第8話 猫たちの戦いと激昂の剣士前編
⁇⁇side
「にゃ〜ん」
「どうした黒歌?ん?白音も来たのか、癒されたいからナデナデしよ」
それは反則なのにゃ、んにゃ?私が誰かって?私は黒歌なのにゃん、猫なのにこんな事ができるのは猫又(お約束)ってやつだにゃん
(黒歌姉様?どうかしたのですか?私はっふにぁあん)
ああ、ご主人様の
(っ!く、黒歌、姉様・・・助け、て、ふにゃぁん‼︎)
仕方ないのにゃん、そろそろ助けないといけないのにゃん、このままだと発情して人化してご主人様を襲っちゃうのにゃん
(わかったにゃん、ちょっと待ってね)
(で、できるだけ、ふゃぁ、はゃくぅ、んにゃぁ)
あらあら、できあがる寸前にゃん、仕方ないから早く助けるにゃん
「黒歌?どうした?白音が不味いって何ってアレ?ふにゃぁんって感じになってる⁉︎」
やっと気付いたにゃん、私も最初にアレをされた時は本当に限界だったにゃん、あと少し華蓮さんが来るのが遅かったら・・・にゃぁんな事をしてたかも
「黒歌?まあいいや、ちょっと出かけて来る、帰るのは5時くらいかな、行ってくる」
いってらっしゃい
「にゃん、にゃー」
「ん、行ってくる」
ご主人様本当に私たちの声聞こえてるんじゃないの⁉︎
ガタンと音がしてドアが閉まる、今日は華蓮さんも誠さんも出かけているし、姫響も友達の家に遊びに行っている・・・あれ?こう考えると助けられて以来白音と2人きりの時間が無かったのにゃん
「ねえ、白音はご主人様の事をどう思う?」
「ふぇ⁉︎そっそれは・・・だ、大好きです、黒歌姉様と私を助けてくれましたしそれに、いつも優しくしてくれます」
コレは・・・
「そうね、ついにゃんにゃんしたくなっちゃうにゃん」
「そうですね、ついにゃんにゃんしたくなりま・・・って黒歌姉様⁉︎」
やっぱりにゃん
「にゃはは、やっぱりご主人様にメロメロだったにゃん、それにしてもご主人様の家族は普通の家庭に見えないにゃん、誠さんは超一級のプログラマーだし華蓮さんは人に見えない魔力量を持ってるし・・・最近増えた妹の姫響も超強いにゃん」
「めっメロメロッ⁉︎く、黒歌姉様ぁ⁉︎・・・でも一誠さんは普通に見えますよね」
そこなんだにゃん
「あんなに優秀な両親から普通の子供が出来るかにゃん?」
「っ⁉︎まさか、一誠さんは力を知った上で隠している?でもそんな事って・・・」
ご主人様はきっと優しいから隠してるんだにゃん
「それはともかく、これから飼い猫てして生きていくのもアリ・・・だと思うんだにゃん」
「確かに、一誠さんの所なら・・・私は幸せに生きれそうです、あんな奴の所にはもう戻りたくありません」
「ほぉう、それは俺様のことか!駄猫姉妹‼︎‼︎」
っ⁉︎
「何で此処に居るにゃん‼︎
アステリオス・グラシャボラス‼︎‼︎」
私たちはすぐさま人型になって臨戦態勢に入った
「ハッ!決まっているだろう、俺様の所から逃げ出した駄猫たちを連れ戻すためさ、帰るぞお前らの本来居るべき場所に」
何ですって⁉︎
「嫌にゃん‼︎そもそもあんな所にいたのは私たちを助けてくれる人が見つかるまでの約束だったにゃん‼︎私たちを助けてくれた人がいたにゃんからもう戻る必要は無い筈にゃん‼︎」
「黒歌姉様の言うとうりです‼︎戻る必要なんて無い筈です‼︎」
「・・・クックック、クハハハハハ‼︎
それが何だ?たかだか喋って交わした契約なんざ意味を持たん、さあ来い‼︎この家に住む奴らがどうなってもいいのか?ギャハハハハ‼︎」
なっ⁉︎
「そんな事!していい筈が無い‼︎冥界の法律でも禁止されている筈よ!契約していない人間や裏と関わりを持たない人間への干渉を禁止するって‼︎」
「はぁ?俺様が法を犯すとでも?だが通りすがったはぐれ悪魔がたまたまこの家にいた家族を虐殺しちまうかもな、グハハ‼︎」
