とある火影の転生録   作:ぼんてん

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書き終わって投稿しようと思ったらパソコンがフリーズして真っ白に(2回)・・・。
今回は頑張って長めに書いてみました。


才能

自来也さんと遭遇した後僕は温泉宿に戻って旅行を楽しんだ。疲労回復効果のある温泉や新鮮な海の幸が使われた料理などいい思い出ができた。僕はおじいちゃんやアスマおじちゃん、ナルトにお土産を買って自分の家に帰った。自分の部屋に着いた後に荷物を置き、お土産を渡しに隣のナルトの部屋に向かった。インターホンを鳴らすとナルトが扉を開けて出迎えてくれた。ナルトの元気な様子に内心安心しつつナルトの部屋にあがった。

 

「それでね、そこの温泉が-----」

 

「そんなに凄かったのか!?オレも行きたかったってばよー」

 

「今度は一緒に行こうね」

 

「おう!」

 

ナルトの部屋にあがった後はナルトが聞きたがってたので主に旅行のことについての話をした。お土産を渡したらとても喜んでくれたので僕も嬉しくなった。ナルトの部屋を出たのが13時だったので、今日おじいちゃんにお土産を渡しに行こうと考えた。ついでに新しい巻物を借りよう。

 

 

 

 

 

しばらくして火影邸に着き僕は今火影の執務室の前にいる。扉をノックしてみるが、返事はかえってこない。どうやらおじいちゃんは執務室にはいないようだ。

 

(まだ時間はあるし探しに行こう)

 

そう思っておじいちゃんを探しに向かった。

 

 

 

 

 

「火影様。やはり一族の中に何か不穏な動きがみられます」

 

「そうか・・・。なんとかならないかのう」

 

「火影様・・・。私に一族の監視の許可を与えてもらえませんか?」

 

「しかしシスイよ。そのようなことが一族に知られたらお主が危険な目に合うかもしれんのだぞ」

 

「気にしないでください火影様。私は一族のために-----」

 

おじいちゃんを探して屋上を覗いてみると、おじいちゃんと癖を持った黒髪を短く切りそろえた男の人が話しているのが見えた。屋上の入り口付近から覗いているから2人が何を話しているのかわからないけど、どうやらとても真面目な話をしているらしい。このままこの場にいるのは気が引けたので、僕は火影の執務室の前で待っていることにした。

 

 

 

 

 

「おお、シュン!久しぶりじゃの。今日はどうしたのじゃ?」

 

しばらくして話を終えた様子の2人がこちらに向かって歩いてくるのが見えた。

 

「久しぶりおじいちゃん。いきなり押しかけちゃってごめんね。今日は旅行のお土産を渡すついでに新しい巻物を借りようかと思って」

 

「おおそうか、すまんの。巻物はあとで渡すとしよう」

 

僕がお土産を渡すとおじいちゃんも嬉しそうに受け取ってくれた。するとそこでおじいちゃんとさっきまで話していた男の人が不思議そうな顔をして口を開いた。

 

「火影様、この子は一体・・・?」

 

「すまんの、紹介がまだじゃった。この子の名前はシュン。わしの養子で最近まで一緒に暮らしておったんじゃよ」

 

「なるほど・・・そうだったんですか。シュン、オレの名前はうちはシスイっていうんだ。よろしくな」

 

「猿飛シュンです。よろしくお願いします」

 

その後は3人で少し話をして僕とシスイさんは帰路に就いた。シスイさんと2人で歩いていると、シスイさんが話しかけてきた。

 

「なあシュン。さっき火影様に巻物を借りていたよな?巻物で何をするんだ?」

 

「僕忍術に興味があって、おじいちゃんに簡単な術が載ってる巻物を借りてそれで修行してるんです」

 

「アカデミーもあって大変じゃないのか?」

 

「いえ、そんなことはないですよ。アカデミーの休みの日や放課後にやってるので全然苦じゃありません」

 

「そっか、偉いなシュンは・・・」

 

そう言ってシスイさんは何かを考えるようなそぶりを見せて立ち止まった。

 

「シスイさん?」

 

「シュン、もしよかったらオレがお前の修行を見てもいいか?」

 

「え?そんなの悪いですよ。シスイさんも忙しいでしょうし」

 

「確かに任務もあっていつも一緒にいられるわけじゃないがお前の修行を見てみたいんだ。オレの気分転換にもなるし」

 

「そういうことなら是非お願いします!」

 

「おう!明日からよろしくな」

 

そうして僕の修行は変わっていった。

 

 

 

 

 

そして翌日から僕の修行は始まった。今まで術の印の組み方とかしかやったことがなかったけど、チャクラコントロールはとても大切だと教えてもらいまずチャクラコントロールの修行から始めることになった。

