こんにちは!ほんとここ2日間寒すぎてケータイ持つ手が震えます笑 私ごとですが、無事灯油も確保して凍死は免れました!笑
それでは....あれ、何話だっけ?笑
どうぞ!
終わった.....また俺は、大切なものを1つ失った....。失ってから気づく、一色も俺にとって大切な存在だったということに。
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5月中旬、奉仕部
「そういえばさ!最近いろはちゃん全然来ないね!」
「そうね、生徒会の引き継ぎで忙しいのかしら?比企谷くん何か知ってる?」
あの事件から1ヶ月が経ち、一色はパッタリ奉仕部に顔を出さなくなった。更に一色は会長立候補を辞退した。本当にあいつは俺との繋がりのために、生徒会長に立候補しようとしたようだ.....。一色とはちょくちょく昇降口でばったり会うが、すぐに顔を背けられ避けられる。普段フラレっぱなしの俺だったのにな.....振る方も心に来るもんがあるのだなと初めて知った。
「...........」
「比企谷...くん?」
「ヒッキー、どうしたの?」
「あ、ああいや別になんでもない。分からない問題があってだな、考え事に集中していただけだ。一色のことなら知らん。」
「そう、ならいいのだけれど.....」
「ヒッキー、何かあったらいつでもあたし達に言ってね?」
「おう、サンキューな。」
今日は葉山に予定があるようで、奉仕部の3人だけで自習中だ。と言っても俺は全く頭に入らん。こんな経験初めてだからな。それにしても妙に気を遣わせてしまった。由比ヶ浜にも雪ノ下にも、プライバシーとか色々あるし言うわけにはいかないよな......
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部活動が終わり俺たちはそれぞれ帰路へと向かった。このところ無気力だ、まあ今に始まった訳じゃないけどな。一色.......
「あっれ〜、比企谷くんじゃーん!」
目の前には悪ry....雪ノ下さんがいた。
「こんなところでどうしたんですか陽乃さん?雪ノ下なら由比ヶ浜と一緒に帰りましたよ?」
「えー、そうだったのー?まあいっか、比企谷くんこれから暇でしょ?お姉さんに付き合ってよ!」
「いや、勉強しなきゃいけないんで、決して暇じゃないです。」ほんとだよ?決して家でvitaちゃんと遊んだりしないよ?ほんとだよ?
「お姉さんにはね、嘘の匂いが分かるの。」
どこのブチャラティだよ.....
「はぁ、そんで、どこ行きますか?」
「えー勉強はいいのー比企谷くん?そんじゃあ今からお姉さんとドライブだー!」
ほんとこの人には敵わん。敵に回したらどれだけ恐ろしいことか......葉山、マジで例の依頼頼んだぞ.....
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車内
「比企谷くんさー、何かお姉さんに隠し事でもしてるでしょ?」
まままままままままマジかよこの人!!いきなり核心突いてきたよ....嫌だ、まだ八幡死にたくない。
「べ、別に隠し事なんてしてないですよ。それに隠し事をした所でそれを伝える友達なんていませんし。」
やべえ、ついついプレッシャーで噛んでしまった......
「ふーん。さっきお姉さん言ったよね?嘘の匂いが分かるって。嘘の匂いがプンプンするよ。」
今度はスピードワゴンかよ......
