比企谷八幡は選択する   作:calpass

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こんにちは!

今日も元気に投稿したいと思います!
それでは第14話スタート!



人が変わるのはいつだって切っ掛けがいる

 

「ということだ、手はず通り頼んだぜ、葉山。」

 

 

「ああ。仕事が早くて助かるよ。」

 

 

俺は約束通り葉山に依頼内容を伝えた。正直雪ノ下が承諾するかは不安だったが、由比ヶ浜のフォローもあり無事に達成することができた。あとは葉山が上手くやれば.....

 

 

「ところで俺はいつ顔を出せばいいのかな?」

 

 

「お前もサッカー部とか色々あんだろ?週に2、3回都合の良い日に来てくれればいい。」

 

 

「分かった。夏の大会前はさすがに厳しいけど、それ以外なら任せてくれ。」

 

 

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翌日

 

 

「うーっす。」

 

 

「ヒッキーやっはろー!」

 

 

「こんにちは、比企谷くん。」

 

 

「今日葉山が例の依頼で来てくれることになった。また後で材木座も一緒に来るみたいだ。」

 

 

「了解!」

 

 

どうやら由比ヶ浜はやる気満々なようだ。このままやる気が持続するなら良いんだが....

 

 

「ところでヒッキーって大学に進学すんの?」

 

 

「まあな。専業主夫希望だし、そこそこいい大学出ねえと将来養ってくれる奥さんに出会えんからな。」

 

 

「あなたまだその夢諦めてなかったのね....」

 

 

「ヒッキーマジキモい!あたしはちゃんとヒッキーが働いてくれなきゃ嫌だ!」

 

 

「何でお前と結婚するの確定してる訳?」

 

 

「え!?ヒッキーの....奥さん..../////」

 

 

「比企谷くん、それはセクハラかしら?」

 

 

「なんでそうなるんだよ....」

 

 

由比ヶ浜の気持ちも知っておきながら、さっきの言葉はダメだな。さすがに雪ノ下の気持ちも考えんとな。よし、話題を変えよう!

 

 

「そういえば雪ノ下、お前はどこの大学に志望するつもりだ?」

 

 

「そうやって誤魔化すのは悪い癖よ、すり替え谷くん。」

 

 

やはりぼっちにはトーク力は皆無。故に話題転換などの上位スキルなど扱えない。最早習得すらしていない。

 

 

コンコン「失礼するよ。」

 

 

葉山、バッドタイミングだったな.....雪ノ下の志望校お前も気になるだろうに.....

 

 

「あ!隼人くんやっはろー!」

 

 

「どうぞ、好きなところにかけて。」

 

 

「あれ、葉山。材木座はどうした?」

 

 

「呼んだか八幡よ?」

 

 

「そんで葉山、材木座はどうした?」

 

 

「無視!?無視はやめて!!新学期始まって毎回無視してない?我辛い。」

 

 

「なんだいたのか材木座。挨拶くらいしろよな。」

 

 

「けぷこんけぷこん....葉山殿、今日からよろしく頼む。」

 

 

「ああ、こちらこそよろしくね材木座くん。」

 

 

ああ、材木座はあまり葉山と絡んだことがなかったな。苦笑いを浮かべて本能的に負けを悟った顔して....去年の俺を思い出したわ....やはり弱者はリア充という名の強者には屈服するようDNAに刻まれてるのか....八幡辛い。

 

 

「隼人先生よろしくお願いします!」

 

 

「こちらこそよろしくね、結衣。」

 

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「今日はここまでにしましょう。」

 

 

結局葉山は由比ヶ浜と材木座に勉強を教えるだけで、全く雪ノ下と絡んでいない。こいつマジで何しに来たの?ボランティア団体かなんか?それ奉仕部が言えた立場じゃねえな、うん。

 

 

「ゆきのーん!一緒に帰ろー!」

 

 

「ええ、もちろんそのつもりよ。」

 

 

最近雪ノ下ほんと由比ヶ浜にデレデレだな。もうちょっとゆるゆりを八幡にも見せて欲しいな!