何てことだ、このままじゃ白音まであの生活に・・・それなら
「分かったわ、私はついて行く・・・でもきちんとした契約で誓いなさい‼︎白音とご主人様の家族には手を出さないって‼︎」
黒歌sideend
一誠side
僕は家の中に不審な魔力を感じて家に駆け戻っている
「頼む、黒歌、白音・・・無事で居てくれ」
僕は知らなかった、この事件が僕たち家族の在り方を大きく変えてしまう事に
一誠sideend
姫響side
私は嫌な予感がし、友達の家から自宅に、新しい家族の家に駆けていた
「兄さんたちも出かけている筈・・・って事は黒歌と白音が狙い?させない‼︎家族は私が守る‼︎」
私は夕暮れが辺りを包む中、屋根の上を突き進んでいた
姫響sideend
一誠side
「黒歌‼︎白音‼︎無事か⁉︎」
僕がそこに着いた時、父さんと母さんが白髪の少女を抱きしめている状態だった・・・?わけわかめ
「3人とも説明をt「黒歌‼︎白音‼︎大丈夫⁉︎・・・わけわかめ、説明して欲しいです」人のセリフを取るなや」
「ああ、簡単に言うぞ、父さんと母さんがここに着いた時、黒歌は悪魔と言う輩に連れさらわれたらしい、何でも私たちに危害を加えると脅されたらしくてな」
「なっ⁉︎っ‼︎そんなっ⁉︎」
「本当です・・・お姉さまは、黒歌姉様は自分はついて行くから私たちには手を出さない事を条件にあのクズ男に着いて行きました」
・・・そう言えば・・・
「君はもしかして白音?なのか?」
「はい、私は白音です、私たちは簡単に言えば猫又、その妖怪の上位種族である猫しょうなんです、私たち一族には仙術と言われる強力な力があって多くの悪魔に眷属に誘われていました、でも私たちはそれを全て断っていたのです、でもその内の1人から反感を買い私たちは大怪我をして人間の世界に逃げ込みました、そこで一誠さんと出会ったんです、でも私たちを追いかけていた悪魔は行方をくらましています、何故か情報が無いんです」
・・・最後に出た悪魔って、もしかしてレヴァティで焼いたアレか?
『だろうなぁ、相棒も秘密をばらしたらどうだ?前世の事を抜きにして、きっと相棒は黒歌を助けに行くのだろう?』
・・・覚悟を決めるか
「私も悪魔とかの存在は知ってた、そもそもこの近くに来たのは私より強い人を探すためだったから・・・」
「母さん、父さん、話がある」
僕は話すことにした
「ああ、何だ?」
「えぇ何?」
「僕は神器と呼ばれる、神様の恩恵を授かっていた、僕の授かった神器は唯の神器では無く神滅具と呼ばれる、文字通り神すら滅ぼせる代物だったんだ」
「そう、私も神滅具を持っているわ、私の持つ神滅具は神滅具の代名詞、最強と呼ばれる神滅具の黄昏の聖槍」
そうか、姫響も話す事にしたか
「僕の宿す神滅具はウェールズの赤き龍、ア・ドライグ・ゴッホの魂を宿す赤龍帝の籠手、っとそれで裏側の事を知っていたんだ、ドライグに教えてもらってね」
真実と虚実を織り交ぜると本当に感じる、ってな
「なるほど、一誠・・・」
「父さん・・・」
「今すぐ赤き龍と話をさせてくれ‼︎騎士王の話とか、グイベルの話とか‼︎‼︎・・・いや、それよりは黒歌の話だな、一誠、姫響、私や可憐には戦う力は無い、だが手を貸す事は出来る、人が作れる範囲内で何でも言ってくれ、私が作ろう」
「なら私はごはんを作って待ってるわ、一誠の好物の唐揚げや姫響の大好きなお寿司とか‼︎」
マジか・・・元からやる気マックスだったけど天元突破したわ
「一誠‼︎すぐに行こ、その悪魔をぶっ飛ばしてかえってこよ」
「そもそもその悪魔の名前すら知らないんだがな」
「あっ・・・」
「アステリオス・・・アステリオス・グラシャボラス、それが奴の名前です」
アステリオス、ねぇ
「ああ、あの眷属殺しのアステリオスか、チッ急がなきゃな、父さん煙玉作れる?眠らせるやつ」
「5分待て、すぐに5個は作る」
