こんにちは!最近コタツでデスクワークをしていた時に寝落ちしてしまいまして.....ということで今回は眠いをテーマに書くことにしました!どうぞ!
結論を言おう。俺に平和な休日を送れることなどなかった。土曜日には一色が昼から押し掛け、日曜日はそれを知った由比ヶ浜と雪ノ下が一色と一緒に押し掛け、俺の大切な自堕落な生活を奪われてしまったのだ。さすがに勉強に関しては許してもらったし、雪ノ下に分からない問題も教えてもらった。それだけは有り難かった。本当にそれだけは.....あとはご想像通り、あいつらは俺にちょっかいかけてくるだけだったな.....
全く1週間の疲れが取れず、あっという間の月曜日。これから毎週ああなってしまうのかと思うと.....やはり考えるのはやめよう。余計に疲れる.....
「朝から辛気臭い顔をしているのね。」
「雪ノ下か。」
登校中に雪ノ下と遭遇するとは珍しいな。
「昨日はいきなりごめんなさい、迷惑だったかしら?」
「いや、お前には勉強教えてもらったし他のことは不問にしといてやるよ。」
「そう、なら週末も押しかけるわ。」
悪戯な笑顔を浮かべる雪ノ下に、俺はただただ苦笑いを浮かべるしかなった.....
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「はちまーん!新しい小説を書いたのだ、今回は我にとって最高傑作。是非添削してはくれまいか?」
教室に着いて早々材木座からの依頼だ。こいつ毎回最高傑作とか言ってない?
「わかったわかった、今日は疲れてるから明日でもいいか?」
「我はいつでも構わん。」
ああ、眠い.....最近勉強も忙しいしな......学校着いてすぐだってんのに......ね.....む....
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「.......がや.....比企谷!!」
ん?誰だよせっかく気持ちよく人が寝てるというのに......
「起きたか比企谷。」
眠い目をこすると、目の前には独しry.....平塚先生が仁王立ちしていた。
「どうしたんですか平塚先生、何か用ですか?」
「ほほーう.....私の授業に堂々と居眠り、尚且つ喧嘩まで売るとは......覚悟はいいだろうな?」
え!?どゆこと??
「うぎっ!!」
頭に衝撃が走った。どうやら俺は授業が始まってからも眠っていたようだ。何で誰も起こしてくれないんですかね.....
「今後このようなことはないように。夜更かしもいいが、きちんと授業には参加したまえ。」
「あ、はい....すんません....」
はあ、安息の地などないのか......
安息の地.....そうだ!!
ということで俺は今、保健室にいる。平塚先生の授業が終わり、次の授業は保健室で眠ることにした。元々影の薄い俺がいようといまいが誰も気にも留めない。いたとしても材木座程度であろう。さてと、やっと安眠の時間だ。最早永眠したいまで......あ....る...
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少し体調が悪くて寝ていたら、隣のベッドで比企谷くんが寝てる。普段はあんな目をしているから分からなかったけれど、寝顔は可愛いのね。ちょ、ちょっとだけ.....悪戯してもいいわよね?最近一色さんがベッタリだった訳だし、私は比企谷くんと2人で遊びになんて行ってないから....そう、これは仕方なく。私もアピールしなければ、比企谷くんは私を選んでくれない。
「お、おじゃまします.....」
男の人と添い寝なんて初めてだわ。比企谷くんって意外とガッチリしてるのね、普段やる気のない彼を見てきたのだから、余計にそう感じてしまう。.....私はいつからこの人のことを好きになってしまったのだろう。あれだけ反目しあっていたのに。とても不思議ね。彼の寝顔を見ていたら私もまた眠た......く.....
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ふあぁぁ、よく寝たわー。やっぱ教室の硬い机に突っ伏すのとは段違いだわ。これからちょくちょく利用しようかな。.......え?....隣に何か美少女が寝て....って雪ノ下!?なんでこいつ俺と寝てんの?え?いつから?ていうか俺が寝ぼけてこいつの布団に入ったのか?ヤバいヤバいヤバいヤバい、早くここから離脱しなければ。こいつが起きた瞬間罵詈雑言の嵐だ、通報するとかいつもの脅し文句も言われる。俺の社会的地位も失いかねん、いや俺に社会的地位なんてないだろ、ないのかよ.....って今はんなことどうだっていい!とりあえず....戦略的撤退だ。
「ん....比企谷....くん....」
な....なん....だと....!?破壊力半端ねえだろ今の!もう1回、何ならもう3回くらい言ってくれても構わん。まあこのまま一緒ってのも案外悪くないですねえ....ってダメだろ、こんな所をあいつらに見られたら.....