「まあこの際俺が何か隠し事をしてることは認めます。でも陽乃さんには、何を隠してるかは分かりませんよね?」
「まあねー、でもさ。私も比企谷くんのこと助けたいんだよ?雪乃ちゃんとそこら辺は一緒かなー。」
雪ノ下が?ここで下手に話すとボロが出る。この人と話すときは慎重に言葉を選ばなければならない。
「確か雪ノ下と今同棲してるんですよね?それでもあいつが陽乃さんと何か話すとは思いませんが。」
「比企谷くんひっどーい!私だって雪乃ちゃんのお姉さんだよ?雪乃ちゃんのことなら何でもお見通しなのよ。」
「やっぱ雪ノ下から何か相談を受けた訳じゃないじゃないですか。」
「受けたよ、相談。」
「......は?」
「とうちゃーく!」
着いた場所は海だった。九十九里浜広しと言えど、ここはその中でも波も静かで人気も少ない。わざわざ俺が話しやすい場所を選んだ訳か.....本当は初めから俺を連れに学校付近まで来たんだろな。
「比企谷くん、ここなら大丈夫でしょ?」
「はあ、分かりました。その前に、雪ノ下から相談を受けたっていう、先ほどの続きからお願いしたいのですが。」
「あ、そうだったね!雪乃ちゃんね、一色さんだっけ?あの生徒会長の子!あの子が奉仕部に来なくなってから、比企谷くんの様子がおかしくなったって言ってたのよ。」
あいつがそんなことを.....それよりも、世間話を陽乃さんにすることへの驚きのが大きかった。
「陽乃さんにそんなこと話すんですね。」
「まあ、これでも姉妹だからねー。雪乃ちゃんが小さかった頃は、何でも私に話してくれたのよ。でも思春期に入ってからは、比企谷くんもご存知の通り......でもね、最近雪乃ちゃん変わったのよ。私を目標にしなくなったの。自分の目標に向かって突き進むようになった。それで私にも少しずつ心を開いてくれるようになったの。比企谷くんなんでしょ?雪乃ちゃんが変わったのって。」
「買いかぶりすぎですよ。俺が誰かに影響を与える程カリスマ性なんてありません。与えるのは不快感だけですよ。」自分で言って悲しくなってきた.....
「あははははは!やっぱ比企谷くんおもしろーい!はい、私は全部話したよ。比企谷も言ってくれなきゃ、フェアじゃないよね?」
この人に会った時点で、こうなる運命は決まっていた。
「分かりました。実は......」
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「なるほどねー、比企谷くんやっぱ最高だねー、根っこの部分は何も変わってない。」
う、何も言い返せない。ちなみにこの人の最高は=最低だと俺は分析している。
「俺は.....どうすれば良かったんですかね。」
「それは自分で考えなきゃ。何でも年長者から答えを与えられると思ったら大間違いだよ。」
「やっぱ大人ってズルいですね。」
「ふふふ、それが大人って生き物だからね。」
「なら俺は一生子供でいたいですね、陽乃さんが思ってる以上に俺ピュアなんで。」
「そうだね。比企谷くんはピュアだね。純粋だからこそ分かることもあるし、気付かない所もある。.....そんな子供な比企谷くんにお姉さんから1つ、雪乃ちゃんのためにも案を出してあげましょー。」
「案....ですか....?」
「そんな身構えなくても大丈夫、お姉さんは何も悪いようにはしないよ。お姉さんからの案は雪乃ちゃんに相談すること。」
「でも、一色のプライバシーにも....」
「プライバシー?さっきお姉さんに話した時点でプライバシーなんてないでしょ?比企谷くんはズルいね。」
「........」
何も言い返せなかった。陽乃さんは正しい。確かに今までこの人の行動は、決して正しいと言えるものじゃなかった。しかしこの人の行動には必ず裏がある。その裏が正しい方向へと向かっていることも確かだ。だから俺はこの人にいつも言いくるめられるのだろう。
「比企谷くん。車内でも言ったけどさ、お姉さんも君を助けたいんだよ?雪乃ちゃんのためってのもあるけどねー。」
「分かりました。やっぱ陽乃さんには敵いませんね。」
俺は不安とも安心とも言えない笑顔を浮かべ、陽乃さんの案を受け入れた。
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奉仕部
「うーっす」
「ヒッキーやっはろー!」
「こんにちは、比企谷くん。」
覚悟を決めるのだ、比企谷八幡。奉仕部が崩壊しかけた時、あの頃のように覚悟を決めろ。
「すー....はー..........」
俺の様子に、雪ノ下と由比ヶ浜は不安そうな顔を向けている。俺はあの日のように、いつもの席ではなく依頼者の席に座り......
「1つ依頼がしたい。.....俺に力を貸してくれ。」
あの時とは少し違った言い方で。
最近お気に入りも増えまして、応援して下さる皆様に本当に感謝してます!!最近暗い内容が増えてきて申し訳ありませんが、もう少しだけ、もう少しだけお付き合い下さい!また明るいラブコメ展開も必ずするとここに誓います!
次回もよろしくお願いします!