第7話 聖魔の誓約 剣と槍・終幕編
一誠side
側で見ていた曹操が目を開いた
「ん?起きたのか」
「私は・・・なぜ君が、私は君を殺せる程の攻撃をしたんだよ、何で私を助けたの」
何だそんな事か
「確かに日輪よ、死に随えには神すら殺せる程の力があった、だけど僕は死んで無いし僕も対国クラスの宝具使っちゃったからね、それより何で君がこんな事をしているか教えてくれないかな?」
「・・・勝者には従うわ、私は子供の頃から槍は使えなかったけど光は使えたの、その所為で親に捨てられてね、お父さんに太陽神スーリヤこと大英雄カルナに拾われて、槍を習ったり弓を習ったり育てて貰ったわ、今まで私は父以外に負けた事も傷を負った事も無かった、だから自分より強い人を探していたの自分を倒せる様な強い人なんて居ないと怖がっていたし、同時に倒して欲しかったの敗北を知りたかったから、ほら私は父さんに育てられたから母が居なかったし女らしい事なんて喋り方くらいだし、自分のできるアピールは戦う事だけだった、だからこんな事をやっていたの」
彼女の過去は壮絶な話だった、だが何故わざわざ僕を狙う必要が・・・
「お父さんが負けたって言ってたシャルルって人がいるんだけど、その人使っていた全てを切り裂く無敗の天刃がこの近くで使用されたって」
「・・・(何で此処でシャルルの話が出てくるんだよ)」
つーか、カルナぁなに娘?義娘に俺の話をしてんだよ、たいして仲良いわけでも無いだろ、そもそも初めて会ったのが70代だぞ⁉︎いや真覇龍を使って圧倒した私が悪いかもしれないが、神と違って老いたら超弱くなるんだぞ人間は⁉︎
「と、言ってもそのシャルルさんはもう数年前に亡くなってるんだけどね、お父さんが正体を隠して葬式に出席したほどだから凄い人だったんだね」
「・・・そうなんだろうね(気まずい・・・最っ高に気まずいぞ、てか神様が人の葬式に居たのかよ)」
どないしよう
「私ね、お父さんにもう帰らないって言ってきちゃったの、負けたら死んでいると思っていたから、責任、取ってよね」
「分かったよ」
なら仕方ないか
「ふぇっ⁉︎」
「お父さんとお母さんに住める様に頼んでみるよ、2人とも優しいからきっと許してくれる」
あの2人なら大丈夫だと思うから、きっとね
「本当に良いの?私は良い子じゃ無いよ」
「・・・良い子じゃなくても大丈夫、良い子になれるさ」
すると曹操は涙目になって抱きついてきた
「私っわたしっ・・・っ!」
まあ、こっちは一件落着だな、それはともかく、トウジさん頑張ってくれ
一誠sideend
八重垣side
僕は今、トウジさんの家でお茶を飲んでいる・・・クレアと共に
「・・・」
「・・・」
「・・・(なっ何でこうなったんだっけ)」
数時間前
あの激突の現場から離れた後すぐに紫藤さんが話しかけてきたんだ
「八重垣くん、クレーリアさん、うちに来てくれ話す事がある」
「えっ?トウジさん何を・・・」
僕は何を話すのか分からなかった
「君たちの今後に関する事だ」
「・・・わかりました」
「ええ、わかったわ」
そして現在に至る
「さて、君たちに話すべき事は質問に答えて貰ってからだ、君たちはこれから先、教会と悪魔たちから逃げながら生活する事になるだろう・・・
八重垣くん、クレーリア・ベリアルさん、君たちはこの事を後悔せずに生きれるか?」
当然だ‼︎
「当然だ‼︎・・・いえ、当然ですトウジさん」
「はい、私は八重くんと出会えた事を後悔なんてしません、だって八重くんのことが大好きですから」
(ゴバハァ⁉︎クレア可愛い⁉︎)
「よし、なら私からの話を話そう、それは・・・
京都に行きたまえ、其処に居る八坂にこの手紙を持って行きなさい、彼女は京都の妖怪のリーダーで日本神話への繋ぎをしてくれる、君たちが日本神話の配下に入れば彼らも手出しはできまい」
「なっ⁉︎トウジさん⁉︎だ、駄目です娘さんもいらっしゃるのにそんな事をしては」
「そうです!紫藤さんの立場がなくなってしまいます‼︎」
そうだ、いくら何でも聖剣の担い手だろうとそんな事をしたら・・・
「知っている、少なくとも此処には居られないだろう、だが私は後悔などしない、君たちを助けられるのならば」
「トウジさん・・・」
「紫藤さん・・・」
八重垣sideend
一誠side
今日、トウジさん、イリナ、八重垣さん、クレーリアさんが旅立つ、八重垣さんとクレーリアさんは京都だがトウジさんとイリナはバチカン市国だしかなり会えないのだろう、また曹操は姫響と名を変えて僕の妹になった、まさか年下だとは思わなかったが
「一誠君!燈ちゃん!また、会えるよね」
「「もちろん、友情は永遠に変わらない(よ)‼︎」
そして八重垣さんは
「一誠君、あの時はありがとう、今度は僕とクレアが恩返しをする番だ、修学旅行とかでこっちに来たら教えてくれ、何かご馳走するよ」
最後にトウジさんが
「ありがとう、君のおかげで私たちは助かった・・・君がアドバイスしてくれたおかげで彼らも救えたしね」
「アドバイス?何の事ですか?」
「いや、何でもないさ、話したくないのなら話さなくてもいい」
何故まわりの大人(主に父や母)はこんなに感が鋭いんだ?
それから親たちの話が終わり、イリナたち家族と八重垣さんとクレーリアさんのカップルは去って行った
一誠sideend
第7話 聖魔の誓約 剣と槍・終幕編 終