大くんは既に頭の上にカービィを乗せ、身体中を猫に囲まれながら座っていた。いつものように真顔で、でも少し口角を上げて、猫たちを撫でていた。普通の人なら絶対に気付かない程、でもその目には優しさが映っていた。
「良いな〜、羨ましいな〜」
猫と大くん、どっちにも嫉妬しながら、私はカービィをどうにかするかを考えていた。でもアリサもすずかちゃんもなのはも羨ましがっているのは確かだ。だってあんなにモフモフな猫に囲まれて頭の上に可愛いの極みを乗せられて、本当に羨ましい!!
「ポヨ〜、ポヨポヨ、ポ〜ヨポ〜ヨ、ポヨ」
カービィがごねて大くんがカービィの頭を撫でてやる。スヤスヤと寝息を立ててカービィは寝だした。すると他の猫もスヤスヤと眠り出す。
「寝たようだな………………すずか、ベットか何かあるか?」
カービィの背中をポンポンしてゆっくりとベットに置く、でもカービィの腕が大くんの服を掴んでいて仕方なく大くんはカービィの側に座っていた。
私達は仕方なく外に出て、そして本命に取り掛かる。
「あのね、実はこれなんだけど」
『どうも〜♪私、カレイドルビーと申します〜♪で、で、!!先ほどのお兄さんは誰なんですか〜♪まさか、恋人とか!!』
「も〜!!恋人なんて、そうに決まってるでしょ!!お茶目なステッキさん!!」
経緯を話すと、謎の男たちに攫われた2人は喋るステッキ、カレイドルビーとカレイドサファイアに出会い、魔法少女に変身、その力で謎の男たちを倒し帰還したのだが、どうすれば良いのかわからず、とりあえず同じ魔法少女(?)である私に依頼しに来たのである。
「現実は受け入れた方が良いよ、受け入れた方が楽だし新しい道も見つかるかもよ♪」
「ッ!!………………うん、ありがとう♪」
「わかったわよ、こいつを使ってまだやりたい事もあるしね」
「やりたい事?」
「………………………平賀を殺した奴を見つけだしてコテンパンにするのよ!!」
「平賀くん………………そうだね、よーし、そに子ちゃん!!私たちを鍛えて!!」
2人は私を見る。その目は本気だ。よーし、私も一肌脱ぐとしますか♪
▽
「のう、なんじゃ!!このかわゆい生き物はッ!!」
家にカービィを持ち帰る事になった。1番俺が好かれてる、と言うか俺を親と思っているらしい。控えめに言って凄え可愛い。抱き締めてるだけで癒される。漫画ばかり見る憑き狐とマイペースな無駄にいろいろとでかい緑のドラゴン、バナナヘアーチビポンコツ駄狐に囲まれてストレスだらけの生活がこの子が来ただけでほら、ストレスも何も吹き飛んでしまう。
飯も前に消した転生者から剥ぎ取ったアイテムで直ぐに解決、人畜無害、マイナスイオン振りまく癒しの愛すべき子。
「お前らの小遣いを減らし、カービィにあてよう」
無慈悲な言葉が彼女達の心を抉った(役1ドラゴン全く動じない、と言うよりお金を殆ど使わずない為、貯金がやばい事になっている)このままでは………………………………………
今、2人の心がシンクロした、あのピンク玉を粛清しなければ、と、
「変な事したらここから追い出すからな貴様ら」
(ま、マズイ!!………このままでは我と大虎のラブラブハネムーンが………出番がッ!!)
(このままでは、相棒キャラとしてそして、行く行くはこの小説の主人公の座を奪おうと計画していたわしの野望がぁぁぁぁぁぁぁッ!!)
「う〜ん……僕は別に良いかな、欲しいものは無いし………………ッ!!」
その日、空には怪しい雲が近づきつつあった。
アリサとすずかは魔法少女になりました、次は高町家を魔改造しなければ、