ガララッ「ゆきのん体調どーお?」
「あ」
「え?」
「ゆ、由比ヶ浜さん、こ、こ、これは違うんだ、何かの陰謀故にこのような状況になったんだろう。こ、怖いなあ無意識って本当に怖いなあ。」
「へえ....ゆきのんとお楽しみだったんだね。」
笑顔と声色が合ってない!!なんでこうなっちゃったの?俺は悪くない、一切手も出していない。大天使戸塚に誓うまである。
「ゆ、由比ヶ浜!聞いてくれ、誤解だ誤解!俺がそんなやつに見えるか?知っての通りヘタレだぞ?」自分で言ってて虚しい。
「ふーん、ゆきのんが起きたら2人にはたーっぷり質問するからね。」
「は.....はい.....」
奉仕部内で1番怖い存在は雪ノ下ばかりだと思っていた....本当に怖いのは、雪ノ下を手懐ける由比ヶ浜だということ.....さすがはカースト上位に君臨するだけあるわ......
「パンさんがいっぱい.......むにゃ.....」
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結局部活中俺は散々由比ヶ浜からの質問を受け、小町からは引かれ、挙げ句の果てには雪ノ下から痴漢やらストーカーやら、そんなに私のことが好きなの?とか散々言われた。最後関係ねえだろ......
コンコン「邪魔するぞー」
扉の方へ目をやると平塚先生と一色が立っていた。
「平塚先生と....一色さん?....どうかされましたか?」
「今日から一色も奉仕部の一員となった。仲良くやるように。」
「え、何で一色が!?」
「せんぱーい、忘れちゃったんですかー?どっかの誰かさんがいい加減な答え出すから、私生徒会に立候補しなかったんですよ?」
「いや、それは覚えてるけどお前サッカー部のマネージャーも.....」
「うちの学校は運動部と文化部の掛け持ちもOKなので、入部することにしました!そ・れ・に、先輩には1番近くで私を見て欲しいんです♡あんなこと言われたら、一緒にいる時間もっと欲しくなるに決まってるじゃないですか〜♡」
「はいはい、あざといあざとい。」恥ずかしいからやめてください.....
「先輩の方があざといですよ!!」
「お兄ちゃんもいろはさんも痴話喧嘩はやめて下さい。」
「え...ちわ....喧嘩.....///」
「お前どこに反応してんだよ.....」
「あははは....これからよろしくね!いろはちゃん!」
「よろしくお願いするわ、一色さん。」
「いろはさん!よろしくお願いします!」
「はい!皆さんよろしくです☆」
......って何でこのあざと可愛い後輩は俺の隣に座ってくるんですかね....さっきから由比ヶ浜と雪ノ下の視線が痛い、もう仲良くして!!
「あの.....一色さん?何故この男の隣にいるのかしら?」
「そうだよ!ズルいよいろはちゃん!」
「え〜だってー、他に座るところないじゃないですかー。」
いやあるけどね?結構あるけどね?ちなみに席順は廊下側から小町、俺、一色、由比ヶ浜、雪ノ下となっている。由比ヶ浜は雪ノ下にベッタリなため、当然俺と由比ヶ浜の間にスペースはあるはずなのだ.....あるはず......なのだ.....
「いや、俺と由比ヶ浜の間って結構間があるだろ?そこに座ればいいじゃねえか.....」
「先輩照れてるんですか?そういう所も可愛くて好きです♡」
あーダメだ、この子会話の成立しない子だ。
「さいですか、もうお好きにどうぞ。」
「ということで、愛しの先輩から了承頂いたので誰も咎める人はいないですよね?」
「いいえ、彼は奉仕部の備品。備品の管理は部長である私の務めよ。」
「ヒッキー物扱いしちゃってるし!」
「あれー、ひょっとして雪ノ下先輩嫉妬してますか〜?」
やめて!いろはす煽らないで!雪ノ下さん煽り耐性0だから!
「一色さん、なにか?別にこれは勝者の余裕というやつよ。彼とは添い寝する仲なのだから。」
「え....添い....寝?せんぱーい、詳しく説明してくれますかー?」
ヒィィィ!!その口ぶりだと、お前何してんだよにしか聞こえないから!ていうか小町助けて!何お兄ちゃんの影に隠れて面白がってんの!!
「えっと、あれは事故と言いますか、なんと言いますか...意図的に行ったことではないということは言わせて頂きます.....はい。」
「嘘はダメよ、卑猥谷くん。添い寝しながら私の体を舐め回すように見てたのでしょ?」
んー、まあそれは否定できませんねー。でもこんなこと言ったら一色キレるな、八幡だって男の子だもん、許してね。
「んな訳ねえだろ....これで満足したか?一色。」
「むー、なんか腑に落ちないですねえ.....」
「じゃあ皆さん、こんなのはどうですか?」
どうしたの小町ちゃん、長い間沈黙してたあなたがいきなり.....嫌な予感しかしない....
「え?どんな案なの?」
「ふふふー.....皆さんが今から順番にお兄ちゃんと添い寝をして頂きます!」
「「「「え!?」」」」
こうして大波乱の幕は切って落とされたのであった.....
次回、謎の八幡を巡る添い寝回です!