5分後
「出来たぞ、即効性で効き目は10分、一誠、姫響、俺は白音も黒歌も猫だが家族だと思って接していた・・・
家族を救ってくれ‼︎頼む」
「「当然‼︎」」
「お姉さまをお願いします‼︎私も行きたいけど、足手まといは嫌なんです」
「ああ、任せとけ、悪魔なんて蹴散らして連れて帰る」
俺たちは家を飛び出した
「一誠!どうやって冥界に行くんだ?」
「駅の地下、冥界に続く電車を使う、彼処には彼奴がいる、彼奴ならすぐに通してくれる」
シャルルの時以来だが、彼奴なら分かるさ
『待て相棒‼︎まさか彼奴か?絶対悪の魔王、いや神の事か⁉︎』
ああ、ばれなきゃいい
『・・・まあ、仕方ない彼奴はD×Dクラスの強者、すぐに相棒がシャルルだと気がつくだろう』
少年少女駅に移動中
駅のエレベーターにて
「でも地下なんて無いよ?どうするの?」
「こうするの、パスコード『我が屍の上こそが正義である』」
『パスコード 認識 マスター アルストス様 これより貴方の車庫へと参ります 揺れる可能性がございます ご注意ください』
セーフ、使えなかったらアウトだったからな
「兄さんは本当に何者?それにアルストスって」
「それは後で話す、それよりこの先に居る世界最強クラスの強者にどう説明するかなんだよなぁ」
まあ、あまり喋らない奴だが頭は回るし、策略も手まわしも早いからな
ピンポン
『アルストス様の車庫に到着致しました それでは良い旅を』
「それで、この先にその世界最強クラスの強者が居るの?」
歩きながら姫響が問う
「ああ、彼奴は間違いなく龍神や真龍に届くよ、何せ・・・
世界の悪全てを背負った王だからなっ‼︎」
言葉を発している最中に放たれた幾発もの大魔術を咄嗟にだした曰くつきの槍で弾き、破壊した
「ほう、此処に来れるコードを知っているばかりかその槍、その技術はまさかマスターか?」
「分かってるなら攻撃するなや、コレ投げるぞ」
少なくとも被害が甚大だろうが・・・
「フフ、いやあまりに懐かしかったものでなつい手が滑ったのだよ、さてなぜ今になって帰ってきたのか聞きたいところだが、余程の理由があるのだろう?さあ列車に乗るが良い、話は付けておく1時間で着けるぞマスター」
「流石アジ君だ、後で詳しいことは話す、姫響!行くぞ」
「うん・・・(アジ君、アジ君ねぇアジ・・・まさか、ね)」
俺たちが列車に乗り込むとすぐさま列車は動き出した
一誠sideend
黒歌side
「はん、俺様の元に戻っても体は許さないってか?黒歌」
「当たり前にゃん、あんたなんかに体を許すぐらいなら死んだほうがマシにゃん」
ご主人様以外には絶対に嫌にゃ
「はぁ、強情だなぁだが!お前が抵抗できるのはこれまでだ、つい先ほどはぐれ悪魔がお前が住んでいた町辺りで確認されたそうだぞ?それも一匹二匹じゃない30を超えるそうだ」
「なっ⁉︎誓ったはずにゃん‼︎私がここに来る代わりにご主人様達に危害を加えないって‼︎」
悪魔は契約を破れないはず
「俺はやってないぞ?ただし俺の腹心がやったみたいだが」
「そんな、う、嘘にゃ、誠さんや華蓮さん、姫響が・・・一誠が死ぬなんて嘘にゃ‼︎‼︎」
絶対に、嘘、にゃ
「差し向けられたはぐれ共は上級から最上級クラスだ、骨も残らんだろうな」
「そんな・・・「アステリオス様、少々先ほど向かわせた連中から電話が来たので抜けます」「ああ行け」」
そんな、まさかもう
ご主人様・・・嫌にゃ、死んだなんて嫌にゃ・・・白音・・・一人にしちゃってごめんにゃ、私のせいにゃ
「嫌だよ、助けてよ
ご主人様・・・」
今1番聞きたくて、愛しい人の声が聞こえた
「任せろよ黒歌、だって僕は・・・
君のご主人様なんだぜ?」
其処には
「僕の・・・いや俺の家族に手を出してタダで済むと思うなよ三下‼︎」
「許さないよ、私もかつて無いほどに怒ってるから」