 

「じゃあ、今日からまずチャクラコントロールの修行を始めるぞ」

 

「チャクラコントロール・・・ですか?」

 

「ああ、全ての術においてチャクラコントールはとても大切なものだ。今までにチャクラを込めすぎたり逆に少なかったりして術が失敗した経験はないか?もしくは術を使った後に倒れそうになったりとか」

 

確かに初めて影分身の術を使った時には術は成功したけど体から多くの力が抜けていくような感覚を味わったことがある。

 

「確かに同じような経験はしたことがあります」

 

「だろう?それを改善するために今からチャクラコントロールの修行をするんだ」

 

「わかりました!よろしくお願いします」

 

僕たちは池の前に立っている。シスイさんがいきなり池のほうに歩いて行ったと思ったら、そのまま池の水面に立っていた。

 

「これが今からお前にやってもらうものだ。足のチャクラを集中して均等になるように保ちつつ池の水面を歩くんだ。ではやってみろ」

 

「は、はい」

 

まずは集中して自分の足の部分のチャクラを均一にして・・・よしできた。後は池の水面に立つだけ・・・

 

「うわっ」

 

池の水面には辛うじて立つことは出来ているが脛の部分まで水につかってしまった。これ思っていたよりも難しいな。

 

「おお!いきなり水面に立つことができるようになるとは思っていなかった。普通なら何回も試行錯誤して行うもんだけどな」

 

「いや、でも難し・・・うわっっ」

 

長い間チャクラを保つことができずに水に落ちてしまい服が濡れてしまった。しかし何回も水に落ちながらも練習し続けた結果普通に水面に立つことができるようになった。

 

「できました!」

 

「まさか半日でできるようになるとは思ってなかった。シュン、今のイメージを忘れるなよ」

 

「はい」

 

「よし、今日の修行は終わりにしよう。次は水面を歩けるように修行していこうな」

 

「ありがとうございました」

 

こうして1日目の修行が終わった。家に帰ってみて分身の術を使ってみたけど、チャクラ量をコントロールするのとしないのとでは明確な違いがあることが分かった。

 

 

 

 

 

あれからおよそ1ヶ月後。今では簡単な術ならば完璧なチャクラコントロールで術を発動できるようになった。やはり修行を見てくれる人がいるだけで効率の良さが全然違う。シスイさんが教えるのがとても上手っていうのも理由の1つだと思うけれど。

 

「行きます」

 

「おう、どこからでもかかってこい」

 

今日はシスイさんと模擬戦を行っている。この模擬戦で今まで修行した成果をシスイさんに見せるというのが目的だ。まだ力の差は大きいけれどやるからには勝ちたい。僕は模擬戦用の木製のクナイを構えシスイさんの方に向かっていく。まずはシスイさんに向かって煙玉を投げ煙幕を作ってこちらの姿を隠す。

 

「影分身の術」

 

その隙に影分身の術で分身を作り、影分身に直接シスイさんを攻撃させ僕は後ろに回って挟み撃ちの形で攻撃を仕掛ける。

 

「甘いぞ!」

 

しかしシスイさんは両手に持ったクナイで僕と影分身の攻撃を受け止め弾き飛ばす。

 

「ぐっ」

 

今の衝撃で影分身が消えてしまったが、どうにか空中で体制を整えた僕はシスイさんに向かって木製の手裏剣を放った。

 

「こんな攻撃が当たるかっ!」

 

直線的に進む手裏剣をシスイさんは体を横に移動させることによって避ける。・・・しかしそれが僕の狙いだった。

 

「なっ!?」

 

シスイさんは驚愕している。なぜならいきなり森の中からクナイが飛んできて手裏剣の方向を変えたからだ。僕が影分身の術で作った分身は2体で煙に乗じて1体の影分身を森の中に忍ばせておいたのだ。シスイさんが手裏剣を迎撃しているうちに僕は背後に回って攻撃を仕掛ける。シスイさんが手裏剣を迎撃し終えてこちらを向くがもう遅い。僕の攻撃がシスイさんの腹部に命中して-----

 

「えっ!?」

 

ボフンという音を立てて消えた。これは・・・

 

「分身の術!?」

 

僕が分身の術を使えるということはシスイさんも使えるのは当たり前。どうやら僕はシスイさんが分身であるという可能性を考慮していなかったようだ。僕は驚いて動きを止めてしまった・・・そう止めてしまったのだ。そのことに気が付いてこの場から離れようとしたがクナイが首に当てられた感触と共に

 

「最後まで気を抜いちゃだめだ」

 

というシスイさんの声が背後から聞こえて僕の敗北が決定した。




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