 

 

「八幡よ、我らも帰るとするか。」

 

 

俺たちは教室を出て、雪ノ下と由比ヶ浜が職員室へ向かうのを見送ってから葉山に話し掛けた。

 

 

「お前やる気あんの?」

 

 

「葉山殿は依頼を全うしていたぞ!」

 

 

「なに?お前まだいたの?」

 

 

「」

 

 

「まあまあ、材木座くんは事情を知らない訳だし.....確かに全く上手くいかなかったね。少し慎重になりすぎていたかもな。」

 

 

こいつは基本的に雪ノ下絡みだと行動力がない。普段は周りのやつらのために動こうとするが、自分のことには消極的なのだ。そりゃ今迄何の成果も果たせなかった訳だな。俺は妙に納得した。

 

 

「葉山、自分主体で考えるな。俺のために働くと考えてみろ。」

 

 

「君のためってのは少し癪だが......次回からはそうやってみるよ。」

 

 

こいつ一々喧嘩売ってくるスタイル腹立つな。俺が熱血漢だったら引っ叩くまである。

 

 

「お前に掛かってるんだからな。これ以上のフォローに期待すんなよ。」

 

 

「あれ!?せ〜んぱ〜い」

 

 

うわ.....この状況で1番会いたくない人来たわ.....

 

 

「おう、一色か。」

 

 

「やあ、いろは。」

 

 

材木座は必死に絡まれないよう背景と同化している。こいつどんだけ女に対してトラウマ抱えてんだよ.....むしろこいつに何かされたのかよ.....

 

 

「葉山先輩と一緒とか、ちょー珍しくないですか?それにもう1人そこでうずくまってる人いますし。」

 

 

残念だったな材木座、お前のステルス機能は効果なしだ。今度ステルスヒッキー講座でも開いてやろう。俺みたいに材木座って誰?って言われるようになるぞ.....客観視したら悲しくなってきた、俺の存在とは.....

 

 

「奉仕部からの依頼でね、受験勉強の特別講師をしているんだ。」

 

 

「へー、それ誰が頼んだんですか?雪ノ下先輩から頼むのは変ですし....」

 

 

いろはすやめなさい、その言葉葉山にクリティカルヒットだから、やめて差し上げろ。

 

 

「先輩、何か企んでます?」

 

 

「え、いや別に何も....」

 

 

こいつほんと鋭いんだよな。だから会いたくなかったんだよ....

 

 

「私だけ仲間外れとか〜ポイント低いですよ?罰として明日は生徒会のお手伝いを命じます。」

 

 

「いやいや、なんでそうなる訳?もう1人でできるだろ?」

 

 

「先輩、春休みの間に忘れちゃったんですか?俺もほんry」

 

 

「分かりました。是非お手伝いさせて下さい。」

 

 

「じゃあ明日はよろしくで〜す。」

 

 

何で俺はあんなこと言ってしまったんだろうか。本当に悔やまれる。そして一色に弱み握られて逃れられないのは、もっと悔やまれる。

 

 

「いろはは本当に君に懐いてるんだね。」

 

 

「アホ言え、ただ都合のいい先輩としか思ってねえだろあれ。」

 

 

「ふふふ、そうかな?」

 

 

こいつマジで何が言いてえんだよ.....疲れたしもう帰ろう...

 

 

「も、もう生徒会長殿は行った?」

 

 

こいつまだいたんだ。

 

 

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翌日

 

 

「せ〜んぱ〜い♡」

 

 

「あざといから出直してこい。」

 

 

「なんなんですかその対応。こんなに可愛い後輩が話し掛けてあげたんですよ?」

 

 

「うん、そーだねー。」

 

 

「棒読みすぎです。....私だって先輩のこと.....その...好きなんですからね?」

 

 

ん?今こいつなんて言った?俺難聴系じゃないけど、耳を疑ったぞ?でもこいつ葉山のこと好きだから、こうやってからかってるだけか。下手に反応するとまた長文でフラれるからな。ってフラれるのかよ......

 

 

「さいですか。」

 

 

「先輩のバカ!ボケナス!八幡!」

 

 

「何でお前らいつも俺の名前を悪口みたいに言うわけ?」

 

 

「先輩がいけないんですよ!それより今日はお手伝い頼みましたからね!」

 

 

「へいへーい。」

 

 

この後、俺にあんなことが待ち受けようとは、知るよしもなかった......

 

 

 

 

 




次回は久々ラブコメ展開です!最近お堅い内容に材木座で中和するというのが多かったので......口から砂糖出るくらい甘い展開できたら最高です。

それではまた次回お会いしましょう。

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