輝く槍を構えた姫響と光をまとう騎槍を構えたご主人様の姿があった
黒歌sideend
一誠side
「さて、アステリオス・グラシャボラス貴様は俺たちを怒らせた・・・本気で行くぞ」
「ま、待つにゃんご主人様‼︎ご主人様の家にいまはぐれ悪魔たちが向かってるにゃん!このままだと華蓮さんも誠さんも死んじゃうにゃん‼︎」
「ああそれなら大丈夫だと思うわよ?ねえ兄さん」
ああ、あそこには彼奴を向かわせたしな
「あ、アステリオス様⁉︎」
と思ったら先ほど部屋を出て行ったのが外から見えた執事が飛び込んできた
「何の用だ!アルス!今俺様は機嫌が悪り「全滅しました」何?「送り込んだはぐれ悪魔が全滅しました」んだと⁉︎」
「さすがアジ君、まあたかだか最上級悪魔程度に負けるはず無いよね」
「たかだか最上級⁉︎」
「貴様ぁ⁉︎俺様を愚弄するか‼︎許さん!許さn「黙れよ」⁉︎」
「俺の家族を脅して、俺の家族を傷つけて、挙げ句の果てに俺の家族を殺そうとして・・・
そんな事をしたてめえを許すはずが無いだろ?チリ1つ残さない‼︎姫響、周りのザコどもを頼む」
「任せて、輝けロンギヌス‼︎」
「ロンギヌス⁉︎まさか最強の神滅具、黄昏の聖槍⁉︎」
黒歌が驚いてるなまあ当然と言えば当然か
私がそう思った時には執事を含めたアステリオスの側近の悪魔たちは消えていた
「これでお前に味方は居ない・・・これがお前の終幕だ・・・聖槍、抜錨‼︎」
「おのれ、おのれおのれおのれぇ‼︎俺様が貴様の様な人間風情にぃ⁉︎死ねぇ‼︎」
しかしアステリオスが放った魔力は俺の槍から放たれた莫大な力により霧散する
「なっ⁉︎馬鹿な」
「最果てより光を放て・・・其は空を裂き、地を繋ぐ!嵐の錨‼︎‼︎
「馬鹿な‼︎この俺様がぁぁぁ⁉︎」
聖槍より放たれた光の嵐はアステリオスを飲み込み前にあった物全てを消し飛ばすと冥界の空に消えていった
(最果てにて輝ける槍については槍オルタの色が槍トリアバージョンとイメージしてください)
「ろ、ロンゴミニアドって騎士王の聖槍じゃない⁉︎それって・・・」
「悪いな姫響その話は後でな、ここから離れよう、時期に悪魔たちが寄ってくる」
一誠sideend
姫響side
私たちは今、冥界から人間界行きの列車に乗っている、黒歌は現在乗っていた有名な医者に怪我などが無いか見てもらっている様だ、なんでもBlack何たらさんと言うらしい昔この路線の持ち主に幾度も助けられたそうだ、ピノコちゃんという女の子を連れて冥界と人間界、神界(ヴァルハラなど神が暮らす世界)を転々としているらしい
それより、問題は一誠の正体の方だ約束された勝利の剣に始まり燦然と輝く王剣そして最果てにて輝ける槍ときた円卓にて王が所持した神造兵器の剣と槍、そして叛逆の騎士が奪ったと言われる剣・・・その担い手になれるのはその家系の人以外あり得ず、本来は家系の人ですら触れない代物なのだ
「教えてお兄ちゃん!お兄ちゃんは何者なの?エクスカリバーにクラレントそしてロンゴミニアドそれは全て円卓それも騎士王アーサーに強く繋がる武具だよ!それにそれらの武器の先代の担い手はシャルルさん、シャルル・アルストス・ルシフィル・エルシア・ペンドラゴンさん・・・歴代最強にて最高と謳われた白龍皇その人だよ‼︎」
私がそう口にするとお兄ちゃんは何か覚悟を決めた様に此方を見た
「仕方ないか、これを知っていたのはドライグと燈だけだ」
『仕方ない様だな、相棒覚悟は出来たか?』
燈さんが知っている⁉︎それはどうゆうこと⁉︎
「俺には前世の記憶がある、前世での名はシャルル、シャルル・アルストス・ルシフィル・エルシア・ペンドラゴン、つまり先代にて歴代最強と謳われた白龍皇それが俺だ」
「兄さんが父さんを倒した人類神話と呼ばれた人⁉︎そんな・・・」
姫響sideend
第8話 猫たちの戦いと激昂の剣士前編 終